たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

浪漫活劇『るろうに剣心』_楽しかったでござる(4)

2018年11月25日 23時30分51秒 | ミュージカル・舞台・映画
 晩秋らしくなってきた11月の終わり。生活が変わって色々と片付けなければならないことやモノが多すぎてなかなかに落ち着かない日々。車がないと身動きとれません。気分転換にお茶しにいけるような場所などなく、ファーストフードカフェが少し恋しいこの頃。これはこれでなかなかに大変。まあ仕方ありません。

 さてさてようやくまた『るろうに剣心』、断片的思い出し。公式ツイッターをチェックしながら楽しかった時間を思い出していました。最初にるろ剣の舞台を創り上げたのは早霧さん率いる2015年の雪組メンバーだから複雑な心境の方もいらっしゃったようで、それはそれでそうなのかなと思いました。わたしが観劇した新橋演舞場は宝塚OGの方々がたくさんご覧になり、松竹座は現役ジェンヌさんがたくさんご覧になったようです。みりおさんや望海さんが三浦涼介さんや廣瀬友祐さんをご覧になったのかと思うとなんだかドキドキします。感想をきいてみたいものです。


 緋村抜刀斎(剣心の影)の松岡広大さん、まだ21歳で刀を使った殺陣は初めてだそうですが、全くそんなことは感じさせませんでした。儚く消えていく巴を抱きとめているときの苦悩の表情、憂いがあって大人っぽかったし、早霧せいなさん剣心とのバランスも抜群でシンクロ感がすごくよかったです。背が早霧さんより少し低いのかな、絶妙のバランスだったと思います。刀さばきと立ち回りのスピード感がすごかったのは何回も書いているとおり。人斬り抜刀斎だった若き日の自分を剣心が回想する場面、そして最後に二人が対決する場面が一番好きでした。大千穐楽には、抜刀歳の刀が折れるというハプニングがあったそうで、生の舞台ではそれもまた物語の一部になりますね。技術だけじゃなくって心がある殺陣。素晴らしい。





 昨日も触れた、明治維新前の数分間、幕末の京都で三浦涼介さんが維新側の桂小五郎を演じている場面。朱音太夫に故郷に帰ると告げるところが何気に好きだったりします。お顔小さくって麗しい。二幕の四乃森蒼紫と全く違う。「あかね」ってかける声が色っぽくて優しくって、足長すぎて袴が短かったのが足首がみえそうになっていたのがツボ。二幕でジェラール山下を名乗る新選組の加納惣三郎と幕末に出会うという伏線がはられているのでした。まだ少年でポニーテールの人斬り抜刀歳だった早霧さん剣心の、かっこいいことといったらありゃしないし。




 相楽左之助が剣心に闘いをもうしこんで歌舞伎調で手合わせする場面。楽しかったあ。
弥彦役の子役ちゃんが歌舞伎の拍子木っていうのかな、を二人のリズムに合わせながら一生懸命に打つの。わたしがみた憲ちゃんも川口君もがんばっていました。このあと剣心の愉快な仲間になる左之助の、すごくいい奴感のキャラクターが好きです。植原拓也さん、幕末の場面では新選組の隊士を演じていたんですね。二回目にオペラグラスでようやく気付きました。ガトーの武田観柳さんこと上山竜治さんも幕末は新選組の隊士を演じていたのかな。



 いつも背中に竹刀を背負って、神谷道場に比留間組が押し入ってくると竹刀をかまえる弥彦、武士の血をひき強くなりたいと願う弥彦の生き様。子どもながらにあっぱれ、小生意気なところが可愛かったです。左之助といつも一緒の凸凹コンビ。わたしはそこまで気づきませんでしたが左之助はいざという時しっかりと弥彦を守りに走っていたようで、そんな細かいところまでみるには目が足りませんでした。舞台上隅から隅までたくさんのキャラクターがそろって動いていることが多かったので躍動感ありすぎて、ほんと目が足りませんでした。




 公式の稽古場映像をみていても、早霧さん剣心の立ち回りは爽快。線は細いですがものすごくスピード感があり、所作が流れるように美しい。男性アンサンブルさんたちと呼吸を合わせるの、ずいぶん稽古されたんでしょうね。すごい運動神経と体力と精神力。脱帽です。
イケメンぞろいの中で誰よりもイケメンでした。




 薫の歌声にのって、弥彦と剣心とのデュエットダンス、お気に入りの場面。剣心が薫に逆刃刀を抜かれたときのおろっていうふわふわしたところやプチガルニエのダンスの場面で、おろおろと振り回されるふりしているところ(早霧さんほんとはダンスできるからふり)、殺陣の時の鋭い眼光とのギャップも可愛すぎました。




 写真ありませんが、御庭番衆のバック転を入れたアクロバティックなダンス、素敵でした。お頭の四乃森蒼紫、「最強の証を立てるために」の台詞回しが色っぽ過ぎました。麗しいビジュアルに、どんどん芝居心のある舞台役者の味が出てきているなあと思いました。



 幕末の斎藤一から藤田警部へと、プログラムに書かれているような一本筋の通った生き方、体現できていたのではないでしょうか。低音ボイスから響く声、言葉は少なかったですが心がありました。いつもほとんど感情が表にでないようにみえましたが、最後剣心に情をみせるあたり、ぐっときました。



 一番もっていったのは武田観柳さんでしたね。歌うまなので説得力大。アンジョルラスからの振り幅大きすぎ。ガトー砲にキスまでして、武ちゃんって呼んでねって話しかけて、お金がすべての成金のいやらしさを存分に発揮されていました。最後、しょっぴかれながら斎藤一に「前髪切れよ」っていうところが絶妙。斎藤一さん、表情を変えることはできないけど心の中では笑っているのかしらとか想像してしまったりしました。



 小池先生、キャスティングも絶妙でほんとにありがとうございました。




ついつい遅くなってしまいますね。まだまだ書き足りませんが、やらねばならないことはあれもこれもとあるので今日はこれにて。

駆け足で断片的思い出しでした。

追記)

 早霧さんの年頃の頃の自分、年齢を異常に気にしていたところがありました。花ちゃんをみても思いました。もちろん年齢はある、けれど別に気にしなくっていいんだなって、いや気にしなきゃいけない時もある、みんな歳をとるわけで気にしないわけにはいかないんだけど自然でいればいいんだなって思いました。そんなことを教えてもらったようにも勝手に感じています。もちろんすごく葛藤があったと思いますが、剣心を体現した早霧さんはおそらく宝塚時代よりもさらに自由に生き生きと演じられていたと思います。素敵でした。

新橋演舞場で自分のためにお土産買っちゃった。


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