路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【政治の現場】:[衆院山口2区補選]・「世襲」「原発」巡り舌戦

2023-04-14 10:03:50 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【政治の現場】:[衆院山口2区補選]・「世襲」「原発」巡り舌戦

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:」【政治の現場】:[衆院山口2区補選]・「世襲」「原発」巡り舌戦

  山口県南東部に位置する田布施町。岸信介、佐藤栄作という戦後政治に名を刻む兄弟宰相を生んだ町として知られる。衆院山口2区補欠選挙に出馬した自民党新人の岸信千世氏は告示日の11日、同町の田布施川沿いでマイクを握った。

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 「先人たちから受け継いできた大切な山口県、誇り高き日本を、より良い形で次の世代に伝えていく」

 岸信介のひ孫で、祖父は安倍晋太郎元外相、伯父は安倍晋三元首相。政治家に囲まれて育った。父・岸信夫前防衛相の秘書を務めていたが、体調不良で引退する父から後継指名された。

 「こんな立派な系図はない。その血筋を継いで日本のため、世界のために頑張るのが信千世だ」

 出陣式に駆けつけた安倍派会長代理の塩谷立衆院議員はこうアピールしたが、「家系」自慢は世襲批判を招く危険と裏腹にある。

 信千世氏は2月の出馬表明後、岸信介ら6人の元国会議員と自分を並べた家系図をホームページに掲載した。SNSなどで激しい批判を浴びた後、削除した。

 3月27日に東京都内の高級ホテルで開いた政治資金パーティーには、麻生副総裁や松野官房長官など党幹部や閣僚を招いた。新人候補らしからぬ振る舞いは、党内でも「センスがない」と評判は芳しくない。

 信夫氏を支えてきた岩国市議会の桑原敏幸議長(75)は「みこしを担ぐ周りの人がちゃんとせないけん。楽勝な選挙と高をくくっとった」と顔をしかめる。

 ◆謙虚さ強調

支持者に手を振りながら走る岸信千世氏(13日、山口県上関町で)
支持者に手を振りながら走る岸信千世氏(13日、山口県上関町で)

 山口県は、衆院小選挙区の「10増10減」で県内の小選挙区が4から3に減る。当初、岸陣営は、信夫氏が前回2021年の衆院選で共産党との一騎打ちを制した際の約11万票を上回る「12万2000票余り」を得票数の目標に設定した。当選後、「新2区」の公認争いに勝つには圧倒的な勝利が必要と考えたためだ。

 だが、共産が候補を取り下げ、民主党政権で法相を務めた無所属の平岡秀夫氏との一騎打ちとなり、楽勝ムードは消えた。平岡氏は09年衆院選までの4度にわたり、山口2区で自民候補を破った強敵だからだ。

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 信千世氏は13日、県最南端の港町・ 上関かみのせき 町の街頭演説で「政治歴も浅く、若くて力もないが情熱は負けない」と訴え、地道に努力する姿勢や謙虚さを強調した。

 安倍派も幹部や秘書を投入して力を入れる。都内で療養中の信夫氏に代わり、地元議員が信千世氏を支援者に引き合わせ、地道な票の積み上げを図る。

 ◆保守王国に風穴

支援者と握手する平岡秀夫氏(13日、山口県上関町で)
支援者と握手する平岡秀夫氏(13日、山口県上関町で)

 「山口2区は、日本の政治が抱える課題や問題の縮図になっている選挙区だ」

 平岡氏も13日、上関町の街頭で支持を訴えた。同町は中国電力が計画する原子力発電所の建設予定地だ。「東京電力福島第一原発事故と同じような事故が起これば、瀬戸内海は死の海になる」と危機感をあおった。世襲にも「利益集団に結びつき、偏った政治が行われる」と批判の矛先を向けた。

 平岡氏は元大蔵官僚で、岩国市で生まれ育った。地元育ちを売りに、一部の自民支持層も取り込みながら、「保守王国」に風穴を開けてきた自負がある。

 今回、立憲民主党幹部から打診を受けて出馬を決めたが、立民からは公認も推薦も得られなかった。支持母体の連合山口には電力関係の組合員も多い。立民県連幹部は「あれだけ『反原発』と言う人の支援は難しい」と事情を明かす。

 一方、3月下旬には共産と「原発の新増設に反対」「大軍拡に反対」などの合意書を交わし、候補の一本化に成功。4月11日の出発式には、立民の菅直人元首相や共産の宮本岳志衆院議員らが顔をそろえた。菅氏は「日本に原発はいらない」と訴え、宮本氏は「自公政権と対決しなければならない」と呼びかけた。周辺には「共産への接近が目立てば支持が広がらないのでは」と懸念の声もある。(小野健太郎、山口総局 丸茂克浩)

 元稿:讀賣新聞社 主要ニュース 政治 【政局・連載「政治の現場」・選挙・衆院山口補選】  2023年04月14日  10:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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