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●前川喜平さん《ふるさと納税制度の問題点…を説明するだけで左遷されたわけですから、この人事は霞が関全体に衝撃を与えました》

2020年12月02日 00時00分51秒 | Weblog

[※歴代自民党内閣は「国民のために働」いていなかった!? 縁故主義・政権の私物化もアベ様から《継承》 (日刊ゲンダイ 2020年10月14日)↑]



リテラの記事【菅首相に抵抗し飛ばされた元総務官僚・平嶋彰英がジブリの雑誌で青木理に語った恐怖支配の実態!「あそこまでひどい人はいない」】(https://lite-ra.com/2020/11/post-5696.html)。

 《そして、そのことを強く感じさせる証言がある。それは、スタジオ・ジブリが発行する小冊子「熱風」11月号に掲載されている、ジャーナリスト・青木理氏との対談に登場した元総務官僚・平嶋彰英氏の証言だ》。

 《いや、菅首相がこれまで見せてきた強権性を鑑みれば、「反政府」というよりも「俺に楯突くような奴は絶対に認めない」という独善的な考えから任命を拒否したのではないか。》…そして、左遷オジサンの恐怖支配な官僚人事への介入》《人事を盾にした脅迫》《あからさまな報復人事》《俺の言うことを聞かないという理由だけで、人事権を濫用し壊しつづけてきた》《人事で官僚を脅し、忖度を蔓延させた張本人前川喜平さん《ふるさと納税制度の問題点…を説明するだけで左遷されたわけですから、この人事は霞が関全体に衝撃を与えました》、その後も、《人事でも異常なことが続いています》。
 《いや、菅首相がこれまで見せてきた強権性を鑑みれば、「反政府」というよりも「俺に楯突くような奴は絶対に認めないという独善的な考え》をお持ちな違法・違憲オジサン。平嶋彰英氏「正直、私はいまも怖くて仕方ない」…言葉もないです…。

   『●あらゆる腐敗を《継承》する元・最低の官房長官スガ様…特に《メディア
         コントロール》は陰湿化し、悪質化し、強権の度合いが加速する
    《◆逆らえば「左遷」 第2次安倍政権で官房長官となった菅氏は、
     内閣人事局を最大限に利用し、官僚の人事を徹底的にコントロール
     してきた。一例を挙げると、菅氏が力を入れてきた「ふるさと納税」だ。
     総務省の平嶋彰英自治税務局長は、自治体に寄付する上限額の倍増を
     指示した菅氏に競争が過熱すると懸念を伝え、総務省の通知と法律で
     一定の歯止めをかけるよう提案すると、8カ月後に自治大学校長に
     「左遷」された。平嶋氏は、「自分だけでなく、菅氏の意向に逆らう
     官僚はあらゆるレベルで飛ばされた。ふるさと納税が引き起こす
     問題点を指摘しても、考慮して対処するどころか『逃げ切りは許さんぞ』
     との言葉が返ってきた。官僚の忠告や提案に耳を傾けられない
     ということは、国民にとってもマイナスだ」と指摘する》

   『●取巻きに堕さず《官邸と距離を置》くような官僚を左遷するアベ様や
       スガ様…《人事でも異常なことが続いています》(前川喜平さん)
    《前川ふるさと納税制度の問題点を菅さんに進言した元総務官僚の
     平嶋彰英さんは、省外に異動になりました。平嶋さんは事務次官候補
     だった人。問題点を説明するだけで左遷されたわけですから、この人事は
     霞が関全体に衝撃を与えました。官僚人事への介入は、菅政権でさらに
     強まるでしょう。安倍さんの政策は思いつきが多くて、うまく
     いかなかったことが山ほどある。最近ではアベノマスクです。こういった
     政策を主導したのは、安倍さんの側近で「官邸官僚」と呼ばれた
     経済産業省出身の今井尚哉首相補佐官、佐伯耕三首相秘書官、
     長谷川栄一内閣広報官でした。3人は菅内閣発足でそろって退任。これで
     経産省の影響力が弱まり、財務省や総務省が菅内閣で強くなります。》

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https://lite-ra.com/2020/11/post-5696.html

菅首相に抵抗し飛ばされた元総務官僚・平嶋彰英がジブリの雑誌で青木理に語った恐怖支配の実態!「あそこまでひどい人はいない」
2020.11.11 08:21

     (「熱風」11月号)

 日本学術会議の任命拒否問題をめぐり、菅義偉首相の説明が二転三転どころか四転五転している。当初は拒否した理由を「総合的、俯瞰的に判断」と言っていたのに突如「多様性」と言い出し、実際には「多様性」と矛盾していることを突かれると、5日の参院予算委員会では「推薦前の調整が働かなかった」などと「事前調整」がなかったからだと強弁。「事前調整」とは法的根拠も何もない、まさに政治介入にほかならないものであり、過去の学術会議会長からも「調整」を否定する証言が飛び出すと、菅首相は10日の衆院本会議で「事前調整」を「すり合わせ」に表現を修正したのだ。

 「調整」を「すり合わせ」に表現を変えたところで問題は変わらないし、何より任命を拒否した理由の説明にはまったくなっていない。菅首相は否定しつづけているが、「政府の法案に反対」したから任命拒否したことはもはや隠しようもないだろう。

 8日に共同通信は「官邸、反政府運動を懸念し6人の任命拒否」と報道し、その後、批判が集まるとタイトルにあった反政府運動を括弧つきの「反政府先導」と表現を改めたが、しかし、菅首相にとっては根拠を挙げて政府の法案に異論を唱えるといういたって当然の行動さえも反政府運動だと映っているのだろう。

 いや、菅首相がこれまで見せてきた強権性を鑑みれば、「反政府」というよりも「俺に楯突くような奴は絶対に認めないという独善的な考えから任命を拒否したのではないか。

 そして、そのことを強く感じさせる証言がある。それは、スタジオ・ジブリが発行する小冊子「熱風」11月号に掲載されている、ジャーナリスト・青木理氏との対談に登場した元総務官僚・平嶋彰英氏の証言だ。

 平嶋氏は2014年7月に総務省の自治税務局長に就任したが、菅首相が総務相時代に肝いりではじめた「ふるさと納税」制度の拡充に反対。すると、官房長官だった菅氏は2015年の人事で事務次官候補とも呼ばれた平嶋氏を、極めて異例の自治大学校長に“左遷”させた。つまり、平嶋氏は菅氏に楯突いたことで排除された官僚のひとりだ

 その平嶋氏は、「熱風」での対談で菅首相の実像を、こんな強烈な言葉で語っている。

「率直に言って菅さんほどひどい方はいませんでした」
「とにかく乱暴なことばかり言って、乱暴なことでも言い出したら聞かなくて、気に入らないと人事権を振るうという印象しかありません」
「とにかく極端な人です。あそこまでひどい人はほかにいません」
「正直、私はいまも怖くて仕方ない


●「ふるさと納税」制度をめぐる提案をすべてはねつけた菅首相の恐るべき主張

 もちろん、これは人事で飛ばされた「逆恨み」で語っているような言葉ではない。菅首相は、官僚にそう思わせるだけのことをやってきたということだ

 実際、2005年に小泉純一郎政権で総務副大臣となった際から、菅氏の“恐怖政治”ははじまっていた。

「最初に菅さんが総務副大臣に就いたとき、私は上司らと一緒に食事をしたことがあります。その際に菅さんがいきなりおっしゃった台詞は忘れられません。「役人を動かすのは人事だと思っているからな、俺は」と」(平嶋氏)

 食事の席で出し抜けに人事を盾にした脅迫を口にする──。これには対談相手の青木氏も「いきなりそんなことを」と驚くが、平嶋氏は「面と向かって平然とそうおっしゃいました。実際に菅さんが総務相になった際、南君がいきなり飛ばされましたからね」と語っている。

 この「南君」というのは、菅氏が総務相時代に推し進めようとしたNHK受信料支払いの義務化などの改正案をとりまとめていた情報通信政策局放送政策課長だった南俊行氏のこと。南氏が菅氏の方針に対して否定的なことを口にしていたことが菅氏に伝わり、菅氏が激怒して更迭したといわれているが、先日、改訂版として発売された菅首相の自著『政治家の覚悟』(文春新書)でも、菅首相はこの南氏の更迭劇を〈「いいから、代えるんだ」と押し切りました〉などと誇らしげに記述している。

 公文書管理の重要性を説いた箇所は改訂で削除したというのに、あからさまな報復人事のエピソードは削除することなく残した。このことからも菅首相は人事権という権力の濫用を悪いとも恥ずかしいこととも感じていないことがよくわかるが、菅首相の問題は、それ以前の“自分の意見は絶対だ”という頑迷さにある。

 それを象徴するのが、平嶋氏が左遷されるまでにいたった過程だ。前述したように平嶋氏は2014年に「ふるさと納税」制度の拡充に抵抗。それは「ふるさと納税」制度が高所得者層のほうが得をするという「極めて不平等で、不健全」な問題を孕んでいたからだ。それを拡充するなんてありえないというのは、平嶋氏個人の考えではなく、さんざん議論を繰り返してきた自治税務局の総意でもあった。「せめて返礼品問題だけでもなんとかしなくちゃいけない」と考えた平嶋氏は、旗振り役であり当時官房長官だった菅氏を説得しようとさまざまな案を持って何度も説明をおこなった。

 だが、菅氏はすべてを撥ねつけ、こんなひと言でシャットアウトした。

「純粋な気持ちでふるさと納税している人を俺は何人も知っている」

 税の公平性が保たれない問題点を無視し、客観性もへったくれもない独断で異論を退ける──。実際にこのときの平嶋氏らの危惧は的中して返礼品競争は加熱し、結果的に自治体との訴訟にまで発展、国が逆転敗訴するという事態にまで陥っているが、官僚から寄せられた予見に菅氏が耳を傾けていれば、こんなことにはなっていなかったのだ。


■「ふるさと納税」制度をめぐる提案をすべてはねつけた菅首相の恐るべき主張

 しかし、菅氏がおこなったのは、官僚を罵り、怒り散らすことだけだった。実際、平嶋氏は「何度も怒られました」「最後は面罵に近かったですね」と言い、「ふるさと納税制度をめぐってここまで問題点が浮き彫りになってくれば、多少なりとも普通の感覚を持っている政治家ならわかってくださいます」と無念さを滲ませている。

「こんな制度、最初はおそらく菅さんの思いつきの類だったんだと思うんです。(中略)税や寄付の原則論から言ってもおかしな制度であって、住民税の基本的なありようを壊すことになりかねませんから、私の5代前ぐらいの自治税務局長も制度の導入時、抵抗したわけです。でも、その人も結局は飛ばされてしまった」

 しかも、平嶋氏が菅氏とやりあったのは「ふるさと納税」の問題だけではなかったという。2014年、平嶋氏は都市部商業地に適用されていた固定資産税を軽減する特例廃止を高市早苗総務相(当時)を納得させた上で進めていたのだが、「国交省が菅さんのところに泣きついた」ことから官邸が動き出した。菅氏の最側近である和泉洋人首相補佐官が横やりを入れてきたというのだ。

「しばらくして和泉さんから電話がかかってきて、「こんなことをやろうとしているのか」と。ですから私は和泉さんのところに説明にうかがい、「これはやらないとマズいことになります」「場合によっては憲法違反で裁判に負けます」「民主党でもやったのに(編集部註:民主党は住宅地の特例を廃止)、自民党でやらないわけにはいかないでしょう」とお伝えしたら、「そうか」とおっしゃる。
 ただ、菅さんは一度言い出したら聞かないともいうんですね。そこは理屈も何もなくて、和泉さんがおっしゃるには「とにかく国交省の幹部と握ってこい」と。そうすればできるから、というんですが、国交省と握れるわけなんかありませんよ。後ろに業界団体が控えているんですから。
 そうこうしていたら、日経新聞に記事が出たんです。この問題の議論がいよいよ税調でスタートする、と。
 それを目ざとく見つけた菅さんは「俺がダメだと言っていることを新聞まで使ってやろうとするのか」と激怒しているという話が和泉さんから伝わってきて、実際に次官(総務事務次官)にも菅さんから直接電話があって猛烈に怒られたそうです」

 裁判に負ける可能性があるという問題点がはっきりしていることでも、自分の右腕である和泉首相補佐官が「そうか」と納得したことでも、理屈もなく一度言い出したら聞かない。そして、平嶋氏は2度も菅氏の逆鱗にふれたことで、前述したように左遷されてしまったのだ。

 もちろん、平嶋氏はこうしたことを覚悟の上で抵抗したのだ。平嶋氏は人事について聞かされたときのことも「「ああ、やっぱりか」と思うだけで驚きませんでした。そうなるだろうと予想していましたから」「何かされるだろうなと(思っていた)」と語っている。


■固定資産税軽減をめぐっても菅首相がゴリ押し「菅さんは一度言い出したら聞かない」

 公平性を保たなければならないという当たり前の意見でさえ、人事で報復されることを覚悟しなければ言えない──。平嶋氏の姿勢は「国民全体の奉仕者」たる官僚として極めて真っ当だが、そうした官僚の真摯なあり方を、菅氏は俺の言うことを聞かないという理由だけで、人事権を濫用し壊しつづけてきたのである。

「もちろん私は、政治主導を否定するつもりはありません。われわれ官僚は選挙で選ばれたわけではありませんから、最後はやはり政治家が政治責任を伴う形で決断すべきでしょう。
 ただし、それは別に政治家の思いつきをすべて実現しろということではないはずです」
「私は菅さんの指示に従い、最終的にはおっしゃる通りにしました。ただ、その途中段階で異議を唱えた。すぐには「うん」と言わなかった。要するに「お前は俺の前で鐘と太鼓を叩いて『これはいいですね!』と言わなかった」という理由で飛ばされたわけです」
「「俺の手柄に傷をつけようとした」と思われたのかもしれません。これを手柄と思うこと自体、現実を直視されていないのだと私は思いますが、私が最後に菅さんにお目にかかったとき、その顔に書いてありましたよ、“こいつだけは許さん”と(苦笑)。
 実際、私が菅さんから最後に言われた言葉が「逃げ切りは許さんぞ」でしたから」

 しかも、重要なのは、平嶋氏が抵抗したとき、菅氏は直接の上司である総務相ではなく官房長官だった、ということだ。平嶋氏も「官房長官たる菅さんに本来、私を直接指示する権限などないはずです。内閣官房長官は、内閣の中に異なる意見があった際に調整する権限などはあるかもしれませんが、行政各局に直接指揮命令する権限などありませんよ」と述べているが、まさに言うとおりだろう。

 では、なぜ官房長官が平然と現場に介入するという異常事態になったのか。その背景を、平嶋氏はこう推測している。

「ふるさと納税制度に関して言えば、おそらく安倍総理にも相談していないでしょう。そんな官房長官の指示が「菅案件」などと呼ばれ、役人が振り回される状況になってしまっている。要は人事権を持っている人間が一番強く、これでは「法治」ではなく「人治」です。なぜそうなってしまったかといえば、単に安倍さんが任せてしまっていたからでしょう」
「安倍さんは結局、ご自分で厳しいことができないから、そこを菅さんに全部任せてしまった霞ヶ関のコントロールはすべて菅さんでした

 そうして人事で官僚を脅し、忖度を蔓延させた張本人が総理大臣の座まで登り詰め、さっそく日本学術会議の推薦者任命拒否という問題を起こした。この問題についても、平嶋氏は「自身が権力を持っているというのを見せびらかしたいとしか思えません。権力は実際に行使し、見せつけた方が権力基盤が固まると考えてらっしゃるのではないか」と語っているのだが、一方でこうも述べている。

「ただ、そういう残酷なことができるというのもある意味では能力ではあるのでしょう。人を切ったり飛ばしたりっていうのは、普通の人はなかなかできるものではありません。誰だって情もあるし、罪の意識だってある。精神的によほど強くなければ、そういう冷酷なことをできないでしょう。
 また、これは私の考えなのですが、菅さんは自分がなさってきたことと同じことを他人にも求めているのかもしれません。ご自身が官房長官という地位に就いて権力を維持するため、いったいどれだけ安倍さんに尽くしてきたか。それと同じものを私たちに求める」

 自身の権力維持のためには手段を選ばない、人並み外れた冷酷さ。そして、利己的にすぎない安倍首相への献身と同じものを官僚にも要求する──。あまりにも歪みきっていると言わざるを得ないが、これこそが菅首相の本質・正体ではないのか。


■菅首相が平嶋氏に最後に言ったセリフは「逃げ切りは許さんぞ」

 しかし、問題はこうした“俺が絶対”である菅政権のもとで、官僚たちは平嶋氏のようにおかしなことにはしっかりとおかしいと抵抗できるのか、という点だろう。

 対談では、最後に青木氏が「後輩官僚へのメッセージというか、伝えておきたいことがあればお話いただけませんか」と言うと、平嶋氏は「日本という国がおかしくならないようにがんばってくれと申しあげたい」と語り、さらに「それからもうひとつ」と付け加えた上で、こう述べている。

「ふるさと納税制度の拡充などは典型的ですが、国民に迷惑をかけてしまうような結果になれば、自分が死ぬときにものすごく後悔する。それだけは嫌だと私は思いました。
 政治家はもちろんですが、責任ある立場にいた官僚もいずれは歴史の法廷で裁かれます。そして自分の心に嘘はつけない。いずれ歴史の法廷に立って裁かれることを常に考え、自分の心に従い、官僚の後輩たちはそれに恥じないような行動をとってほしい。自分の行動を律し、おかしなことには誠実に声をあげていってほしい。心からそう願っています」

 じつは、この対談記事のあとには、青木氏の「付記」が加えられている。そこでは〈後輩官僚へのメッセージを尋ねた際、(平嶋氏の)語りはじめた声がかすかに震え、うっすらと赤らんだ眼には涙が浮かんでいた〉ことが書かれており、青木氏はその理由をこのように推察している。

自らがおかしいと感じた政策に必死の抵抗を試み、しかし最終的には屈服させられてしまい、従わざるをえなかった無念。その上にクビを切られた無力感と憤り。一方で、できる限りの抵抗は試みたことへのひそやかな自負……。
 それらがないまぜとなり、後輩官僚へのメッセージとして伝えようとした高揚が、平嶋氏の感情を根っこから揺さぶったのだろうと私は感じた。〉

 「正直、私はいまも怖くて仕方ない」とさえ口にする平嶋氏だが、官僚としての矜持を失わなかったその勇気にあらためて拍手を送りたい。そして、その勇気を称えると同時に、いま進行中の日本学術会議問題をはじめとする菅首相の暴走を止めなければならない。そうでなければ、菅首相のこの危険な独善性と強権性がさらに増長することは、火を見るより明らかだからだ。

(編集部)
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●取巻きに堕さず《官邸と距離を置》くような官僚を左遷するアベ様やスガ様…《人事でも異常なことが続いています》(前川喜平さん)

2020年10月17日 00時00分53秒 | Weblog

[※ 赤木俊夫さんの「国家公務員倫理カード」は擦り切れている… (『報道特集』、2020年9月12日)↑]



週刊朝日の対談記事【検察だけでなく、文科事務次官も定年延長「異常な人事」前川喜平】(https://dot.asahi.com/wa/2020093000011.html)。

 《前川:人事でも異常なことが続いています。文部科学省では、18年10月に2階級特進のような形で藤原誠官房長が事務次官に昇任しました。藤原さんは18年3月に官房長の定年を迎えることになっていたのですが、定年延長を受けて留任し、同年10月に事務次官になった。藤原さんは官邸に近く和泉さんとの関係がいい。事務次官の本命だった小松親次郎文科審議官は退官です。小松さんは、官邸と距離を置いていました》。

   『●〝前川喜平になるな佐川宣寿になれ〟!?
      「官邸べったり」藤原誠官房長の文科事務次官への昇格人事
    「「前川喜平になるな佐川宣寿になれ」ってこと!?  つまり、
     《政権・官邸の意向に服従しろ》。文部科学省内で《安倍首相が力を入れる
     教育の国家主義化、愛国主義化の強化》してくれそうな、《官邸べったり》
     《官邸のイエスマン》藤原誠官房長の文科事務次官への昇格人事。
     こんな好き勝手な人事、《ロコツな“官邸人事”》で各省がズタズタに…。
      それでも少しはましな「人物」ならまだしもね…。下足番紙にデマを
     リークした官邸の意を受け、《和泉洋人首相補佐官の代理人として前川氏を
     黙らせるために暗躍》。それに、続・大惨事アベ様内閣の文科相が
     アレですものねぇ」

   『●《安倍政権にはどうしても、官邸に近い黒川氏を検察トップに
     据えたい訳がある…検察が政権に私物化されれば、「首相の犯罪」は…》
    「【本音のコラム 「検察人事の私物化」 前川喜平】…
     《同様の「異例の人事」は文科相でも起きた。藤原誠君は2018年
     3月末が官房長の定年だったが、異例の定年延長を受け、11月に
     事務次官に就任した。本命の小松親次郎文科審議官は退官した。
     藤原君は官邸に極めて近い人物、小松君は官邸と距離を置く人物だった》」

 大惨事アベ様政権、様々な《人事介入》をスタート。無《責任政党》な人事はデタラメばかり、《官邸官僚》で本省に圧力をかけ、内閣人事局で官僚人事を制御して官僚を徹底的に支配。「無《責任政党》内人事、大惨事アベ様政権・「官邸官僚」人事…見るに堪えないメンバーで数々の腐臭漂うアベ様案件に蓋をする気満々」だ。

   『●アベ様は《人事局により「縦割りを払拭」と語ったが、目立ったのは
        「功」よりも「罪」の側面だった》…《人事掌握、忖度広がる》
    「問題の出発点は内閣人事局。アベ様になって、何もかも破壊された。
     国も、とうとう大きく傾いてしまった…。最低の官房長官が、それを
     《継承》することで、より陰湿で、悪質で、強権的な「底なし地獄」へ…」

   『●無《責任政党》内人事、大惨事アベ様政権・「官邸官僚」人事
     見るに堪えないメンバーで数々の腐臭漂うアベ様案件に蓋をする気満々

 リテラの記事【菅首相が安倍時代もしなかった言論弾圧、「学問の自由」侵害! 日本学術会議の会員任命で安保法制や共謀罪を批判した学者を拒否】(https://lite-ra.com/2020/10/post-5658.html)によると、《首相就任から1カ月も経たないうちに、さっそく菅義偉首相が強権的な人事介入をおこなっていたことが判明した。「学者の国会」とも呼ばれる日本学術会議が推薦した新会員候補の6人を、菅首相が任命しなかったというのだ。しかも、菅首相が任命しなかった学者のなかには、安保法制や共謀罪を批判してきた学者も含まれているというのである。日本学術会議は内閣府の特別の機関のひとつで、総理大臣が所轄、経費は国庫負担となっているが、政府から独立し、科学にかんする審議や政府に勧告をおこなうなどの職務を担う。法律でも「わが国の科学者の内外に対する代表機関」と謳われており…》。
 東京新聞の記事【菅首相が学術会議の任命を拒否した6人はこんな人 安保法制、特定秘密保護法、辺野古などで政府に異論】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/59092)によると、《政策提言を行う国の特別機関「日本学術会議」が、新会員として内閣府に推薦した法律・歴史学者ら6人の任命について、菅義偉首相が拒否していた問題。6人は安全保障関連法や特定秘密保護法などで政府の方針に異論を示してきた。政府の意に沿わない人物は排除しようとする菅政権の意図が浮かぶ。…■東京大社会科学研究所教授の宇野重規教授(政治思想史)…■早稲田大大学院法務研究科の岡田正則教授(行政法)…■東京慈恵会医科大の小沢隆一教授(憲法学)…■東京大大学院人文社会系研究科の加藤陽子教授(日本近現代史)…■立命館大大学院法務研究科の松宮孝明教授(刑事法)…■京都大の芦名定道教授(キリスト教学)》。
 東京新聞の記事【日本学術会議、首相直轄も法が独立性保証】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/59077)によると、《日本学術会議は約87万人の国内の科学者を代表する機関で、日本学術会議法に基づき、首相が所轄し経費を国が負担する。同法は、会議が政府から独立して科学に関する審議などを行うことも明記している。同会議が推薦した会員候補の任命を巡り、政府が影響力を強めれば、会議の独立性に疑問が生じかねない。 ◆軍事目的の研究に反対 同会議はこれまで、政府に対する多くの勧告や提言などを行ってきた。科学者が戦争に協力したことへの反省から1950年と67年に、軍事目的の研究を禁じる声明を出した。2017年には、軍事応用できる基礎研究に費用を助成する防衛省の「安全保障技術研究推進制度」の予算を、安倍政権が大幅増額したことを踏まえ、50年ぶりに軍事研究に関する声明を発表。助成制度について「政府による介入が著しく、問題が多い」と批判した。同制度は15年度の予算は3億円、16年度は6億円だったが、17年度は110億円に急増した》。
 東京新聞の記事【「 #日本学術会議への人事介入に抗議する 」 SNSで批判殺到 ツイート15万件超】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/59195)によると、《政策提言を行う国の特別機関「日本学術会議」が、新会員として推薦した法律・歴史学者ら6人の任命を菅義偉首相が拒否した問題で、ツイッターでは現役の大学教授らが反対の声を上げた。前例のない人事への介入に、憲法で保障される学問の自由が失われる恐れや、異例の人事介入が他の分野でも行われる懸念、拒否の理由を説明しないことへの疑問などのが多く上がった》。
 「某国」が《亡国》へ一直線。

   『●「国策の名の下に研究者が軍事研究に加担させられた歴史を
               繰り返そうとしている…亡国の施策だ」
   『●【NNNドキュメント カネのない宇宙人 信州 閉鎖危機に揺れる
     天文台】…《「経済的利益」を重視する国の政策によって…資金》大幅減

 無《責任政党》のいつものパターン。自公お維の女性議員は何も思わないのか??
 日刊ゲンダイのコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/橋本大臣が杉田氏に「適切な措置を」ほんとうに頼みますよ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/279413)によると、《ほんとうに頼みますよ。自民党の問題に対するアンサーってさ、党として調べるといって終わりだったりするからな。責任を感じるといって、責任取らず物事の検証もせずそのままだったりその後、どうなったか後追いをしないメディアも悪いんだけど~。…つまり、厳し目なこといっといてお茶を濁そうってことなのか? …もう聞きたくない。なんでこんな人が議員なの。それも比例区一位の議員だもんな。自民党の総意かよ。》
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/女性活躍推進本部など格下げに透ける本音】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202010020000093.html)によると、《★「女性はいくらでもうそをつける」などと、自民党の部会で発言していた衆院議員・杉田水脈は「発言はしていない」と否定していた今週30日、政調会長・下村博文が杉田に事情を聴取した。「真意が伝わる説明をするように」と注意を受けたという。真意が伝わるようにとはどういうことなのかもわからないが、杉田は「政調会長の方からは丁寧な、より真意が伝わる説明をするようにということで注意を受けましたので、今後はそちらの方をブログでしっかりと書いていきたい」とした。あくまでも会見などでの質疑には応じない対応だ ★この問題に対して最初に発言したのは男女共同参画相・橋本聖子。29日に会見で問われ、被害者支援に取り組む職員を引き合いにし「努力されている方を踏みにじるような発言であり、非常に残念だ」と述べ個人的な考えと前置きして「自民党として適切な措置をするべきだ」とした。自民党青年局長・牧島かれんは「私は細かく確認する立場におりませんし、現場にもおりませんでした」と逃げまくる。既に杉田発言の撤回や辞職を求める署名が10万5000筆を超えているという。 ★当初、党幹事長代行・野田聖子にその署名を渡そうとしたものの野田は「日程の調整ができない」とこちらも逃げようとしたが、改めて「日程調整する」と回答があったという。30日、2度の厚労相経験のある官房長官・加藤勝信は「政治家であればしっかりと自分の発言や行動について説明するということが当然のことだ」と興味なさそうに答弁。やっと対応し始めた自民党だがこの問題に積極的に発言、または事の重大さに政治的勘を働かせて発言した議員は皆無。それもそのはず、自民党は29日、安倍総裁時代に創設した総裁直属機関の「女性活躍推進本部」など3機関を政策調査会の下部組織に格下げした。ここが本音か。》

   『●伊藤詩織さんの《表明は、この現状に一石を投じ、社会を改善へ
     と向かわせるものになるはずだ》…それが、いま、提訴につながった
   『●「フィクション」「伊藤さんと関係ない」は通用せず。一方、アベ様を
      《サポート》するための《Truth》無き《Team》《Club》は一体何を?
   『●杉田水脈衆院議員、《一体、だれがこんな人物を国会議員にしたのか》
     (日刊ゲンダイ)…悪夢のような無《責任政党》やその総裁らの無責任

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https://dot.asahi.com/wa/2020093000011.html

検察だけでなく、文科事務次官も定年延長「異常な人事」前川喜平
連載「政官財の罪と罰」
2020.10.2 08:00 週刊朝日 #前川喜平 #古賀茂明

     ((左から)前川喜平(元文科事務次官 撮影/写真部・加藤夏子)、
      古賀茂明(元経産官僚 撮影/写真部・掛祥葉子))
     ((左から)安倍前首相、和泉洋人首相補佐官 (c)朝日新聞社)

 官僚人事を掌握、逆らうものは左遷して霞が関支配を続けてきた菅義偉首相(71)。黒川弘務元東京高検検事長の定年延長、公文書改ざんなどが問題化しても権力でひねりつぶしてきた。元官僚の前川喜平古賀茂明両氏が菅首相の正体を暴く。

     (【写真】菅首相に意見して左遷された元幹部官僚はこの人)

*  *  *

──9月16日に菅義偉内閣が発足しました。菅首相について、お二人はどのように見ていますか?

古賀:菅さんは、自分の政策は何もない人。だから、「安倍政治を継承する」と言うしかない。「改革」「縦割り打破」と抽象的なことは言うけど、デジタル庁以外は大きなテーマは見えません。

前川:菅さんの一番の関心は、権力の維持と拡大です。すでに頭の中には来年9月の自民党総裁選があり、それを勝ち抜くことを考えているのではないでしょうか。

古賀:「改革」はそのための人気取り政策。ただし、本人は自分のことを改革派だと思っているふしがある。私はこれを「気分は改革派」と言ってます。自分の思い込みでテーマを絞ってくるでしょうね。

前川:携帯電話料金の値下げも、菅さんの人気取りのための政策ですよね。

古賀:携帯電話料金を安くするなら、業界の競争を促進して値段を下げる方向に持っていくのが筋です。ところが、すでに楽天が携帯電話事業に参入しているし、規制緩和の余地もあまりない。その上、日本は5Gの展開で世界に大きく遅れている。今後莫大な投資資金が必要なのに「利益を削れ」とやるわけですから、資金不足でさらに後れをとりかねない。
 総務省の官僚は困るでしょうね。値下げできなければその官僚はクビ。そう思えば、企業に嫌がらせのようなことをして値下げを迫るなんてことも起きかねない。かなり混乱するでしょうね。

前川ふるさと納税制度の問題点を菅さんに進言した元総務官僚の平嶋彰英さんは、省外に異動になりました。平嶋さんは事務次官候補だった人。問題点を説明するだけで左遷されたわけですから、この人事は霞が関全体に衝撃を与えました。官僚人事への介入は、菅政権でさらに強まるでしょう
 安倍さんの政策は思いつきが多くて、うまくいかなかったことが山ほどある。最近ではアベノマスクです。こういった政策を主導したのは、安倍さんの側近で「官邸官僚」と呼ばれた経済産業省出身の今井尚哉首相補佐官、佐伯耕三首相秘書官、長谷川栄一内閣広報官でした。3人は菅内閣発足でそろって退任。これで経産省の影響力が弱まり、財務省や総務省が菅内閣で強くなります

古賀:安倍さんというのは、ヤクザの大親分みたいなもの。官僚たちは、安倍さんが関心があることについてだけちゃんとやっていれば、あとは好き勝手にやっていい。だから「安倍さんはいい人だよ」と話す官僚もけっこういるわけです。ですが、菅さんは違う。

前川:菅さんは、官房長官として各省の審議官級以上の人事に目を光らせていました。私も、現役時代に大臣の了解を得て官邸に人事案を持っていくと、官房長官がひっくり返したことが何度もありました。こんなことは、菅さんが官房長官ではなかった第1次安倍政権にはなかったことです。
 一方で、菅さんが600人以上いる審議官級以上の官僚全員を知っているわけではない。だから、菅さんの目や耳になる官僚が官邸にいる。その一人が、首相補佐官に再任した国土交通省出身の和泉洋人さんです。

古賀:和泉さんは、厚生労働省の女性官僚と不倫疑惑が報道されました。恥ずかしくてやってられないはずです。安倍政権が終わっても居座る神経が理解できません

前川:和泉さんは、2015年7月に世界遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」でも、この案件だけ文化庁の審議会から外し、内閣官房で特別に“審査”しました
 この世界遺産は、産業革命遺産なのになぜか松下村塾まで入っている。これを熱心に推進していたのが、安倍さんの幼なじみの加藤康子さん(加藤六月元農林水産相の長女)。加藤康子さんの妹婿は加藤勝信官房長官です。

古賀:私は、安倍政権が残した負のレガシーに、「倫理観の欠如」があると思うんです。社会通念に照らして明らかにおかしくても、捕まらなければ何をしてもいい。だから検察を抑えて法律違反でも憲法違反でも何でもやる

前川人事でも異常なことが続いています。文部科学省では、18年10月に2階級特進のような形で藤原誠官房長が事務次官に昇任しました。藤原さんは18年3月に官房長の定年を迎えることになっていたのですが、定年延長を受けて留任し、同年10月に事務次官になった。
 藤原さんは官邸に近く和泉さんとの関係がいい。事務次官の本命だった小松親次郎文科審議官は退官です。小松さんは、官邸と距離を置いていました。

古賀:ひどい話ですね。森友・加計問題を抱える文科省に、どうしても藤原さんを事務次官にさせたい事情があったと。

前川:文科省には、加計問題のときに内部文書を流出させた官僚がまだ3、4人いると思います。私のような人間が事務次官になるんですから、危ない役所と思われているのでしょう(笑)。
 ちなみに、官庁の人事は通常は7月に行われますが、藤原さんの事務次官昇任が10月になったのも理由があります。藤原さんは17年に発覚した文科省の天下り斡旋問題に関連して懲戒処分を受けました。人事院の規則で処分を受けた職員は昇任が一定期間凍結される。このペナルティーが解けるのが10月でした
 これだけではありません。藤原さんは今年3月、62歳で事務次官としての定年も迎えましたが、これも延長されて今も文科省のトップです。

古賀:黒川弘務元東京高検検事長の定年延長ばかりに関心が集まりましたが、文科省でも同じことが起きていたんですね

前川:藤原さんの場合は黒川さんと違って国家公務員法の適用自体は合法ですが、定年延長後の次官昇格は異例中の異例
 一方で、私が天下り問題の責任をとって自らの意思で辞表を出したときは、菅さんに記者会見や国会で「地位に恋々としがみついた」と言われました。これはまったくのウソで、今でも名誉毀損で訴えたいぐらいです。
 官房長や事務次官なんて、一定の事務処理能力とお追従が言えれば務まりますから、誰でもできる。余人をもって代えがたい仕事ではないんです。

古賀:加計問題は未解決ですからね。安倍さんは加計学園の獣医学部新設について初めて知った時期について、15年6月と国会で答弁していたのを17年1月に訂正しました。
 答弁を修正したのは、おそらく、その間に加計学園の加計孝太郎理事長と一緒にご飯を食べたりゴルフをしているから。加計理事長は、安倍氏に年間1億円くらい出していると酒席で漏らしたという報道もありましたから、獣医学部新設の話を知っていたとなれば贈収賄罪という話になりかねない。

前川:だから、各省庁の要職ににらみの利く官僚を配置しているわけです。

古賀:当時の首相秘書官で、国会で追及を受けた経産省出身の柳瀬唯夫さんも、加計学園問題で愛媛県の関係者と会ったことについて「記憶にございません」と国会で答弁した。経産省の官僚は「何でウソをつくんだ」と言っていましたが、入り口のところで遮断しなければ首相が危ないと思ったのでしょう

前川:次の警察庁長官も、菅さんの秘書官を務めた中村格次長が確実視されています。中村さんは、安倍さんに最も近いと言われたジャーナリストの山口敬之さんのレイプ事件について、逮捕状の執行を止めた人と言われています。そして、国家公安委員長には小此木八郎衆院議員が就任した。菅さんは小此木さんのことは子供時代から知っている。菅さんは、警察もすでに掌握しています。

古賀各省幹部官僚の人事は菅さんの直轄になるでしょうね。

前川:検事総長も「官邸の守護神」と呼ばれた黒川弘務氏を就任させようとしましたが、賭けマージャン問題であきらめざるをえなくなった。ただ、私は検察の掌握はまだあきらめていないと思っています。

>>【後編:河野太郎行革相は次の総裁選で狼煙あげる?「国会議員減らして官僚を増やす」説も】へ続く

(構成/本誌・西岡千史)

※週刊朝日  2020年10月9日号より抜粋
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https://dot.asahi.com/wa/2020093000012.html

河野太郎行革相は次の総裁選で狼煙あげる?「国会議員減らして官僚を増やす」説も
連載「政官財の罪と罰」
2020.10.2 08:00 週刊朝日 #前川喜平 #古賀茂明

     ((左から)菅義偉首相、河野太郎行政改革担当相 (c)朝日新聞社)
     ((左から)前川喜平(元文科事務次官 撮影/写真部・加藤夏子)、
      古賀茂明(元経産官僚 撮影/写真部・掛祥葉子))

 9月16日に菅義偉内閣が発足。菅政権の官僚人事への介入を危惧する元文科事務次官の前川喜平氏と元経産官僚の古賀茂明氏は、これからの官僚システムに不安を募らせる。

【前編:検察だけでなく、文科事務次官も定年延長「異常な人事」前川喜平】より続く

     (【写真】前川喜平氏と古賀茂明氏)

*  *  *

古賀:注目されている河野太郎行政改革担当相は、激務のキャリア官僚の仕事を「ホワイト化する」と言っていますが、難しいでしょうね。今後も意欲的で優秀な人ほど若いときに辞める傾向が続くでしょう。

前川:河野さんが本気で行政改革をしようと思うなら、まず、国会議員を100人減らせばいい。そうすれば、300人は官僚の人員を増やせるはずです。あと、官庁にも仕事ができない50代が相当な数います。そして東大法学部卒が多い(笑)。しょうがないから、「情報分析官」といった役職名を与えて、新聞や週刊誌の“情報”を分析してもらっていました。疲弊している若手官僚をまず救ってやらないと、仕事ができる者が辞めて、仕事ができない者ばかり残ることになる。

古賀:河野さんはもともと脱原発派ですから、行政改革をやるなら電力改革に手をつけるべきです。一方、派閥談合で総理になった菅さんが電力改革をサポートするのは難しい。河野さんは次の総裁候補で菅さんのライバル。今は総理と大臣という上下関係にありますが、河野さんが次の総裁選に向けてどこで戦いの狼煙(のろし)を上げるか注目です。

──衆院の任期が残り1年となり、いつ総選挙があってもおかしくない状況です。

古賀
:前川さんは、選挙に出ないんですか? 立憲民主党が新しくなったといっても、幹部は民主党政権のときと顔ぶれが同じで、国民からは政権担当能力がないと思われている。前川さんのように行政組織を動かしてきた人が入れば、野党への期待が高まると思うのですが。

前川:古賀さんも行政経験あるじゃないですか(笑)。

古賀:私は、野党からは声はかからないんですよ。実は、17年に希望の党ができたとき、小池百合子東京都知事周辺から「菅さんの選挙区(神奈川2区)で出ない?」って誘われたんです。希望の党ができて野党が一つにまとまるという話だったので、それならと思ったけど、結局、野党が分裂したのでやめました。
 実力のある人が出てこないと、野党に未来はないんです。前川さんは南関東比例単独1位で100%当選できる形にして、菅さんの選挙区から出てみてはどうですか?

前川:これまでも立憲民主党から共産党まで選挙に出ませんかという話はあったんですが、全部断っているんです。選挙に出るつもりはまったくないんですよ。
 古賀さんも、タスキをかけて自分の名前を連呼するのはイヤでしょう?

 

古賀:それについては小池さんが、「大丈夫よ。『I am not ABE』のプラカードを持って歩けばいいのよ」って(笑)。政治家はいい加減だから、気をつけないといけませんね。

──古賀さんと前川さんは、麻布高校から東大法学部を卒業してキャリア官僚になりました。ただ、かつては3人に1人を占めた東大卒のキャリア官僚の割合は、20年度の合格者で14.5%まで激減しています。

前川:役所という組織では、ポストと権限がないと自分のやりたい仕事はできないんですよね。下積み期間が長くて、今の若い人には耐えられないというのはよくわかります。しかも、今は人員削減で人が少ない上に、肥大化する内閣官房や内閣府に各省庁の人材が併任という形で取られてしまう。若い人が物事を深く考えたり、勉強したりする時間もなくなっています。

古賀:私は、東大を優秀な成績で卒業した人ばかりが官僚になるべきだとは思わないし、いろんな大学から人材が集まるのはむしろいいことだと思います。官僚以外にも大切な仕事は世の中にたくさんありますしね。
 ただ、公務員の仕事が「やりがいがない」と思われているとなると、別問題です。食いっぱぐれがないから官僚になったという人が増えると、日本の官僚システムが今より悪くなります。

(構成/本誌・西岡千史)

※週刊朝日  2020年10月9日号より抜粋
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●あらゆる腐敗を《継承》する元・最低の官房長官スガ様…特に《メディアコントロール》は陰湿化し、悪質化し、強権の度合いが加速する

2020年09月25日 00時00分47秒 | Weblog

[※《自助》大好きオジサン・最低の官房長官と学商日刊ゲンダイ 2020年9月7日 )↑]



東京新聞の記事【<視点>望月衣塑子 菅政権の情報開示に懸念 官僚支配とメディア管理が進む恐れ【動画あり】】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/55442)。

 《14日午後、菅義偉官房長官(71)が、自民党の両院議員総会で全体の7割の377票を獲得し、新しい党総裁に選出された。両手を高く掲げ、会場の祝福にこたえる菅氏の姿に、モヤモヤ感が消えなかった》。

 何度も書いてきたが、もう一度。アベ様の総裁・首相としてのあらゆる腐敗を《継承》する元・最低の官房長官…特に《メディアコントロール》は陰湿化し、悪質化し、強権の度合いが加速する。望月衣塑子記者だからこその《視点》。《菅内閣では官僚がモノを言えなくなる空気が強まり、安倍政権よりもさらに情報開示が後退するのではと懸念している》。

   『●暴言連発「あなたに答える必要はありません」「ここは
      質問に答える場所ではない」「その発言だったら、指しません」
    「リテラの記事【「令和おじさん」の本当の顔が露わに! 菅官房長官が
     望月衣塑子記者への“質問妨害”を復活、国連報告でも問題に】…
     《5月29日の定例記者会見で、東京新聞・望月衣塑子記者の質問に対し、
     こう言い放ったからだ。「その発言だったら、指しません」 
     これまでも菅官房長官は会見の場で、望月記者の質問に
     「あなたに答える必要はありません
     「ここは質問に答える場所ではない」などと職責を放棄して暴言を
     吐いてきた》」

   『●『i -新聞記者ドキュメント-』…《「i」…一人ががんばれば
     みんなもがんばる――映画はそのことを教えてくれる》(木下昌明さん)
   『●阿部岳さん《菅氏の会見でも食い下がる記者…。問い続けることが、
         あらがうこと。…対話という血管が詰まれば、民主主義が死ぬ》
   『●《東京新聞の記者が質問をしようと挙手しても菅氏が
     指名しない》…なぜに《官邸報道室長が司会役を務めている》のか?
   『●あぁ、やっぱりねぇ…、イジメを見て見ぬふり。内閣記者会
      政治部記者達が作り出す〝居ないことにされてしまった記者〟
    「あ~ぁ、ちょっと酷すぎやしませんかね? 内閣記者会政治部記者達は、
     他社とはいへ、社会部記者を報道の同志とは思わないのかね? 
     イジメを見て見ぬふりとは、政治部記者を名乗るのはだな。」

   『●内閣記者会政治部記者の露骨な本音は? Passiveな《官邸による
             「望月いじめ」を「黙殺」する形で「加担」》かと思いきや…
    「最低の官房長官のバンキシャ殿は、質問を《6月とか国会が
     終わった後にやれば》?、だそうです。アホですか? さらに、
     《質問が下手すぎる。完全に喧嘩売っている。もう少しうまく
     やらないと引き出せない》…だそうですが、記者会見やぶら下がり、
     オフ懇、夜討ち・朝駆けで一体どんな素晴らしい《回答》を引き出した
     のでしょうかね?」

   『●阿部岳さん《望月衣塑子記者への攻撃が、新たな段階に入ったようだ。
              首相官邸だけでなく、他のメディアまで列に加わっている》
   『●畠山理仁さん《報道に携わる者が対峙すべきは権力者だ》…立岩陽一郎さん
          《驚かされるのは、周囲の記者の反応…傍観者を決め込んでいる》

 アベ様と言う「地獄」から、元・最低の官房長官スガ様と言う「底なしの地獄」だな。真の意味で「大惨事アベ様内閣」。

   『●【金子勝の「天下の逆襲」/野党は「消費減税で戦う」ではなく
      ニューディール議論を】…最悪な税制なんかを導入したが故に…
   『●さようならアベ総理、そして、こんにちはアベ様…数々のアベ様案件
       について真相を解明し、真の「責任」を果たしていただきましょう
    「2020年8月28日(金)午後、漸くこの日を迎えました
     アベ様が首相辞任を表明しました

   『●斎藤貴男さん【二極化・格差社会の真相】《法令を順守しなければ
     ならないのは、誰よりも貴君ら自身、警察権力なのだと自覚したまえ》
   『●前川喜平さん《数々の政策の失敗…行政の私物化について、納得できる
       説明をし、ちゃんと謝罪し、その責任をとってから、辞めてほしい》
   『●《官邸職員による“腕つかみ質問阻止”》事件…南彰さん《ついに
     質問妨害が、実力行使に発展…安倍晋三首相の記者会見での出来事だ》
   『●浜矩子さん《日本をこの狂った道から正しい道に戻さなくては
     ならない。安倍政権はそれほど激しい歪みを日本経済に遺したのです》
   『●アベ様や財務相は、赤木さんが《残したファイルとか、いま黒塗りに
     なっている夫がうつ病になった経緯であるとか、出すのは簡単なことだ》
   『●アベ様広報紙・産経《むしろ記者たちの質問する権利を奪おうとする、
         目を疑うような記事が出た》…《メディアコントロール》の成果
   『●折角の《安倍のいない世界》が達成目前だというのにトンデモない
     最後っ屁…《大切な政治判断を誤る、結果を出せない》アベ様ときたら
   『●《権力をほしいままにし、国家を私物化してきた安倍首相も官邸を
      出てしまえば“ただの人”…司直の手に落ちることになるのか》?
    《「密室談合」による菅官房長官の次期総理就任を許していいのか!
     GoTo、沖縄いじめ、公文書改ざん、メディア圧力の最大の戦犯 
     …まさに、菅官房長官が陰に陽に繰り広げてきたメディア工作により
     忖度が広がり、スキャンダルや疑惑が持ち上がっても批判的な報道が
     徹底してなされず、安倍政権は約8年もの長期政権となったわけだが、
     当然、菅官房長官が次期総理となれば、メディア圧力はさらに激しさを
     増し、安倍政権以上に批判が封じ込められることは必至だ

   『●《「安倍総裁をしっかりと継承する」「安倍政権が進めてきた改革の
     歩みをけっして止めるわけにはなりません」》…より陰湿・悪質・強権①
   『●《「安倍総裁をしっかりと継承する」「安倍政権が進めてきた改革の
     歩みをけっして止めるわけにはなりません」》…より陰湿・悪質・強権②
   『●《悪夢…民主党》総裁選では「全国で遊説することなく、国民に広く
      考えを示さず、政策論争を深めなかった」と当て擦っておきながら…
   『●アベ様案件…(武田砂鉄さん)《近場から放たれる「病人なんだから」
       という、勝手に設けられた除外規定を素直に受け止め過ぎでは》?
   『●縁故主義の塊のようなアベ様と昭恵夫人…《「モリ・カケ・サクラ」
       …いずれも「身内」の優遇で、国政の私物化が疑われた案件だ》
   『●「教育再生」という名の教育破壊…《二つの流れには共通する
         底流があるように思う。要は「安上がり」なのではないか。》
   『●アベ様は《人事局により「縦割りを払拭」と語ったが、目立ったのは

          「功」よりも「罪」の側面だった》…《人事掌握、忖度広がる》
   『●《派閥の談合が露骨で、仲間内で甘い汁を吸うアベ政治…何より問題
       なのは、菅がやってきたことを検証せず、ヨイショ報道を流すメディア》
   『●《出来ないことを出来ると言い、やれると言ったことをやらなかったのが
       安倍―菅という最悪のタッグ…安倍と周辺一味による暗黒の時代…》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/55442

<視点>望月衣塑子 菅政権の情報開示に懸念 官僚支配とメディア管理が進む恐れ【動画あり】
2020年9月14日 17時14分

 「新型コロナウイルスという国難にあって政治の空白は許されない。安倍総理の取り組みを継承し、進めていかねばならない。私にはその使命がある」

 14日午後、菅義偉官房長官(71)が、自民党の両院議員総会で全体の7割の377票を獲得し、新しい党総裁に選出された。両手を高く掲げ、会場の祝福にこたえる菅氏の姿に、モヤモヤ感が消えなかった

     (自民党の新総裁に選ばれ、手を挙げて祝福にこたえる
      菅義偉官房長官(中央)=東京都内のホテルで)

 菅氏は16日に召集される臨時国会で第99代首相に指名され、新内閣を発足させる。私は2017年6月から官房長官会見の取材を続けているが、菅内閣では官僚がモノを言えなくなる空気が強まり、安倍政権よりもさらに情報開示が後退するのではと懸念している。


◆逆らえば「左遷」

 第2次安倍政権で官房長官となった菅氏は、内閣人事局を最大限に利用し、官僚の人事を徹底的にコントロールしてきた。

 一例を挙げると、菅氏が力を入れてきた「ふるさと納税」だ。総務省の平嶋彰英自治税務局長は、自治体に寄付する上限額の倍増を指示した菅氏に競争が過熱すると懸念を伝え、総務省の通知と法律で一定の歯止めをかけるよう提案すると、8カ月後に自治大学校長に「左遷」された。

 平嶋氏は、「自分だけでなく、菅氏の意向に逆らう官僚はあらゆるレベルで飛ばされた。ふるさと納税が引き起こす問題点を指摘しても、考慮して対処するどころか『逃げ切りは許さんぞ』との言葉が返ってきた。官僚の忠告や提案に耳を傾けられないということは、国民にとってもマイナスだ」と指摘する。


◆メディアにも「圧力」

 一方で、森友学園への国有地売却問題で改ざんの首謀者となった佐川宣寿理財局長を国税庁長官に栄転させ「適材適所だ」と言い張り続けた。

 「菅氏ににらまれたら出世できない」「かしいこともおかしいと指摘できなくなった

 霞が関の官僚の間では、こんな言葉が不文律のように広まる。萎縮と忖度でまっとうな官僚の進言が聞き入れられるとはとても言えない状況だ

 官僚だけではない。メディアのコントロールも強めている

     (記者会見で質問者を指名する菅義偉官房長官
      =2020年7月27日、首相官邸で)

 私は2018年12月、沖縄・辺野古の埋め立てについて官房長官会見で「赤土の可能性が指摘されているにもかかわらず、国が事実確認をしない」などと菅氏に質問した。

 すると、2日後に長谷川栄一内閣広報官名で東京新聞の編集局長宛てに質問内容についての抗議文が来た。それだけでなく、政治部の内閣記者会にも、官邸の報道室長名で抗議文を張り出した

 その後、東京新聞1面で質問の背景を説明する、赤土の土砂の違法性を指摘する記事を書くと、官邸からの抗議はやんだ。

 質問への抗議文を会社に出し、記者クラブにも張り出すという菅氏側が行ってきた圧力は、他のクラブ記者も萎縮させ、厳しい追及をさせないことを狙ったのだろう。メディア全体を「管理」しようとする菅氏の動きは、より強まる恐れがある。

 1年半以上にわたり、私の質問に「質問を簡潔に」と妨害行為を繰り返した上村秀紀報道室長は、8月、内閣府沖縄総合事務局総務部長に栄転した。


◆総裁選でも質問にはぐらかし

 菅氏は、今回の自民党総裁選でも、記者の質問をはぐらかしたり、自民党青年局・女性局主催の討論会でも手元の紙を棒読みする場面が目立ち、「自助・共助・公助」のフレーズ以外に、菅氏自身の中で、どんな国家観や国家像を描いているかが見えなかった

 2日の出馬表明の記者会見で、私は「(官房長官会見では)都合の悪い真実への追及が続くと記者に対する質問妨害が長時間続いた。(中略)首相会見では官僚が作った答弁書を読み上げるだけでなく、自身の言葉でしっかり答えていただけるのか」などと質問した。

 すると、菅氏は横目でちらっと司会役の議員を見た。官房長官会見でも、菅氏は上村前報道室長に「質問を何とかしろ」というような合図を送っていたが、案の定、司会者は出馬会見でも「簡潔に」と質問を遮ってきた。


【菅氏の自民党総裁選出馬会見 質疑応答】
 (https://youtu.be/0nZZ-kuYdko

 8日、自民党本部で行われた記者会見では、別の記者が「総理になったら記者会見はどう行うのか。週1回の定例化やぶら下がりなど、説明責任をどう果たすのか」と尋ねた。

 だがここでも菅氏は「官房長官が朝夕2回会見し、内閣の方針を責任を持って説明している」と会見の充実には消極的で、「できるだけ多くのメディアの質問に答えたい」とした石破茂元幹事長、岸田文雄政調会長との違いが浮き彫りになった。首相として、メディアや国会での説明責任を果たそうという意識が乏しいことが気掛かりだ。


◆疑惑の再調査には消極的

 今回の総裁選では、5派閥が菅氏を支持した。その原因の一つとして、森友学園への国有地売却をめぐる公文書改ざん問題が影響した、と考えている。

 菅氏が総裁選で「財務省で調査し、検察でも捜査した。結果は出ている」と述べた一方、石破氏は「必要ならば再調査すべきだ。国民が『納得した』というのが過半数にならなければならない」と異議を唱えた。

 仮に石破氏が再調査に乗り出せば、安倍晋三首相だけでなく、当時の政権にとって、不都合な事実が出てくる可能性があるからではないか。

 たとえば、改ざんの4日前の2017年2月22日に、菅氏は佐川理財局長らを官邸と議員会館に2度にわたり呼び出している。「必要なら再調査」という石破氏を首相にさせてはいけないと、菅氏支持の流れが加速したと私は思う。

     (自民党総裁選への出馬を表明する菅義偉官房長官
      =2日、衆院第2議員会館で)

 菅氏らが、時の権力と捜査で対峙たいじしてきた検事総長の人事にも介入しようとしたことも忘れてはいけない。検察庁法に違反する可能性が高いのに、黒川弘務元東京高検検事長の定年延長を閣議で決定し、これを正当化するような検察庁法改正案を国会に出そうとした。

 菅氏は加計学園問題や首相主催の「桜を見る会」での疑惑などにも、解明の必要はないと主張しており、前政権が抱え込んだ「負の遺産」に踏み込み、内実を明らかにすることは全く期待できない。菅氏の発言を聞くと、ずさんな公文書管理の改善も進まない、と思う。


◆国民に感動を与える政治を

     (
望月衣塑子記者)

 「政治は人々に感動を与えるものでなければならない」

 敗れた石破氏が総裁選で語っていた言葉だ。菅氏の第2次安倍政権下での発言を振り返るにつけ、そこに「感動」を与える言葉はあったのか。多くの国民の声なき声に耳を傾け、市民目線に立った政治を実行してほしい。問われているのは、国民に優しく感動を与える政治家としての気構えなのだ。
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