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路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

《社説①・01.20》:戦後80年 憲法のこれから 国民が議論を取り戻す時

2025-01-25 02:02:50 | 【第二次世界大戦・軍部の功罪・戦後80年・靖国神社・東京大空襲他の犠牲者への補償

《社説①・01.20》:戦後80年 憲法のこれから 国民が議論を取り戻す時

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《社説①・01.20》:戦後80年 憲法のこれから 国民が議論を取り戻す時

 戦後日本の政治と社会を形づくったのが1947年施行の日本国憲法だ。民主化の旗印となる一方で、連合国軍総司令部(GHQ)の占領下に制定された特殊な経緯もあり、平和主義の象徴である憲法9条を巡る与野党の政治的対立が続いた。

<picture>衆院憲法審査会で本格的な議論が始まり、議事を進行する枝野幸男会長(中央)=国会内で2024年12月19日午前10時4分、平田明浩撮影</picture>

衆院憲法審査会で本格的な議論が始まり、議事を進行する枝野幸男会長(中央)=国会内で2024年12月19日午前10時4分、平田明浩撮影

 昨年の衆院選で自民党が大敗し、改憲勢力は改正の発議に必要な3分の2の議席数を衆院で維持できなかった。改正の動きがやや沈静化したようにみえるいま、議論のあり方を改めて考えたい。 

 憲法を巡る戦後の議論の特徴は、制定過程を「押しつけられた憲法だ」と批判する立場から、保守勢力を中心とする改憲論が提起され続けたことである。

新憲法施行の5月3日、憲法普及会主催の記念式典場宮城前広場で横なぐりの雨の中、式典に参加した人たちの万歳に応える昭和天皇(中央)=東京都千代田区で1947年5月3日、写真部員撮影

 55年に保守勢力が合同し、自民党が誕生した。初代総裁となる鳩山一郎首相は、結党直後の国会で「わが国を真の独立国家に立ち返らせるためには何よりもまず、憲法を作りかえることが大切だ」と改憲を目標の筆頭に掲げた。

 だが、翌56年参院選で改憲派は参院において発議に必要な勢力の確保に至らず、時代は高度成長期に移る。自民党に護憲勢力の野党・旧社会党が対抗する「55年体制」と経済重視路線の下で、改憲は実質的に封印された。

 GHQによって現憲法の土台が整えられたことは事実だが、毎日新聞が46年5月に掲載した世論調査は示唆に富む。知識層から抽出して草案について聞いたところ、象徴天皇制に85%が賛成し、戦争放棄条項の制定に7割が賛意を示した。戦禍を経験した国民に憲法の理念は受容されていた。

<picture><source srcset="https://cdn.mainichi.jp/vol1/2025/01/20/20250120k0000m010003000p/9.webp?1" type="image/webp" />衆院本会議での代表質問答弁で「自衛隊合憲」を明言した村山富市首相=国会で1994年7月20日撮影</picture>
衆院本会議での代表質問答弁で「自衛隊合憲」を明言した村山富市首相=国会で1994年7月20日撮影

 9条が戦力不保持を定めることと自衛隊の整合性を巡る論争は続いた。だが、戦後50年を控えた94年、それまで自衛隊違憲論を主張していた旧社会党の党首、村山富市首相が「自衛隊合憲」を表明し方針転換した。自衛隊の存在が国民に定着する中で、改正せずとも合憲とする政治的合意が形成されていった結果といえよう。

 2012年から8年近く続いた安倍晋三首相(故人)の在任時はひとつの節目だった。

 改憲論者である安倍氏は憲法について、「GHQの人たちが、たった8日間でつくりあげた代物だ」と語っていた。改正手続きを定める96条の見直しや安全保障環境の変化を掲げ、改憲に結びつけようとした。

 憲法改正を巡り、各種世論調査が示す国民の意識は複雑だ。一般論として是非を問うと、肯定派が若干多い傾向が近年は浮かぶ。

 ただし、改憲は優先度の高い課題とみなされていない。毎日新聞による昨秋の世論調査でも石破茂内閣に取り組んでほしい政策(複数回答)に「憲法改正」と答えた人は16%にとどまる。「物価対策」(72%)、「社会保障」(51%)などに比べてかなり低い。

 ◆古い殻を脱却すべきだ

 戦後の保守勢力を中心とする改憲論議は、革新勢力への対抗や結束の維持など、政治目的に主眼が置かれてきた。その結果、国民にとっての必要性や納得感は置き去りにされてきた。「押しつけ」を理由とする改憲論はすでに破綻している。

 現在、自民党や改憲派の政党は緊急事態で選挙の実施が困難になった場合に備え、国会議員の任期延長を可能にする改正を優先すべきだと主張している。憲法には参院の緊急集会を定める条項があるため、野党には慎重論も根強い。

 改憲の実現を急ぎ、ハードルが低そうな条項から改正を図る発想は「お試し改憲」と呼ばれている。求められるのは、もちろんそんな安直な議論ではない。

 社会の変化に応じた国の将来像を構想する必要がある。基本的人権を巡っては、ジェンダー平等やLGBTQなど性的少数者の権利保障のように、多様性の尊重が課題となっている。

 戦後に設置された参院の現状はどうか。行政に加え、衆院をチェックする独自性の発揮が期待されたが、衆院との同質化が進んだ。しかも、ひとたび与野党勢力が衆参両院で逆転する「ねじれ」が生じると、政争による政治の混乱を招くリスクも抱える。

 「改憲VS護憲」という古い対立構造を引きずる論争から脱却する時だ。国民の手に議論を取り戻す契機としたい。

 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】 2025年01月20日  02:03:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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《余録・01.20》:直訳すれば、小屋の熱となる「cabin fever」…

2025-01-25 02:02:40 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

《余録・01.20》:直訳すれば、小屋の熱となる「cabin fever」…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《余録・01.20》:直訳すれば、小屋の熱となる「cabin fever」…

  直訳すれば、小屋の熱となる「cabin fever」。屋内に長期間閉じ込められることで生じるイライラ状態を指す。暗く寒い冬季に表れやすく、うつや自殺の原因になりかねない

<picture>選抜高校野球大会で母校を応援する生徒ら。スポーツ観戦は心身にプラスに働くという=兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で2024年3月30日午前11時46分、小坂春乃撮影</picture>

 選抜高校野球大会で母校を応援する生徒ら。スポーツ観戦は心身にプラスに働くという=兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で2024年3月30日午前11時46分、小坂春乃撮影

 ▲とりわけ極寒の地となる北極圏では、専門家が市民に注意を呼びかけるほどだ。対策として提案されているのが友人との会話や娯楽で、具体例にはスポーツ観戦が挙がる

 ▲その効果を初めて裏付けたという研究成果が国際学術誌「予防医学」に掲載された。分析したのは、明治安田厚生事業団の川上諒子研究員(40)ら。2017年度から3年間、健診に参加した6327人(平均年齢51歳)を対象に、観戦頻度と、心身の状態など20項目の関係を調べた

 ▲頻度が高い人ほど1年後のストレスが減り、幸福感を高め、日ごろの運動不足にも注意を向けるようになった。調査対象の7割超を占めた勤労者は、仕事への活力や熱意も高まったと回答した

 ▲スタジアムなどに出向かず室内でメディア観戦した場合でも同様の結果だった。「選手のひたむきな姿が人々を鼓舞したと考えられる。労働生産性にもプラスに働く」。体操の国体選手でもあった川上さんは観戦効果に期待を込める

 ▲きょうは二十四節気の大寒だ。5日の小寒から「寒」の中間点で、これから立春までが一年で最も寒いといわれる。<「寒いね」と話しかければ「寒いね」と答える人のいるあたたかさ/俵万智>。観戦に限らず、家族や仲間と過ごす機会をつくる。絆を大切にしたい時期である。

 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【余録】 2025年01月20日  02:05:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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《社説①・01.19》:バイデン外交の功罪 世界の分断を増幅させた

2025-01-25 02:01:50 | 【米国・在日米軍・地位協定、犯罪・普天間移設・オスプレー・安保】

《社説①・01.19》:バイデン外交の功罪 世界の分断を増幅させた

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《社説①・01.19》:バイデン外交の功罪 世界の分断を増幅させた

 「分断」ではなく「団結」を訴えて4年前に就任したバイデン米大統領が去る。その理想はかなわず、残されたのは、より混迷が深まる世界だ。

 気候変動の枠組みや軍縮条約から離脱して国際協調をないがしろにした「トランプ外交」を転換させると公約した。

イスラエルとハマスが停戦で合意したことについて演説するジョー・バイデン米大統領(中央)=米ホワイトハウスで2025年1月15日、ロイター

 

 「米国は戻ってきた」と訴え、軍事よりも外交を重視し、同盟ネットワークの再構築を主導する姿勢は国際社会から歓迎された。

 成果はあった。日本や韓国との連携を強化し、アジアと欧州の同盟国同士の交流を活発化させた。気候変動への精力的な取り組みは特筆に値する。

 だが、4年間の外交を振り返れば、むしろ際立つのは失策だ。

 対テロ戦争の主戦場だったアフガニスタンでは、放逐した旧支配勢力が再び台頭し、米軍は撤退に追い込まれた。これがつまずきのきっかけとなった。

 ウクライナを威嚇するロシアを制止できず、軍事侵攻を許した。イスラエルの過剰な武力行使にも歯止めをかけられなかった。

 中国の軍事力の増強でインド太平洋地域における米国優位のパワーバランスは揺らいだ。北朝鮮やイランの核開発も放置した。

 バイデン外交の失敗は、米国の影響力の低下を浮き彫りにしたともいえよう。

 ともに国際法違反を指摘されたにもかかわらず、ロシアを非難し、イスラエルを擁護する背反した姿勢が国際社会の不信を招いた。

 とりわけ新興・途上国の失望は大きかった。米国と中露が対立する構図の中で、敵味方に分けようとする手法が不評を買った。

 専制主義国家に対抗して開催した民主主義サミットは、招待国の線引きを巡って紛糾し、かえって亀裂を表面化させた。

 米国内の分断も深まった。歴史的なインフレへの対応が後手に回り、格差は広がった。中間層の不満が大統領選での民主党敗北につながった面は否定できない。

 バイデン氏は演説でトランプ次期政権を念頭に「非常に少数の超富裕層に権力が集中する」との懸念をあらわにした。

 国民に向けられた最後の言葉は、団結にはほど遠い米国の現状も映し出している。

 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】 2025年01月19日  02:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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《社説②・01.19》:中居氏問題でフジ会見 疑問に答える徹底調査

2025-01-25 02:01:40 | 【新聞社・報道・テレビ・ラジオ・NHKの功罪・マスコミ・雑誌・著作権】

《社説②・01.19》:中居氏問題でフジ会見 疑問に答える徹底調査

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《社説②・01.19》:中居氏問題でフジ会見 疑問に答える徹底調査

 公共の電波を預かるメディアとして、フジテレビは徹底した調査を通じ、視聴者の疑問に答える責任がある。

 タレントの中居正広さんの女性トラブルを巡る週刊誌報道を受け、フジの港浩一社長が初めて記者会見した。第三者を入れた調査委員会を設置すると発表した。 

記者会見するフジテレビの港浩一社長=東京都港区で2025年1月17日午後3時6分、西本龍太朗撮影

 トラブルは2023年6月に起きた。中居さんは女性と示談したことを認めている。週刊文春は、当日は複数で会食する予定だったが、フジ社員らが現れず2人だけの状況になったと報じた。

 フジは直後にトラブルを把握した。女性の様子の変化に気づいた社員が声をかけ、「センシティブな領域の問題」と認識した。

 だが、その後の対応には疑問がある。まず、事実確認が不十分だったことだ。

 港社長は「女性の心身の回復とプライバシーの保護を最優先にした」と述べたものの、結果的に調査の遅れを招いた。

 昨年末には社員の関与を否定するコメントを出したが、根拠として挙げたのは当該社員への聞き取りや通信履歴の調査だけだった。

 港社長が会見を開いたのも、親会社のフジ・メディア・ホールディングス(HD)の株主である米ファンドから企業統治の欠陥などを指摘され、第三者委員会による調査を求められた後だった。遅きに失したと言わざるを得ない。

 会見では、女性の人権やプライバシーの保護を盾に説明を避け、今後の調査を理由に回答を拒む姿勢が目立った。調査委の具体的な体制や位置付けについても明らかにしなかった。

 文春は、フジ社員からタレントの接待に呼ばれた別の女性の証言も報じている。焦点はフジ社員の関与の有無だ。独立した立場から、公正で厳格な調査がなされなければならない。

 一連の経緯は港社長も報告を受けていたという。結果次第では、経営責任を問われることになる。

 「人権が尊重される社会の実現に力を尽くす」との方針をフジ・メディアHDは掲げている。求められているのは、その理念を自らの行動で示すことだ。

 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】 2025年01月19日  02:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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《余録・01.19》:NHK大河ドラマ「べらぼう」に登場する…

2025-01-25 02:01:30 | 【偽政者の愚策、国民にバラマキ・官民ファンド、マイナカード、大阪・関西万博】

《余録・01.19》:NHK大河ドラマ「べらぼう」に登場する…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《余録・01.19》:NHK大河ドラマ「べらぼう」に登場する… 

 NHK大河ドラマ「べらぼう」に登場する江戸中期の学者、平賀源内は「エレキテル」の復元や多くの発明に加え、イベント事業にも手腕を発揮した

 ▲師匠の本草学者、田村藍水とともに薬草の展示会を1757(宝暦7)年、江戸で開いた。62(宝暦12)年の「東都薬品会」はとりわけ規模が大きく、各地から1300種もの植物、動物などを集めた。日本初の本格的な物産博覧会とも評されている

平賀源内が物産展の出品物について解説した書物=平賀源内記念館(香川県さぬき市)蔵、同記念館撮影
2025年大阪・関西万博の会場=大阪市此花区で2025年1月11日、本社ヘリから加古信志撮影

 ▲開催を巡る是非論争を経ながら、幕開けまで3カ月を切った大阪・関西万博である。費用の膨張が波紋を広げてきたが、直前になっても不安材料は多い。パビリオン建設の遅れに加え、前売り入場券の販売伸び悩みが指摘されている

 ▲海外パビリオンは、10カ国近くで内装が間に合わないおそれがあるという。入場券の売れ行きは目標の半分程度で、大半は企業の購入とみられる。ムードが高まっているとはいえまい

 ▲アイデアマンで、ウナギの販売対策に「土用の丑(うし)の日」を発案したとの説まで後年流布した源内である。全国に薬品会のチラシを送って出品を募り、送料の「着払い」のような方式で物品を集めた。開催は国内産の材料で薬を作り、金銀の流出を防ぐ国策にも沿っていた

 ▲万博協会は開幕後にSNSの口コミ効果で評判が高まることを期待しているという。やはり展示の中身次第であろう。源内ばりの戦略は難しくとも、不測の災害などに備えた危機管理にくれぐれも万全を期してもらいたい、秒読み段階となった万博である。

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【2025年01月23日 今日は?】:日本人女性初の南極点到達 登山家の続素美代さんがメンバーとともにスキーで

2025-01-25 00:00:40 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【2025年01月23日 今日は?】:日本人女性初の南極点到達 登山家の続素美代さんがメンバーとともにスキーで

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2025年01月23日 今日は?】:日本人女性初の南極点到達 登山家の続素美代さんがメンバーとともにスキーで

 ◆01月23日=今日はどんな日

  電子メールの日

 ◆出来事

  ▼「太陽の季節」が芥川賞。著者は一橋大生の石原慎太郎氏。若者たちの無軌道に見える行動や生き方を描く(1956)▼画家の谷内六郎氏死去。59歳。幼い日の思い出や郷愁あふれる情景を描く。週刊新潮の表紙を創刊から25年間担当(1981)▼日本人女性初の南極点到達。登山家の続素美代さんがメンバーとともにスキーで(2008)

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 椿 木版画 引用元:https://www.tanabegarou.com/

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 ◆誕生日

  ▼でんでん(50年=俳優)▼吉田照美(51年=フリーアナウンサー)▼小日向文世(54年=俳優)▼葉加瀬太郎(68年=音楽家)▼ムロツヨシ(76年=俳優)▼トリンドル玲奈(92年=女優)▼永瀬廉(99年=King&Prince)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2025年01月23日 00:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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