たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

『Pukul』_思い出し日記(1)

2018年05月05日 19時43分02秒 | ミュージカル・舞台・映画
 GW、わたしには少し寒かった土曜日の朝、昨夜は舞台の余韻が残りすぎていたのか、なかなか寝つけませんでした。休みだからまあ気持ちは楽ですけどね、これでまた日曜日の夜から緊張感の中でプレッシャーとの闘いが始まるのかと思うとぞっ。今はまだ考えない、考えない。昨日日比谷に行きましたが、三年前のGWは、13年も働いた大会社から使い捨てにされた直後で怒りを喰いながら孤独の中で生き延びていたことを思い出しました。昼間も部屋にいなければならなくなり、でも毎日夜遅くにしか帰っていなかったわたしが突然毎日いるようになったものだから隣や階下の住人に怪しまれてとても部屋にはいられませんでした。居場所を失い、孤独の海の中でおぼれそうになりながら毎日放浪していました。日比谷シャンテで夏に上演されることになった『ミス・サイゴン』のイベントがあり、そのためだけに電車賃使って往復しました。そのことを昨夜鮮やかに思い出しました。それから3年、結局わたし根本的に生活の立て直しにはかることができないままここまで来てしまいました。行き当たりばったりでその時できそうなことをやるしかない感じになっています。こんなんだから収入も当然安定しませんが、他にどうすればいいのか全くわからず、期間限定のきつい仕事を、舞台からエネルギーもらいながらなんとかこなす毎日。

 ようやくプログラムを読みながら、『Pukul』の思い出し日記。こちらの続きです。

2017年12月9日、『Pukul』
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/5b23ec01cc6947b28b293609e5ec51f1

2017年12月16日、『Pukul』東京千穐楽
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/64ac7244f2b4e642908c374ad7b59ae3


 謝珠栄先生の構成・振付・演出。わたしが観劇したのは二回ともスペシャルキャスト(ゲストにしては出番が多いなと思っていたらゲストではなくキャストでした)が春野寿美礼さん。美しい歌声が素敵でした。1回ずんこさん(姿月あさとさん)出演の時に行きたかったですが、日程無理でした。振り返ってみれば豪華な出演陣。現在帝劇で迫力のペイロール伯爵を演じている岡幸二郎さんとラマール警部の「オランプちゃん~」が絶妙な坂元健児さん、日替わりで登場する宝塚OGのスペシャルキャストお三方が歌を担当し、ダンスでならした宝塚OGとダンサーとして活躍する男性キャストのコラボ。なんとも充実の濃いメンバーでした。テーマ性のあるショーって、ありそうでなくって宝塚という組織力を生かしたところの外ではなかなかむずかしいのかなと思うのですが、謝先生のもとに力のあるスタッフとキャストが終結した結果の見応えあるショーとなっていました。現役タカラジェンヌさんたちも東京、大阪と観劇にいらしたみたいでどんな感想をもたれたのか気になるところです。
プログラムに岡さん、ショーが大好きで毎回稽古場にくるのワクワクしているとあって、ちょっと意外な感じもありますが岡さんの尽きぬ探求心の源はワクワクにあるのかと。濃いメンバーの中で、宝塚時代よりもかなりハードなダンスの連続だったと思うのですが、どんな時でもニコニコニコニコと笑顔を絶やさず踊っている蘭ちゃん(蘭乃はなさん)とみみちゃん(舞羽美海さん)の姿が印象的でした。お二人ともトップ娘役をつとめた華があるのだと納得。努力で手に入れられるものではない華やかさと可愛らしさがあって舞台がいっそう華やいでいると感じました。

 一部は過去(坂元さん)、現在(宝塚OGスペシャルキャスト)、未来(岡さん)をつかさどる三神が地球を育んできたストーリーを描いていました。歌い手の三人がストーリーテラー的な役割を担い、アジア各国の音楽や民族舞踊を採り入れながら、45億年の時の流れの中で太陽・月・地球・星たちが誕生し現在までを辿るという壮大なものでした。背景にはプロジェクトマッピングという最新の技術を駆使していました。壮大なテーマのように思いますが、ふと考えればわたしたちみんな宇宙の一部、星のひとかけら、だれもが宇宙から生まれて最後はまた宇宙に還っていく。そんな、普段は忘れている当たり前すぎることを思い出すと身近なテーマなんだなって気づきました。空を見上げることをすっかり忘れている自分に気づかされました。


 

会場に入るとアジアンテイストの音楽が流れていて、幕にピンク色のものがちらちらしているの、オペラグラスでみたら蝶々でした。細部にこだわり。





星の舞羽美海さん。



地球の水夏希さんと月の蘭乃はなさん、禁断の恋みたいな雰囲気でトップコンビのデュエットダンスにしかみえませんでした。もちろんいい意味で。




太陽の湖月わたるさん。




圧巻は湖月わたるさんの韓国の三面太鼓。イナバウアーしたりしながら叩き続けて、すっごいエネルギー。太陽が地球への息吹を吹き込むことを表現しているそうです。
わたるさん、先日宙組誕生時の香港公演の映像をみていたら、歌舞伎役者が演じている獅子の踊りをやっていてあらためてすごいなと思いました。




 3月の博多座では『舞妓はレディ』で蘭ちゃんとわたるさん共演。トップコンビ場面もあったみたいでみたかったなあ。切りがありません、今日はこれぐらいで。

この記事についてブログを書く
« 2018年『1789バスティーユの... | トップ | 『Pukul』思い出し日記(2) »

ミュージカル・舞台・映画」カテゴリの最新記事