路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【新刊】:『創価学会 ~政治宗教の成功と隘路 ~』

2023-06-09 07:09:40 | 【新宗教=新興宗教と呼ばれる教団は多岐にわたり、時代的には19世紀に創始さ...

【新刊】:『創価学会 ~政治宗教の成功と隘路 ~』

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【新刊】:『創価学会 ~政治宗教の成功と隘路 ~』

 ■内容紹介

 何のために政治参加を指向するのか?

 創価学会はいかなる理念と組織戦略をもって戦後から現代まで生き抜いてきたのか。何のために政治参加を指向するのか?日本最大の教団である創価学会が日本社会に与える衝撃を政治との関係から読み解く意欲的論集。

創価学会

 ■著者からのコメント

 私たちは、政治宗教という耳慣れない言葉を創価学会という教団の特徴を示す分析概念として使っています。戦前の創価教育学会や戦後の創価学会は設立当初から政治参加を企図していたわけではありませんが、公明政治連盟が結成されてから現在に到る60年の歴史において、創価学会は政治に直接参加するための組織体制や運動形態に転換してきました。教説や信仰のあり方においても信者を政治参加に強力に動員する宗教の類型として、特定の政治家や政党を間接的に支援・後援する他教団とは性格を異にしています。

 本書では、創価学会の設立と教団成長・発展の経緯を歴史的にたどりながら、指導者や初期信者たちに抱かれた「勝利への渇望」という集合的記憶、選挙活動に活かされる信仰のあり方とジェンダー化される信仰と組織編成、創価学会信者が抱く平和と福祉の理念が政権与党となった公明党の現実路線によって揺らぐ状況、成長・成功神話に固執するがゆえの隘路を日本社会の将来展望と合わせながらみていきます。

 ところで、創価学会と政治とのかかわりを考察した本書の企画は数年前にさかのぼります。2011年に刊行した李元範・櫻井義秀編『越境する日韓宗教文化-韓国の日系宗教 日本の韓流キリスト教』(北海道大学出版会)の継続的な研究として、韓国で約140万人の信者人口を有し、韓国政界においても注目されている創価学会と日本の創価学会を比較しながら、政治宗教の日韓比較を行おうと考えたのです。

 しかし、両国ともに三年に及ぶコロナ禍と韓国における補足調査の困難などがあり、韓国側は原稿の集約を断念しました。出版の断念も考えたのですが、まずは日本側で研究成果を先に公開し、韓国側を待とうということにしました。その際、日本側の原稿だけでは一書にならないので、六章構成のうち櫻井が二章分、猪瀬がさらに一章を追加して粟津の章と併せることにしました。

 私たちの研究は宗教学や宗教社会学の学術書として執筆したものですが、同時に、宗教関係者や市民の方はもとより、創価学会の幹部、信者のみなさんにも読んでもらえるように宗教に関わる洞察を含めたつもりです。こうした試みがどれほど成功しているかは、読者の判断に任せるしかないのですが、ご高覧いただきご叱正を賜れることを願う次第です。

《目次》
 はじめに [櫻井義秀]
 第一章 創価学会研究の視点 [櫻井義秀]
 第二章 集合的記憶としての「勝利」への道筋 [櫻井義秀]
 第三章 創価学会の選挙活動と信仰 [猪瀬優理]
 第四章 「破られた契約」――路線変更とその現在 [粟津賢太]
 第五章 「家族」イメージとその政治性 [猪瀬優理]
 第六章 成長=成功神話――長期的展望を失うメカニズム [櫻井義秀]
 あとがき [猪瀬優理]
 執筆者一覧
 索引 

 発売予定日:2023-04-07 定価:2300円

 

著者略歴(櫻井 義秀)
1961年、山形県出身。北海道大学大学院文学研究科博士課程中退。博士(文学)。現在、北海道大学大学院文学研究科教授。専門は宗教社会学、タイ地域研究、東アジア宗教文化論。著書に『人口減少社会と寺院――ソーシャル・キャピタルの視座から』(共編、法藏館、2016年)、『東アジア宗教のかたち――比較宗教社会学への招待』(法藏館、2022年)、『統一教会――性・カネ・恨から実像に迫る』(中公新書、2023年)などがある。
著者略歴(猪瀬 優理)
1974年生まれ。北海道出身。北海道大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(行動科学)。現在、龍谷大学社会学部教授。専門は宗教社会学。著書に『信仰はどのように継承されるか――創価学会にみる次世代育成』(北海道大学出版会、2011年)、『基礎ゼミ 宗教学』(共編、世界思想社、2017年)、『現代社会を宗教文化で読み解く――比較と歴史からの接近』(共著、ミネルヴァ書房、2022年)などがある。

 元稿:法蔵館 主要出版物 教養・単行本・宗教 【創価学会 ~政治宗教の成功と隘路 ~】 2023年04月07日 07:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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