【政界地獄耳】:あいさつ目的なら内政を優先すべき/11.05
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳】:あいさつ目的なら内政を優先すべき/11.05
★米大統領選挙の結果はいつ判明するかわからないものの、首相・菅義偉の訪米日程が浮上してきていると毎日新聞が報じている。初外遊は首相に就任して所信表明すら行う前にベトナム・インドネシアに出向いて、国会軽視と与野党の批判を招いていた。また10月には米国主導で東京で開催された日、米、豪、印4カ国外相会合で中国包囲網を固めたのち、ベトナムでは名指しこそしなかったものの「法の支配と逆行する動きが南シナ海で起きている」と中国をけん制した。
★中国政府は王毅国務委員兼外相が直ちに「インド太平洋版の新たな北大西洋条約機構(NATO)の構築を図っている」とアジア版NATOが中国を敵対していると反発した。思えば4年前、前首相・安倍晋三は選挙直後の11月に就任前のトランプに会いに訪米。いち早く外国首脳初の会談を実現し、その後の日米蜜月関係を構築した。当初、菅も、安倍にならって早期の訪米も模索したようだが、当選確定までの混乱が予想されることやコロナ禍の訪米が適切であるか否かなどを勘案し、来年1月を念頭に調整に入ったという。
★ただ、来年早々は通常国会召集があり、3次補正の可決と新年度補正の前倒し審議が不可欠。早期の予算審議と可決で3月から4月にかけての選挙日程のフリーハンドを持ちたい官邸としては、コロナの状況を見ながら慎重な調整を余儀なくされる。ただ歴代の首相の基礎的な役割かと思われている、大統領が代わったり、大統領選挙のたびにアメリカ詣でを繰り返し、ご機嫌を取りに行く。日米関係が大切というのならば議題を持っていくべきだろう。トランプ再選でもバイデン当選でもあいさつが目的ならば、首相の嫌う前例主義をやめ、内政を優先すべきではないか。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2020年11月05日 08:20:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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