【政界地獄耳・04.05】:トランプをたしなめられないか 石破は陳情ではなく意見する外交を
『漂流する日本の羅針盤を目指:【政界地獄耳・04.05】:トランプをたしなめられないか 石破は陳情ではなく意見する外交を
★今までの経験則で「アメリカは」と語る親米学者や外務省アメリカンスクールの面々は、現状維持が最善策と思い込んでいる。では米ドナルド・トランプ政権の「現状」を説明できる人はいるのだろうか。無論外交や米国内政のセオリーはある。だがトランプのアイデア、展開、実現性などを加味してトランプ政治は見極めが難しい。首相・石破茂は2月の日米首脳会談でさして深い話もできないまま、日本のメディアはワシントン電を筆頭に学者から専門家と呼ばれる人たちまで「大成功」ともてはやしたが、まあその程度だということになる。もちろん、トランプの発言や実行する政治はでたらめなものも多いし、発言しては撤回することもある。
★3日、トランプ政権が日本に24%の相互関税を課すと発表したことを受け石破は「このような措置が実施されたことは極めて残念であり、不本意に思う」「日米両国の経済関係だけでなく、世界経済や多角的な貿易体制全体に大きな影響を及ぼす」「今後も米国に対し、措置の見直しを強く求めていく。私自身が、トランプ大統領に直接話すことが適当であれば、最も適当な時期に適切な方法で働きかけていくのを躊躇(ちゅうちょ)するものではない。同時に、国内産業への影響を十分に精査し万全の支援をする」と発言した。国民を落ち着かせるためには必要な措置だが、各国はトランプの次なる手を予想しながら、対策と実現の可否を見極めながら動かなくてはならない。「陳情に飛んでいく」のではない。
★2日、トランプが関税策を発表した時「この国は、短期間でまったく別の国になるだろう」「すごいことになる。世界中がそれについて話題にするはずだ」と発言している。確かにその通りかもしれないが、すべての国や国民が肯定するばかりではない。石破は陳情ではなく意見し、たしなめる外交はできぬものか。官僚の想像力も今こそ発揮されたい。トランプや世界をうならせる知恵を石破につけ国民を守ってくれ。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2025年04月05日 08:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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