路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【新型コロナ】:対応で「株を下げた人」「上げた人」の差 ◆ 「小池百合子の発言」に

2020-04-21 08:15:40 | 【感染症(1類~5類)・新型コロナ・エボラ・食中毒・鳥インフル・豚コレラ】

【新型コロナ】:対応で「株を下げた人」「上げた人」の差 ◆ 「小池百合子の発言」に安倍首相もタジタジ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【新型コロナ】:対応で「株を下げた人」「上げた人」の差 ◆ 「小池百合子の発言」に安倍首相もタジタジ

 パンデミックで問われた政治的手腕で期待に応えた指導者は誰か、首脳の対応力を採点してみると……

 政治の世界には、リーダーは「よい危機」を逃してはならないという表現がある。

 目的のためなら手段を選ばないマキャベリ的な言い回しだが、歴史はその正しさを裏付けている。古来、偉大な指導者が歴史に名を残すのは、深刻な危機にうまく対処できた場合のみ。世界的なリーダーは、例外なく戦争や経済危機を経験している。

 新型コロナウイルスによるパンデミック(世界的な大流行)は、犠牲者の多さ(今後1年半の間に世界で数百万人の死者が出る可能性がある)、経済的ショック(すでに世界の景気は崖から転げ落ちている)の両面で、第2次大戦後最大の危機だ。主要国の指導者はどう対処しているのか、それぞれのリーダーシップを評価してみよう。

コロナ対応で株を下げた人、上げた人の違いとは? (写真:ロイター/アフロ)

 ◆「評価できるリーダー」は誰だ?

 ■ドナルド・トランプ

 現在の危機には事実に基づいた姿勢と、冷静かつ公共心にあふれたリーダーシップが求められている。トランプ米大統領はその点で落第だ。

当記事は「ニューズウィーク日本版」(CCCメディアハウス)からの転載記事です。元記事はこちら

前記の必要条件の対極にある人物であることは、支持者も認めざるをえないだろう。この時期に、自分が出演したテレビの視聴率を自慢したり、新型肺炎を単なるインフルエンザと同様に扱った本人の発言を使用した野党・民主党の選挙広告に訴訟をちらつかせたり。さらにトランプは州知事からの「感謝」の度合いによって、特定の州をえこひいきしている。与党・共和党の政治家が知事を務めるフロリダ州にはすぐに連邦政府の援助を送り、知事が民主党のニューヨーク州には嘲笑を浴びせた。

■安倍晋三

 2、3カ月前まで、日本の安倍首相はおそらく世界の自由民主主義陣営で最も重要なリーダーだった。政治的パワーは最高潮に達し、東京五輪のアピールでも称賛を集めた。だが現在、危機に当たり断固たる態度を示し、明快で大胆な発言を続けているのは東京都の小池百合子知事だ。

 小池に対しては、パンデミックよりも自分の評判を気にしているという批判も出そうだが、政治の世界では「正しいが弱い」より「正しくないが強い」ほうが望ましいケースもある。この時期に強さを見せた小池との比較で、安倍はつらい立場に追い込まれた。

 ■ 文在寅(ムン・ジェイン)

危機が訪れると、社会に不安とパニックが広がる。パニックになると、人々は1つ旗の下に結集し、自国のリーダーを支持する。その期待にリーダーがうまく応えられれば、支持は長期的なものとなる。韓国の文大統領はその典型例だ。韓国の新型肺炎への対応は最も印象的だった。当初は危険なほど感染率が高かったが、その後予想以上にうまく感染拡大を抑え込んだ。文は4月15日の総選挙に向け、力強く歩を進めている。政権支持率は50%を超え、与党は野党に15ポイントの差を付けた。

コロナ禍で望まれる指導者象とは

■ボリス・ジョンソン

 リーダーの本質はピンチのときにあらわになる──ジョンソン英首相がまさにそうだ。新型肺炎がイギリスで広がり始めた当初、ジョンソンはトランプと同じように状況を軽くみて、経済の減速を避ける方策を優先しようとした。ジョンソンが新型ウイルスを真剣に受け止めなかったせいで、国民は他人と一定の距離を置く「社会的距離」戦略の重要性をなかなか理解できず、検査も後手を踏んだ。

 実は、リーダーシップの真価が問われるこの局面で、最も高い評価を得たのは世界的な指導者たちではない。地元のリーダーだ。例えばニューヨーク州のアンドルー・クオモ知事は、バイデン前副大統領を抜いて民主党の大統領候補になり、次期大統領も狙えるのではないかと予測する識者が多い(本人は出馬を否定しているが)。

ますます複雑化する世界の中で、人々は身近な存在に魅力を感じるのかもしれない。

<本誌2020年4月14日号掲載>

サム・ポトリッキオ(Sam Potolicchio)
ジョージタウン大学教授(グローバル教育ディレクター)、ロシア国家経済・公共政策大統領アカデミー特別教授、プリンストン・レビュー誌が選ぶ「アメリカ最高の教授」の1人。

 元稿:東洋経済新報社 Online 主要ニュース 政治・経済 【「ニューズウィーク日本版」担当者:「ニューズウィーク日本版」ウェブ編集部】 2020年04月12日 15:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

 


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