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チラシの裏

千年、働いてきました

2006年12月19日 | ノンフィクション
新聞の書評で「世界最古の企業が日本にあり、それはなんと聖徳太子が法隆寺を造る前からあった」なんてあったので、書店に走りました。 こういう話となると、伝奇小説的妄想が暴走してしまうので。 ケータイなどの最先端技術には、じつは日本の伝統的技術が多く応用されているという話です。一般的にアジア全体は強固な血族会社が多いのだけど、日本だけは老舗といえども他の血を入れつつ革新を伝統として、時代に即しつつ生き残 . . . 本文を読む
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毒杯の囀り

2006年12月15日 | ミステリ
読めないですねえ「囀り」(さえずり、です)。 なんでこんな題かというと、密室を構成するための環境に日本で言うところの「うぐいす張りの廊下」が出てくるんです。14世紀のイギリスでは「ナイチンゲールの廊下」と言うそうですが。 カーの歴史ものを彷彿とさせるような歴史ミステリ第一作です。作者は他シリーズとして「白薔薇と鎖」という作品も書いていますが、そちらよりは本格ミステリっぽい展開と構成です。 舞台が1 . . . 本文を読む
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密室と奇蹟、っていうか

2006年12月13日 | JDカー
買ったわたしがバカでした。カーの贋作とはいえ、リスペクトするならば本気で書くはず、と思い込んだのが間違いでした。これが実力なんですね。おまけに趣向の自慢たらたらの自作解説には驚き。捧げられたカーも困惑してそうな。 「密室と奇蹟 J・D・カー生誕百周年記念アンソロジー 芦辺拓他 東京創元社」 . . . 本文を読む
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呪いの塔

2006年12月04日 | ミステリ
横溝正史の初長編作品ですが知名度は低いですね。ですが、のちに書かれる有名作品のネタともとれる要素が散見できます。 それより解説にあるように、乱歩の「陰獣」にたいする編集者としてのリスペクトという読み方と、もうひとつ当時の乱歩-正史ラインの心のありようが見えるような気もします。探偵役の白井三郎はもちろん江戸川乱歩の分身でもありますが、殺される大江黒潮も同じ分身です。正史の分身である語り手の由比耕作 . . . 本文を読む
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切り裂かれたミンクコート事件

2006年12月03日 | ミステリ
560ページもありながらダレさせない手腕はたいしたものです(著者&訳者へ)。しかも殺人が起こるのは真ん中あたり、それまでは邸宅にやってきた人物たちの行動に付き合うことになります。今回はロンドン警視庁の天才三羽烏のひとりオールグッド警視が登場(あとの2人はアプルビイとアレン!)します。そのうえ作中には名前だけですがウィムジー卿も出ます。わが国の誰かの作品に名探偵協会なんてものがなかったですかねえ。 . . . 本文を読む
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実相寺昭雄氏亡くなる

2006年12月01日 | アニメ・特撮
実相寺昭雄氏が亡くなりました。 どのメディアも「ウルトラマンなどの特撮番組を手がけた」という見出しで書いていますが、それは仕事の一部であり、もっと別の書き方もあったのでは。また、特撮監督の中では異端であり、あの作品が特撮の本流などと思われても、本人にとっても特撮にとっても不幸ではないでしょうか。 . . . 本文を読む
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