goo blog サービス終了のお知らせ 

路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【統一地方選】:23日スタート、子育て、少子化で論戦―9知事選が告示

2023-03-22 08:10:50 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【統一地方選】:23日スタート、子育て、少子化で論戦―9知事選が告示

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【統一地方選】:23日スタート、子育て、少子化で論戦―9知事選が告示

 第20回統一地方選が23日、9道府県知事選の告示でスタートし、1カ月にわたり各地で首長・議員選が繰り広げられる。大阪は大阪市長選との「ダブル選」となり、地域政党「大阪維新の会」に非維新勢力が挑む。北海道は与野党が全面対決。奈良と徳島は自民党系候補が争う分裂選挙となる。26日告示の6政令市長選、31日告示の41道府県議選・17政令市議選とともに、前半戦として4月9日に投開票される。

【図解】統一地方選と衆参補選の日程

【図解】統一地方選と衆参補選の日程

 ■岸田首相「G7議長国」にこだわり 4月選挙視野、実績づくり狙う―キーウ訪問

 少子化対策や子育て支援、新型コロナウイルス感染拡大で落ち込んだ地域経済の立て直しなどを巡り論戦が交わされる。現時点で2025年夏の参院選まで大型の国政選挙は予定されておらず、与野党とも党勢拡大に向け総力を挙げる。

 大阪は維新の現職と、非維新の政治団体が擁立した法学者の女性、共産党が推薦する元参院議員が対決する。奈良は5選を目指す現職と、自民県連が推薦する元総務官僚、日本維新の会公認の元生駒市長による事実上の三つどもえ。自民の一部県議らが現職を支援する。徳島は自民県連の推薦を受け6選を狙う現職と自民の元国会議員2人がぶつかる。

 北海道は自民、公明両党が現職を推薦。立憲民主党が推薦する元衆院議員を共産、国民民主、社民各党が支える。大分は与党系の元大分市長と、共産、社民の地方組織が支援する元参院議員による新人同士の一騎打ちとなる見通し。神奈川、福井、鳥取、島根の4県は与野党が相乗りで現職を支援する。

 政令市長選は大阪のほか、札幌、相模原、静岡、浜松、広島で実施。札幌は30年冬季五輪・パラリンピックの招致の是非が争点となる。

 4月23日には統一選後半戦として、市区町村長・議員選の投開票(一部は24日開票)を実施。23日は衆院千葉5区、和歌山1区、山口2、4区、参院大分選挙区の各補欠選挙も投開票される。

 元稿:時事通信社 JIJI.com 政治 【政局・選挙・春の統一地方選挙】  2023年03月22日  07:14:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【真相究明】:鳩山元首相が絶句…自分を「裏切った」腹心の官僚が、じつは忠誠を誓っていた「ヤバすぎる相手」

2023-03-22 08:01:30 | 【米国・在日米軍・地位協定、犯罪・普天間移設・オスプレー・安保】

【真相究明】:鳩山元首相が絶句…自分を「裏切った」腹心の官僚が、じつは忠誠を誓っていた「ヤバすぎる相手」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【真相究明】:鳩山元首相が絶句…自分を「裏切った」腹心の官僚が、じつは忠誠を誓っていた「ヤバすぎる相手」

 日本には、国民はもちろん、首相や官僚でさえもよくわかっていない「ウラの掟」が存在し、社会全体の構造を歪めている。そうした「ウラの掟」のほとんどは、アメリカ政府そのものと日本とのあいだではなく、じつは米軍と日本のエリート官僚とのあいだで直接結ばれた、占領期以来の軍事上の密約を起源としている。最高裁・検察・外務省の「裏マニュアル」を参照しながら、日米合同委員会の実態に迫り、日本の権力構造を徹底解明する。



 *本記事は矢部 宏治『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』(講談社現代新書)から抜粋・再編集したものです。

 ◆きっかけは鳩山政権の崩壊

 もともと私が沖縄の米軍基地問題を調べ始めたのは、二〇一〇年六月に起きた民主党・鳩山政権の崩壊がきっかけでした。

 その前年の八月末の総選挙で、三〇八議席という史上最多議席を獲得し、戦後初の「本格的政権交代」を成しとげた鳩山首相は、しかし普天間基地の「移設」問題によってつまずき、わずか九ヵ月で退陣に追い込まれてしまいました。

 誰が見ても危険な人口密集地の外国軍基地(普天間基地)を、「県外または国外」へ移そうとしたところ、官僚や検察、大手マスコミから激しいバッシングを受けて、あっけなく政権が崩壊してしまったわけです。

 不思議に思った私は写真家と二人で沖縄へわたり、本島内のすべての米軍基地の写真を撮影して、ガイドブックをつくりました。それがスタート地点となって、いま本書で書いているようなことを取材・研究し始めたのです。

 ◆秘密会合の翌日の裏切り

 私はその後、鳩山元首相と何度か対談して、その間の経緯をあらためて伺う機会があったのですが、鳩山政権が崩壊に向かった最大のターニング・ポイントは、二〇一〇年の四月六日だったと言えます。

 その直前まで予算編成の問題で身動きがとれなかった鳩山首相は、四月になって、ようやく懸案の普天間基地の「移設」問題にとりかかろうとした。「五月までに結論を出す」というアメリカ側との約束があったからです。

 そのため四月六日、外務省、防衛省から幹部を二人ずつ首相官邸に呼んで秘密の会合をもった。そして以前から温めていた「徳之島移設案」という最後のカードを示して、協力を求めたのです。 

 「みんなに官邸に来てもらって、そこでお酒も出したんですよ。二合ほど呑んだと思います。ずいぶんと前向きになってくれて、「やりましょう!」というとてもいい雰囲気になった。そこでいちばん大事なことは、このメンバーが互いに情報を交換しながら、それを外部に漏らさないことだ。漏れた瞬間、この話は潰されてしまう恐れがあるから、それだけは気をつけてくれといいました。「はい、わかりました」ということで、みんな上機嫌になって別れたわけです。ああ、この連中はやってくれるんじゃないか、期待できるなという気持ちになりました」(鳩山氏の発言「第80回UIチャンネル」二〇一四年一二月八日)

 ところがその翌日(四月七日)、朝日新聞の夕刊一面に、その秘密会合の内容がそのままリークされたのです。

 「これはショックでした。自分が実現したい政策を、いちばんの腹心だと思っている人たちに伝えたら、すぐに裏切られたという話ですからね。もうこの交渉は彼らには頼れないと感じました。メンバーのなかに、明らかにこの案を潰そうと思っている人間がいる。そのことがわかったので、精神的なダメージは非常に大きかったですね」(同前)

 これは考えてみると、非常に不思議な出来事だったわけです。いくら彼ら超エリート官僚たちといえども、最高権力者である日本国首相に逆らうのは、非常にリスクが大きい行動のはずだからです。

 にもかかわらず、翌日の夕刊一面でのリークという裏切りは、露骨すぎる。面従腹背という言葉がありますが、面従している時間があまりにも短すぎるのです。

 「私たちはあなたの命令には従いませんよ」

という意思表示をされたとしか、言いようがない出来事でしょう。

 「このとき官僚たちは、選挙で選ばれた首相鳩山ではない、なにかほかのものに忠誠を誓っているのではないかという思いがしました」

 と鳩山氏が振り返るのも、無理はありません。

 ◆まさに「ブラックボックス」

 この「事件」についても、日米合同委員会の実態がわかってくるにつれ、背景が徐々に明らかになってきました。

 日米合同委員会の本質とは、占領時代から続く基地の使用権や治外法権など、米軍が持つ巨大な特権を、どうすれば日本の国内法のもとでトラブルなく維持していくかの調整機関です。もともと占領中に旧安保条約の交渉をしている段階で、「日本国民の目にふれさせたくない取り決め」を、すべて密室で処理するためにつくられた「ブラックボックス」なのです。 

 ですから日米合同委員会での協議といっても、もちろん最終決定権は米軍側が握っています。これまでに発掘された日米合同委員会の非公開議事録のなかには、米軍側の交渉担当者が、

 「それはすでに米軍の上級司令官〔太平洋軍司令官〕が決定したことなので、日本政府が承認するかどうかという問題ではない」

 などとストレートに発言しているケースもあるのです。

 その他にも、たとえば二〇一二年、第二章でも触れたオスプレイが普天間基地へ配備されることになったとき、当時の野田佳彦首相が、

 「オスプレイの配備については、日本側がどうしろこうしろという話ではない」

 といって国民の怒りを買いましたが、法的な現実としては野田首相の言っていることが正しかった。基本的に米軍側が「オスプレイを配備することになった」という通報を一本出せば、現在の日本政府にはそれを拒否する法的権利はないのです。

 ◆官僚たちが忠誠を誓っていたもの

 そうした状況のなかで、日米合同委員会が発足してからすでに六〇年以上になりますが、それなりにぎりぎりの交渉を重ね、基地の移転や一部返還といった困難な問題についても、なんとかすり合わせて合意してきたという歴史がある。

 日米合同委員会のメンバーは、たとえば外務省なら北米局長、法務省なら大臣官房長と、最高のエリートコースにいる官僚たちが、そのポストによって選ばれています。ですから彼らにしてみると、自分の上司も、その上司も、そのまた上司も、全員がこの「米軍+官僚」共同体のメンバーなわけです。だから裏切ることなど、絶対にできるはずがありません。

 なかでも法務省から合同委員会のメンバーとなる大臣官房長は、その後、かなりの確率で検事総長に就任しています。そして次の第五章で見るように、日本の最高裁は、「砂川裁判・最高裁判決」というひとつの判決によって、現在、まったく機能していないわけです。

 最高裁が機能していない中で、検事総長を出す権利を握っているわけですから、日本の法的な権力構造のトップには、この日米合同委員会が位置しているということになる。

 そうしたガッチリとシステム化された権力構造のなかで、長い時間をかけて苦労して積み上げてきた合意を、

 「ひょっとしたら数ヵ月で辞めるような首相に、ひっくり返されたくない」

 というのがおそらく彼らの本音だったのでしょう。

 つまり鳩山氏が感じた、日本の高級官僚が忠誠を誓う、

 「首相鳩山ではない、なにか別のもの」とは、この日米合同委員会という、六〇年以上続く「米軍+官僚」の共同体だったというわけです。

 さらに連載記事<なぜアメリカ軍は「日本人」だけ軽視するのか…その「衝撃的な理由」>では、コウモリや遺跡よりも日本人を軽視する在日米軍の実態について、詳しく解説します。

 本記事の抜粋元『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』(講談社現代新書)では、私たちの未来を脅かす「9つの掟」の正体、最高裁・検察・外務省の「裏マニュアル」など、日本と米国の知られざる関係について解説しています。ぜひ、お手に取ってみてください。

 元稿:講談社・現代ビジネス 主要ニュース 政治 【政局・民主党、鳩山政権・担当:矢部 宏治 】  2023年03月22日  07:02:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【疑惑】:高市早苗は統一教会問題でも“嘘”をついていた! 政治資金不正隠しの問題では領収書偽造、収支報告書“勝手に修正”が筆跡鑑定で…

2023-03-22 07:43:50 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

【疑惑】:高市早苗は統一教会問題でも“嘘”をついていた! 政治資金不正隠しの問題では領収書偽造、収支報告書“勝手に修正”が筆跡鑑定で…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【疑惑】:高市早苗は統一教会問題でも“嘘”をついていた! 政治資金不正隠しの問題では領収書偽造、収支報告書“勝手に修正”が筆跡鑑定で… 

 高市早苗・経済安保担当相の見苦しい嘘と言い逃れ答弁が止まらない。放送法の解釈変更をめぐる総務省の行政文書問題について、当初、「怪文書」「捏造だ」と全面否定、“捏造でなければ議員辞職する”と啖呵を切っていたのに、総務省が行政文書だと認めると、しれっと「内容が不正確」などと表現を変更。それを指摘されると、今度は「捏造と言うと言葉がきつすぎるので、あえて繰り返しは使わない」と、理屈にならない理屈を強弁した。

高市早苗は統一教会問題でも嘘をついていた! 政治資金不正隠しの問題では領収書偽造、収支報告書勝手に修正が筆跡鑑定で…の画像1
高市早苗公式HPより

 文書に登場する「大臣レク」をめぐる態度も同様だ。高市大臣は当初、「レクを受けたはずもございません」と真っ向否定したが、総務省が「大臣レクがあった可能性が高い」と認めると、「レクを受けた可能性はあり得る」と一変。 “あり得たレクはNHK予算にかんするもので放送法についてではない”などと主張し始めた。

 挙げ句、15日の参院予算委員会では、問題の追及をおこなった立憲民主党の杉尾秀哉・参院議員に「私が信用できないのであればもう質問しないでほしい」と、大臣にあるまじき国会を冒涜する暴言を吐く始末。

 自身の保身のために行政文書の信用・信頼性を毀損しつづけるばかりか、根拠もなく強気に啖呵を切り、貴重な審議時間を削っていく……。その醜態は、虚偽答弁を連発して国会をかき乱した安倍晋三・元首相とそっくりだ。

 実際、高市大臣の“嘘つき”ぶりはいまにはじまった話ではない。たとえば、昨年、会合で高市大臣が「(安倍晋三・元首相の)国葬反対のSNS発信の8割が隣の大陸からだった」と発言したと三重県議が投稿したことに対し、高市大臣は「そのような発言をすることはない」「そもそも大陸という言葉は使わない」などと否定したが、「AERA.dot」の取材に対し、会合に出席したある市議は、高市大臣からその旨の発言があったことを証言していた。

 また、統一教会との関係についても、ここにきて、大嘘をついていたことが判明した。

 ◆高市早苗、統一教会系・世界日報に何度も登場していた!「対談1回のみ」と説明していたが…

 安倍元首相の銃撃をきっかけに、統一教会自民党議員との癒着が次々と浮上した昨年夏。高市氏は毎日新聞から、統一教会系メディアである世界日報社が発行する月刊誌「ビューポイント」に登場していることを指摘され、8月10日の閣僚就任会見において、2001年に「ビューポイント」に登場したことがあると認めた。

 しかし、問題はそのときの言い訳だった。高市氏は「当時私が大変親しくしておりました細川隆一郎先生からのお誘いだった」「『ビューポイント』という本が旧統一教会と何らかの関わりのある本だということも知りませんでした」と弁明したのだ。

 この言い訳には「普通は取材を受けるメディアについて確認ぐらいするものでは」というツッコミが殺到。「キリスト新聞」の松谷信司編集長も「とりわけ右派論壇に近い高市氏が、『ビューポイント』がいかなる媒体であるか、知らないわけがありませんよ」(「Smart FLASH」2022年8月15日付)と指摘していた。

 だが、高市大臣はその後も無責任な言い訳に終始。たとえば、8月14日には〈日本で一部の情報検索サービスが開始されたのは、2001年の対談の5年前ですが、事務所では未だ利用していませんでした。スマホが初めて米国で販売されたのは、対談の6年後。今ほど手軽に様々な活字媒体の背景を調べることは困難な時代でした〉などとツイートしていた。

 ところが、ここにきて、高市大臣の言い訳を根本からひっくり返す事実が明らかになった。というのも、2001年に登場した「ビューポイント」の対談記事は、そもそも「世界日報」の同年1月5、6日付に掲載されたものだったことが、「しんぶん赤旗 日曜版」3月19日号の調べでわかったのだ。
 
 しかも、高市氏が「世界日報」に登場していたのは、この号だけではなかった。1994年から2001年にかけて少なくとも5回も「世界日報」に登場。「夫婦別姓。私は大反対」「私は家長制度が復活してもいいと思う」(1996年1月9日付)だの「いくら選択的別姓といっても、家族の絆に影響を与えると思う」(1997年3月17日付)だのと、統一教会の思想と共通するような発言を繰り返していたのである。

 言っておくが、高市氏が「世界日報」に登場していた時期というのは、統一教会が霊感商法や合同結婚式によって大きな話題を集め、社会問題化していた時期だ。ましてや政治家が、「世界日報」が統一教会系メディアであることを知らなかったというわけがないだろう。

 ◆赤旗「政治資金規正法違反」報道をデマ呼ばわりするも、高市大臣側の領収書偽造や隠蔽工作疑惑が浮上

 調べられたらすぐにばれてしまうような嘘を、強気かつ平然と、息を吐くようにつく──。この「世界日報」登場問題は、高市大臣がまったく信用に値しない政治家であることを改めて浮き彫りにしたと言うべきだろう。

 だが、高市大臣には、いま、それどころではないもっと重大なインチキが浮上している。

 それは、本サイトでもお伝えした高市氏の事務所が政治資金規正法違反を隠すために、領収書を偽造していた問題だ。

 詳しくは既報(https://lite-ra.com/2023/02/post-6261.html)をお読みいただきたいが、きっかけは、昨年、上脇博之・神戸学院大学教授が、高市氏と、高市氏が代表を務める自民党奈良県第2選挙区支部の会計責任者で高市氏の公設第一秘書である木下剛志氏を政治資金規正法違反の疑いで奈良地検に刑事告発したことだった。

 告発状などによると、第2選挙区支部は、2019年3月17日に大阪市で、2021年7月24日に奈良市で、それぞれ政治資金パーティを開催。対して、高市氏の選挙区である奈良県山添村の「自民党山添村支部」は、第2選挙区支部に「パーティチケット購入」費として各22万円を支出したことを政治資金収支報告書に記載していた。ところが、各22万円を受け取っているはずの第2選挙区支部の政治資金収支報告書には、山添村支部からの収入が記載されていなかったのだ。 

 政治資金規正法では、1回の政治資金パーティで同一の者から20万1円以上のパーティ券の収入があった場合、金額や相手の名前などを記載することを義務付けており、不記載には5年以下の禁錮または100万円以下の罰金という罰則が設けられている。つまり、この高市氏が代表を務める第2選挙区支部には政治資金規制法違反にあたる不記載の疑いがあるとして、上脇教授は奈良地検に告発をおこなったのだ。

 だが、この問題を「しんぶん赤旗 日曜版」が取材に動くと、高市氏が代表を務める第2選挙区支部の会計責任者は「山添村支部に販売したパーティー券は、19年は20万円分、21年は12万円分だ。先方が勘違いして22万円と記載した」と主張。「赤旗日曜版」の取材から3日後には、山添村支部が高市大臣側の主張どおりに2021年分の政治資金収支報告書を訂正したのだが、「赤旗日曜版」によると、〈違法の疑いの“証拠”である22万円の領収書を、編集部の取材後に第2選挙区支部が再発行した12万円分の領収書に差し替え、奈良県選挙管理委員会に提出〉したという。

 「赤旗日曜版」は、この「領収書差し替え」について、1月15日号で〈違法の疑いの“証拠”を“亡きモノ”とした〉と指摘。上脇教授も「山添村支部の支出が22万円だった場合、高市氏側の不記載となる。その訂正を免れるため高市氏側が虚偽の領収書を再発行し、山添村支部側に虚偽の報告をさせた疑いが出てくる」「領収書は支出側と受領側が取り交わした証明書だ。告発後に違法の“証拠”となる領収書を差し替えるなど聞いたことがない。違法性を否定するために虚偽の領収書を発行したとすればこれ自体が重大問題だ」とコメントした。

 しかし、この問題を「赤旗日曜版」が報道すると、高市大臣は強気の姿勢に出た。1月13日におこなわれた閣議後会見で、日本テレビの記者がこの問題について質問すると、高市大臣は「まったく事実ではない」「『(領収書を)差し替えた』という件に強く抗議したい」「強く憤っている」と報道を否定。さらに、高市大臣は1月16日にこうツイートした。

 〈共産党の「赤旗」の報道で大迷惑をしていますが、私が支部長を務める自民党奈良県第二選挙区支部は、正しい領収書を発行し、正確な収支報告をしています。事務的ミスをした他の地域支部が収支報告を修正したまでの話です。〉

 ◆高市大臣側の偽装工作をうかがわせる実名証言が次々 筆跡鑑定の結果は…

 つまり、高市大臣は「領収書差し替え疑惑」を全面否定したうえ、報道に対し「強く憤っている」「大迷惑をしている」と、まるで誤報の被害者であるかのような態度を示したのだ。
 
 ところが、このあと関係者からは疑惑隠蔽のための偽装工作をうかがわせる証言が次々と飛び出した。なんと、山添村支部の現代表者は「訂正のことは全然知らなかった。事前も事後も報告はなかった」と証言し、会計責任者も「私は訂正に関与していないので聞かれてもわからない。誰が訂正したのかもわからない」と語ったのだ。

 奈良県選管に提出された「訂正願」には、山添村支部の代表者の名前も会計責任者の名前も記されている。にもかかわらず、当の山添村支部の代表者も会計責任者も「訂正のことは知らなかった」「誰が訂正したのかもわからない」と語る。いったい、誰が山添村支部の「訂正願」を提出したのか──。

 そこで、「赤旗日曜版」は、奈良県選管に提出された山添村支部の「訂正願」の筆跡と、第2選挙区支部が再発行した領収書や過去の政治資金収支報告書に書き込まれていた直筆の文字を筆跡鑑定。なんと、その結果、山添村支部の「訂正願」の筆跡は、第2選挙区支部の会計責任者で高市大臣の公設第一秘書である木下氏の筆跡と同一人物のものだと判定されたたのである。 

 ようするに、上脇教授に告発されたことを受けて証拠の領収書を差し替えたばかりか、山添村支部による政治資金収支報告書の訂正を、権限などない高市大臣の秘書がおこなっていた可能性が高いというのだ。

 この新たな証拠をもとに、3月6日、上脇教授は高市大臣と木下秘書を有印私文書変造・同行使罪や政治資金収支報告書の虚偽記入罪で奈良地検に告発。上脇教授は「高市大臣側が保身のために、他の政党支部の収支報告書を勝手に訂正したとすれば極めて悪質で傲慢です。高市氏は大臣として失格ですが、議員としても失格です。検察は捜査を尽くして厳重に処罰すべきです」(「アジアプレス・インターナショナル」14日付)と述べている。

 自己正当化のために行政文書の信用を毀損するだけでなく、罪に問われるのを逃れるために証拠の捏造までおこなったのではないかという、この重大疑惑。高市大臣は、総務省の行政文書を「捏造」呼ばわりする以前に、まずはこの疑惑について正面から説明すべきだ。(編集部

 元稿:LITERA・リテラ(本と雑誌の知を再発見) 主要ニュース スキャンダル 【不祥事・トラブル】  2023年03月18日  11:40:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【疑惑】:高市大臣が有印私文書変造容疑で刑事告発 パー券収入を秘書と共謀して無断で訂正か 「極めて悪質で傲慢」と専門家が批判

2023-03-22 07:43:40 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

【疑惑】:高市大臣が有印私文書変造容疑で刑事告発 パー券収入を秘書と共謀して無断で訂正か 「極めて悪質で傲慢」と専門家が批判

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【疑惑】:高市大臣が有印私文書変造容疑で刑事告発 パー券収入を秘書と共謀して無断で訂正か 「極めて悪質で傲慢」と専門家が批判

 ◆パー券問題で告発は5度目 

<button class="sc-yyapj QSknM" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="38"></button><button class="sc-yyapj QSknM" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="38">有印私文書変造などの共謀容疑で刑事告発された高市早苗経済安保担当大臣 高市氏のHPより</button>
  有印私文書変造などの共謀容疑で刑事告発された高市早苗経済安保担当大臣 高市氏のHPより

 ◆赤旗のスクープ記事

<picture><source srcset="https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/amd-img/20230314-00010000-asiap-001-2-view.jpg?pri=l&w=640&h=401&exp=10800&fmt=webp" type="image/webp" /><source srcset="https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/amd-img/20230314-00010000-asiap-001-2-view.jpg?pri=l&w=640&h=401&exp=10800" type="image/jpeg" /></picture>

 金額を訂正された山添村支部の収支報告書。鑑定によれば筆跡は公設秘書の木下剛志氏のものだという。写真は奈良県選挙管理委員会が公開している資料を鈴木裕太氏が収集した。 

 ◆山添村支部は「訂正のことは全然知らなかった」 では誰が修正?

 元稿:アジアプレス・インターナショナル 主要ニュース 社会 【疑惑・高市早苗経済安全保障担当大臣と第一公設秘書の木下剛志氏の二人が共謀し、「自民党山添村支部」(以下、山添村支部)の政治資金収支報告書を訂正した疑惑】 2023年03月14日  11:29:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【疑惑】:高市早苗大臣が「ウソ疑惑」で4度も刑事告発されていた パー券不正問題で 「高市氏の弁明は虚偽の可能性」と専門家 領収証写真掲載

2023-03-22 07:43:30 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

【疑惑】:高市早苗大臣が「ウソ疑惑」で4度も刑事告発されていた パー券不正問題で 「高市氏の弁明は虚偽の可能性」と専門家 領収証写真掲載

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【疑惑】:高市早苗大臣が「ウソ疑惑」で4度も刑事告発されていた パー券不正問題で 「高市氏の弁明は虚偽の可能性」と専門家 領収証写真掲載 

 総務省から流出した文書を「捏造」だと国会で答弁している高市早苗経済安全保障担当大臣に、今度は自身のウソ疑惑が発生している。会計責任者らが2021年開催のパーティ券に関して奈良地検に2度刑事告発されていたのだ。高市大臣らは2019年開催分のパーティでも、不記載と虚偽記載ですでに2度刑事告発されており、これで計4度目の告発となる。(フリージャーナリスト・鈴木祐太

 パー券不正を問われて1月13日に記者会見する高市早苗大臣。この時の弁明が嘘である可能性が指摘されている。政府インターネットテレビより。

 ◆1回で3000人超分のパーティ収入 コロナ最中にどうやって集めた?

 22万円分のパー券購入領収証。収支報告書に記載していなかった。しんぶん赤旗日曜版より提供。

 告発状によると、高市大臣が代表を務める「自由民主党奈良県第二選挙区支部」(以下、第二支部)は、2021年7月24日にホテル日航奈良で「Fight On!! Sanae 2021アフタヌーン・セミナー」を開催した。その際の収入は6325万円だった。一方、支出は約220万円だった。

 ホテル日航奈良の大宴会場はセミナー方式の机が全て正面に向いている場合だと700人収容できる。セミナーの参加者のブログによると、『入りきらない人は「サテライト部屋」にいた』とある。仮にそのサテライト部屋が2番目に大きい中宴会場だったとしたら、最大120人収容でき、大宴会場と合わせて820が人収容できる。

 このセミナーの参加者がSNSに投稿した案内状をみると、パーティ券代は2万円。収入の6325万円を満たすには単純計算すると、3162.5人の参加が必要である。

 820人が2万円を払ったとしても1700万円にも届かない。6つある全ての小会議室にもサテライト部屋を用意していたとしても最大で120人。大中宴会場と合わせて最大940人が参加したとしても収入は2000万円にも届かない。

 つまり、収入のうち4000万円以上分は、パーティ券は購入したけれども、セミナーには参加していない可能性があるのだ。これは最大収容人数で計算した場合だが、当時はコロナ禍の最中。座席の距離を取っていたとしたら参加人数はもっと少なかった可能性が高い。

 政治資金規正法(以下、規正法)では、参加をしていない人の分はパーティ収入ではなく、寄附として処理しなければならない。そのため、高市大臣らは、政治資金収支報告書(以下、収支報告書)において寄付を正確に記載していない不記載に当たる可能性があると、告発状では指摘されている。

 22万円分のパー券購入領収証。収支報告書に記載していなかった。しんぶん赤旗日曜版より提供。

 ◆パー券収入を不記載

 疑惑はそれだけではない。このセミナーのパーティ券22万円分を「自由民主党山添村支部」(以下、山添村支部)が購入していたことが収支報告書に記載されていた。しかし、第二支部の収支報告書には記載されていなかった。

 規正法では、1個人や1団体から20万円を超えるパーティ券収入があった場合は収支報告書にその明細を記載することが義務付けられている。そのため、第二支部が22万円のパーティ券収入を記載しなかったのは違法の可能性が高いと告発状では指摘している。 

 ◆最初から隠すつもりだったのでは…

 しんぶん赤旗の報道を受け、あわてて領収証を12万円に訂正した。20万円以下なら収支報告書に記載しなくてよいからだと思われる。しんぶん赤旗日曜版より提供。

 刑事告発した神戸学院大学の上脇博之教授は次のように指摘する。

 「規正法は20万円を超えるパーティ券購入者の明細を収支報告書に記載するよう義務づけているので、政治資金パーティの主催者は20万円を超える購入者には細心の注意を払うので、22万円の購入者を見過ごすはずがありません。

 山添村支部は2019年にも22万円分のパーティ券を購入しているのに、第二支部はその明細を記載していませんでしたから、単純なミスで記載しなかったのではなく、山添村支部の購入分は初めから記載しない方針だったのではないかとさえ思えてなりません。ですから収支報告書ネット公表後の昨年12月に告発しました」

 しんぶん赤旗の報道を受け、あわてて領収証を12万円に訂正した。20万円以下なら収支報告書に記載しなくてよいからだと思われる。しんぶん赤旗日曜版より提供。

 ◆高市大臣の弁明はウソの可能性

 疑惑はそれだけに留まらない。告発状はもう一通存在していた。第二支部の代表である高市大臣とその会計責任者らが告発されている1月の告発状だ。

 上記した通り、山添村支部はパーティ券を22万円分購入していたにもかかわらず、第二支部は記載していなかった。このことが「しんぶん赤旗日曜版」(以下、「赤旗」)で報道されると、山添村支部は、実際のパーティ券の購入は12万円で、残りの10万円は渉外費だったと昨年12月に収支報告書の修正を行ったのだ。要するに、パーティ券収入は20万円以下だったため第二支部は山添村支部からのパーティ券収入を記載しなかった、というわけだ。

 高市大臣は今年1月13日の記者会見で次のように弁明している。

 「22万円渡されたので、山添村支部宛に領収書を切った。すぐ電話がかかってきて、『支部で購入した分は12万円』と、あとは各個人が購入されているので、各個人宛てに領収書を送ってほしいということで再発送した」

 このように「経緯」を説明した上で、

 「お金の出入りがあった時期と、それからこの収支報告を作成する時期が違いますので、その全然違う人がやっているということで、先に発行して廃棄してくれといった22万円の方の領収書を使って山添村支部は収支報告書をつくってしまった」

 つまり、山添村支部の事情で収支報告書が間違っていたと主張したのだ。

 ところが「赤旗」の事前取材によると、山添村支部は「11枚を購入し11人が出席した」と回答している。明らかな矛盾だ。山添村支部の21年の支出は約58万円しかなく、その35%を越える出費を間違えることがあるのだろうか。

 山添村支部が修正したことについても、上脇教授は次のように指摘した。

 「高市大臣の弁明通り、山添村支部の購入額が12万円だったら、収支報告書に22万円と記載すると、収支が10万円合わなくなります。当時12万円の領収書を再発行していたら、22万円の領収書を廃棄していたでしょうから、収支報告書に22万円と記載するはずがないし、22万円の領収書の写しを選管に提出するはずがありません。嘘の弁明でしょう。ですから、訂正が虚偽だったとして、高市大臣の記者会見後に追加告発したのです」

 ◆自民党のパー券疑惑は底なし

 山添村支部が購入した第二支部のパーティ券収入疑惑は、2019年のパーティ券でも同じような修正をしており告発状が出されている。

 パーティ券収入の不記載問題は、自民党の主要派閥のパーティでも続発しており、高市大臣だけでなく、自民党で広く蔓延している問題である。

 ■ 鈴木祐太 (すずきゆうた)
1981年香川県で生まれ。岡山、大阪で育つ。大学在学中から貧困状態にある子どもたち、特に被差別部落や在日外国人の子どもたちへの支援に関わり、小学校講師、派遣社員などを経てジャーナリズム活動を始める。フロントラインプレス所属。

 元稿:アジアプレス・インターナショナル 主要ニュース 社会 【疑惑・高市早苗経済安全保障担当大臣の会計責任者らが2021年開催のパーティ券に関して奈良地検に2度刑事告発されていた】 2023年03月13日  11:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【疑惑】:高市早苗と赤旗が「政治資金規正法違反」報道でバトル! ■ 高市が「赤旗」をデマ呼ばわりも領収書偽造や隠蔽工作の実名証言が次々

2023-03-22 07:43:20 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

【疑惑】:高市早苗と赤旗が「政治資金規正法違反」報道でバトル! ■高市が「赤旗」をデマ呼ばわりも領収書偽造や隠蔽工作の実名証言が次々

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【疑惑】:高市早苗と赤旗が「政治資金規正法違反」報道でバトル! ■ 高市が「赤旗」をデマ呼ばわりも領収書偽造や隠蔽工作の実名証言が次々 

 同性婚をめぐる荒井勝喜・首相秘書官の差別発言で、大批判を浴びている岸田政権。だが、岸田政権にはいま、もうひとり、閣僚が追い詰められている。

 大手メディアは大きく報じていないが、じつは、高市早苗・経済安全保障担当相が政治資金規正法違反の疑いで刑事告発された上、高市大臣側が疑惑隠蔽のために「虚偽の領収書」を発行したという疑惑を「しんぶん赤旗 日曜版」が報道。ところが、高市大臣はこれを認めようとせず、「赤旗」の報道をデマ呼ばわりしたところ、さらなる証言を突きつけられるという事態に発展しているのだ。

高市早苗と赤旗が「政治資金規正法違反」報道でバトル! 高市が「赤旗」をデマ呼ばわりも領収書偽造や隠蔽工作の実名証言が次々の画像1

                高市早苗公式HPより

 まず最初に、これまでの流れを整理しよう。事の発端は昨年、高市氏と、高市氏が代表を務める自民党奈良県第2選挙区支部の会計責任者(高市氏の公設第一秘書)を、上脇博之・神戸学院大学教授が政治資金規正法違反の疑いで奈良地検に刑事告発をおこなったことにはじまる。

 告発状などによると、第2選挙区支部は、2019年3月17日に大阪市で、2021年7月24日に奈良市で、それぞれ政治資金パーティを開催。対して、高市氏の選挙区である奈良県山添村の「自民党山添村支部」は、第2選挙区支部に「パーティチケット購入」費として各22万円を支出したことを政治資金収支報告書に記載していた。ところが、各22万円を受け取っているはずの第2選挙区支部の政治資金収支報告書には、山添村支部からの収入が記載されていなかったのだ。

 政治資金規正法では、1回の政治資金パーティで同一の者から20万1円以上のパーティ券の収入があった場合、金額や相手の名前などを記載することを義務付けており、不記載には5年以下の禁錮または100万円以下の罰金という罰則が設けられている。つまり、この高市氏が代表を務める第2選挙区支部には政治資金規制法違反にあたる不記載の疑いがあるとして、上脇教授は奈良地検に告発をおこなったのだ。

 政治資金規正法違反といえば、昨年末、自民党の薗浦健太郎衆院議員が政治資金パーティの収入を約4900万円も過少記載していたことが判明して議員辞職に追い込まれたことが記憶に新しいが、じつはこの一件も上脇教授が政治規制法違反の疑いで2021年に東京地検に薗浦氏の告発状を出したことがきっかけだった。

 ただ、じつのところ、パーティ券収入が記載されていないという問題はとくに自民党議員に頻発しており、メディアなどから不記載の指摘を受けると議員の事務所側は「事務的なミス」「確認漏れだった」と言い訳し、「直ちに訂正する」などと対応することで違法性の追及から逃げ、有耶無耶にしてきた。

 ところが、高市大臣は今回の政治資金規正法違反の告発に対し、驚きの対応に打って出る。

 ◆違法の証拠である領収書が差し替え! 高市早苗大臣に都合のいい内容に…

 この告発を受けて「しんぶん赤旗 日曜版」編集部が、昨年より取材を開始したところ、高市氏が代表を務める第2選挙区支部の会計責任者が、12月16日におこなわれた同編集部の取材に対し、奈良地検から呼び出されたことを認めながらも、「山添村支部に販売したパーティー券は、19年は20万円分、21年は12万円分だ。先方が勘違いして22万円と記載した」と主張したのだ。

 しかし、「赤旗日曜版」は、2019年に山添村支部が第2選挙区支部に22万円を支出したことを示す振り込み明細と、2021年に山添村支部から第2選挙区支部が22万円を受け取ったことを示す領収書の写しを入手していた。また、購入した側の山添村支部の会計責任者も赤旗の取材に「支部では(パーティー券を)11枚購入し、11人が参加した。高市さん側から案内があり、行く人を募ったところ、11人だった」と具体的に証言していた。

 ところが、高市大臣が代表を務める第2選挙区支部側は「山添村支部側が間違っている」「山添村支部には12万円分しか買ってもらっていない」などと主張。

 しかも、「赤旗日曜版」の取材から3日後、山添村支部が高市大臣側の主張どおりに2021年分の政治資金収支報告書を訂正したのだが、「赤旗日曜版」によると、〈違法の疑いの“証拠”である22万円の領収書を、編集部の取材後に第2選挙区支部が再発行した12万円分の領収書に差し替え、奈良県選挙管理委員会に提出〉したという。

 「赤旗日曜版」は、この「領収書差し替え」について、1月15日号で〈違法の疑いの“証拠”を“亡きモノ”とした〉と指摘。上脇教授も「山添村支部の支出が22万円だった場合、高市氏側の不記載となる。その訂正を免れるため高市氏側が虚偽の領収書を再発行し、山添村支部側に虚偽の報告をさせた疑いが出てくる」「領収書は支出側と受領側が取り交わした証明書だ。告発後に違法の“証拠”となる領収書を差し替えるなど聞いたことがない。違法性を否定するために虚偽の領収書を発行したとすればこれ自体が重大問題だ」とコメントした。

 だが、この「赤旗日曜版」の報道に高市大臣は強気の姿勢に出た。13日におこなわれた閣議後会見で、日本テレビの記者がこの問題について質問すると、「まったく事実ではない」「『(領収書を)差し替えた』という件に強く抗議したい」「強く憤っている」と報道を否定。さらに、高市大臣は、1月16日にこうツイートした。

共産党の「赤旗」の報道で大迷惑をしていますが、私が支部長を務める自民党奈良県第二選挙区支部は、正しい領収書を発行し、正確な収支報告をしています。事務的ミスをした他の地域支部が収支報告を修正したまでの話です。〉

 つまり、高市大臣は「領収書差し替え疑惑」を全面否定し、報道に対し「強く憤っている」「大迷惑をしている」と怒りをあらわにしたのだ。

 しかも、高市大臣のこうした“怒りの表明”によって、高市応援団やネトウヨまとめサイトなどは「しんぶん赤旗がデマ!」「赤旗はデマで高市さんを引き摺り下ろす作戦したが失敗しました」「赤旗はちゃんと訂正したの?」などと赤旗の報道をデマ扱い。他のマスコミも後追いや疑惑を深掘りすることはなかった。

 ◆高市早苗大臣は「山添村支部のミス」と説明するが、そんなミスあり得るのか?

 だが、高市大臣が“身の潔白”のためにおこなった説明は、かなり不自然なものだった。

 まず、高市大臣の説明によると、第2選挙区支部が22万円を集金した際に山添村支部宛で領収書を発行したが、そのあとすぐに電話がかかってきて「山添村支部で購入した分は12万円分。あとは個人がそれぞれ自分のお金で購入したので個人宛で領収書を送ってほしい」と言われた。そのため山添村支部宛に12万円分の領収書と計10万円分の個人宛の領収書を発行した。つまり、山添村支部からの支払いは22万円でなく10万円も少ない12万円であり、領収書を再発行したのは告発後ではなく2021年7月当時だったと主張した。

 さらに高市大臣は、こうも説明した。

「山添村支部の状況を聞いたら、毎年、総会のたびに会計責任者が変わっている。お金の出入りがあった時期と収支報告を作成する時期は違うので、全然違う人が(会計責任者を)やっている。なので、たまたま先に発行して廃棄してくれと言った22万円のほうの領収書を使って、向こう(山添村支部)は報告書をつくってしまった」

 ようは、すべて山添村支部のミスと体制に問題があって、高市大臣側は何ら間違いはなかったと主張しているわけだ。

 しかし、この主張に対し、上脇教授は「収支報告書を提出した際の会計責任者は当時、事務担当者だった。領収書を切りなおすという出来事を知らないはずがない」「年間収入が数十万しかない山添村支部で、収支が10万円もあわなければ、すぐに誤記に気が付くはずだ」と指摘(「しんぶん赤旗 日曜版」1月22日号)。朝日新聞(1月14日付)によると、〈与党内からは「これはダメだ。大丈夫なわけがない」との声が出た〉という。

 しかも、高市大臣は「赤旗 日曜版" class="tagLink">しんぶん赤旗 日曜版」最新の2月5日号で新たな疑惑と証言を突きつけられることになった。

 ◆高市早苗大臣側の偽装工作をうかがわせる実名証言が続々と…

 前述したように、高市氏が代表を務める自民党第2選挙区支部のパーティをめぐっては、領収証を差し替えた2021年だけでなく、2019年にも山添村支部が22万円を支出。同支部が2019年3月15日、第2選挙区支部に22万円を一括で支払った際の払込票兼受領証も残っていた。

 しかし、高市大臣がTwitterで「赤旗の報道に大迷惑をしている」と投稿したのと同じ1月16日には、奈良県選挙管理委員会のHPに山添村支部が訂正した2019年分の政治資金収支報告書が掲載。昨年11月22日に山添村支部はこの払込票兼受領証を削除し、第2選挙区支部が新たに発行した20万円の領収書に差し替えるかたちで、奈良県選挙管理委員会に収支報告書の訂正をおこなっていたのだ。

 そして、「赤旗日曜版」編集部が山添村支部を取材したところ、疑惑隠蔽のための偽装工作をうかがわせる証言が次々と浮上したのである。

 差し替えられた領収書の日付は、2019年3月15日となっていたが、収支報告書の訂正をおこなった2019年当時の事務担当者である大谷敏治・山添村議が取材に対し、このような証言をおこなった。

「(訂正は)高市事務所とのやりとり(がきっかけ)」
「(20万円の)領収書は、昨年11月の告発後に高市事務所が新たに発行したものを受け取った」

 なんと、上脇教授が不記載の疑いで刑事告発した昨年11月以降に、高市事務所が領収書を新たに発行していたというのだ。

 しかも、高市サイドの偽装工作疑惑を証言したのは大谷村議だけではなかった。訂正をおこなった収支報告書には、訂正印として山添村支部の現在の会計責任者である西忠護・山添村議の名字である「西」のハンコが押されているのだが、当の西氏もこう証言したのだ。

「19年、21年のいずれの訂正も私は関与しておらず、詳細も聞いていない。大谷さんが訂正するような話は聞いたが、『西』のハンコは私が貸したものではなく、大谷さんが用意した。(20万円の)領収書も見たことがない」

 さらに、2019年6月から2022年2月まで同支部の会計責任者を務めた向井秀充・元山添村議も、こう証言している。

「山添村支部の2019年分の収支報告書は私が作成した。しかし20万円の領収書など見たことがない」
「19年分の収支報告書は奈良県選管に提出する前に自民党奈良県連にも確認してもらった。収支報告書は会計帳簿や資料をもとに作成しており、根拠がある。訂正には根拠がないと思う」

 そればかりか、山添村支部の現在の代表者である福井新成・元山添村議も、こう述べているのだ。

 「訂正は(赤旗)日曜版報道で知った。事前にも事後にも報告はなかった」

 つまり、これらの証言をまとめると、刑事告発をされて高市氏側は慌てて20万円の領収書を発行し、山添村支部の現在の代表者や会計責任者が知らないなか、高市氏に違法性が問われないかたちに訂正された収支報告書が選管に提出されていた疑いがあるのだ。

 その上、新たな疑惑を突き止めた「赤旗日曜版」編集部の質問に対し、高市事務所は回答せず。1月13日の会見で高市大臣は「赤旗からの取材にも誠意をもって対応している」と主張していたにもかかわらず、だ。

 元稿:LITERA・リテラ(本と雑誌の知を再発見) 主要ニュース スキャンダル 【告発】  2023年02月06日  07:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【疑念】:岸田には安倍が乗り移っている! 極右政策強行だけでなく「ごまかし答弁」の手口や民主党への責任転嫁、逆ギレぶりまでそっくり

2023-03-22 07:42:50 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【疑念】:岸田には安倍が乗り移っている! 極右政策強行だけでなく「ごまかし答弁」の手口や民主党への責任転嫁、逆ギレぶりまでそっくり

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【疑念】:岸田には安倍が乗り移っている! 極右政策強行だけでなく「ごまかし答弁」の手口や民主党への責任転嫁、逆ギレぶりまでそっくり 

 岸田政権の暴走が止まらない。2月28日、衆院を通過し年度内の成立が決まった2023年度予算案では、防衛力強化のために前年より1.3倍増、過去最大の6兆8219億円もの防衛費を計上。さらに同日には、最長60年とされている原発運転期間の延長を可能にする「電気事業法改正案」を含むエネルギー関連の5つの法案を「束ね法案」としてまとめて閣議決定、国会に提出した。

岸田には安倍が乗り移っている! 極右政策強行だけでなく「ごまかし答弁」の手口や民主党への責任転嫁、逆ギレぶりまでそっくりの画像1

首相官邸HPより

 防衛費倍増に敵基地攻撃能力の保有、次世代原発の新設など、安倍政権でもやれなかった重大政策を次々に推し進めようとする岸田政権──。しかも、問題は政策だけではない。最近の岸田文雄首相による発言は、もはや安倍晋三・元首相が乗り移ったかのような酷い発言が目立っているからだ。

 わかりやすい例が、一連の同性婚をめぐる答弁だ。

 岸田首相は、2月28日に同性カップルに公的な結婚を認めないことについて「不当な差別であるとは考えていない」と答弁。さらに、3月1日の参院予算委員会で、性的少数者への差別意識があるのではないかと問われると、「私は差別という感覚を持っているとは思っていない」と答弁した。

 まったく何を言うか。性的少数者の権利を無視し、暗に差別を煽ってきた安倍元首相とは積極性の度合いが違うものの、岸田首相も総理大臣という立場では考えられないような差別肯定発言、差別を助長する言動をとってきたではないか。

 あらためて指摘しておきたいが、更迭された荒井勝喜・前首相秘書官の「(同性愛者を)見るのも嫌だ。隣に住んでいたら嫌だ」発言で霞んでしまったものの、そもそも岸田首相による「(同性婚を認めると)社会が変わってしまう」という答弁自体、同性婚を認めることに負の問題があると考えているとしか受け取れない、差別を温存、肯定する発言だった。しかも、その後は「ネガティブな発言をしたつもりはない」などと安倍元首相を彷彿とさせる道理に合わない言い訳を繰り返し、答弁を撤回しようともしていない。

 それどころか、「LGBTには生産性はない」発言の杉田水脈・衆院議員を総務政務官に据えるという安倍元首相でさえやらなかった信じられない人事をおこなったのは岸田首相だ。その上、杉田議員にきちんと謝罪させることもなく更迭することでお茶を濁したが、岸田首相は自民党の部会で「生物学上、LGBTは種の保存に背くもの」と発言したとされる簗和生・衆院議員をいまなお文科副大臣に据えたままで、辞任させていない。差別発言をおこなった人物を重用したばかりか問題を指摘されても辞任させないという態度は、差別を肯定・温存させる行為にほかならないではないか。

 さらに言えば、岸田首相は、「同性愛は心の中の問題であり、先天的なものではなく後天的な精神の障害、または依存症です」などと書かれた冊子を自民党内の会合で配布したことで問題となった「神道政治連盟国会議員懇談会」の参加メンバーだ。実際、冊子の記述が問題となったあとの昨年11月30日時点のリストでも岸田首相は同懇談会の会員として記載されており、「神道政治連盟」のHPでは、「神道政治連盟」が応援する議員のひとりとして岸田首相の名前が記されている。

 このような直球の差別団体から応援を受けておいて、よくもまあ岸田首相は「差別という感覚を持っていない」と言えたものだ。そしてこの厚顔無恥ぶり、安倍元首相にそっくりではないか。

 ◆お前は安倍か! もはや10年以上前の民主党政権ディスを繰り出す岸田首相

 しかし、さらに岸田首相が、安倍元首相が乗り移ったかのような発言を連発したのが、2月26日におこなわれた自民党の党大会における演説だ。この演説で岸田首相は「安倍元総理の強力なリーダーシップ」を褒め称えたあと、こんなことを言い出したのだ。

 「この10年は、民主党政権によって失われた『日本の誇り、自信、活力を取り戻す』ために、皆で力を合わせ、大きくこの国を前進させた『前進の10年』でありました」

 ようするに岸田首相は、安倍元首相のお気に入りフレーズだった「悪夢の民主党政権」と同様の民主党政権の批判を繰り出したのだ。

 この期に及んで言うか、という話だろう。事実、いまごろになって岸田首相は「異次元の少子化対策」などとぶち上げ、党内からは児童手当の所得制限撤廃案などが出てきているが、2010年に民主党政権が進めた所得制限のない「子ども手当」法案に対し、「子ども手当によって民主党が目指しているのは子育てを家族から奪い取る子育ての国家化・社会化。これはポル・ポトやスターリンが行おうとしたことです」などと批判を展開したのは安倍元首相であり、「愚か者めが!」などとヤジを飛ばして猛反対したのは当時の野党・自民党だった。しかも、政権奪還後は少子化に歯止めをかけるどころか、安倍政権が掲げた「希望出生率1.8」は達成されることもなく、2020年の合計特殊出生率は1.34にまで下がった。「悪夢」と言うべきは、この国を後退させた自民党政権にほかならない。

 ところが、こうした児童手当をめぐる「ブーメラン騒動」もなかったかのように、岸田首相は安倍元首相と自民党政権をただただ称揚。挙げ句、「時代は憲法の早期改正を求めている」などと言い出す始末で、まるで安倍元首相が憑依したかのような発言を繰り返したのだ。

 ◆岸田首相、衝撃の無知・無責任! 子どもの貧困めぐる実態に「え、そんな子どもたちがいるんですか」

 だが、岸田首相の最近の発言でもっとも「安倍感」がむき出しになったのは、子ども貧困をめぐる発言だろう。

 というのも、2月28日付の朝日新聞自民党と連合の接近について書かれた記事が掲載されたのだが、そのなかで、あ然とするほかない岸田首相の発言が記述されていたのだ。

 記事によると、2月6日に首相官邸で岸田首相が連合の芳野友子会長と面談した際、芳野会長が「夏休みや冬休みは給食がなく、体重が減る子もいる」と言及。すると、この話を聞いた岸田首相は〈ソファから身を乗り出し〉て、こう言い放ったというのだ。

 「え、そんな子どもたちがいるんですか」

 あらためて指摘するまでもなく、「3食のうちしっかり食べられるのは給食だけで、給食のない夏休みに体重が減る子どもがいる」というのは、子どもの貧困が社会問題となった安倍政権下から指摘されつづけてきた問題だ。実際、大手メディアでも取り上げられてきた問題であり、国会でもたびたびこの問題が俎上に載せられ、質疑がおこなわれてきた。その質疑の場に岸田氏が大臣として出席していたこともある。

 さらに、岸田首相は総理就任直後から「聞く力」アピールのため、「車座対話」と称して現場視察などの活動を開始。2021年10月12日には東京・大田区のこども食堂を訪問し、「想像以上に切実な、そして厳しい現実を感じさせてもらった」などと語っていた。また、2022年10月11日にも困窮家庭の子どもたちの支援者たちと「車座対話」をおこない、「切実な現実、さらなる取り組みの必要性を痛感した」などと所感を口にしていた。このように、子どもの貧困問題に取り組む当事者たちと「対話」をおこなってきたのだから、当然、岸田首相は子どもたちが置かれている現状について関心を寄せているのだと、普通は思うだろう。

 にもかかわらず、岸田首相はメディアでも国会でもさんざん取り上げられてきた「夏休みや冬休みは給食がなく、体重が減る子もいる」という話題に対し、ソファから身を乗り出し「え、そんな子どもたちがいるんですか」と驚いて見せたというのである。もはや絶句するほかないだろう。

「異次元の少子化対策」などと口にしながら、いかにも世襲の“お坊ちゃん”政治家らしい無知・無関心ぶり……。格差を拡大させた上、“庶民の困窮など知ったことではない”という態度を取りつづけた安倍元首相と瓜二つとしか言いようがないだろう。

 そもそも、岸田首相は2月15日、衆院予算委員会で「家族関係社会支出は2020年度でGDP比2%を実現している。それをさらに倍増しようと言っている」と発言し、自ら「子ども関連予算の倍増」を打ち出したが、すぐさま岸田官邸および自民党は答弁の修正に躍起となり、最近では倍増について追及を受けると、岸田首相は「数字ありきではない」などと逆ギレ。この醜態も安倍元首相にそっくりだ。

 ◆安保関連3文書の改定や防衛予算増額に「全部やったのは俺」と吹聴する岸田首相

 しかし、問題なのは、これだけ醜態を晒したり暴言を連発していながら、岸田首相に対する批判の声が高まらないことだ。

 冒頭で触れたように、防衛費倍増や敵基地攻撃能力の保有、次世代原発の新設など、岸田首相がやろうとしていることは安倍元首相すら実行に移せなかった政策ばかり。自民党の閣僚経験者も「安倍・菅政権時にこれほど重大な政策をこんなに短期間で決めていたら、首相官邸デモ隊で囲まれていただろう」と述べているほどだ(毎日新聞2月27日付)。逆に言えば、岸田首相は自身への批判が安倍・菅政権時のようには高まらず、デモ隊に囲まれることもないと高を括り、付け上がっているとも言えるだろう。

 しかも、もっとも怖いのは、岸田首相に「安倍元首相が乗り移っている」のではなく、岸田首相自身、「安倍元首相でもやれなかったことを達成させ、歴史に名を残したい」と考えているフシがあることだ。 

 実際、防衛力の抜本強化を決めたときには、岸田首相は「安倍さんなら大反発を受けていたところだ。自分はやりきった」と周囲に語り、昨年末に安保関連3文書の改定や防衛予算の増額などを決定したあとも、岸田首相は自身に近い自民党幹部と会食し、「結局、全部やったのは俺だよ」と述べたという(朝日新聞1月26日付)。

「自分はやりきった」「全部やったのは俺」……これらの発言からは岸田首相の驕りや虚栄心の強さがよくわかるが、このように“安倍超え”を岸田首相が目指しているとすれば、当然、手をつけるのは、憲法改正だろう。毎日新聞2月27日付の記事によると、岸田首相は以前、自民党「憲法改正実現本部」の会合に出席した際、こう語ったという。

 「私はリベラルな政治家と言われるが、先人が挑戦して達成し得なかった憲法改正を必ずや実現したい」

 生前、安倍元首相は岸田首相について「リベラルな印象の岸田さんが同じことを言っても、私ほどは反発を受けないはず」(「WiLL」2021年12月号/ワック)と言及したほか、岸田首相が自分の意志のままに操られるだけの存在であることを平然と語っていた。だが、その安倍氏が亡くなったことにより、岸田首相は“自分こそが安倍を超える”という闘争心を燃やしているのではないか。そして、安倍氏以上の功名を立てるには「憲法改正の実現」しかない。

 「リベラル」のイメージとは裏腹に、安倍元首相となんら変わらない黒い欲望をもつ岸田首相──。そのイメージに騙されることなく「安倍・菅以上に警戒すべき人物」であるという危機感を高めなければならない。(編集部

 元稿:LITERA・リテラ(本と雑誌の知を再発見) 主要ニュース 社会 【政治】  2023年03月02日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【2023年03月21日 今日は?】:日本初のカラー映画「カルメン故郷に帰る」封切り

2023-03-22 00:00:50 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【2023年03月21日 今日は?】:日本初のカラー映画「カルメン故郷に帰る」封切り

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2023年03月21日 今日は?】:日本初のカラー映画「カルメン故郷に帰る」封切り

 ◆3月21日=今日はどんな日

  日本初のカラー映画「カルメン故郷に帰る」公開(1951)

カルメン故郷に帰る
Carmen Comes Home
Karumen Kokyo-ni Kaeru poster 2.jpg

 ◆出来事

  ▼月面探査機「レインジャー9号」打ち上げ(1965)▼英国人とスイス人が乗り込んだ熱気球が初の無着陸世界一周に成功(1999)

レインジャー9号
Ranger 9
所属 NASA

 ◆誕生日

  ▼岩城滉一(51年=俳優)▼田崎真也(58年=ソムリエ)▼重村佳伸(69年=俳優)▼石井正則(73年=俳優)▼音尾琢真(76年=俳優)▼永峰絵里加(86年=女優)▼佐藤健(89年=俳優)▼水沢エレナ(92年=女優)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2023年03月21日  00:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【2023年03月20日 今日は?】:市川崑監督の映画「東京オリンピック」が全国で上映スタート

2023-03-22 00:00:40 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【2023年03月20日 今日は?】:市川崑監督の映画「東京オリンピック」が全国で上映スタート

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2023年03月20日 今日は?】:市川崑監督の映画「東京オリンピック」が全国で上映スタート

 ◆3月20日=今日はどんな日

  オウム真理教による地下鉄サリン事件発生。13人死亡、6000人以上重軽傷(1995)

<picture>地下鉄日比谷線築地駅から地上に出て倒れた乗客を、路上で手当てする東京消防庁の救急隊員ら=東京都中央区築地で1995年3月20日、本社ヘリから山下浩一撮影</picture>

地下鉄日比谷線築地駅から地上に出て倒れた乗客を、路上で手当てする東京消防庁の救急隊員ら=東京都中央区築地で1995年3月20日、本社ヘリから山下浩一撮影

 ◆出来事

  ▼市川崑監督の映画「東京オリンピック」が全国で上映スタート(1965)▼俳優いかりや長介さんが72歳で死去(2004)

東京オリンピック
Tokyo Olympiad
A car that shoots a Tokyo Olympics record movie.jpg
記録映画を撮影する車


 ◆誕生日

  ▼倉田保昭(46年=俳優)▼竹内まりや(55年=シンガー・ソングライター)▼竹中直人(56年=俳優)▼後藤淳平(84年=ジャルジャル)▼野村佑香(84年=女優)▼岸本梓(85年=タレント)▼遠藤雄弥(87年=俳優)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2023年03月20日  00:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする