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●すべては「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」に始まった…五日後の「秘密会議」に太田充氏も

2018年04月10日 00時00分29秒 | Weblog

[※ 自公選挙公約「子育て…」小躍りするアベ様日刊ゲンダイ(2017年12月19日)↑]



ニッカンスポーツのコラム【政界地獄耳/モンスター官庁つくったのも安倍】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201804060000268.html)。

 《★すべて昨年2月17日であることが分かってきた。同日の衆院予算委員会。民進党衆院議員・福島伸享が質問に立ち、…とただした。 ★「適正な価格で売っている」が佐川の答弁だった。また同日、首相・安倍晋三はあの名せりふ…》。

 つまり、その日は…「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」。《妻や私、事務所が関係していたら総理も国会議員も辞める》と高らかに大見得・啖呵をきられた記念すべき日。昭恵様だけでなく、「事務所」も含めて、です。やはり、《すべて昨年2月17日である》ことが、明らかになってきました。

   『●「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」からの 
         この1年間の無駄…泥縄で有耶無耶にするつもり?
   『●「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」が
        公文書「書き換え」という名の「捏造」=犯罪の引き金
   『●アベ様の大見得「あまたある」…「数多ある」のはアベ様による
                 息吐く様なウソの数とアベ様御夫妻案件の数

 そして、理財局のキーパーソンは、佐川氏の前任者・迫田英典氏に加えて、太田充・現理財局長であることも分かってきました。国会での更なる追求が必要です。「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」から五日後の《昨年2月22日》、最低の官房長官と佐川宣寿(当時)理財局長、そして、実はしれっと同席していたことがバレた太田充・現理財局長…《財務省側が報道後初めて森友問題の詳細を説明した場》《“秘密会議”》で、一体、な~にが話し合われたのかな?
 日刊ゲンダイの記事【国会で異様な慌てぶり 太田理財局長が隠した秘密会議同席】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/226528)によると、《太田充理財局長が、問題のカギとなる“秘密会議”に出席していたことが発覚…会議が開かれたのは…昨年2月22日。…佐川宣寿理財局長が菅官房長官と面会し、財務省側が報道後初めて森友問題の詳細を説明した場…。…会議の2日前には、国有地値引きの根拠である地中ゴミの撤去工事を巡り、理財局職員が森友側に口裏合わせのウソをつくよう求めていた疑いも浮上…当時の総括審議官は太田局長自身だ。…佐川氏が証人喚問で、前任者から森友案件について引き継がれていなかった旨を証言しましたから、太田氏の方が事情に精通しているはずです。昭恵夫人の名前があった改ざん前の文書の存在を知っていた可能性もあり得ます…太田局長は必死になって“秘密会議への同席を隠していたわけだ。ひょっとして、改ざんの“主犯”は太田局長か》? かなり衝撃的な国会答弁。

   『●「「トカゲのシッポ切り」ではなく、「頭の切り離し」」(森裕子さん)。
                  佐川事件でなくアベ様御夫妻案件

   『●《その(貸し付けの)段階で(昭恵夫人は)名誉校長を引き受けていた》
                      =「関係」…そして、福田会問題

   『●菅義偉・最低の官房長官は、今なぜ、アベ様に向かって
           「地位に恋々としがみつく」とは言わないのですか?

   『●アベ様の大見得「あまたある」…「数多ある」のはアベ様による
                  息吐く様なウソの数とアベ様御夫妻案件の数

 それにしても、アベ様は、なぜ、まだ「恋々」と「議員」でいるのか不思議でならないですね? こんなに《数多》な事件、《あまた》なアベ様御夫妻案件が続々と出てきておきながら。《“秘密会議”》で説明を受けていた最低の官房長官殿は、行政府の長に「地位に恋々としがみつく」な~、と罵声を浴びせないのか?
 リテラの記事【地下鉄出口封鎖、通行阻止…官邸前デモの過剰警備がひどい! 拡大する抗議封じ込めのため官邸が警視庁に圧力か】(http://lite-ra.com/2018/04/post-3932.html)によると、《新たな事実が次々に発覚している森友文書改ざん問題。一昨日にはNHKのスクープにより、安倍首相が「私や妻が関係していたら総理大臣も国会議員も辞める」と答弁した3日後の昨年2月20日、財務省理財局の職員が森友学園に口裏合わせのために嘘の説明を求めていたことがわかったが、さらにその2日後である22日には、菅義偉官房長官が当時の佐川宣寿理財局長や総括審議官だった太田充・現理財局長らを官邸に呼び出し、説明をおこなわせていたこともわかった》

 百万歩譲って、たとえ「詐欺を働く人物」らに騙されていたとしても、たとえ忖度だけだったとしても、《最高責任者は首相だ中央官庁をコントロールできず追い込まれるのも、モンスター官庁をつくったのもその最高責任者だ》。地位に恋々としがみついているのは、一体誰か?

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201804060000268.html

政界地獄耳
2018年4月6日9時42分
モンスター官庁つくったのも安倍

 ★すべて昨年2月17日であることが分かってきた。同日の衆院予算委員会。民進党衆院議員・福島伸享が質問に立ち、森友学園の約8億円の値引きの根拠となるゴミの撤去について当時の理財局長・佐川宣寿に対し「ダンプカー4000台分ぐらい」になるはずと指摘。「4000台のダンプカーが行き交いすれば、当然やっていることはわかりますけれども、実際に工事をやったかどうかは確認されておりますか」とただした。

 ★「適正な価格で売っている」が佐川の答弁だった。また同日、首相・安倍晋三はあの名せりふ、「私や妻が関係していたということになれば、まさに私は、それはもう間違いなく総理大臣も国会議員もやめるということははっきりと申し上げておきたい」と啖呵(たんか)をきっている。このゴミの存在を前提に、後日首相は「ゴミがあるんだから8億円の値引きは当然」と野党の質問を退け、勾留中でまだ司法判断の出ていない前森友学園理事長・籠池泰典に「詐欺を働く人物」とし、「こういう人だったから妻はだまされてしまったんだろう」との答弁もしている。

 ★4日のNHKによれば昨年2月20日、つまり予算委員会の3日後、財務省理財局の職員が森友学園に電話で「トラックを何千台も使ってゴミを撤去したと言ってほしいと要求、学園側は「事実と違うのでその説明はできない」とはねつけていたいきさつを大阪地検がつかんでいると報じた。首相の国会答弁も根底から崩れるが、財務省のやりとりを首相が承知していなくとも、首相は「自分も財務省にだまされた」とは言えないだろう。首相の一連の発言は都合のいい部分だけを切り取りそこをテコに弁解の理屈を構築したことになる。防衛省、厚労省、文科省でいろいろな問題が起きているが、その最高責任者は首相だ中央官庁をコントロールできず追い込まれるのも、モンスター官庁をつくったのもその最高責任者だ。(K)※敬称略
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●「「トカゲのシッポ切り」ではなく、「頭の切り離し」」(森裕子さん)。佐川事件でなくアベ様御夫妻案件

2018年04月02日 00時00分24秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



リテラの記事【佐川氏が喚問で安倍夫妻を庇うあまり露呈させた嘘と矛盾! 今井首相秘書官がらみの質問でもゴマカシが】(http://lite-ra.com/2018/03/post-3908.html)。

 《「国民全体の奉仕者」ならぬ「安倍首相の奉仕者」──。…佐川氏は、改ざん問題について「理財局のなかで対応した」と主張し、肝心の詳細についてはすべて「刑事訴追の恐れがある」という理由で“ゼロ回答”。一方で、安倍首相や官邸からの改ざん指示は一切なかったはっきり証言》。

   『●有印公文書偽造=決裁文書書き換え…
       「行政府の長」と財務相が責任をとるべき大変な犯罪

   『●決裁文書書き換えという犯罪…「最低の官房長官」が
          沖縄に向けて言い放った「法治国家」を取り返さねば

   『●「有印公文書偽造=決裁文書書き換え」朝日新聞大スクープ
                     …その直度にアベ様らのやっていたこと
    《意に沿わない人物は潰す――“人格攻撃”された前川前次官が
     いい例だが、安倍政権のやり口は、まさに恐怖政治ではないか
    《結局、目的は “犯人”を黙らせることでしょう。内部告発者を潰すことは、
     国民の知る権利を侵害し、民主主義を破壊する行為

   『●「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」からの 
         この1年間の無駄…泥縄で有耶無耶にするつもり?
   『●「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」が
        公文書「書き換え」という名の「捏造」=犯罪の引き金
   『●元祖?・有言実行されない大見得・啖呵
      《報道がそれで抑圧される、そんな例があったら私は辞める》
   『●「国が壊れ、どんどん落ちぶれていく…
       「国難」を叫ぶ人こそが、「国難」の中心にある…」(久原穏さん)
   『●辺野古高江裁判とヒラメ…《「人権のとりで」としての司法が
                 その役割を果たさず、行政と一体化すれば…》
   『●それぞれの「面従腹背」…《官僚は…政治家は
      尊重しなければならないが、魂までは明け渡してはならない》
   『●「粉飾された「美しい国」」…
     「「夫人、ひいては首相の顔をつぶすわけにはいかない」という恐怖政治」

   『●室井佑月さんによるアベ様の「美しい国」「日本を取り戻す」再考…
                             答えは「日本=アベ様そのもの」
   『●「谷査恵子氏の上司」「真に喚問すべきキーパーソン」今井尚哉氏。
                           そして、お維・松井一郎氏は…?
   『●オトモダチ「利権」塗れ…「この国でもっとも「利権」から遠い
                  生活保護受給者の暮らしがまた脅かされる」

 証人喚問を実施した価値はあった。自民党の詐称「佐川事件」に非ずアベ様御夫妻案件であることが炙りだされた格好だ。
 東京新聞の記事【改ざん経緯 証言拒否 佐川氏、官邸関与は否定】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201803/CK2018032802000141.html)によると、《佐川氏は安倍晋三首相や官邸などからの改ざんの指示を否定》のみを明言し、あとはほぼすべての証言を拒否。

 東京新聞の記事【自民幹部「解明終わった」 幕引き、一部では疑問も】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201803/CK2018032802000138.html)によると、《自民党の森山裕、公明党の大口善徳両国対委員長らが会談し、野党が求める昭恵氏らの証人喚問や、国会への特別委員会設置は不要との方針を確認…村上誠一郎元行政改革担当相は記者団に「加計学園問題南スーダンの日報隠蔽(いんぺい)問題に関しても、首相に近い人たちから起こった最高責任者が責任を取らないのが一番の問題だ」と訴えた。石破氏は「誰が、なぜというのが一切分からなかった」と語り、幕引き姿勢に疑問を呈した》。
 これで「幕引き」?? アベ様御夫妻案件解明への「開幕」に過ぎない。

 週刊朝日の記事【佐川・前理財局長が証人喚問で明かさなかった今井首相秘書官の秘密】(https://dot.asahi.com/wa/2018032700013.html)によると、《安倍首相や麻生財務相、官邸、首相秘書官からの指示はなかったと語る佐川氏。だが、ある自民党幹部はこう語る。「格安での国有地払い下げ、文書改ざんなど一連の森友案件の“主犯”は安倍さんの懐刀の今井尚哉首相秘書官だろう…」》。

 また、週刊朝日の記事【今井首相秘書官の関与を佐川氏否定「虚偽答弁ではないか」森ゆうこ議員】(https://dot.asahi.com/dot/2018032700026.html)によると、《これでは「トカゲのシッポ切り」ではなく、「頭の切り離し」だ。…自由党の森裕子参院議員は、官邸で大きな影響力を持つ今井尚哉秘書官の関与について追及。森友問題で佐川氏と今井氏が話をしたことがあるかとたずねたところ、「おそらく課長クラスと(答弁の)調整をしていた」「私の国会答弁に関して、私が今井秘書官と話をしたことはありません」との答弁を繰り返した。ハッキリとしない回答に、森氏が「今井秘書官と話をしたことがないのか」と3度目の答弁を求めると、ようやく最後に佐川氏は「話をしたことはございません」と述べた》。
 アベ様奥様・安倍昭恵氏、その秘書官谷査恵子氏、その「谷査恵子氏の上司」「真に喚問すべきキーパーソン」今井尚哉氏、佐川氏の前任者・迫田英典氏など全員一堂に会して証人喚問すべきだ。

 さらに、週刊朝日のコラム【室井佑月「国会に出てきてください」】(https://dot.asahi.com/wa/2018032700039.html)でも、《そういや、15日の国会で、自民党の議員から「佐川事件って言葉がでてきた。「『佐川事件』の真相解明ということがまず第一でありますから」だって。これで騙される人っている? さすがに、国民を舐めすぎよ》。
 どう見たって、アベ様御夫妻案件だ。

 アベ様御夫妻案件として、「福田会(ふくでんかい)」という案件からも煙が上がっている。

 最後に、枝野幸男氏のつぶやき…:

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https://twitter.com/edanoyukio0531/status/978799604891189248

枝野幸男@edanoyukio0531

追加 「偽証罪にも問われる証人喚問で証言したのだから総理夫人などの関与はないと証明された」とする方がいますが、一年前に籠池氏も同じ条件で証言しています。籠池氏が証人喚問で嘘をついたなら議院証言法違反で告発すべきですが、与党からそのような提案はありません。

10:03 - 2018年3月28日
-- - -- - -- - -- - -- - -- - --

 つまり、「一年前に籠池氏も同じ条件で証言」=1年前から、既に、アベ様ご夫妻案件であることが証明されていた訳だ。えっ?、籠池氏は「詐欺を働く人物」だってぇ? 息吐く様なウソ吐きな泥棒達が口にすることか?

   『●制御不能な「確実にバレる瞬間まで嘘を通そうとする、
            気合の入った嘘つき」な取巻き達と「裸の王様」
    「【室井佑月「籠池さんと嘘つきと仲間たち」】…《質問に立った
     与党議員や日本維新の会の議員は、籠池さんを詐欺師の嘘つきに
     したいように見えた》」

   『●「完全に司法に影響を与えようとする露骨な圧力にほかならない…暴挙」
                       …着々と司法を掌握した効果
    「リテラ【「籠池氏は詐欺を働く人物」発言だけじゃない! 
     最高裁判事に加計学園元監事を異例の抜擢…安倍首相は司法も私物化!】
     …《時の最高権力者である総理大臣が、いち民間人を有罪と決めつけ
     さらにマスメディアを通じて詐欺をはたらいた連呼》」

   『●泥棒に縄をなわせる…その縄で財務相やアベ様を縛る訳がない!
                       《与党の関与なき公正な委員会》が必要
    「国会で、最高権力者が堂々と、不当に長期勾留中の私人・民間人に対して、
     「籠池氏は詐欺を働く人物」「詐欺をはたらいた」などと連呼する異常さ。
     いったい、アベ様らと、どちらが詐欺師か?

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http://lite-ra.com/2018/03/post-3908.html

佐川氏が喚問で安倍夫妻を庇うあまり露呈させた嘘と矛盾! 今井首相秘書官がらみの質問でもゴマカシが
2018.03.27

     (佐川氏の午後の証人喚問)

 「国民全体の奉仕者」ならぬ「安倍首相の奉仕者」──。本日おこなわれた佐川宣寿・財務省前理財局長の証人喚問について、本サイトでは速報で「安倍自民党との完全な出来レース」と看破したが、午後の衆院でもとんだ茶番劇が展開された。

 佐川氏は、改ざん問題について「理財局のなかで対応した」と主張し、肝心の詳細についてはすべて「刑事訴追の恐れがある」という理由で“ゼロ回答”。一方で、安倍首相や官邸からの改ざん指示は「一切なかった」とはっきり証言した。

 改ざんを「理財局だけでやった」と言うが、そもそも官僚がこのような大規模な犯罪を犯す理由などまったくないし、独断でこんなことができるはずがない。だいたい、財務省の矢野康治官房長は昨日の参院予算委員会の集中審議で、午前中には「官邸も麻生大臣も、指示も関知もしていなかったのはまぎれもない事実」と答弁したのに、午後には「総理官邸という言葉は適切ではなかった」と自らの答弁を修正し、「(官邸の関与が)あったという事実には突き当たっていない」などという珍妙な答弁でお茶を濁した。この矢野官房長の答弁を、佐川氏は何の根拠もなく真っ向から否定したことになる。

 その上、佐川氏は、自身が理財局長として関与していない時期におこなわれた土地取引についてまで「私が昨年ずっと一連の書類を読んで勉強して、国会で答弁させていただいたなかで言えば、総理も総理夫人の影響もありませんでした明言したが、その根拠は「(土地売却は)当時の不動産鑑定に基づいておこなわれた」からというもの。言うに事欠いて適正な売却だったとまで口にした

 まさに噴飯モノの答弁だろう。会計検査院はゴミの積算根拠を「不十分」だと指摘しているし、建設業者も「ゴミが実際より深くにあると見せかけた虚偽の報告書を作成した」と大阪地検に証言しているように、「適正な売却」などではなかった。そもそも、質疑に立った立憲民主党の福山哲郎議員も指摘したように、適正な売却だったのなら決裁文書を改ざんなどする必要はどこにもないのだ。

 しかも、佐川氏は、「改ざん前文書に書かれた昭恵夫人の名前を見たときにどう受け止めたのか」と共産党の小池晃議員に問われると、「(改ざん前文書を)いつ見たのかという質問」「それは私自身が書き換えをいつ認識したのかという問題そのもの」だと詭弁を弄して証言を拒否。「総理夫人の影響はない」とはっきり言えるのならば名前を見たときの感想くらい堂々と言えるはずだが、それはけっしてしないのである。逆に言えば、昭恵夫人の名前を見たときの感想は刑事訴追の恐れになるような問題だということになるではないか。


安倍夫妻を庇って否定するあまり明らかな矛盾と嘘を露呈

 このように、納得できる理由を提示しないまま道理にかなわない根拠で安倍夫妻をただただ庇うだけに終始した佐川氏の証人喚問。だが、いくら佐川氏が安倍官邸とすでに「裏取引」していたとしても、事実をないことにはできない。

 むしろ、安倍首相や昭恵夫人にかんするあらゆることを無理やり否定したがために、次から次へと矛盾が噴き出てきている。たとえば、佐川氏は安倍首相が昨年2月17日、「私や妻が関係していたということになれば間違いなく総理大臣も国会議員も辞める」と答弁したことの影響を聞かれて、「総理の答弁と前と後ろで私自身の答弁を変えた認識はない」と答えていたが、これは明らかな嘘だ。

 佐川氏は安倍首相が「間違いなく総理大臣も国会議員も辞める」というセリフを口にした同じ昨年2月17日には、「適正に処理した」程度のことしか言っていなかった。ところが、それから1週間後の2月24日に「(交渉記録は)速やかに破棄した」と答弁するなど、急に強気になり、3月2日の参院予算委員会で共産党の小池議員から質問を受けた時には「何月何日に何をしたかという面会記録、そういう記録はない」「予定価格や賃料を先方に提示することはない」と断言していた。

 周知のように、改ざん前文書には、2015年1月9日の欄にははっきりと〈近畿財務局が森友学園を訪問し、国の貸付料の概算額を伝える〉と書かれており、もし改ざんがなければ、こんな強気の発言ができるはずがない。つまり、24日以前に決裁文書を改ざんしたのは確実なのである。そして、その24日以前に決裁文書との整合性をとらなければならなかった答弁というのは、安倍首相が17日におこなった「私や妻が関係していたということになれば間違いなく総理大臣も国会議員も辞める」発言しかない。

 さらに無理を感じたのが、安倍首相の最側近・今井尚哉首相秘書官にかんする発言だった。きょうの証人喚問で、自由党の森ゆうこ議員が「官邸の今井秘書官と森友問題で話したことはないか」と問うと、佐川氏は2度も話をはぐらかし、森議員に「そんなことは聞いてない」と追及され、何か意を決したようにこの森友問題について、今井秘書官と話したことはございません言い切った。だが、改ざんの指示云々とは関係なく、この森友問題で佐川理財局長が官邸で森友対応を担っていた今井首相秘書官と相談をしていないなどということは、霞が関の常識に照らしてありえない話だ。そのことは、多くの元官僚が指摘している。

 それを、「今井秘書官と話したことはない」などと言い張るというのは、むしろ、今井秘書官との相談内容についてつっこまれることを恐れたためとしか思えない。

 きょうの証人喚問によって疑惑は解明されるどころか、さらに深まった。しかし今日の様子をみれば、もはや官邸と裏取引をすませている佐川氏が真相をしゃべることなど、ありえないだろう。真相解明には、今井首相補佐官や安倍昭恵氏、土地取引時の財務省事務方責任者である理財局長だった迫田英典氏、総理夫人付きだった谷査恵子氏、そして籠池泰典理事長揃えた全員の証人喚問が絶対に必要だ。安倍首相は真相を究明すると約束したのだから、当然、応じるべきだろう。

(編集部)
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●泥棒に縄をなわせる…その縄で財務相やアベ様を縛る訳がない! 《与党の関与なき公正な委員会》が必要

2018年03月20日 00時00分30秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



ニッカンスポーツのコラム【政界地獄耳/「第三者委員会の設置」野党は要求を】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201803160000189.html)。

 《野党は疑義のある財務省のトップである麻生を調査の先頭に立たせておくことをやめさせるべき…。そうすれば喚問で空振りに終わった後も、「2度とこのようなことを起こさないため」の政権の関与や忖度(そんたく)の外で再発防止策を策定することができる。野党はこの委員会設置を議会で決め、与党の関与なき公正な委員会を立ち上げるべきだ》。

   『●有印公文書偽造=決裁文書書き換え…
       「行政府の長」と財務相が責任をとるべき大変な犯罪

   『●決裁文書書き換えという犯罪…「最低の官房長官」が
          沖縄に向けて言い放った「法治国家」を取り返さねば

   『●「有印公文書偽造=決裁文書書き換え」朝日新聞大スクープ
                      …その直度にアベ様らのやっていたこと
   『●「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」からの 
         この1年間の無駄…泥縄で有耶無耶にするつもり?
   『●「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」が
         公文書「書き換え」という名の「捏造」=犯罪の引き金


 《麻生を調査の先頭に立たせておく》…(差別主義者な)泥棒に縄をなわせる…その縄で自身やアベ様を縛る訳がない。
 《疑義のある財務省のトップである麻生を調査の先頭に立たせておくことをやめさせるべき》。《2度とこのようなことを起こさないための政権の関与や忖度(そんたく)外で再発防止策を策定することができる》《与党の関与なき公正な委員会》《野党主導の第三者委員会の設置》が必要…本当にそうだ。

   『●ドロナワとオトモダチ大優遇問題: 
      「検察庁や裁判所も公務員であり、人事権が官邸にあるという弱点」


 東京新聞の記事【森友ごみ、深さ「虚偽」 業者が国・学園要求と説明】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018031690135419.html)によると、《学校法人「森友学園」への国有地売却問題で約八億円の値引きの根拠となったごみの試掘に関わった業者が大阪地検特捜部に対し、財務省近畿財務局や学園に求められごみが実際より深くあるように虚偽の数字に変更したとの趣旨の説明をしている》、《学校法人「森友学園」への国有地売却問題で約八億円の値引きの根拠となったごみの試掘に関わった業者が大阪地検特捜部に対し、財務省近畿財務局や学園に求められ、ごみが実際より深くあるように虚偽の数字に変更したとの趣旨の説明》…。
 息吐く様にウソをつく人の政の下、噓がウソを呼ぶ。《ごみの撤去費用が8億1900万円と算出…地中9.9メートルのところまでごみがある…》はずだったのでは? 行政府に巣食うゴミくずや与党系国会議員のごみはどの程度の分厚さか

   『●「森友捜査ツブシ」: 大阪地検特捜部、いま直ぐに動け! 
                マスコミも、いま「黙秘」してはいけない!!
    《とくに、官邸が神経を尖らせていたのが、森友学園のほうだという。
     例の国有地の格安払い下げをめぐっては、政権にとって致命傷とも
     言えるような証拠が次々と出てきているからだ。そのひとつが、
     FNNが先月にスクープした、2016年3月下旬に行われたとされる
     国側と森友側打ち合わせ時の音声記録だ。これまで国側は、
     ごみの撤去費用が8億1900万円と算出された理由について、
     地中9.9メートルのところまでごみがあることを確認できる
     としたためと説明してきた》
    《ようするにこれは、国側が3メートルより下からごみが出てきて
     土地の値引くという「ストーリーを描き、森友サイドと共有していた
     という決定的証拠。さらに音声では、近畿財務局池田靖
     国有財産統括官(当時)が「…」と話しており、完全に口裏合わせが
     行われていたことが伺える》
    《「(ゴミ撤去などの費用として)1億3000万円がうんぬんというよりも、
     ぐーんと下げていかなあかんよ」と要求する籠池泰典理事長(当時)に対し、
     池田国有財産統括官が「理事長がおっしゃる0円に近い金額まで、
     私はできるだけ努力する作業を、いまやっています」と返答している》


 日刊ゲンダイの痛ましい記事【今度は財務省理財局係長 森友問題で“2人目”の自殺者か?】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/225270)によると、《本省理財局でも自殺者が出ていた…。富山一成理財局次長は暗い表情のまま否定せず、そのまま沈黙を貫いていたが、柚木議員の指摘が事実であれば森友絡みの自殺者は2人目だ…他にも管理課の女性職員の自殺未遂の話が流れて…森友問題で自殺者が続々…。背筋が凍るような恐ろしい話ではないか。…極悪非道の限りを尽くす独裁政権を放逐するため、今こそ、どんどん内部告発するべき。決して死んではダメだ》。
 《決して死んではダメだ》…アベ様ご夫妻や財務相を庇っても仕方ないというのに…痛まし過ぎる。


 国会で、最高権力者が堂々と、不当に長期勾留中の私人・民間人に対して、「籠池氏は詐欺を働く人物」「詐欺をはたらいた」などと連呼する異常さ。いったい、アベ様らと、どちらが詐欺師か

   『●制御不能な「確実にバレる瞬間まで嘘を通そうとする、
            気合の入った嘘つき」な取巻き達と「裸の王様」
    「【室井佑月「籠池さんと嘘つきと仲間たち」】…《質問に立った
     与党議員や日本維新の会の議員は、籠池さんを詐欺師の嘘つきに
     したいように見えた》」

   『●「完全に司法に影響を与えようとする露骨な圧力にほかならない…暴挙」
                       …着々と司法を掌握した効果
    「リテラ【「籠池氏は詐欺を働く人物」発言だけじゃない!
     最高裁判事に加計学園元監事を異例の抜擢…安倍首相は司法も私物化!】
     …《時の最高権力者である総理大臣が、いち民間人を有罪と決めつけ
     さらにマスメディアを通じて詐欺をはたらいた連呼》」


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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201803160000189.html

政界地獄耳
2018年3月16日9時27分
「第三者委員会の設置」野党は要求を

 ★森友学園の国有地売却に絡む財務省の決裁文書改ざん問題で、与党は元理財局長で前国税庁長官・佐川宣寿の証人喚問を認める方針を決めた。メディアは野党の思惑通りに運んでいることを「与党容認」、「やむなく『佐川カード』」、「佐川カードで幕引き狙う」と書き立てた。当初、自民党国対は佐川が辞任して民間人になったことを理由に「国会招致は難しい」としていたが、与党は野党に押し切られた形だ。野党は佐川の先に首相・安倍晋三の昭恵夫人の証人喚問も視野に入れており、第1歩にたどり着いた思いかもしれない。

 ★政界関係者が言う。「既に佐川を辞めさせた段階で国会への差し出しは織り込み済み。しかし、訴追の恐れがあるから答弁は差し控えると言えば、証人喚問は乗り切ることができる。野党は喚問を目的化しすぎたのではないか」と指摘する。副総理兼財務相・麻生太郎を筆頭とした省内調査を行うことを首相も麻生も盾にするが、野党は疑義のある財務省のトップである麻生を調査の先頭に立たせておくことをやめさせるべきではないのか。自民党関係者が言う。「喚問決定で野党は小躍りしているかもしれないが、1度佐川を呼べは自民党は息を吹き返す。内閣が倒れるなんてありえない」。

 ★喚問は野党の勝ち取った真相解明の1歩。国民への説明というアピールにもなるが、実質ゼロ回答になる。野党は同時に野党主導の第三者委員会の設置を求めるべき。捜査は地検が行っているなら、行政文書書き換えのプロセスについて検証する財務省以外のメンバーをそろえた検証チームの設置を決めるべきだ。そうすれば喚問で空振りに終わった後も、2度とこのようなことを起こさないための政権の関与や忖度(そんたく)外で再発防止策を策定することができる。野党はこの委員会設置を議会で決め、与党の関与なき公正な委員会を立ち上げるべきだ。(K)※敬称略
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●「完全に司法に影響を与えようとする露骨な圧力にほかならない…暴挙」…着々と司法を掌握した効果

2017年10月16日 00時00分37秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



リテラの記事【「籠池氏は詐欺を働く人物」発言だけじゃない! 最高裁判事に加計学園元監事を異例の抜擢…安倍首相は司法も私物化!】(http://lite-ra.com/2017/10/post-3509.html)。

 《第二次安倍政権以降、司法の独立は脅かされつづけている。というのも、政権を忖度したような判決が次々に下されているからだ…そして、なかでも忘れてはいけないのが、木澤克之氏だ。木澤氏は学校法人加計学園の元監事という経歴をもつ》。

   『●アベ様のオトモダチのオトモダチを最高裁判事に任命?  
                「政治判断」乱発の最「低」裁からも忖度?
   『●あのアベ様のオトモダチのオトモダチ・木澤克之氏…
        《2017年最高裁判所裁判官国民審査》を迎える!!
    「【2017年最高裁判所裁判官国民審査】によると、以下の7名だそうです。
      ①小池裕
      ②戸倉三郎
      ③山口厚 
      ④菅野博之
      ⑤大谷直人
      ⑥木澤克之
      ⑦林景一
     …最後にもう一度、思い出そう…《はたしてこれらは、単なる偶然なのか
     つまり、安倍首相は最高裁人事まで私物化し、“オトモダチのオトモダチ”
     のために、ポストを用意してやったのではないか。そういう疑念が
     頭をもたげてくるのである》。 」

 最早テレビで暴言をいくら吐いても、誰も問題にしなくなってしまったようです。「トンズラ総理」「国難総理」は「息吐く様に噓つく」「病的嘘つき」でもある。
 《時の最高権力者である総理大臣が、いち民間人を有罪と決めつけ、さらにマスメディアを通じて詐欺をはたらいたと連呼するのは、完全に司法に影響を与えようとする露骨な圧力にほかならない。こんな暴挙が許されるわけがないが、ようするに、司法の独立という近代国家の大原則すら、この宰相は守っていないのである》…人治主義国家の「国難」な「裸の王様」アベ様が、着々と司法を掌握した効果がジワジワと。《最高裁判事まで私物化》している。いまや、最「低」裁を頂点に、様々な司法判断を放棄…。もはや政治判断乱発なのは当たり前な酷い状態だ。こんな司法の状況下、「ヒラメ」な裁判官は、上を見て、忖度するに決まっている。

   『●「沖縄の大衆運動そのものを取り締まっていく
       国策捜査だと思う」…山城博治さん「予防拘禁、プレ共謀罪」
   『●沖縄でのプレ「平成の治安維持法」実験…
      《実験の結果、今の国民の無関心は国に自信を与えてしまった》

   『●「誰が見ても安倍政権による政治的弾圧」…
      山城博治さん「沖縄の大衆運動を潰す政府の方策」
   『●「基地の偏在を沖縄が訴えても「裁判所はほとんど答えない」」…
                「政治判断」しかできない司法の悲劇
   『●レトリックを吹聴する…「政治判断」乱発な最「低」裁を
          頂点とする裁判所の劣化がニッポンをメルトダウン
   『●最「低」裁(鬼丸かおる裁判長)、
     沖縄に弁論もさせずに「政治判断」…「司法判断」出来ない死んだ司法
   『●斎藤貴男さん「人権を否定することに喜びを感じている変質者集団」
                    …「人権の砦」のはずが最「低」裁…
   『●「森友、加計、準強姦事件の3つ…諸悪の根源である
             “主犯”は目の前にいるのだ」=アベ様御夫妻

 司法まで手中にし、法治国家が終焉…三権分立も破壊してしまったアベ様。
 2017年10月衆院選、構図は単純な「2極」。〔与党自公+癒党お維キト〕 対 〔真の野党〕 …「2極」のどちらに投票すべきか、もはや明白でしょう。「地獄」へ投票するのか「平和な未来」を志向するのか? さあ、絶対に選挙に行きましょう! そして、2017年最高裁判所裁判官国民審査にも、必ず参加しましょう
 少なくとも「×」をつけるべき方は明らかなはず。木澤克之氏らの「罷免を可とする票」=「×」の割合が有効票数の過半数に達する、なんていうこと【奇跡】は起きないものでしょうか…。

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http://lite-ra.com/2017/10/post-3509.html

「籠池氏は詐欺を働く人物」発言だけじゃない! 最高裁判事に加計学園元監事を異例の抜擢…安倍首相は司法も私物化!
2017.10.13

     (首相官邸HPより)

 「籠池氏は詐欺をはたらく人物」──安倍首相が、11日に出演した『報道ステーション』(テレビ朝日)で発した言葉がいま、波紋を呼んでいる。
 籠池泰典氏の逮捕については、国の補助金不正受給に詐欺罪を適用することに対し法律関係者からも疑問の声があがっていた。だが、そもそも籠池氏は公判もまだ始まってすらおらず、判決も下されていない状態だ。にもかかわらず「詐欺をはたらく人物」と決め付けることは、推定無罪という司法の基本中の基本である大原則を無視した発言だ。
 しかも、安倍首相はこのとき「(籠池氏が)こういう人だから(昭恵夫人は)騙されたのだろう」と述べている。ようするに、昭恵夫人の関与をごまかすために、籠池氏を有罪判決が出た「詐欺師」であるかのように喧伝したのだ。よりにもよって、総理大臣がテレビの党首討論で、である。
 進行中かつ未確定の司法案件について、時の最高権力者である総理大臣が、いち民間人を有罪と決めつけ、さらにマスメディアを通じて詐欺をはたらいたと連呼するのは、完全に司法に影響を与えようとする露骨な圧力にほかならない。こんな暴挙が許されるわけがないが、ようするに、司法の独立という近代国家の大原則すら、この宰相は守っていないのである。
 だが、第二次安倍政権以降、司法の独立は脅かされつづけている。というのも、政権を忖度したような判決が次々に下されているからだ。
 たとえば、今回の衆院選と同時におこなわれる最高裁判所の裁判官に対する国民審査では7名の裁判官が審査を受けるが、そのなかのひとりである小池裕氏は、NPO法人による森友学園問題で国側が持つ交渉記録等の証拠保全の申し立てについて、最高裁の裁判長として保全を認めなかった高裁判断を支持し、抗告を棄却した。また、菅野博之氏は、昨年、沖縄の辺野古新基地建設をめぐって翁長雄志知事が国を訴えた上告審で、全員一致で県側の上告を棄却した判事のひとりだ。
 そして、なかでも忘れてはいけないのが、木澤克之氏だ。木澤氏は学校法人加計学園の元監事という経歴をもつ。本サイトでは今年3月に報じたが、岡山理科大学の獣医学部新設をめぐって問題になっている安倍首相と加計孝太郎理事長のオトモダチ関係が、木澤氏の最高裁判事任命にも何らかの影響を及ぼしたのではないかという疑惑が浮上したのだ。


異例中の異例の抜擢…安倍首相は最高裁判事まで私物化している?

 もともと木澤氏は東京弁護士会所属の弁護士で、昨年、定年退官した最高裁判事・山浦善樹氏の後任として任命されたのだが、2013年から加計学園の監事を務めていた。実際、昨年の最高裁人事が発表された直後には、加計学園はホームページで〈学園の監事であられた木澤克之氏が(略)7月19日付で最高裁判所判事に任命されることが決定しました 学園としても大変名誉なことであり、心よりお祝い申し上げます〉と祝福している。
 木澤氏は加計理事長と立教大学の同窓で、卒業年も同じ。二人が学生時代からの深い付き合いだった可能性は高い。しかも、木澤氏が最高裁判事に就任してすぐの昨年7月21〜22日には、安倍首相が加計理事長と食事をし、ゴルフを楽しんでいる。さらに言えば、立教大出身の最高裁判事は史上初めての“快挙”だ。
 これらはたんなる偶然なのか。つまり、安倍首相は最高裁人事まで私物化し、オトモダチのオトモダチのためにポストを用意してやったのではないか。そういう疑念をもたれてもおかしくはない。
 ただ、いくら安倍首相でも、最高裁にまで“オトモダチ人事”を強引に進めてくるとはにわかに信じがたい、そう思う向きもあるだろう。しかし、実際に最高裁人事をめぐっては、第二次安倍政権になってから政治介入が露骨になってきたとの指摘がある。
 そもそも、法的には最高裁判事の任命権は内閣にあるが、もともと15名の最高裁判事の人事は長年の「慣例」として、前職が裁判官、検察官、学識者、弁護士などという出身枠が存在してきた。そのうち裁判官枠は最高裁判所が選び弁護士枠は日本弁護士連合会が複数の候補者リストを推薦し、そこから内閣府が人選することになっている。
 この「慣例」についてはもちろん批判もあるのだが、一方で時の政治権力による人事介入を防ぎ、司法の独立を担保するのに役立っているとも言われている。ところが、第二次安倍政権はその「出身枠」を強権的に無視することで司法にプレッシャーを与えているのだ。
 朝日新聞3月2日付によれば、第二次安倍政権の最高裁人事では、たとえば定年退官する職業裁判官1枠に対し、これまで行政の最高裁担当者が1人の候補を提示していたのを、2人の候補をもってくるように指示したという。任命する内閣に選択肢を設け、内閣による最高裁人事の恣意性を強めようとしたのは明らかだろう。
 また、今年1月の人事発表では、任期終了で交代する判事2名のうち、ひとつは“弁護士枠”であったにもかかわらず、安倍内閣は日弁連推薦の候補者をはずし、その後任に刑法学者の山口厚氏をあてた。山口氏は一応弁護士資格を持ってはいるが、取得してわずか1年足らず。事実上の“学識者枠”の拡張であり、弁護士枠の削減だった。そんなところから、法曹界では「官邸による最高裁への人事介入ではないか」と恐れられ、安倍政権を忖度した判決が連発されるのではと危惧する声が上がったのだ。
 木澤氏の任命は昨年のことであり、今年のごり押し人事の前の話だが、こうした安倍政権による司法への介入の実態を考えると、木澤判事が加計学園とつながる人物であることが、判事任命の決め手になった可能性は決して低くない。
 少なくとも、安保法特定秘密保護法沖縄米軍基地問題など、安倍政権の政策や方針には憲法訴訟や行政訴訟のリスクがつきまとっている。そこで、個人的信頼の厚い加計学園の関係者ならば自分の意向を判決に反映させるだろうとの思惑を働かせ、“弁護士枠”のリストのなかからあえて木澤氏をピックアップした。そうだったとしても不思議はないだろう。


実際に木澤氏は「安倍政権を忖度」するような判決を下していた

 事実木澤氏は、最高裁判事として行政側に有利な判断を下しているたとえば、2014年に金沢市が同市役所前広場で陸上自衛隊パレードに対する反対集会の開催を認めなかったのは、表現の自由を担保する憲法に違反するとして、集会を計画した市民団体が損害賠償を求めた訴訟だ。この訴訟をめぐっては、一審の金沢地裁が市による不許可は違憲でないとして請求を棄却。二審の名古屋高裁金沢支部もこれを支持した。
 そして今年8月、木澤氏は最高裁の裁判長として、市民団体側の上告を退ける決定を出し、敗訴を確定させたのである。
 繰り返すが、森友問題での交渉記録保全申し立ての却下にしても、辺野古新基地建設での県側の敗訴にしても、自衛隊パレード反対集会拒否の合憲判断にしても安倍政権のもとで任命された最高裁判事たちの多くは、まるで政権の意向を忖度したかのような決定を下している
 それは、前述のように安倍政権が司法に対する強い人事介入の動きを見せていることも原因のひとつだ。安倍首相こそが司法の独立をないがしろにし、自分の意に沿うようコントロールしようという欲望をむき出しにしているのである。
 有権者は政権を忖度する不当判決を起こさせないよう、最高裁裁判官の国民審査を通じ、その意思を表明することはもちろん、政治権力による露骨な司法への介入・圧力に対しても、毅然とNOを突きつける必要がある。

(編集部)
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