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キャロライン・ウェルズ 降霊術の部屋 8

2022年06月15日 | Cウェルズ
降霊術の部屋 (The Room With the Tassels)

ルドルフ・ブレイ 幽霊懐疑派
イヴ・カーンフォース 幽霊信奉派
ウィン・ランドン 裕福な弁護士、幽霊懐疑派
ミリー・ランドン ウィンの妻、楽しければ何でも良し
ブルース・ギフォード 被害者 ルドルフ・ブレイの叔父 幽霊否定派
ヴァーニー・リード 被害者 16歳で学校を卒業したばかり、幽霊は遊び派 ブルースの姪
ハードウィック教授 幽霊懐疑派
ノーマ・キャメロン ランドン夫人の若い友人 慈善事業家、幽霊肯定派
ジョン・トレイシー ブレイの友人、牧師
イライジャ・ステッビンズ 幽霊屋敷の持主
老ジェド・ソープ 屋敷の執事
ウェイバーン 村の医師
クロウフォード 医師、検視官、お化け嫌い

第八章 手段

ここまでは怪奇小説ばりにすすんできましたが、
この章はミステリらしく「手段」について展開されます。
郡医で監視官の医師がやってきて、二人を診ることになるのですが、
この検視官はお化け話や怪談が大の苦手。
「仕事があってすぐに行けなかった」のも実は、
この部屋の伝説を知っていて腰が引けていた言いわけだったと明かされます。
その及び腰の検視官なのですが、遺体を診ないといけない。
「我々から話を聞くより、ご自分で診たらいかがです」なんて言われて、
仕方なく検視にとりかかるのですが、なぜかイヴ・カーンフォースが立ち合います。
そこでブルース・ギフォードの遺体を診ながら、イヴは検視官にオカルトの実在を吹き込み続けます。
その描写は、突然にイヴが妖艶な魔女にでもなったよう。作者、力が入っていますね。
まあ検視官はイヴの魅力に惑わされながらも、折伏はされなかった模様。
で、お化け嫌いな検視官は、なんとか人の手の仕業と思いたいがためか、関係者に話を聞きます。
そこで明らかになるのは、
「お茶と菓子には毒は入っていなかった(はず)」という事実。
教授が「ブルース氏はお茶を受け取ってすぐに倒れた」と、
トレイシーとイヴが「ヴァーニーはお茶もケーキも食べていない」と証言。
そのお茶とケーキは全員が飲食したので、お茶とケーキには毒は入っていなかったと証明されたわけです。
しかし検視官は「自殺か、あるいは互いに毒を飲ませたのでは」と言って章を締めました。

死因が明らかになっていないので、毒殺云々は若干説得力ないなあ。
次章以降で、もうちょっと展開するのでしょうか。

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