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●アベ様が《新政権も警察権力も私物化する暗黒時代が始まる》、《官邸の忠犬…政権の爪牙…山口敬之氏の逮捕を潰した最重要キーマン》が…

2021年09月20日 00時00分04秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


こんなことが許されていいのか! ―――――《官邸の忠犬政権の爪牙山口敬之氏の逮捕を潰した最重要キーマン》中村格氏が警察庁長官に…。

―――――― 前川喜平さん《中村の警察庁長官就任は、安倍・菅政権の腐敗を象徴する人事だ》。

―――――― 金子勝さん《権力に近ければ、罪を犯しても逮捕されない…公安警察・検察が安倍政権を支配していることに事の本質がある》。

―――――― 青木理さんは《…本来は一定の距離を保つべき政権と警察・検察が近づき過ぎるのは非常に危うい民主主義国家として極めて不健全な状態と言わざるを得ません》。



(20210916[])
日刊ゲンダイの記事【安倍政権時代の「官邸ポリス」が“論功行賞”で警察組織2トップに昇格の不気味】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/294620)。

 《さらには、警察庁も年末にトップが交代して、安倍氏と親密な元「官邸ポリス」が長官に就きそうなのだ。一貫して警備畑を歩んできた警察庁の松本光弘長官の後任には、警察庁ナンバー2の中村格次長が昇格する》。

   『●山口敬之氏事件…《逮捕寸前までいった事件が、このように
         “ブラックボックス”のなかに押し込められてしまった》
   『●伊藤詩織さんによる民事裁判「私たちが勝利しました」、
     山口敬之氏の高額「反訴」は棄却…なぜ刑事事件で裁けなかった?
   『●法的措置…《山口氏を“被害者”に仕立て上げて…伊藤さんを
      毀損…性被害サバイバーや社会に「沈黙」を強いる恫喝的攻撃》
    「『官邸ポリス』と監視社会警察国家…暗澹とする。」

   『●《官邸の忠犬…政権の爪牙…山口敬之氏の逮捕を潰した
     最重要キーマン》中村格氏が警察庁ナンバー2に! 次期警察庁長官?

 《伊藤詩織さん事件で山口敬之氏の逮捕を潰した最重要キーマン》。デタラメ過ぎる。
 《官邸の忠犬政権の爪牙山口敬之氏の逮捕を潰した最重要キーマン》中村格氏が…「警察庁ナンバー2に! 次期警察庁長官?」…それがついに現実に。《忠臣が論功行賞を得て、ますます安倍首相による「警察権力の私物化」が進んでゆく──。それは安倍首相を批判する行為自体が取り締まり対象となりうるという、恐怖の世界のはじまりなのである》。警察国家、まっしぐら。何もかも《私物化》するアベ様。
 黒川弘務氏については、挫折したものの…『アベ様マネー1.5億円の原資は? その一部はアベ様や自公に《還流》? そりゃぁ、賭けマージャンな黒川弘務氏を検事総長にしたいよねぇ』。それ以上の衝撃だな、中村格氏の警察庁長官への昇格。

   『●『官邸ポリス』と監視社会・警察国家と前川喜平さん…
        映画『新聞記者』と現独裁政権批判と望月衣塑子さん
   『●《民主主義ならぬ「ご都合主義」国家》…《私人》、《調査・
     研究》自衛隊中東〝派兵〟などデタラメ閣議ケッテェ~を乱発
   『●金子勝さん「安倍さん関連は検察も警察も一切動かない」
     「まるで犯罪者集団。泥棒だらけ」「来年は泥棒しませ~ん」
   『●金子勝さん《権力に近ければ、罪を犯しても逮捕されない
     …公安警察・検察が安倍政権を支配していることに事の本質が》

 東京新聞の記事【警察庁長官に中村格氏 大石吉彦氏が警視総監に】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/130806)によると、《警察庁の松本光弘長官(60)と警視庁の斉藤実警視総監(59)が退任し、後任の新長官に警察庁の中村格次長(58)、新総監に大石吉彦警備局長(58)を起用する人事が14日の閣議で了承された。発令は警視総監が16日付、長官が22日付。中村氏は福岡県出身、東大卒。1986年に警察庁に入り、刑事畑での勤務が長く、汚職事件などの知能犯捜査に精通。菅義偉首相の官房長官在任時も含め2009~15年に官房長官秘書官を務めた。20年1月から次長。大石氏は静岡県出身、東大卒。86年に警察庁に入り、警備課長、首相秘書官などを歴任、19年1月に警備局長に就任した》。

 リテラの記事【山口敬之の逮捕をツブした中村格の警察庁長官に抗議殺到! 警視総監も安倍の元秘書官が就任で“自民党の秘密警察”化がさらに】(https://lite-ra.com/2021/09/post-6020.html)によると、《安倍・菅政権による腐敗政治を象徴する人事が発表され、大きな批判の声が上がっている。昨日14日、松本光弘・警察庁長官に代わり、第29代長官に中村格・警察庁次長を昇格させる人事が閣議で了承されたからだ。詳しくは後述するが、中村氏といえば安倍・菅政権で“官邸の忠犬 政権の爪牙”と呼ばれつづけてきた人物で、安倍政権時の2020年1月に警察庁ナンバー2の次長に昇格。このときから「次期長官は間違いなし」と言われてきた。…そして、ここまで批判が巻き起こっている理由は、言うまでもなく、中村氏が伊藤詩織さんの事件で山口敬之氏の逮捕を潰した最重要キーマンだからだ》。


 前川喜平さんのつぶやき:

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前川喜平(右傾化を深く憂慮する一市民)@brahmslover

伊藤詩織さんに性的暴行を加えた山口敬之安倍晋三首相のお友達だった。警視庁刑事部長だった中村格は、官邸からの指示を受けて、山口の逮捕を中止するよう命令した中村は菅義偉官房長官の秘書官だった。中村の警察庁長官就任は、安倍・菅政権の腐敗を象徴する人事だ

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警察庁 新長官に中村格次長が就任へ

【NHK】全国の警察のトップ・警察庁の長官が交代し、新しい長官には中村格次長が就任することになりました。

nhk.or.jp
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午前11:54 2021年9月14日
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 《今回の菅首相の置き土産人事は、このように、安倍・菅政権が終わっても体質は変わらないということを如実に示している。自民党支配を終わらせなければ、腐敗を清算することはできないのである》(リテラ)。《安倍前首相が新政権も警察権力も私物化する暗黒時代が始まるのか》(日刊ゲンダイ)。

   『●まだまだ続くのか、ウルトラ差別主義者の失言・暴言
         …福岡8区の皆さん、いい加減に落選させてください
   『●《最初はふわふわ膨らんでおいしそうだったのに、だんだんしぼんで、
      中から出てきたものは……? 菅パンケーキ政権の実態に迫った…》
   『●《この人にそういう羞恥心はない。…山口4区の有権者に聞きたい。
     「投票用紙にまた安倍晋三と書くのですか」と。》(前川喜平さん)
   『●癒(ゆ)党・《菅義偉の別動隊がいよいよ動き出した》―――
     《部分連合》などと言わずに、スッキリと自公お維で一体化してほしいもの
   『●醜悪…《安倍晋三や…麻生太郎が偉そうに派閥の領袖として力を
     行使し、それに対して首相になりたい…や…が上目遣いでご機嫌を…》
   『●自民党総裁? 誰でも同じ ――― 野党による政権交代を! 数多の
     アベ様案件の解明、公文書の開示だけでも、十分に政権交代の意義はある

   『●《立憲民主、共産、社民、れいわ新選組…安全保障関連法廃止を
     求めるグループ「市民連合」と国会内で会合を開き…共通政策に合意》

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/294620

安倍政権時代の「官邸ポリス」が“論功行賞”で警察組織2トップに昇格の不気味
公開日:2021/09/12 06:00 更新日:2021/09/12 12:08

     ((左から)中村格・警察庁次長、大石吉彦・警察庁警備局長
      (C)共同通信社)

 警察が究極の忖度機関になるかもしれない。

 東京五輪・パラリンピックが終わり、警察は人事の季節を迎える。警察庁も警視庁も、現トップは東京大会の警備を最優先した布陣だからだ。

 警視庁の斉藤実警視総監は、庁内で「警備警察のエキスパート」と呼ばれてきた人物。早ければ9月中に退任するとみられ、後任には警察庁の大石吉彦警備局長が就任する予定だ。

 大石氏は、2012年から19年まで安倍前首相の秘書官を務めていた“安倍親衛隊”でもある。

 さらには、警察庁も年末にトップが交代して、安倍氏と親密な元官邸ポリス」が長官に就きそうなのだ。

 一貫して警備畑を歩んできた警察庁の松本光弘長官の後任には、警察庁ナンバー2の中村格次長が昇格する。

 中村氏といえば、第2次安倍政権下の15年、「安倍晋三に最も近い記者」といわれた元TBSワシントン支局長がジャーナリストの伊藤詩織さんをレイプした疑惑で、逮捕状を握り潰したことで知られる。

 当時、警視庁刑事部長だった中村氏が逮捕を取りやめるよう指示したことについて、「週刊新潮」の取材に対し、「私が決裁したと本人が認めていた

 中村氏は安倍政権で菅官房長官の秘書官も務めた。テレビの報道番組にも目を光らせ、政権批判発言があれば局の上層部に連絡して抗議していたと報じられたこともある。

 警察庁長官に上り詰めれば、これ以上ない論功行賞だ。

「自民党総裁選の結果によっては、今より安倍前首相の影響力が強い傀儡政権が誕生しかねない。そこに加えて警察組織のツートップが“アベ友”で占められれば、安倍さんは怖いものなしでしょう。検察の人事に介入する法改正は世論の強い批判で頓挫しましたが、警察の通常人事は止めようがない。伊藤詩織さんの事件でも分かるように、警察組織は上からの命令が絶対です。官邸ポリスがツートップに立てば、警察全体が権力に忖度する組織に変容しそうで心配です」(警察庁関係者)

 安倍前首相が新政権も警察権力も私物化する暗黒時代が始まるのか。
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https://lite-ra.com/2021/09/post-6020.html

山口敬之の逮捕をツブした中村格の警察庁長官に抗議殺到! 警視総監も安倍の元秘書官が就任で“自民党の秘密警察”化がさらに
2021.09.15 09:27

     (警察庁Webサイトより)

 安倍・菅政権による腐敗政治を象徴する人事が発表され、大きな批判の声が上がっている。昨日14日、松本光弘・警察庁長官に代わり、第29代長官に中村格・警察庁次長を昇格させる人事が閣議で了承されたからだ。

 詳しくは後述するが、中村氏といえば安倍・菅政権で“官邸の忠犬” “政権の爪牙”と呼ばれつづけてきた人物で、安倍政権時の2020年1月に警察庁ナンバー2の次長に昇格。このときから「次期長官は間違いなし」と言われてきた。

 だが、ポイントは今回の人事のタイミングだ。中村氏の長官昇格人事は年末ではないかと見られていたが、大方の予想に反して、今回、秋の人事での昇格となった。つまり、総裁選不出馬によってレームダックと化した菅首相だが、自身の首相任期中に論功行賞として子飼いの中村氏を長官に就かせた、というわけだ。

 しかし、この中村氏の人事が報道されるや否や、ネット上では批判が殺到。ついには〈#中村格氏の警察庁長官就任に抗議します〉というハッシュタグがトレンド入りしているほどだ。

 そして、ここまで批判が巻き起こっている理由は、言うまでもなく、中村氏が伊藤詩織さんの事件で山口敬之氏の逮捕を潰した最重要キーマンだからだ。

 あらためて振り返ると、元TBS記者で「安倍首相にもっとも近いジャーナリスト」と呼ばれていた山口敬之氏から性暴力を振るわれたという伊藤さんの相談を受け捜査を担当していた高輪署の捜査員が、2015年6月8日、逮捕状を持って成田空港で山口氏の帰国を待ち構えていたところが、この逮捕直前に上層部からストップがかかった。この逮捕取りやめを指示したのが、当時、警視庁刑事部長だった中村氏だった。実際、山口氏の逮捕を取りやめるよう指示したことについて、本人が「週刊新潮」(新潮社)の直撃に対し、「(逮捕は必要ないと)私が決裁したと認めているのである。

 伊藤さんの著書『Black Box』(文藝春秋)には、伊藤さんが直接、中村氏への取材を二度試みたくだりが出てくるのだが、それによれば、中村氏は一切の説明をせずに逃げたのだという。

〈出勤途中の中村氏に対し、「お話をさせて下さい」と声をかけようとしたところ、彼はすごい勢いで逃げた人生で警察を追いかけることがあるとは思わなかった。 私はただ、答えが欲しいのだ。中村氏にはぜひ、「私のした判断は間違いではなかった。なぜなら……」ときちんと説明して頂きたい。なぜ元警視庁刑事部長の立場で、当時の自分の判断について説明ができず、質問から逃げるばかりなのだろうか?〉(『Black Box』より)


性暴力もみ消しの張本人が警察庁トップの異常人事に〈#中村格氏の警察庁長官就任に抗議します〉の声が殺到!

 結果的に事件は2015年8月に書類送検され、山口氏は翌年7月22日付けで嫌疑不十分で不起訴処分に。逮捕寸前まで行った事件が、このように中村氏の逮捕取りやめ指示によって“ブラックボックス”のなかに押し込められてしまったのである。

 そして、この中村氏による逮捕取りやめ指示の背景にあるとみられてきたのが、中村氏と菅首相の関係だ。中村氏は第二次安倍政権発足時に当時官房長官だった菅氏の秘書官をつとめており、“菅の懐刀”と言われてきた。しかも、山口氏は安倍前首相と深い関係にあっただけではなく菅首相とも接点があり、山口氏がTBSを退社した後に菅氏は、長年にわたるパトロンであるぐるなび創業者で現会長滝久雄に「山口にカネを払ってやってくれないか」と依頼したとされ、実際、山口氏は滝氏が会長をつとめる交通広告の広告代理店NKBと顧問委託契約を交わしていたことも判明している。

 このように、安倍・菅氏と山口氏の関係、そして菅氏と中村氏の結びつきを踏まえれば、中村氏は安倍・菅体制の官邸の意向を受けて山口氏の逮捕取りやめを指示したとしか考えられない。

 そんな人物を、菅首相は最後の置き土産として警察庁トップに据えたのだから、批判が起こらないわけがない。実際、ネット上では前述した〈#中村格氏の警察庁長官就任に抗議します〉というハッシュタグとともに、大きな抗議の声が広がっている

〈性暴力を揉み消した人が警察のトップに出世できるの大丈夫ですか? 警察には他に適任の人がいないんですか?〉
〈権力者の都合に合わせて性犯罪が都合よく揉み消される、そんな社会は嫌だ。〉
〈ただでさえ性犯罪が庇われ揉み消される現実に絶望しているのに、こんな人事はあんまりだよ。被害者の尊厳を踏みにじっているし、助けたつもりの加害者が自分の罪と向き合う機会を奪っている。最低最悪。〉
〈前首相の数ある疑惑のひとつ。過去におこなった逮捕状のストップは異常なことですし、あってはならないはずのことです。見過すことはできません。〉
〈性犯罪もみ消そうとするような人に当たり前の正義感があるとは思えない。〉


中村格は安倍・菅官邸の“秘密警察” 安倍首相秘書の息子のため「ゲーセンのケンカ」に捜査一課投入も

 しかも、中村氏の「安倍・菅官邸の秘密警察」ぶりが問題となったのは、伊藤詩織さんの事件だけではない。

 たとえば、中村氏が刑事部長だった2015年、中村氏の指示により、当時の安倍首相の秘書の息子が被害者となったゲームセンターでの喧嘩になんと凶悪犯罪を扱う捜査一課が投入され、強引に容疑者逮捕に及んだと2019年11月に「週刊新潮」が報道。記事によると、事情聴取で被害者の父親が「安倍総理の秘書をしていた」と話し、その報告書が本部に上げられたため中村部長が大騒ぎ。〈被害者は安倍(晋三)総理の秘書の息子さんなんだ。すぐに逮捕して欲しい〉と捜査一課長に精鋭を招集させた。そして、当時は東京・三鷹の小学校教諭の男性が児童に対する強制わいせつなどの疑いで逮捕されメディアでも大きく報じられたのだが、その捜査が大詰めを迎えていたときに釣宏志・捜査一課長が捜査員を呼び出し、こう命じたのだという。

〈三鷹をちょっと止めて別の件をやって欲しいんだ。世田谷署管内のゲームセンターで子供が殴られた。すぐやってくれ。(加害者を)3日で逮捕しろ。これは中村刑事部長のご下命だ〉

 また、中村氏をめぐっては、2019年2月に刑事告訴され議員辞職した自民党の田畑毅・前衆院議員(のちに書類送検、不起訴)の問題でも、捜査の指揮を執った愛知県警本部長を警察庁に呼んで慎重捜査を厳命したと噂され、「田畑氏が刑事告訴された2月上旬以降、警察庁の中村格官房長が頻繁に官邸を訪ねている」とも報じられた。

 安倍首相にベッタリの記者の逮捕取りやめを指示しただけではなく、政権に打撃を与える議員の事件への介入まで……。まさに官邸の忠犬”“安倍・菅官邸の秘密警察と呼ぶにふさわしい中村氏だが、中村氏の警察トップへの昇格によって懸念されることがもうひとつある。それは、報道や自由な言論への圧力が強まることだ

 その問題を象徴するのが、『報道ステーション』(テレビ朝日)の古賀茂明降板事件だ。2015年、IS人質事件に関してレギュラーコメンテーターだった古賀氏は、当時、安倍首相が「『イスラム国』と戦う周辺国に2億ドル出します」と宣戦布告とも取られかねない発言をおこなったことを批判。さらに「まぁ私だったら“I am not ABE”(私は安倍じゃない)というプラカードを掲げて、『日本人は違いますよ』ということを、しっかり言っていく必要があるんじゃないかと思いましたね」と発言した。

 この発言に官邸は大激怒。本サイトでも当時伝えているが、菅官房長官の秘書官が番組編集長に電話をかけまくり、編集長が出ないと今度はショートメールで古賀は万死に値するという恫喝をかけた。その「菅官房長官の秘書官」が中村氏だったのである。


『報道ステ』圧力かけた菅官房長官の秘書官2人がそろって警察庁と財務省のトップに

 古賀氏は著書『日本中枢の狂謀』(講談社)のなかで、この『報ステ』に恫喝メールを送った「菅官房長官の秘書官」が中村氏であることを明かし、こう綴っている。

〈一月二三日の最初の「I am not ABE」発言の直後、なんと番組放送中に、まず中村格官房長官秘書官(当時)から、報道局ニュースセンター編集長の中村直樹氏に電話があったという。たまたま中村編集長が電話を取り損ねると、今度はショートメールが入った。テレ朝関係者に聞いた話では、その内容は「古賀は万死に値する」といったような、強烈な内容だったそうだ。〉
〈報道によると、この日、菅官房長官は、秘書官と一緒に官邸で番組を見ていたそうだ。その真偽はさておき、仮に直接聞いていなくても、私の発言を知れば、菅官房長官が激怒することは容易に推測できる。
 秘書官としては、アリバイ作りのためにも、すぐに抗議しておかなければならない。それが秘書官の務めだ。そこで、とにかく放送中にアクションを起こしたことを菅官房長官に示すため、ショートメールを送ったのではないか、といわれている。〉

 つまり、中村氏はこのように、菅氏によるメディア圧力実行部隊として動いてきた人物であり、菅氏は官房長官時代から自分の意向どおりに動いた秘書官や官僚を重用することで周囲がオートマティックに圧力をかける体制をつくりあげてきたのだ。

 実際、そうした人事は中村氏の警察庁長官昇格だけではない。『報ステ』に「古賀は万死に値する」などのショートメールを送っていたのは、当時、官房長官秘書官だった矢野康治氏だと見られているが、矢野氏も今年7月、財務省事務次官に昇進。『報ステ』への圧力を担った秘書官が2人とも、菅首相のもとで警察庁と財務省のトップにまで出世を果たしたのだ。

 ようするに、菅首相が退陣しても、安倍・菅官邸がつくりあげた体制を守る官僚が省庁のトップとして君臨するかぎり、メディア圧力体質や権力者のための秘密警察化は温存されていくということだ。

 しかも、中村氏の警察庁長官就任と同時に発表された人事では、第97代警視総監に大石吉彦・警察庁警備局長が就くことになったが、大石氏も第二次安倍政権下で2012年から2019年まで首相秘書官をつとめていた人物で、官邸の肝いりで警備局長に着任。今回の警視総監への昇格は、沖田芳樹・内閣危機管理監の後釜として再び官邸入りするための布石だと見られている。

 今回の菅首相の置き土産人事は、このように、安倍・菅政権が終わっても体質は変わらないということを如実に示している。自民党支配を終わらせなければ、腐敗を清算することはできないのである

(編集部)
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●リテラ《このような政治の私物化が疑われる事例は安倍晋三・前首相の時代から頻発している問題…安倍前首相を「継承」する菅首相も同じ》

2020年11月16日 00時00分17秒 | Weblog

[※歴代自民党内閣は「国民のために働」いていなかった!? 縁故主義・政権の私物化もアベ様から《継承》 (日刊ゲンダイ 2020年10月14日)↑]


日刊ゲンダイのコラム【中村敦夫 末世を生きる辻説法/「政治家の覚悟」唯一まともなのはカットしたこの文脈だけ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/280677)。
リテラの記事【新潮が報道 菅首相と「第二の森友事件」の相手とのもうひとつの疑惑 所有ビルを事務所費問題発覚後に買い取ってもらっていた】(https://lite-ra.com/2020/10/post-5686.html)。

 《この初版本には、実に立派なことが書かれている。「政府があらゆる記録を克明に残すのは当然で、その作成を怠ったことは背信行為」 これは、当時の民主党政権の公文書管理を批判した部分である。自民党が復権し、安倍・菅コンビ内閣になると、この政権は本のタイトルを悪用した方向へ暴走し始めた。内閣の人事権を過剰に行使し、官僚の将来を人質にとった。脅かしを武器に、政権の暴走や違法行為に、彼らを巻き込んだ。とんでもない「官僚を動かせ」だった》。
 《菅義偉首相に一大スキャンダルが噴き出した。…「第二の森友事件」と銘打ち、菅首相のタニマチが公有地でぼろ儲け」「異常すぎる特別扱いの払い下げ」」について報じたからだ》。

 新書から《政治家の覚悟》を削っても、ブーメランは消えない。憎き《悪夢のような民主党政権》に対するド正論《政府があらゆる記録を克明に残すのは当然で、議事録は最も基本的な資料です。その作成を怠ったことは国民への背信行為》、カッコイイ! なぜ削ったのでしょうか? 不思議だ。

   『●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、
           「国民への背信行為」を自分自身で行っている
    「リテラの記事【菅官房長官が壊れ始めた! 会見で「ここは質問に
     答える場所じゃない」、自分の著書のことを「知らない」】…
     《過去には公文書の重要性を訴えていたのに、そのことすら
     記憶にない――。…菅氏は野党時代の2012年に出版した
     『政治家の覚悟』(文芸春秋)で、「政府があらゆる記録を
     克明に残すのは当然で、議事録は最も基本的な資料です。
     その作成を怠ったことは国民への背信行為」と記していた》 」

   『●ブーメラン…「政治家も責任を取らない結果、政府は無責任体制に
     陥り、国家運営の著しい停滞を招いた」by (当時野党)自民党アベ様
    「【[大弦小弦]安倍首相の「責任」】…。《…▼「政治家も責任を
     取らない結果、政府は無責任体制に陥り、国家運営の著しい停滞を
     招いた」。12年10月31日の衆院本会議で、当時の
     民主党政権を批判した安倍首相の言葉だ。今、ブーメランのように
     返っている。(吉川毅)》」

   『●《悪夢…民主党》総裁選では「全国で遊説することなく、国民に広く
      考えを示さず、政策論争を深めなかった」と当て擦っておきながら…
    「日刊ゲンダイの記事【菅氏「党員投票すべき」発言ブーメラン
     世襲制限も腰砕け】…《これで首相が務まるのか。2日、自民党総裁選に
     出馬表明する菅官房長官。党内からは「政策の継続性」を求める声が
     上がっているが、菅長官に継続性は期待できそうにない。過去の発言が
     “ブーメラン”となり、SNSで話題になっている。…
     〈候補者は民主党議員の顔色をうかがい、多数派工作に終始
     〈自民党が総裁を選ぶ際には、全国で遊説を行いって(原文ママ)
     国民に広く考えを示し、政策論争を深めてきました〉と
     ブログで猛批判していた》」

   『●スガ様の御著書『政治家の覚悟』から「粛々」と、こっそりと
     《「公文書の管理の重要性」を訴える記述》を削除…が意味するものは?
   『●《政治家の覚悟》をかなぐり捨てる――著書から削除・隠蔽すれば
       ブーメランが後頭部に刺さることが無いと思っているオジサン

 さて、〝箕部幹事長〟といい、元最低官房長官といい醜悪です。

   『●無《責任政党》内人事、大惨事アベ様政権・「官邸官僚」人事…
     見るに堪えないメンバーで数々の腐臭漂うアベ様案件に蓋をする気満々
   『●《半沢が箕部幹事長と対峙するシーンの長台詞は、まるで私利私欲に
     まみれた今の自民党政権に対する怒りの言葉のようだった》…現実は?
    「日刊ゲンダイの記事【半沢直樹には快哉を叫び政権支持7割
     ドラマと現実なぜ乖離】…。…【ワダアキ考 
     〜テレビの中のわだかまり〜 武田砂鉄/半沢直樹と日本社会】」

   『●《「これは『半沢直樹』そのまんま」「リアル『半沢直樹』だ!」
     「箕部幹事長はやっぱり二階だったのか」》…キングメーカー気取り

 新たなスガ様案件登場。
 日刊ゲンダイの記事【菅首相の“オトモダチ”に「公有地払い下げ」の異様な経緯】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/280645)によると、《「『第二の森友事件』! 『菅総理』タニマチが公有地でぼろ儲け」――。衝撃的なタイトルの記事だ。29日発売の「週刊新潮」が、菅首相のお膝元で起きていた「異常すぎる特別扱い」の土地売買を報じ、政界に激震が走っている。…2015年に神奈川県の県有地が「保育所や学生寮の設置」を条件に破格で民間業者に売却されたが、条件は守られず、転売された。情報公開請求で県の内部資料を検討すると、<経緯の異様さと、菅総理の影や形が立ち上がってくる>というのだ。横浜市保土ケ谷区の3000平方メートルほどの土地を県から購入したのは、横浜市内の「㈲成光舎」という会社の河本善鎬代表。菅首相との関係は古く、<ある県議から紹介されて市議時代の菅さんと知り合った。以来、本人も菅さんとの関係を自慢していましたから、県の政界では『菅さんの太いスポンサー』として知られた存在でした>という県政関係者のコメントが紹介されている》。
 言葉も出てきません。正に『第二の森友事件』。アベ様とやってることが同じ。

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/280677

中村敦夫 末世を生きる辻説法
「政治家の覚悟」唯一まともなのはカットしたこの文脈だけ
公開日:2020/10/30 06:00 更新日:2020/10/30 06:00

     (野党時代は民主党政権の公文書管理を批判していたのに…
      (C)日刊ゲンダイ)

 菅首相は2012年、後援会向けの単行本を出版したことがある。この年は民主党政権時代で、菅は野党の一議員に過ぎなかった。

 本のタイトルは、「政治家の覚悟 官僚を動かせ」であった。

 ところで、この初版本には、実に立派なことが書かれている。

政府があらゆる記録を克明に残すのは当然で、その作成を怠ったことは背信行為

 これは、当時の民主党政権の公文書管理を批判した部分である。

 自民党が復権し、安倍・菅コンビ内閣になると、この政権は本のタイトルを悪用した方向へ暴走し始めた。内閣の人事権を過剰に行使し、官僚の将来を人質にとった。脅かしを武器に、政権の暴走や違法行為に、彼らを巻き込んだ。とんでもない「官僚を動かせ」だった

 この悲劇の典型は、安倍夫妻と詐欺師が共謀した森友学園事件だ。公文書改ざんを強要された財務省の役人が、後に自殺する結果となった。「政治家の覚悟」とは、これでも知らぬ存ぜぬを通すことなのか。

 ところで、菅内閣は出だしの世論調査で高支持率を獲得したが、「学術会議」スキャンダルで墓穴を掘った。支持率は1カ月で、10ポイントも下落した。国民は、政権のレベルの低さに絶望したのだ。

 政権にとっては、「反知性主義者」とか、「答弁は、役人の作文を棒読み」といった評判が広がるのもまずかった。本の一冊も出して、見えを張りたかったのか。

 しかし、「不得意科目で張り切ると、大やけどする」と俗に言う通り、この再版本は、菅首相の汚点を拡大することになった。

 新書版のタイトルは「政治家の覚悟」に短縮し、「官僚を動かせ」はカット。新たに最近のインタビューなどをつけ足した。

 ところが、びっくり、「議事録の作成を怠ったことは背信行為」という一連の文章は、奇麗サッパリ消えてしまった

 おそらく、この本で唯一まともなのは、ここの文脈だけではなかったろうか。よほど森友事件の公文書改ざんを掘り返されたくなかったのだと思われる。

 しかし、都合の悪い部分だけをカットするのは、省略ではなく、悪意に満ちた改ざんと同じだ。何かを隠そうとすると、嘘と小細工が次々と重なっていく。

 こざかしい人格を、国のトップにいただく国民は、とても幸せとは言えない。
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https://lite-ra.com/2020/10/post-5686.html

新潮が報道 菅首相と「第二の森友事件」の相手とのもうひとつの疑惑 所有ビルを事務所費問題発覚後に買い取ってもらっていた
2020.10.29 11:21

    (自由民主党公式サイトより)

 菅義偉首相に一大スキャンダルが噴き出した。本日発売の「週刊新潮」(新潮社)が、「第二の森友事件」と銘打ち、菅首相のタニマチが公有地でぼろ儲け」「異常すぎる特別扱いの払い下げ」」について報じたからだ。

 記事によると、菅首相が横浜市議会議員時代から付き合いがあるとされる河本善鎬氏が代表を務める「(有)成光舎」は、2015年に神奈川県横浜市保土ケ谷区にある県有地を購入。しかし、この公有地取引は非常に不可解なものだった。

 そもそも、この土地は2013年秋に一般競争入札がおこなわれる予定だったというが、問題の土地の隣接地権者だった同社は同年6月に「保育所と学生寮を併設した施設整備」を理由に土地取得に名乗りをあげた。だが、同社はパチンコホールの経営が主な業務で、保育所を設置できるの「能力や意欲があったかどうか疑問」を持たざるを得なかったという。にもかかわらず、神奈川県はわざわざ“横浜市長からの副申書(参考意見)が必要”などとアドバイス。さらに、実際に林文子・横浜市長は保育所整備が理由であることを挙げて黒岩祐治知事宛てに副申書を提出。これによって同年9月に県は同社と随意契約で売却する方針を固めたというのだ。ちなみに林市長といえば、2009年に民主党の推薦を受けて市長選に初当選を果たした人物ではあるが、菅氏にあっさり取り込まれ菅氏の操り人形」「菅氏の直系と呼ばれてきた人物だ。

 だが、土地取引はさらに怪しさを増してゆく。県は不動産鑑定をもとに売却額を約4億5700万円と決定したのだが、河本代表はこの額に納得せず、「3億円台の半ばくらい」ではないのかと反論。これを受けて県側は一般競争入札に切り替える意思を見せ、河本氏が訴訟をちらつかせても再鑑定には応じない姿勢をとっていたという。

 ところが、その後、県の姿勢は一変。2014年5月に再鑑定の実施を河本氏に伝え、さらに2015年1月には当初の評価額よりも約7000万円も安い約3億8800万円で成光舎に売却をおこなうのだ。しかも、驚くことに同社は売却された当日にこの土地を関連会社に転売。転売禁止の条件を反故にする明確な契約違反だが、県は「保育所建設は困難」という同社の言い分をそのまま認め、用途指定を解除。2016年8月に同社の関連会社は住宅メーカーに売却してしまうのだ。河本氏がこの土地を「5億円台半ばで売りに出していた」という証言もあるが、それが事実なら、約2億円近くを儲けたことになる

 まさに驚くような展開だが、問題は、一時は県も一般競争入札さえ辞さない構えだったというに、再鑑定に応じ、しかも当初評価額よりも低く売却したことだ。一体、この間に何があったのか。「週刊新潮」が入手した県の内部文書には、県との交渉における河本氏のこんな発言が記されていたという。

「対応によっては、知事、副知事、菅官房長官へ話しに行く」(2014年1月21日)
「いろいろとしっかり頼みますよ。納得がいかなければ、知事、副知事にも、官房長官にも行きますから」(2014年2月25日)

 森友学園問題では籠池泰典氏が近畿財務局の職員に昭恵氏との写真を見せた2014年4月28日以降、明らかに交渉の潮目が変わったが、この土地取引でも同じように「菅官房長官」の名によって神風が吹いたのではないのか──。そう考えずにはいられないだろう。

 というのも、河本氏と菅首相は知り合い」「支援者の関係を超えたものだからだ。


神奈川県との交渉記録に「対応によっては、知事、副知事、菅官房長官へ話しに行く」との記述も

 「週刊新潮」によると、河本氏は菅首相が国政で初当選を果たした1996年から2007年までのあいだに、「成光舎」名義で菅首相の関係政治団体に合計342万5000円もの献金をおこなってきたというが、深い関係を示すのはそれだけではない。

 第一次安倍政権では、伊吹文明文科相や松岡利勝農相、中川昭一・自民党政調会長(いずれも当時)らといった重要閣僚や党役員による「事務所費」問題が吹き荒れたが、2007年8月には、よりにもよって政治資金規正法を所管する総務相だった菅氏にも同様の問題が発覚。菅氏が代表を務める自民党神奈川県第2選挙区支部と政治団体「菅義偉後援会」は、菅氏が2004年末に5690万円で購入した所有ビルに「主たる事務所」を置いていたというのに、2005年分の政治資金収支報告書には計1956万円あまりもの事務所費を計上していたのだ。

 政治資金規正法の施行規則では、事務所費は家賃や電話代、切手代などといった事務所の維持に通常必要とされる費用を計上することになっている。そして、1956万円のうち家賃は405万円。つまり、菅首相は政治資金を悪用し、私的な資産形成をおこなっていた、というわけだ。

 この問題が発覚したことにより、すでに菅氏は安倍首相から総務相から官房長官への横滑り人事が伝えられていたものの内閣改造では立ち消えとなり、官房長官は与謝野馨氏に。菅氏は閣僚の座から降ろされてしまった。

 この事務所費問題は当時の菅氏にとって相当の痛手となったが、重要なのはここから。じつは、菅首相は問題となった自分が所有していたビルを、事務所費問題報道の3カ月後に「成光舎」に売却。さらに、翌2008年に菅首相は事務所を他のビルに移したが、それも河本氏の関連会社が所有するビルだったというのだ。

 所有者を変えたところで菅首相の不適切な事務所費問題がなくなりはしないが、問題追及を塞ぐために登場した人物が河本氏だったということは、菅首相との結びつきの深さを物語っているだろう。しかも、河本氏側が所有するビルに事務所を移したということは、河本氏側は「大家」であり、事務所費を支払う金銭のやりとりもあったということだ。だが、その大家と店子という関係は2011年に解消される。というのも、同年3月11日付の朝日新聞朝刊が当時の菅直人首相が在日韓国人から104万円の献金を受け取っていたと報道。政治資金規正法は外国人からの寄付を禁じているが、この献金をおこなっていた人物が河本氏だったのだ。ご存じのとおり、この報道があった午後に東日本大震災が発生したこともあり、菅直人氏の献金問題は大きな話題とはならなかったが、「週刊新潮」によると、同年9月に菅義偉首相は別のオーナーのビルに移ったという。

 しかし、2013年にはじまった土地取引の問題を考えれば、昵懇の関係はずっとつづいていたのだろう。今回、「週刊新潮」が入手した神奈川県の内部文書の記述や土地取引の経緯を見れば、県側の対応は異例なものと言わざるを得ない。しかも、そこでは菅官房長官の名前まで飛び出していたのだ。神奈川県知事の黒岩氏は菅氏の子飼いであり、これだけこじれた河本氏との土地取引の問題が、菅氏の耳に入っていないなどということは考えにくい。


■問題だらけの「GoToイート」で予約件数2.7倍の「ぐるなび」創業者も菅首相のパトロン

 まさしく森友学園を彷彿とさせる、菅首相と「パトロン」である河本氏の関係、そして公有地売却をめぐるこの問題。──だが、菅首相の「パトロン」との関係にスポットがあたったのは、これがはじめてではない。

 本サイトでもお伝えしてきたが、菅首相が官房長官時代から主導して進めている「GoToイート」キャンペーンをめぐっても、「GoToイート」事業に参加しているグルメサイト経営者が菅首相の有力なパトロン・後援者といわれている。それは「ぐるなび」の創業者で現会長の滝久雄氏だ。

 「GoToイート」事業には、事務委託費として最大469億円、オンライン部門には約61億円が投じられており、事業者の企画競争入札には18社が応募し、13社が選ばれている。「ぐるなび」はその13社のなかでも高額の委託費が配分されているとみられている。

 だが、その「ぐるなび」の滝会長は古くから菅首相の有力なパトロンといわれており、実際、菅氏が初当選した1996年から2012年にかけて、滝氏が会長を務める電車の中吊りなどを扱う広告代理店「NKB」や同社の子会社が、菅氏の政治団体に多額の寄付をおこなってきた。「週刊文春」(文藝春秋)9月24日号は菅首相と滝会長の関係について「菅氏が困った時に頼るのが滝氏」という証言を掲載している。

 しかも、菅首相と滝会長の関係は、寄付だけにとどまらない。なんと、菅氏は滝会長に、あの政権御用ジャーナリスト・山口敬之氏への資金援助まで頼んでいたという疑惑が報じられている。

 周知のように、山口氏は伊藤詩織さんへの性暴力事件で告発を受け、逮捕状が出されるも、当時の警視庁刑事部長・中村格氏(現・警察庁次長)によって直前でストップがかけられ、事件が握りつぶされてしまったことが明らかになっている。この中村氏は菅氏の秘書官も務めていた最側近の警察官僚で、逮捕状ストップも菅氏の意向があったのではないかといわれている。

 ところが、その山口氏に対して、菅首相と親しい「ぐるなび」滝会長の経営する広告代理店「NKB」が「顧問料月額42万円」や「交通費その他の経費」等を支払っていたことが明らかになっているのだ。


■菅首相パトロンの「ぐるなび」創業者に安倍御用ジャーナリスト・山口敬之氏への資金援助も依頼

 この問題を最初に報じたのは、「週刊新潮」2019年7月18日号。同誌には、山口氏はTBSを退社したあとの2016年11月に「NKB」の子会社と顧問契約を結んでいた事実、そして広告代理店関係者のこんな証言が掲載されている。

「この滝会長と菅さんが仲良しなんです。山口がTBSを辞めた後に、菅さんが”山口にカネを払ってやってくれないか”と滝会長に依頼したそうです。具体的には月42万円で、実際に払っているのは横浜にあるNKBの子会社。本体の方が業績がよくないので、そうなったということですが、子会社の経営陣は不満を抱えていたようです。“会社と何の関係もない山口に、ちゃんとした人を一人雇える額をなんで払わなきゃいけないのか”と」

 さらに、この関係者は、山口氏は滝会長の子会社に一度も出社したことがなく、「週刊新潮」が2017年5月に伊藤詩織さんへの準強姦疑惑の告発記事を出すと支払いを止めたことから、山口氏との顧問契約は「どうしても断れない特別な案件だったからと考えるのが自然」とも述べている。

 一方、「週刊新潮」は滝会長への“山口氏支援の依頼”にかんして菅氏を直撃しているが、言葉少なに関与を否定するだけで、「それ以上は言えない」などと、事実上、説明を拒絶したという。

 いずれにしても、菅首相と「ぐるなび」の滝会長がかなり昵懇な関係にあり、これまで菅首相がさまざまな協力・支援を受けてきたことは疑いようがない。「ぐるなび」は昨日28日、2021年3月期の連結最終損益が95億円の赤字になりそうだと発表したが、その一方で「GoToイート」により10月のネット予約件数は前年同月と比べて2.7倍に増えたという(10月23日までの実績)。「GoToイート」のポイント還元事業は大手グルメサイトを通さなければいけない制度になっており、「飲食店支援ではなくグルメサイト支援になっているのでは」と批判が起こっているが、こうした制度設計になったことと、菅首相と「ぐるなび」の親密な関係は影響していないのか

 このような政治の私物化が疑われる事例は安倍晋三・前首相の時代から頻発している問題ではあるが、今回の「週刊新潮」のスクープを見れば、安倍前首相を「継承」する菅首相も同じなのではないかと疑わざるを得ない。だが、両者には大きく異なる点があるだろう。

 安倍前首相の場合は「腹心の友」である加計孝太郎氏や、自身の熱狂的な支持者であり、かつ同じ極右思想の持ち主で妻・昭恵氏が校長を引き受けるなどの関係があった籠池氏など、縁故や思想によって政治を私物化していた。対して菅首相の場合は、その関係性以上に「金」の匂いがつきまとっている、ということだ。

 菅首相をめぐって今回あきらかになった不透明かつ不可解な公有地取引の問題は氷山の一角にすぎず、今後、このような「金」が絡んだスキャンダルがどんどん出てくることになるのか。注視したいところだ。

(編集部)
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コメント
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●《「世界で最も影響力のある100人」(TIME100)…伊藤詩織さんと…大坂なおみ選手》、一方、杉田水脈議員がまたしても暴言

2020年10月10日 00時00分31秒 | Weblog

[※《自助》大好きオジサン・元最低の官房長官と学商 (日刊ゲンダイ 2020年9月7日 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/278353)↑]



小田健司氏による、AERAのインタビュー記事【「政治は希望であってほしい」 親安倍派からバッシング受け続けた伊藤詩織さんの新政権への思い】(https://dot.asahi.com/aera/2020091800086.html)。
リテラの記事【伊藤詩織さんが「TIME」誌の100人に…一方で菅首相が山口敬之氏への資金援助を親密企業「ぐるなび」会長に依頼していた疑惑】(https://lite-ra.com/2020/09/post-5646.html)。

 《性暴力被害を訴えた伊藤詩織さんの事件で、準強姦容疑で告訴された元TBS記者に逮捕状は出たが、執行されず官邸によるもみ消しが疑われた。執行されなかった経緯は安倍政権が残した疑惑の一つになっている。伊藤さんは、安倍政権の「負の遺産」を引き継ぐ菅新政権をどう見ているのか》。
 《本日、アメリカの「TIME」誌が、毎年恒例となっている「世界で最も影響力のある100人」(TIME100)を発表し、日本からはジャーナリストの伊藤詩織さんとテニスの大坂なおみ選手が選ばれた》。

 これもアベ様案件、かつ、元・最低の官房長官が裏で暗躍…金子勝さんの言葉が再び蘇る。《権力に近ければ、罪を犯しても逮捕されない…公安警察・検察が安倍政権を支配していることに事の本質》…コレも《継承》される。《伊藤詩織さんの告発によって、性暴力被害者を取り巻く環境がいかに過酷であるか、警察・司法がいかに異常な状態にあるかということにスポットが当たるようになったが、同時に、これは権力によって性犯罪の加害者の逮捕が取り消されたのではないかという法治国家の根幹を揺るがす重大事でもある。そして、国際的にも注目されるこの問題への関与が濃厚な人物が、またも総理大臣の座に就いてしまったという現実……。》

   『●金子勝さん《権力に近ければ、罪を犯しても逮捕されない…
     公安警察・検察が安倍政権を支配していることに事の本質が》
    「金子さんは、《公安警察・検察が安倍政権を支配していることに
     事の本質がある》と言います。《権力に近ければ、罪を犯しても
     逮捕されない…、特捜部は数々の政治案件を見逃してきた
     …秋元逮捕は検察捜査に客観的基準がないことをかえって露呈させた。
     公正なルールがなければ、産業も経済もまともに機能しない》とも。
      一方、青木理さんは《…本来は一定の距離を保つべき政権と警察・
     検察が近づき過ぎるのは非常に危うい
     民主主義国家として極めて不健全な状態と言わざるを得ません》」
    《伊藤詩織さんの性暴力被害を
     めぐっては、加害者の山口敬之元TBS記者が北村に泣きつき、
     警視庁の中村格刑事部長(当時)が逮捕状執行を止めた
     と報じられている。権力に近ければ、罪を犯しても逮捕されない
     その異常さはBBCなど海外メディアに報じられた》

 東京新聞の記事【共産田村氏「怒り抑えられない」 社民は議員辞職求める】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/57804)によると、《共産党の田村智子政策委員長は25日の記者会見で、性暴力被害に関する自民党の杉田水脈衆院議員による「女性はいくらでもうそをつけますから」との発言を強く非難した。「怒りを抑えられない被害者が泣き寝入りせずに相談できるようにする動きを妨害する、許し難い発言だ」と述べた。杉田氏が過去、性暴力被害者らへの差別的な発言を繰り返してきたと指摘。「何ら反省がない」と強調した。社民党の吉田忠智幹事長も談話で、杉田氏が2018年にLGBTなど性的少数者を「生産性がない」と指摘した経緯に触れ「国会議員としてふさわしくない自ら進退を決するべきだ」と議員辞職を求めた》。
 そしてまたしても、お約束な例の杉田水脈衆院議員の暴言・暴走。比例代表(名簿1位)ですから、無《責任政党》に責任…そして、無《責任政党》に投票した方々、その結果がこの有様です。
 「息吐く様にウソをつく」アベ様について、「アベ様はいくらでもうそをつけますから」の間違いでは?

   『●伊藤詩織さんによる民事裁判「私たちが勝利しました」、
     山口敬之氏の高額「反訴」は棄却…なぜ刑事事件で裁けなかった?
   『●山口敬之氏事件…《逮捕寸前までいった事件が、このように
         “ブラックボックス”のなかに押し込められてしまった》
   『●法的措置…《山口氏を“被害者”に仕立て上げて…伊藤さんを毀損
         …性被害サバイバーや社会に「沈黙」を強いる恫喝的攻撃》
   『●伊藤詩織さんの《表明は、この現状に一石を投じ、社会を改善へ

     と向かわせるものになるはずだ》…それが、いま、提訴につながった
   『●「フィクション」「伊藤さんと関係ない」は通用せず。一方、アベ様を
      《サポート》するための《Truth》無き《Team》《Club》は一体何を?
   『●杉田水脈衆院議員、《一体、だれがこんな人物を国会議員にしたのか》
     (日刊ゲンダイ)…悪夢のような無《責任政党》やその総裁らの無責任

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https://dot.asahi.com/aera/2020091800086.html

「政治は希望であってほしい」 親安倍派からバッシング受け続けた伊藤詩織さんの新政権への思い
2020.9.22 08:00 AERA

     (伊藤詩織さん(31)/ジャーナリスト。元TBS記者を準強姦容疑で
      告訴し、逮捕状が出たが執行されず官邸によるもみ消しが疑われた。
      元記者は否定。執行されなかった経緯は安倍政権が残した
      疑惑の一つに(撮影/編集部・小田健司

     (AERA (アエラ) 2020年 9/28 増大号【表紙: 齋藤飛鳥・山下美月・
      梅澤美波 (乃木坂46)】 [雑誌])

 性暴力被害を訴えた伊藤詩織さんの事件で、準強姦容疑で告訴された元TBS記者に逮捕状は出たが、執行されず官邸によるもみ消しが疑われた。執行されなかった経緯は安倍政権が残した疑惑の一つになっている。伊藤さんは、安倍政権の「負の遺産」を引き継ぐ菅新政権をどう見ているのか。AERA 2020年9月28日号の記事を紹介する。

*  *  *

──菅義偉氏が路線を継承するという安倍政権下では、数々の疑惑がありました。伊藤さんの周辺でも、官邸の関与が疑われる案件が起きました。

 2015年に元TBS記者から性被害に遭い告訴しました。逮捕状が出たのですが、結果的に執行はされませんでした。刑事は不起訴となり、民事は一審で勝訴しましたが被告が控訴して係争中です。逮捕状については、なぜ執行されなかったのか説明を求めてきましたが、いまだに原因は分かりません。

──当時警視庁刑事部長だった中村格・警察庁次長が執行を止めたと報じられています。中村氏は菅氏の元秘書官で、告訴した男性は安倍総理と非常に近い記者でもありました。

 官邸の関与については私の方からは何とも言いようがありません。ただ、突然、刑事部長の判断で執行が止まったという話は、誰に尋ねても「聞いたことがない」と言います。「なぜわざわざ刑事部長が?」という疑問もあります。説明は今でもしてほしいと考えています。このようなことは個人として経験した問題ですが、今後他の人にも同じことが起きるのでは、と心配しています。


■分断が生むバッシング

──事件は政治的な色みも帯びて、伊藤さんは“親安倍派”と言われる人たちから強いバッシングを浴びました。なぜだと考えましたか。

 18年に事件を扱ったドキュメンタリー番組が英国のBBCで放送されました。大きな反響があったのですが、日本で受けたような批判は出ませんでした。ここまで受け止められ方が違う理由は、日本国内での政治的な分断にひも付いているのかなと感じています。「こんな訴えを起こすなんて伊藤詩織は朝鮮人だ」というデマまで流されましたどこの国の人間かは事件に関係ないのに、そのようなデマが出たこと自体が不可解に感じました。

──分断を生んだ安倍政権を引き継ぐ菅氏は、日頃の会見でも質疑がかみ合いませんでした。事件を通じて権力とメディアとの関係をどう考えましたか。

 メディアの役割は権力の番犬」だと思いますが、日本の記者会見を見ているとどういう姿勢で彼らが番犬としての役割を果たしているのか、と疑問に思うこともあります。日本の「報道の自由度」のランキングが低いのも、こうしたことに根ざしているのだと思います。

──ご自身の事件とは関係なく、今回の総裁選ではどのような点に注目されていましたか。

 政治は人々の希望であってほしいと願っています。コロナ禍では多くの方々が大変な状況に追い込まれていますが、ぜひ迅速で的確な対応をしてもらい、国民ひとりひとりが政治に希望を感じられるような政権運営をお願いしたいと思っています。

(聞き手/編集部・小田健司

※AERA 2020年9月28日号
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https://lite-ra.com/2020/09/post-5646.html

伊藤詩織さんが「TIME」誌の100人に…一方で菅首相が山口敬之氏への資金援助を親密企業「ぐるなび」会長に依頼していた疑惑
2020.09.23 09:05

     (首相官邸HPより)

 本日、アメリカの「TIME」誌が、毎年恒例となっている「世界で最も影響力のある100人」(TIME100)を発表し、日本からはジャーナリストの伊藤詩織さんとテニスの大坂なおみ選手が選ばれた。

 周知のとおり、伊藤さんは2017年に「安倍首相にもっとも近いジャーナリスト」と呼ばれていた元TBS記者・山口敬之氏からの性暴力を告発、民事訴訟では一審の東京地裁で山口氏に全面勝訴(山口氏は東京高裁に控訴)。同時に、伊藤さんは世界的な「#MeToo」運動の流れのなかで海外メディアの取材にも応じ、抑圧や沈黙を強いられがちな性暴力被害について声をあげつづけてきた。

 そして、今回の「TIME100」への選出──。「TIME」では伊藤さんの紹介文を上野千鶴子・東京大学名誉教授が執筆し、「性的暴力を勇気をもって告発したことで、日本人女性の人生を一変させた。政権に近い被告人は刑事訴追を免れたが、伊藤さんは12月に民事訴訟を勝ち取った」などと綴っている。

 だが、この栄えある選出とともにいま一度、確認することが必要なのは、この山口氏の性暴力を隠蔽しようと逮捕状のもみ消しを命じた人物が、あろうことか現首相である菅義偉氏だとみられていることだろう。

 あらためて振り返ると、伊藤さんからの相談を受けて、当初、捜査を担当していた高輪署の捜査員は山口氏の逮捕状をとり、2015年6月8日、山口氏を逮捕すべく複数の捜査員が成田空港で山口氏の帰国を待ち構えていた。ところが、この逮捕直前に上層部からストップがかかった。そして、この逮捕取りやめを指示したのが、第二次安倍政権発足時に菅官房長官の秘書官を務め、報道に圧力をかけるなどの実働部隊として暗躍し“菅氏の懐刀”と呼ばれてきた当時の中村格・警視庁刑事部長(現・警察庁次長)だった。事実、中村氏は「週刊新潮」(新潮社)の直撃に対し、自ら「逮捕は必要ないと私が決裁した」と認めているのだ。

 結果的に事件は2015年8月に書類送検され、山口氏は翌2016年7月22日付けで嫌疑不十分で不起訴処分に。逮捕寸前まで行った事件が、菅氏の子飼いである中村氏の逮捕取りやめ指示によって“ブラックボックス”のなかに押し込められてしまったのである。

 しかし、菅氏と山口氏の接点は、これだけではない。山口氏はある企業から「毎月42万円の顧問料」や「交通費その他の経費」を受け取っていたのだが、じつは、その企業の会長と菅首相が親しい関係にあり、山口氏への資金援助を依頼したのも菅首相ではないかとみられているのだ


■山口氏がTBSを辞めた後に、菅氏が”山口にカネを払ってやってくれないか”と

 この問題を最初に報じたのは、「週刊新潮」2019年7月18日号。同誌によれば、山口氏に「顧問料月額42万円」等を支払っていたのは、東京都の「NKB」という電車の中吊りなどを扱う交通広告の広告代理店だ。

 そして、この広告代理店の会長というのが、「ぐるなび」の創業者で現会長の滝久雄氏。「ぐるなび」といえば「GoToイート」事業を受託している1社だが、先週発売の「週刊文春」(文藝春秋)が「菅義偉「親密企業」が〈469億〉GoToイート受注」と題して報道したように、じつは菅氏が初当選した1996年から2012年にかけて、「NKB」や同社の子会社は菅氏の政治団体に多額の寄付をおこなってきたのだ。

 「週刊文春」でも菅首相と滝会長の関係について「菅氏が困った時に頼るのが滝氏」と語られているが、問題は山口氏への顧問料だ。前出「週刊新潮」によると、山口氏がTBSを退社したあとの2016年11月に「NKB」の子会社と顧問契約を結んだといい、広告代理店関係者がこんな証言をおこなっている。

「この滝会長と菅さんが仲良しなんです。山口がTBSを辞めた後に、菅さんが”山口にカネを払ってやってくれないか”と滝会長に依頼したそうです。具体的には月42万円で、実際に払っているのは横浜にあるNKBの子会社。本体の方が業績がよくないので、そうなったということですが、子会社の経営陣は不満を抱えていたようです。“会社と何の関係もない山口に、ちゃんとした人を一人雇える額をなんで払わなきゃいけないのか”と」

 さらに、この関係者は、山口氏は滝会長の子会社に一度も出社したことがなく、「週刊新潮」が2017年5月に伊藤詩織さんへの準強姦疑惑の告発記事を出すと支払いを止めたことから、山口氏との顧問契約は「どうしても断れない特別な案件だったからと考えるのが自然」とも述べている。

 一方、「週刊新潮」は滝会長への“山口氏支援の依頼”にかんして菅氏を直撃しているが、言葉少なに関与を否定するだけで、それ以上は言えない」などと、事実上、説明を拒絶したという。

 山口氏に逮捕状が出され、捜査員がいまかいまかと待ち構えるという局面まで進んだにもかかわらず、菅首相の片腕の警察官僚が直前で逮捕取りやめを指示したという事実。そして、山口氏がTBSを退社すると、初当選のころからの昵懇の関係にある企業が山口氏の資金援助をおこなっていたという事実──。これらを突き合わせれば、菅首相もまた山口氏と深い関係にあったことがよくわかる。


■菅首相と山口敬之氏のただならぬ関係 安倍首相の返り咲きも2人の連携プレーだった

 実際、山口氏はTBS時代から“安倍の太鼓持ち”と呼ばれるほど安倍首相と個人的に親しい関係を築いてきたが、その一方で山口氏は安倍首相の右腕である菅氏ともかなり前から運命共同体とも言えるような関係になっていた。

 山口氏のデビュー作である“安倍ヨイショ本”『総理』幻冬舎)では、当初、安倍氏が出馬を迷っていた2012年自民党総裁選をめぐって、菅との直接的やりとりをしていたことを自慢げに記している。

 同書によると、山口氏は安倍と代々木のレストランで食事をし、その席で「出馬見送り」の話を聞かされるのだが、山口氏はそのあと〈すぐに菅に電話を掛けた〉のだという。この電話を受けて、菅が安倍の私邸へ向かい、出馬するよう説得。安倍は心変わりして総裁選に出馬し、総裁に返り咲いたというわけだ。山口氏は安倍が総裁に決まったあと、菅とこんな会話をかわしたことを明かしている。

〈決選投票で総裁の座を射止めた直後、自民党本部4階で私と遭遇した菅は、満面の笑みで握手を求めてきた。
「○○だけは誤算だったな。あとはパーフェクトだったでしょ?」
不適な笑みの最後に、こう付け加えた。
「あの夜の山口君の電話がなければ、今日という日はなかった。ありがとう」〉(『総理』より)

 いわば、山口氏は菅氏をして「山口君がいなければ安倍総裁はなかった」と言わしめた存在なのだ。そして、この“第二次安倍政権誕生の陰の立役者”が性暴力事件で逮捕されそうになった直前、その菅氏の右腕と言われた警察官僚が逮捕を止めた──。これを偶然だと片付けられるだろうか。

 さらに、この件をめぐっては、「週刊新潮」に告発記事の第一弾を出された直後、山口氏が“官邸のアイヒマン”の異名を持つ北村滋・内閣情報官(当時)とおぼしき北村さまへメールを送り、記事を巡る対応を相談していたことも判明している。ちなみに、菅内閣発足でおこなわれた官邸人事では、今井尚哉首相秘書官が内閣官房参与へと“事実上の退任”となった一方で、国家安全保障局長まで登り詰めた北村氏はそのまま再任となっている。

 伊藤詩織さんの告発によって、性暴力被害者を取り巻く環境がいかに過酷であるか、警察・司法がいかに異常な状態にあるかということにスポットが当たるようになったが、同時に、これは権力によって性犯罪の加害者の逮捕が取り消されたのではないかという法治国家の根幹を揺るがす重大事でもある。そして、国際的にも注目されるこの問題への関与が濃厚な人物が、またも総理大臣の座に就いてしまったという現実……。この深刻な事実は、絶対にこのまま放置してはならない。

(編集部)
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●《安倍首相と昵懇の元TBS記者・山口敬之氏からの性暴力》犯罪の裏で《官邸の関与》…最低の官房長官らは何を?

2019年08月23日 00時00分09秒 | Weblog

[●『新聞記者』(望月衣塑子著)…《ひとつずつ真実を認めさせて、さらに裏を取っていくこと―――》↑]



リテラの記事【菅官房長官が“山口敬之氏への資金援助”を企業に要請の報道が! 詩織さん事件で逮捕を止めた警察官僚も菅の右腕だったが…】(https://lite-ra.com/2019/07/post-4829.html)。

 《当日には傍聴しようと長蛇の列ができたほど、社会的に大きな注目を浴びるこの裁判。山口氏は詩織さんに対して、1億3000万円の損害賠償を求める反訴を起こしており、併合して審理が行われている…性暴力を訴えた女性に対して、逆に1億3000万円もの損害賠償を請求するということ自体信じがたいが、そんななか、この裁判をめぐって新たにとんでもない疑惑が浮上した》。

 そりゃ、当然の権利でしょうが、「反訴」ねぇ…額もスゴイな。世界に恥をさらす判決が出ないことを祈るばかりだ。
 《TBS時代から“安倍の太鼓持ち”と呼ばれるほど、安倍首相と個人的に親しい関係を築いてきた》《安倍首相と昵懇の元TBS記者・山口敬之氏からの性暴力》の犯罪の裏で《官邸の関与》…最低の官房長官らは一体何を? 《菅官房長官の秘書官をつとめるなど懐刀”“菅の片腕》《菅義偉官房長官の子飼い》氏や、《“官邸のアイヒマン”の異名を持つ》方は、一体何をやっていたのか?

 ここ最近で最も驚いた記事タイトル、アサヒコムの記事【レイプされて…周りは「社会勉強になったと思ったら?」】(https://www.asahi.com/articles/ASM7Y2GH2M7YUHVA002.html?iref=comtop_8_02)。
 絶句…ニッポンは一体どんな《社会》なのか…。

   『●「森友、加計、準強姦事件の3つ…
      諸悪の根源である“主犯”は目の前にいるのだ」=アベ様御夫妻
    《安倍首相と近しい関係といわれる元TBSワシントン支局長の
     山口敬之氏に「レイプされた」と会見で訴えた詩織さんの
     「準強姦事件」も“本質”は同じ。事件を握り潰したと報じられたのは、
     菅官房長官の秘書官だった警視庁の中村格刑事部長(当時)。
     現在は共謀罪を担当することになる警察庁組織犯罪対策部長だ。
     犯罪を平気でもみ消す、と批判されている人権軽視の警察官僚が、
     犯罪を恣意的につくり出しかねないと懸念されている悪法の責任者
     就いているなんて、これぞ悪夢だ

   『●アベ様独裁下の《黙って見過ごすわけにはいかない
      日本の問題》があまりに多すぎる…躾けられてはいけない
    「山口敬之氏が反訴したそうだ。神経を疑う。最「低」裁を頂点とした司法も
     頼れず…。警察や検察がアベ様に忖度したように、司法も、今回も正しく
     「司法判断」することなく、何時もの「政治判断」だろうか。絶望的な国」

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https://lite-ra.com/2019/07/post-4829.html

菅官房長官が“山口敬之氏への資金援助”を企業に要請の報道が! 詩織さん事件で逮捕を止めた警察官僚も菅の右腕だったが…
2019.07.10 10:06

     (菅官房長官が口利きで山口氏を支援の疑惑…(菅義偉HP))

 ジャーナリスト・伊藤詩織さんが、安倍首相と昵懇の元TBS記者・山口敬之氏からの性暴力で精神的苦痛を受けたとして、1100万円の損害賠償を求めた民事訴訟で、7月8日、東京地裁に詩織さんと山口氏が出廷し、本人尋問が行われた。

 当日には傍聴しようと長蛇の列ができたほど、社会的に大きな注目を浴びるこの裁判。山口氏は詩織さんに対して、1億3000万円の損害賠償を求める反訴を起こしており、併合して審理が行われている。

 報道によれば、8日の口頭弁論のなかで、伊藤さんは「やめて、痛いと伝えてもやめてくれなかった」と証言、あらためて意思に反して性暴力被害を受けたと訴えた。一方の山口氏側は、性行為は合意のうえだったとして「就職相談を受けていたTBSを辞めたことへの逆恨み」「売名をはかった悪質な虚妄」などと主張。1億3000万円の損害賠償は、詩織さんの告発によってテレビ出演や会社の顧問料などがなくなった損失と、今後、名誉を回復して元の収入に戻るための時間から算出したという。

 性暴力を訴えた女性に対して、逆に1億3000万円もの損害賠償を請求するということ自体信じがたいが、そんななか、この裁判をめぐって新たにとんでもない疑惑が浮上した。

 というのも、山口氏はある企業から「毎月42万円の顧問料」や「交通費その他の経費」を受け取っていたのだが、実は、その企業の会長と菅義偉官房長官は親しい関係にあり、山口氏への資金援助を依頼したのも菅官房長官ではないかというのだ。

 本日の発売の「週刊新潮」(新潮社)が報じている。「週刊新潮」によれば、山口氏に「顧問料月額42万円」等を支払っていたのは、東京都のNKBという電車の中吊りなどを扱う交通広告の広告代理店。その会長である滝久雄氏が、長年、菅官房長官と懇意にしており、山口氏がTBSを退社した2016年の11月から、NKBの子会社と顧問契約を結んだという。

 記事には、「この滝会長と菅さんが仲良しなんです。山口がTBSを辞めた後に、菅さんが“山口にカネを払ってやってくれないか”と滝会長に依頼したそうです」との広告代理店関係者のコメントが掲載されている。さらに、この関係者は、山口氏は滝会長の子会社に一度も出社したことがなく、「週刊新潮」が2017年5月に準強姦疑惑の告発記事を出すと支払いを止めたことから、山口氏との顧問契約は「どうしても断れない特別な案件だったからと考えるのが自然」とも述べている。

 一方、「週刊新潮」は滝会長への“山口氏支援の依頼”に関して、菅官房長官を直撃しているが、言葉少なに関与を否定するだけで、「それ以上は言えない」などと、事実上、説明を拒絶したという。

 しかし、菅官房長官の名前は、山口氏が詩織さんの事件で逮捕される直前、警察庁の上層部がストップをかけたとされる問題でも、浮上していた。

 念のため振り返っておくが、この件をめぐっては、詩織さんからの相談を受けて当初、捜査を担当していた高輪署の捜査員が、逮捕状を持って成田空港で山口氏の帰国を待ち構えていた。ところがこの逮捕直前に上層部からストップがかかった。そして、この逮捕取りやめを指示したのが“菅義偉官房長官の子飼い”である当時の中村格警視庁刑事部長(現・警察庁官房長)だった。


■詩織さん事件で山口氏の逮捕を止めた中村格刑事部長は菅官房長官の元秘書

 中村氏は、第二次安倍政権発足時に菅官房長官の秘書官をつとめるなど懐刀”“菅の片腕といわれる警察官僚。山口氏の逮捕を取りやめるよう指示したことについて、本人が「週刊新潮」の直撃に対し、「私が決裁した」と認めている。

 詩織さんの著書『Black Box』(文芸春秋)には、詩織さんが直接、中村氏への取材を二度試みたくだりが出てくるのだが、それによれば、中村氏は一切の説明をせずに逃げたのだという。

〈出勤途中の中村氏に対し、「お話をさせて下さい」と声をかけようとしたところ、彼はすごい勢いで逃げた。人生で警察を追いかけることがあるとは思わなかった。
 私はただ、答えが欲しいのだ。中村氏にはぜひ、「私のした判断は間違いではなかった。なぜなら……」ときちんと説明して頂きたい。なぜ元警視庁刑事部長の立場で、当時の自分の判断について説明ができず、質問から逃げるばかりなのだろうか?〉(『Black Box』)

 いずれにしても、この件では、一度は山口氏に逮捕状がだされ、捜査員が今か今かと待ち構えるという局面まで進んだ。にもかかわらず、菅官房長官の片腕の警察官僚が直前で逮捕取りやめを指示したのだ。

 もし、菅官房長官が知り合いの企業経営者に山口氏への資金援助を要請するくらい山口氏と関係が深かったとすれば、この不可解な捜査中止も納得がいく。

 山口氏は8日の法廷で、逮捕中止について「仮に逮捕状が出ていれば、自分は被疑者なので知る手段がない。もみ消しはできない」と述べたという(朝日新聞デジタル7月8日)。

 だが、菅官房長官が資金援助要請まではしていなかったとしても、山口氏が、安倍官邸、そして菅官房長官と尋常ならざる関係を築いてきたのは事実だ。


■山口氏の著書『総理』に出てくる菅官房長官との運命共同体的エピソード

 そもそも、山口氏はTBS時代から“安倍の太鼓持ち”と呼ばれるほど、安倍首相と個人的に親しい関係を築いてきた。安倍首相は国会で山口氏について「取材対象として知っている(だけの関係)」などと言ってごまかしたが、山口氏の結婚披露宴に安倍首相が出席していたことを「FLASH」(光文社)が写真付きで報じている。

 そして、山口氏は、安倍首相の右腕である菅官房長官ともかなり前から“運命共同体”とも言えるような関係になっていた。山口氏のデビュー作である“安倍ヨイショ本”『総理』(幻冬舎)では、当初、安倍氏が出馬を迷っていた2012年自民党総裁選を巡って、菅との直接的やりとりをしていたことを自慢げに記している。

 同書によると、山口氏は安倍と代々木のレストランで食事をし、その席で「出馬見送り」の話を聞かされるのだが、山口氏はそのあと〈すぐに菅に電話を掛けた〉のだという。この電話を受けて、菅が安倍の私邸へ向かい、出馬するよう説得。安倍は心変わりして総裁選に出馬し、総裁に返り咲いたというわけだ。山口氏は安倍が総裁に決まったあと、菅とこんな会話をかわしたことを明かしている。

〈決選投票で総裁の座を射止めた直後、自民党本部4階で私と遭遇した菅は、満面の笑みで握手を求めてきた。
「○○だけは誤算だったな。あとはパーフェクトだったでしょ?」
 不適な笑みの最後に、こう付け加えた。
「あの夜の山口君の電話がなければ、今日という日はなかった。ありがとう」〉(『総理』)

 いわば、山口氏は菅官房長官をして「山口君がいなければ安倍総裁はなかった」と言わしめる存在なのだ。そして、この“第二次安倍政権誕生の陰の立役者”が性暴力事件で逮捕されそうになった直前、その菅官房長官の右腕といわれた警察官僚が逮捕を止めた。これは偶然なのか

 さらに、この件をめぐっては、「週刊新潮」に告発記事の第一弾を出された直後、山口氏が“官邸のアイヒマン”の異名を持つ北村滋内閣情報官とおぼしき「北村さま」へメールを送り、記事を巡る対応を相談していたことも判明している。

 今回、「週刊新潮」が報じた“菅官房長官が口利きで山口氏を支援していた”との疑惑報道によって、またひとつ、この問題をめぐる“官邸の関与”の状況証拠が増えたことになる。年内に結審するという裁判の行方はもちろん、引き続き、疑惑の真相究明を求めていきたい。

(編集部)
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