【 大谷昭宏のフラッシュアップ・06.13】:報じられないデルタクロン出現 緩和の前にマスクのひもと予防の心
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【 大谷昭宏のフラッシュアップ・06.13】:報じられないデルタクロン出現 緩和の前にマスクのひもと予防の心
「感染者数は○日連続、前週を下回りました」-。
このところテレビでも新型コロナについて明るいニュースを届けることが多くなった。
そんな時、いつも情報をくださる地元のS医師からメールが届いた。
〈最近、中等症以上の患者さんはまず見かけません。ただひとつ心配なのは抗原検査キットが簡単に手に入るので陽性が出ても症状が軽いと市販の薬ですませている方が相当おられるのです。実際、きょう診察した7人の児童のうち4人はキットで陽性が出て心配になった方たちで、来院されなかったら日々の感染者にはカウントされないのです〉
うーん、そんななか「もっとTokyo」「大阪いらっしゃい」のキャンペーンも始まりました。
〈もちろんワクチンによる予防が効いていることは確かです。ただアメリカではオミクロン株がどんどん変異したBA・3や、デルタとオミクロン株が合体してオミクロンよりはるかに感染性の高いデルタクロンという新種が出現しているそうです。これらの新しい株がそのうち日本に入ってくることは間違いありません。それにはワクチンで対抗するしかありません。
そうした中、マスクの着用や複数の人数による飲食、そして旅行に関する規制が緩和されつつあるのは結構なことだと思います。ただ、それには確かな感染者数の把握とマスクの着用、ワクチンの接種。それらをしっかりやった上での緩和が大事だと思うのです〉
S先生、デルタクロンの出現、なぜか日本であまり報じられていませんね。いずれにしろ、私たちは緩和を前にマスクのひもも予防の心もしっかり締め直して…。
◆大谷昭宏(おおたに・あきひろ)ジャーナリスト。TBS系「ひるおび!」東海テレビ「NEWS ONE」などに出演中。
元読売新聞記者で、87年に退社後、ジャーナリストとして活動する大谷昭宏氏は、鋭くも柔らかみ、温かみのある切り口、目線で取材を重ねている。日刊スポーツ紙面には、00年10月6日から「NIKKAN熱血サイト」メンバーとして初登場。02年11月6日~03年9月24日まで「大谷昭宏ニッポン社会学」としてコラムを執筆。現在、連載中の本コラムは03年10月7日にスタート。悲惨な事件から、体制への憤りも率直につづり、読者の心をとらえ続けている。
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・「大谷昭宏のフラッシュアップ」】 2022年06月13日 08:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。