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「『三つの棺』密室講義」について

2006年06月30日 | JDカー
某2ch内のカースレで、「『三つの棺』密室講座」についての話題があがっていますが、「飛ばして読んでも差し支えない」などというのは論外としても、「密室講義」の正しい意味を書いて欲しいものです。 以下ネタバレです! 『三つの棺』のメイントリックは鏡による一人二役だと言われていますが、それはカーが仕掛けた大トリックの一部分です。カーが目論んだのは、常套的なミステリの流れの逆転、それによっておきる不可 . . . 本文を読む
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SFを読み始めたころ その1

2006年06月28日 | SF
SFを読み始めたころって、こんなのを読んでましたね。 1・「SFカーニバル」「未来世界から来た男」フレドリック・ブラウン どんなSFマニアも最初はブラウンでSFに目覚めたったっていう人が多いのではないでしょうか。ミミズが天使になる?、夜空の星が動いて文字を描く? 不思議な発端と思わずヒザをうつオチが、SF知らなくても読みやすいこと請け合いです。 2・「ウィリアム・テン短編集」ウィリアム・テン ブ . . . 本文を読む
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シムーン2

2006年06月22日 | アニメ・特撮
最近深夜アニメ『シムーン』に首まではまっております。明日はサントラCD買いに行かなくてはと気もそぞろです。 この異世界アニメの世界律がどうなっているのか興味津々で、もしかしたら大穴的SF、やっぱ肩透かし百合姫アニメ、と両サイドに揺れながらここまで観てきました。 ところでそのサントラCDはオーケストラとタンゴを大フューチャーなんですが、ナントオーケストラ組曲の題が「旧人類・男性社会の崩壊・種の保 . . . 本文を読む
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死のバースデイ

2006年06月20日 | ミステリ
論創社から出ているB級ミステリの1冊。1945年の作品だけど意外にモダン。夫を毒殺したのは小説家の妻なのか。毒殺事件の前に屋敷を訪れた、妻の友人、夫の映画に出るはずだった若い女優、妻の前夫の3人。その中に犯人がいるのか。 謎も事件も小粒でB級ミステリ然とした作品ですが、短いのとキャラクター作りがうまいのでそこそこ楽しめます。でもまあ絶賛されるほどの作品ではないようです。 『死のバースディ』 ラン . . . 本文を読む
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幽霊が多すぎる

2006年06月17日 | ミステリ
フリーマンの本を読んだあとで、思い出したのはポール・ギャリコの『幽霊が多すぎる』(創元推理文庫)。こちらは1959年の作品です。 ポール・ギャリコは今度リメイクされた映画「ポセイドン」(オリジナル映画は「ポセイドン・アドヴェンチャー」)の原作者でもあります。ほかに動物小説やスポーツ小説もこなす才人です。好きなのは『雪のひとひら』『ジェニイ』。 『幽霊が多すぎる』はそのポール・ギャリコの本格ミス . . . 本文を読む
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『証拠は眠る』

2006年06月16日 | ミステリ
オースティン・フリーマンの『証拠は眠る』は1928年の発表作品、いまから約80年前のミステリです。発表当時としては意外な犯人だったに違いないのですが、21世紀のいまでは陳腐以下でしょう。 一家の主人が毒殺され、未亡人、秘書、義理のいとこなどが容疑者として疑われます。未亡人の幼なじみ(弁護士)から事件を依頼されたソーンダイク博士が「意外な」毒殺方法を見破って犯人を指摘します。 すごくユルい筋です . . . 本文を読む
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暴れん坊本屋さん

2006年06月13日 | ノンフィクション
暴れん坊本屋さん 2 岐阜高島屋9Fの自由書房でゲット。同時ゲットは実相寺昭雄『ウルトラマン誕生』(ちくま文庫)、横溝正史『髑髏検校』(徳間文庫)。 『暴れん坊本屋』さんは、愛知県内某市の書店で店員として働きながら漫画家もやっている久世番子(むろんPN)の本屋日常漫画エッセイです。出版社、本屋、取次(本の問屋です)等で働いたことがあるヒトなら思わずヒザをうつ業界本です。 ご本人はサイン会のとき . . . 本文を読む
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納得できる論理で書いて欲しい

2006年06月07日 | others
ふと手にした本の著者が、昔読んだあの本の著者だったということがあります。著者の名前なんて忘れてしまっているのですが、こちらの興味をひくようなタイトルや内容を書いているんですね。 「国宝・百済観音は誰なのか」(倉西裕子 小学館)はアルカイックスマイルで妙に人くさい百済観音は誰かをモデルにして作られた、という内容の本です。そして同じ著者の「『記紀』はいかにして成立したか 「天」の史書と「地」の史書」 . . . 本文を読む
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