『エリザベートTAKARAZUKA20周年スペシャル・ガラ・コンサート』より-湖月わたるさん
(公演プログラムより)
「‐ルドルフの人間形成の過程に関わる曲を丁寧に歌いたい‐
宝塚で上演されると聞き、同期とウィーン版を観に行ったのが『エリザベート』との出会いです、重厚感、歴史の重みを強く感じました。星組版に出るにあたっては、毎日毎日が歌稽古で、喉には牛肉がいいと聞き、皆でお肉を食べていた記憶があります。少年ルドルフは、ウィーン版も東宝版も実際の男の子子が演じていて、トートが抱きあげたりしますが、さすがに宝塚版はないよねと。<ママ、どこにいるの?>は音の高低差が難しい曲なので、丁寧に歌おうと心がけていました。青年ルドルフの人間形成の過程がわかってもらえるよう、えまおさん演じるルドルフにバトンタッチできたら良いなと思って、毎日舞台袖でルドルフとトートやフランツ、エリザベートの芝居を観ていました。少年ルドルフの中には、トート、つまり死が来た時に恐れない、いつかは友達になるといって彼のところに飛び込んでいく好奇心と危うさ、ひいては儚さにも繋がっていくようなものがあるのだと思います。新人公演ではエリザベートをつとめさせていただき、同期の彩輝が演じるトートと組めたのが嬉しく、思い出に残っています。
10年前のガラ・コンサートでは少年ルドルフとエリザベートを演じましたが、久しぶりの方々とお会いでき、とても楽しかったです。今回も毎日が充実していますし、皆さん本当に温かくて、刺激にもなります。
自分の役者人生の原点である宝塚に感謝しながら、毎公演、楽しみたいです。」