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●《前首相に断りもなく秘書が勝手に流用…それは完全に横領》だし、前夜祭問題についてアベ様らは公職選挙法違反、政治資金規正法違反

2021年08月18日 00時00分04秒 | Weblog

[※ 青木理さん「刑事責任と政治責任」 #秘書が勝手にやるわけないやん ↑(サンデーモーニング 2020年12月6日)]


// (20210809[])
リテラの2つの記事【検察審査会「不起訴不当」は安倍前首相も寝耳に水! 今度こそ逃すな、桜前夜祭問題で安倍がついた嘘、本人関与の証拠を徹底検証】(https://lite-ra.com/2021/07/post-5970.html)と、
水井多賀子さんによる【“不起訴不当”報道の日に安倍晋三が「東京五輪」語りの厚顔! 1年延期の理由は大嘘、「国産ワクチンできる」発言なかったことに】(https://lite-ra.com/2021/07/post-5971.html)。
日刊ゲンダイのコラム【ここがおかしい 小林節が斬る!/常識で考えろ! 安倍前首相「不起訴不当」が意味するもの】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/292829)。

 《「桜を見る会」前夜祭の費用の一部を負担した問題で安倍晋三・前首相を不起訴とした東京地検の決定について、検察審査会が「不起訴不当」という議決を出した。この議決を受けて東京地検が再捜査することになるが、「不起訴不当」の議決は司法担当記者にとっても意外だったようだ》。
 《安倍晋三・前首相だが、結局、「今後の(検察)当局の対応を静かに見守りたい」などと事務的に語っただけ反省や謝罪どころか、釈明すらしなかった。前夜祭問題についての安倍前首相の説明は、嘘や矛盾が次々と明らかになっているが、そうしたことに対してもなんの説明もしなかった。約1カ月ぶりに更新したTwitterも同様で、囲み取材とほとんど同じ言葉を載せただけだった。おそらく、検察を刺激しないように当たり障りのないコメントでごまかしておけば再び不起訴になって、自身の犯罪をなかったことにできるという魂胆なのだろう。誠実さのかけらもない、無責任の極みのような態度だが、しかし、安倍前首相の無責任ぶり、嘘つきぶりがあらためて露わになったのは「桜を見る会」問題だけではなかった》。
 《しかし、上司から預かった個人的なお金を900万円も「勝手に」支出して横領罪にもならず、かつ、「買収・供応」はおとがめなしで、その記帳がなされなかった形式犯の略式起訴で済まされて良いものであろうか?》

 《しかも、恐ろしいのは、こんな無責任の極みのような人間に、いまも多くの国民が騙されているという事実だ。実際、時事通信が実施した7月の世論調査では、「次の首相にふさわしい人物」として全体で4位、自民党支持層では1位に安倍前首相の名前があがっていた》。何度でも、#投票倍増委員会 会員として強く訴えます、自公お維トファに投票してはいけない

 アベ様、まず、「桜を見る会前夜祭の明細書と領収書を出してください! なぜ、そんな簡単なことが出来ないの?
 それから、アベ様のポケットマネーを《前首相に断りもなく秘書が勝手に流用…それは完全に横領》なはずなのに、配川博之元公設秘書が私設秘書に復帰って、どういうことですか? アベ様らは公職選挙法違反、政治資金規正法違反です。でも、《結局、「今後の(検察)当局の対応を静かに見守りたいなどと事務的に語っただけ反省や謝罪どころか、釈明すらしなかった。前夜祭問題についての安倍前首相の説明は、嘘や矛盾が次々と明らかになっているが、そうしたことに対してもなんの説明もしなかった》。《誠実さのかけらもない、無責任の極みのような態度だが、しかし、安倍前首相の無責任ぶり、嘘つきぶりがあらためて露わになった…》。
 さらに、そもそも《説明する気なし》な無責任なアベ様、そのアベ様を御守りするために…《「桜を見る会」の国会答弁資料の提出…政府は当初から説明を回避する方針だったことがうかがえる…》、一体どんな国?

   『●アベ様のポケットマネーを《前首相に断りもなく秘書が勝手に流用
     …それは完全に横領》なはずなのに、配川博之氏が私設秘書に復帰?
    「野尻民夫氏による、リテラの記事【「桜前夜祭」問題で辞職した
     安倍事務所の配川秘書が密かに復職か! 安倍前首相が切れない理由は
     …河井案里の不正選挙にも関与】…《そもそも、安倍前首相は
     重鎮ヅラして政治活動する資格はない。その前に責任をとるべきことが
     いくつもあるだろう。その一つが「桜を見る会」問題だ。なかでも
     「桜を見る会」前夜祭会費補填問題は、政治資金規正法違反も
     疑われている。…ところがここにきて、案の定、その配川氏が、
     また安倍事務所で秘書として働いている疑いが浮上したのだ》。」

   『●《完全に横領》なはずの配川博之氏復職…《つまり、復職させている=
      安倍前首相もやはり共謀していたと思われても仕方ないのではないか》
   『●当時の最低の官房長官による官房機密費の使用の疑いさえある
     1.5億円の税金を誰が買収資金として投入? 当時の自民党党首では?
   『●(永田健氏)《安倍氏が国民が注視する国会であんな答弁をしたのは
      「野党をなめていたから」ではなく「国民をなめていたからだ」…》
   『●アベ様を御守りするために…《「桜を見る会」の国会答弁資料の提出
      …政府は当初から説明を回避する方針だったことがうかがえる…》

 dot.による記事【安倍前首相の総裁選で再々登板は絶望的 桜を見る会不起訴不当で「被疑者」へ逆戻り】(https://dot.asahi.com/dot/2021073100002.html)によると、《検察審査会が安倍前首相に対して「不起訴不当」と判断した理由について、前夜祭で安倍前首相側が地元有権者の費用の一部を支払っていたことが公職選挙法の有権者への寄附行為にあたること。そして支払った金額を政治資金収支報告書に記載していなかったことは、政治資金規正法違反にあたるのではないかと指摘している。自民党閣僚経験者は「不起訴不当」の一報を聞き、こう語る。「すでに終わった事件と思っていた。不起訴不当で再捜査となると安倍前首相はしばらくは表舞台には出ることができない。キングメーカーとして動けず、政局はますます、流動化する」 すでに昨年12月、捜査していた東京地検特捜部は、安倍前首相に対して嫌疑不十分と判断。元公設秘書のみ略式起訴され、罰金を納めた。それが一転「不起訴不当」の判断となった。議決書では、東京地検特捜部の捜査や判断についてこう記していた。<前夜祭における会費収入を上回る費用が発生し、その不足額を(安倍前首相の)後援会側が補てんした事実が認められるものの、寄附を受けた側に、寄附を受けた認識があったことを認定する証拠がないとする。しかし、寄附の成否は、あくまで(前夜祭に参加した)個々に判断されるべきであり、一部の参加者の供述をもって参加者全体について寄附を受けた認識に判断の目安をつけるのは不十分> 特定の参加者の供述だけで寄附ではないとした特捜部の判断に疑問を呈していた。そして、安倍前首相のついてはさらに踏み込んでいる》。


 また、東京新聞政治部のつぶやき、それに対して…:

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https://twitter.com/tokyoseijibu/status/1422021724044886023

東京新聞政治部@tokyoseijibu

いつの間に「説明しない政治」になってしまったのでしょう。源流をさかのぼると、安倍一強政治にあるようです。 #民なくして #説明なき政治 #安倍一強 #源流 :東京新聞 TOKYO Web

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説明しない政治の源流は安倍一強政治 幅広い要望吸い上げず 反対論遠ざけ次々と政策推し進める:東京新聞 TOKYO Web

<民なくして 2021年夏> 困窮する子育て家庭への公的支援を訴えるNPO法人「キッズドア」の渡辺由美子理事長は「政府は国民の声に耳を...
tokyo-np.co.jp
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午前11:29 2021年8月2日

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https://twitter.com/ActSludge/status/1422023614321152000

AS@ActSludge

返信先: @tokyoseijibuさん

■「説明しない政治」…政治部記者の皆さんにその責任の一端はないでしょうか?https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/acb67ba377d040ad43bc9e04494fc627

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東京新聞政治部@tokyoseijibu

いつの間に「説明しない政治」になってしまったのでしょう。源流をさかのぼると、安倍一強政治にあるようです。 #民なくして #説明なき政治 #安倍一強 #源流 :東京新聞 TOKYO Web https://tokyo-np.co.jp/article/121123
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午前11:37 2021年8月2日
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 アベ様や元最低の官房長官殿による《メディアコントロール》にもっと抵抗して下さい。《検察という行政機関(司法の入り口)》も酷いが、マスコミもあまりにだらしない。

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https://lite-ra.com/2021/07/post-5970.html

検察審査会「不起訴不当」は安倍前首相も寝耳に水! 今度こそ逃すな、桜前夜祭問題で安倍がついた嘘、本人関与の証拠を徹底検証
2021.07.30 07:58

     (自民党HPより)

 「桜を見る会」前夜祭の費用の一部を負担した問題で安倍晋三・前首相を不起訴とした東京地検の決定について、検察審査会が「不起訴不当」という議決を出した。この議決を受けて東京地検が再捜査することになるが、「不起訴不当」の議決は司法担当記者にとっても意外だったようだ。

「議決が出たのは15日で、月内に発表があるだろうとはいわれていましたが、内容は完全秘密でしたから、こんな結果になっているとは、司法記者も想像していなかった。しかも、今回、検察審査会は、安倍氏が会計責任者の選任監督を怠った政治資金規正法違反容疑に加えて、前夜祭の費用負担が公職選挙法違反にあたると告発を受けた件も『不起訴不当』としたわけですから。秘書さえ政治資金規正法違反の略式起訴だけで、公職選挙法違反は不起訴だったのに……忖度的な結論になることの多い検察審査会としては異例といっていい」(全国紙司法担当記者)

 この決定は安倍前首相にとっても寝耳に水だったようだ。というのも、安倍前首相はきょう、読売新聞に登場し、東京五輪について「陸上男子リレーが非常に楽しみ」などとお気楽に語っていたからだ。

 安倍前首相はこの間、東京五輪組織委員会の名誉最高顧問なのに、開会式にも出席せず、いつもなら五輪では大はしゃぎするツイッターなどでもダンマリを決め込んでいた

 おそらく安倍前首相のこと。五輪前は開催に批判が集中して、安倍首相の責任論も噴出していたためトンズラしたものの、五輪が開会して金メダルラッシュで盛り上がり始めたので、御用新聞に出てきたのだろう。しかし、そのインタビューが掲載された当日に、検察審査会から「不起訴不当」の議決を公表されというわけだ。

 もっとも、マスコミや安倍前首相の驚きはともかく、この検察審査会の議決自体は当たり前の結論と言っていい。

 本サイトでは、「桜を見る会」前夜祭について安倍氏サイドが費用補填をおこない、しかもポケットマネーでおこなわれていたことから、後援団体による選挙区民への寄附の禁止を規定した公選法199条の5の1項違反、さらには、公職の候補者による選挙区民への寄附の禁止を規定した公選法199条の2の1項違反にあたると指摘してきた。

 しかし、今回、検察審査会が議決のなかで「一部の参加者の供述だけで参加者全体について寄付を受けた認識がないと判断したのは不十分と言わざるをえない。安倍氏や秘書らの供述だけでなくメールなどの客観資料も入手したうえで犯意を認定するべきで、不起訴の判断には納得がいかない」と指摘していたように、検察は公職選挙法違反についてはろくに捜査もせず、秘書の略式起訴だけで幕引きしてしまったのだ。このときは、裏で検察と安倍サイドの間で、すべてを秘書の責任にするという手打ちがあったのではないかともいわれている。

 そういう意味では、検察審査会がこうした議決をし、検察に再捜査させるのは当然のことと言っていいだろう。

 今回の議決が、強制起訴まであり得る「起訴相当」ではなく、特捜部が再び不起訴にすれば2回目の審査はおこなわれない「不起訴不当」だったため、結局、検察は再捜査を形だけやったことにして、終結させるだろうという見方も濃厚だ

 しかし、そうさせないためにも、この機会に国民が再び声を上げ、メディアや検察に安倍前首相の嘘を徹底的に暴かせる必要がある。本サイトは、安倍前首相の不起訴が決まった直後、前夜祭の損失補填が秘書の独断などではなく安倍前首相が深く関わっていること、そして安倍前首相が国会の説明でついた嘘を検証した記事を配信している。その記事を再編集・再録するので、ぜひ読んでほしい。

(編集部)


■「補填原資はポケットマネー」の言い訳で安倍本人の関与が明白に! 罪を被せた秘書も解雇できず ………


[⇨ 『●《約700万円も使途不明…私的な支払いのために預かった金を安倍前首相に断りもなく秘書が勝手に流用…それは完全に横領では》?』]
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https://lite-ra.com/2021/07/post-5971.html

“不起訴不当”報道の日に安倍晋三が「東京五輪」語りの厚顔! 1年延期の理由は大嘘、「国産ワクチンできる」発言なかったことに
2021.07.31 08:56

     (読売のインタビューに応じる安倍前首相(読売新聞オンライン))

 まったく相変わらずと言うしかない。昨日30日、「桜を見る会」前夜祭の費用負担問題で検察審査会が「不起訴不当」と議決したことを受けて、メディアの取材を受けた安倍晋三・前首相だが、結局、「今後の(検察)当局の対応を静かに見守りたいなどと事務的に語っただけ反省や謝罪どころか、釈明すらしなかった。前夜祭問題についての安倍前首相の説明は、嘘や矛盾が次々と明らかになっているが、そうしたことに対してもなんの説明もしなかった

 約1カ月ぶりに更新したTwitterも同様で、囲み取材とほとんど同じ言葉を載せただけだった。

 おそらく、検察を刺激しないように当たり障りのないコメントでごまかしておけば、再び不起訴になって、自身の犯罪をなかったことにできるという魂胆なのだろう。

 誠実さのかけらもない、無責任の極みのような態度だが、しかし、安倍前首相の無責任ぶり、嘘つきぶりがあらためて露わになったのは「桜を見る会」問題だけではなかった。検察審査会が「不起訴不当」の議決をしたその昨日30日、安倍前首相は読売新聞朝刊に登場。東京オリパラにかんするインタビューに応じていたのだが、この内容があ然とするものだったのだ。

 言うまでもなく、安倍前首相は東京五輪の「1年以内の延期」を決定した張本人であり、東京五輪組織委員会の最高名誉顧問。つい最近も極右ヘイト雑誌「月刊Hanada」(飛鳥新社)のインタビューで「共産党に代表されるように、歴史認識などで一部から反日的ではないかと批判されている人たちが、今回の開催に強く反対している」などと暴言を吐いていた。ところが、五輪が無観客開催となり、感染拡大で東京五輪が「負のレガシー」になる公算が高まるや否や、土壇場になって開会式の欠席を決定大会が始まってからも、Twitterなどはまったく更新せず、「逃げ足だけはいつも早い」「都合が悪くなると姿を消すいつものパターン」と批判されていた。

 それが、昨日30日になって突然、読売新聞に登場し、オリパラについて語り始めたのだ。おそらく、金メダルラッシュでマスコミの姿勢が一変し、世の中が五輪祝福ムードになったので、御用新聞を使って自分の存在をアピールしたくなったのだろう(結局、検察審査会の「不起訴不当」の議決で、そのアピールは吹き飛んでしまったのだが)。

 実際、インタビューの中身はリオ五輪閉会式での「安倍マリオ」について「その後、首相として出席した国際会議でも「あれは良かったね」と言われました」だの「陸上の男子400メートルリレー(8月6日に決勝)は、金メダルを期待しています」だのとノーテンキに語るだけで、現在の混乱についての責任を反省したり、謝罪したりする発言は一切なかった


■安倍が読売で語った「1年延期の理由」の噴飯!「国産ワクチンができる」といっていたくせに

 いや、それどころか、安倍前首相はこの読売のインタビューで、都合が悪くなると必ずやる“自分の発言改ざん”までおこなっていた。

 それは、安倍前首相が東京五輪をたった1年の延期にしてしまった問題についてのやりとりだった。

 そもそも東京五輪の延期をめぐっては、「1年の延期ではとてもコロナが収束しない」「もし収束しなかったらもう再延期は難しい」として「最初から2年延期すべきだ」という意見が大勢を占めていた。それは識者だけの意見ではなく、五輪誘致を牛耳ってきた元電通専務の高橋治之・組織委理事も「2年延期」を主張し、当時の森喜朗・組織委会長も当時の安倍首相に「2年延ばしたほうがいいのではないか」と提案。IOCも延期を「1年以内」と主張したわけではなかった。

 ところが、首相だった安倍が「1年以内の延期」をゴリ押し。これは当時、今年9月の総裁任期いっぱいまで総理大臣をつづける気満々だった安倍が、自分の在任中にどうしても東京五輪を開催したいためだった。こうして安倍の政治的もくろみのために、昨年流行した従来型より感染力も毒性も強い変異株が猛威を振るうなかでの開催という非常事態となってしまったのだ。

 ところが、読売のインタビューで安倍前首相は「1年延期」の判断について、こんな主張を繰り広げたのである。

「コロナ禍で、首相在任中には、「日本で五輪を開催できるのか」とも言われました。2年延期論や中止論も取り沙汰された中で、日本は新型コロナに伴う緊急事態宣言などで、感染者数や重症者数を相当少なく抑え込むことが出来るだろうと判断し、「1年延期すれば何とかなる」と開催を決めました」

「緊急事態宣言などで、感染者数や重症者数を相当少なく抑え込むことが出来るだろうと判断」して1年延期を決めた……!? だが、これは完全に事実の改ざんだ。

 というのも、当時「1年延期」を主張した安倍首相がその根拠としたのは、「ワクチン」だったからだ。

 実際、「1年延期」が決まったのは昨年3月24日におこなわれた安倍首相とIOCのトーマス・バッハ会長の電話会議でのことだったが、この場に同席していた組織委の森会長は、当時の経緯を昨年4月3日付の朝日新聞のインタビューでこう語っていた。

「会議の30分前に来てくれ、と安倍さんに言われてね。彼は1年延期というから、『2年にしておいた方がいいのではないですか』と聞いたら、『ワクチンの開発はできる。日本の技術は落ちていない。大丈夫』と言う。(来年9月の自民党総裁任期満了を踏まえて)『政治日程もあるよな』と言ったら、『あまり気にしないでくれ』と。安倍さんはかなり明快に『これでいいんだよ、1年でいいんだ』と言った。(安倍首相は)21年に賭けたんだ、と感じたよ」


■産経の阿比留瑠比も1年延期について「ワクチン開発まで計算した安倍首相の執念」と絶賛していた

 つまり、当時の安倍首相は“1年以内に国産ワクチンができる”などという夢物語を語って1年延期をゴリ押したのである。しかも、これは森会長の証言だけではない。「安倍氏にもっとも近い御用記者」と呼ばれてきた産経新聞の阿比留瑠比記者らが執筆した昨年4月5日付の産経記事でも、こう書かれていた。

〈最終的に「1年程度」で決着したのは、中止を避けるためにワクチン開発の見通しまで計算した安倍晋三首相の執念と周到な根回しがあった。〉
〈当時、森氏の手元には「今秋」「1年程度」「2年程度」の3案があったが、感染の終息見通しが立たない今秋案は早々と消えた。2年延期は安全策に見えるが、首相は選手選考のやり直しや追加費用が膨大になることで「中止になりかねない」と危惧した。首相は「来年1月には(新型コロナの)ワクチンができている」とも考えた。来夏開催なら、聖火リレーを始める時期を考えても間に合う。ワクチン開発の見通しと再来年の場合の中止リスクまで考え、1年延期で森氏を説き伏せた。〉

 この産経記事は「安倍首相が自分の首相在任期間中に五輪を開催したいために1年延期になった」という指摘を打ち消すために情報をリークして御用記者に書かせたものとしか考えられないが、そこでも「来年1月にはワクチンができている」という主張がなされていたのである。

 いや、安倍首相は「1年延期」を決めた直後である昨年3月27日におこなわれたG20首脳会議でも、「世界の英知を結集させて治療薬やワクチンの開発を一気に加速させる」と述べた上で、東京五輪を1年後に「人類が新型コロナに打ち勝った証しとして、完全な形で実施する」と宣言。さらに昨年5月6日に生放送されたネット番組でも、五輪開催の是非を問う質問者の声に対し、「オリンピックを成功させるためにも、治療薬・ワクチンの開発を日本が中心になって進めていきたいと思っております」と発言していた。

 この発言には、一緒に番組に出演していた京都大学iPS細胞研究所所長でノーベル賞受賞者の山中伸弥教授が「(五輪開催を)可能にするだけのワクチン量をあと1年で準備できるかどうかというと、かなり幸運が重ならない限り、ワクチンだけでは難しい」とすかさずツッコミを入れていたが、ご存じのとおり、この指摘は的中。安倍首相が森会長に語った国産ワクチンの開発はおろか海外製薬メーカーのワクチン確保もままならず、G7先進国のなかでも接種開始は遅れに遅れ、東京五輪開催中である7月30日時点で2回接種が完了した人は全体のわずか27.6%にすぎない。


■この期に及んで「首相在任中の開催にそれほどこだわりはなかった」と言い張る安倍の厚顔

 ようするに、是が非でも自分の任期中に五輪を開催したいがために“1年後はワクチンが普及している”と主張して「1年延期」を決めたくせに、いま、その肝心のワクチンは不足して「打ちたくても打てない!」という声が溢れていることから、安倍前首相は「1年延期」の根拠にしたワクチンを封印。代わりに、「緊急事態宣言などで感染者数や重症者数を抑え込むことが出来ると判断した」などと言い出したのである。いくら安倍前首相が強固な歴史修正主義者であるとはいえ、あまりに歴史修正が早すぎるだろう。

 しかも、噴飯モノだったのが、このあとの発言だ。読売のインタビューで「「1年延期すれば何とかなる」と開催を決めました」と語ったあと、安倍前首相はこうつづけたのだ。

「首相在任中の開催にはそれほど、こだわりはなかったです。大切なのは中止することではなく、様々な知恵を出し合って安全で安心な大会を行い、多くの人に感動を与えることだと考えました」

 この期に及んで「首相在任中の開催にはそれほど、こだわりはなかった」って、まったくよく言うよ、という話だ。実際、「1年延期」が決定した昨年3月24日のバッハ会長との電話会談の前に、読売新聞は「五輪 中止回避へ「次善の策」 首相、在任中の開催目指す」と報道。前出の森会長のインタビューでは、「政治日程もあるよな」と森会長が言うと「あまり気にしないでくれ」と安倍首相は語ったとあるが、これがポーズにすぎないことは森会長もわかっていたはず。実際現に、朝日のインタビューがおこなわれた昨年3月31日の2日後である4月2日に開かれた会合では、森会長は「1年延期」について「政治日程も合わせて判断した」と語っている。

 総裁任期は今年9月末、衆議院は今年10月に任期満了となる。当時、安倍首相は1年の延期によって7月に東京五輪を成功させ、その勢いを買って総裁任期の延長を宣言、9月中に総裁選を実施して10月に総選挙になだれ込む……という政治日程を思い描いていたとされている。つまり、現実的な「2年延期」案を蹴ったのは、東京五輪を自らの権力維持のためだった。それを「首相在任中の開催にはそれほど、こだわりはなかった」とは、ちゃんちゃらおかしい。


■都合が悪くなると逃げ出す無責任政治家が自民党支持者の間で「ポスト菅」の1位に

 とまあ、嘘だらけ、無責任発言だらけだった読売新聞のインタビューだったが、安倍前首相自身はおそらく、このインタビューを手始めに、五輪への沈黙を解禁、金メダルラッシュのお祭り騒ぎに乗じるつもりだったのだろう。

 実際、安倍は台風被害拡大の最中にラグビーW杯の日本代表の活躍にTwitterで大はしゃぎしたこともあるように、これまでもスポーツを使って自分の失政をごまかし、人気取りに最大限利用してきた。

 今回もおそらく読売インタビューの次に、Twitterで金メダル祝福ツイートを連発、メディアに出まくって“東京五輪を実現したのは俺だ!”と猛烈にアピールする計画を描いていたはずだ。そして、自らの政治的復権、再登板待望論にはずみをつける──。

 もっとも、冒頭で述べたように、そのもくろみは検察審査会の「桜を見る会」前夜祭問題の再捜査開始決定によって見事に散ってしまった。しばらくは、金メダルを利用したくても浮かれたツイートがしづらい状況だ。

 しかし、油断してはならない。厚顔無恥でなるこの男は、チャンスさえあれば、またぞろ自分の不正や失政にすべて頰かむりして、再び権力の表舞台に躍り出てくる。しかも、恐ろしいのは、こんな無責任の極みのような人間に、いまも多くの国民が騙されているという事実だ。実際、時事通信が実施した7月の世論調査では、「次の首相にふさわしい人物」として全体で4位、自民党支持層では1位に安倍前首相の名前があがっていた。

 だからこそ、私たちはこの男の責任を追及しつづける必要がある。本日31日、東京都の新規感染者数はついに4000人を超えたが、そんな未曾有の状況下で東京五輪が開かれているのは、すべてこの男の私利私欲のための判断であり、安倍晋三こそが“最大の戦犯”なのだ

水井多賀子
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/292829

小林節 慶応大名誉教授
1949年生まれ。都立新宿高を経て慶大法学部卒。法学博士、弁護士。米ハーバード大法科大学院のロ客員研究員などを経て慶大教授。現在は名誉教授。「朝まで生テレビ!」などに出演。憲法、英米法の論客として知られる。14年の安保関連法制の国会審議の際、衆院憲法調査査会で「集団的自衛権の行使は違憲」と発言し、その後の国民的な反対運動の象徴的存在となる。「白熱講義! 日本国憲法改正」など著書多数。新著は竹田恒泰氏との共著「憲法の真髄」(ベスト新著) 5月27日新刊発売「『人権』がわからない政治家たち」(日刊現代・講談社 1430円)

ここがおかしい 小林節が斬る!
常識で考えろ! 安倍前首相「不起訴不当」が意味するもの
公開日:2021/08/04 06:00 更新日:2021/08/04 06:00

     (小林節慶応大名誉教授(C)日刊ゲンダイ)

 公選法は有権者を買収・供応してはならないと規定している。それは犯罪で、5年以下の懲役または禁錮に加えて当選も無効になる。

 安倍首相(当時)は、首相が各界功労者を招くべき「桜を見る会」に自分の選挙区の後援会員を多数招き、都内のホテルでその前夜祭を行っていた。その宴会の費用が参加者が支払った会費では賄えず、5年間で900万円を安倍事務所の資金で補填した。

 これは一見して明らかに公選法違反の買収・供応であるが、昨年12月、検察は、後援会会計責任者であった安倍代議士の第一秘書を政治資金規正法上の不記帳の罪で略式起訴で終了させた。その際、安倍氏個人の現金を預けてあったものから、その秘書が勝手に出金したとされた。

 しかし、上司から預かった個人的なお金を900万円も「勝手に」支出して横領罪にもならず、かつ、「買収・供応」はおとがめなしで、その記帳がなされなかった形式犯の略式起訴で済まされて良いものであろうか?

 これでは、首相であれば国家予算の目的外支出(国の功労者ではなく自分の後援会員の接待に流用した財政法違反)が許され、かつ、ポケットマネーで選挙区民を買収・供応することが許され、単に、その買収資金を記帳しなかったことだけを秘書が略式起訴されて一件落着とは、法律の存在をあまりにもバカにした話である。

 日本国憲法の下で、わが国は民主的法治国家であるはずだ。主権者国民の直接代表である国権の最高機関・国会が制定した法律は、誰に対しても平等に適用されるべきものだ。それが法治国家で、法の下の平等である。

 かつて英国に行政監察の調査に行った際に接した、「法典を閉じて、常識に照らして判断せよ」という格言があったが、今、それが心の中で蘇ってきた。検察という行政機関(司法の入り口)による法律に照らした判断(形式犯の略式起訴)に対して、世間の常識に照らした判断が、まさに、今回の「不起訴不当」の議決であろう。

 それでも検察が動かないならば、やはり、政権交代で内閣を代えて、この疑惑に関わる行政情報を公開するしかないだろう。
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コメント
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●青木理さん「たかが検査なんですよね…検査がこれだけ増えないというのは…明らかに政府が無能だからだと思いますよ」と一刀両断!

2020年05月13日 00時00分12秒 | Weblog

青木理さん『情報隠蔽国家』…「客観的な事実すら隠蔽し…ねじ曲げて恥じない為政者たちの姿」を報じも… ↑】



リテラの記事【安倍首相はPCR検査拡充を「やる気」なんてなかった! 保健所パンクを放置し民間検査を進めなかった原因を徹底検証】(https://lite-ra.com/2020/05/post-5408.html)。

 《安倍首相は…「もちろん、本気でやる気がなかったというわけではまったくありません。私は何回も、とにかく(検査)能力を上げていくと。実際、能力は上がってきているわけであります。国としてできることは、予算をつけて能力を上げるということでありまして」 抗弁するにしてもよくもまあ、こんな言葉が出てくるものだ》。

   『●<それにつけてもアベ様の無能さよ>…大量検査・隔離・追跡、
        さらに、地域のサンプリング検査…どれ一つ出来ないアベ様ら
   『●相も変わらず大量検査せず…《政府は人々を犠牲にして「国難」を
     乗り切る集団免疫路線をとっていると思わざるをえない》(小倉利丸さん)
   『●【黒鉄好 アベノマスクはやはり利権だった!~「疑惑の1社」
     驚愕の事実】《復興副大臣へ「献金」…若松謙維参院議員(公明、比例)》
   『●《韓国…国防予算の削減…新型コロナウイルス対策に振り向け…極めて
       合理的な判断…その合理は日本では通用しない…》(立岩陽一郎氏)
   『●アベ様により報道・メディアは統制され、私権のみがますます制限…
     この期に及んでも、お預けした税金は市民のためには満足に使われず
   『●森ゆう子議員「本気度が足りない」…アベ様は《国民がどれくらい
     コロナに苦しんでいるかの数字ぐらい連日頭に入れておく》べきなのに…

 超多忙を極める保健所にアベノカビマスクの検品させる愚。《あらゆる》アベ様の「政」《に当てはまる下の句がある》、<それにつけてもアベ様の無能さよ>。
 《青木理氏は「あえて言いますけど、たかが検査なんですよね」と言い、その数が一向に増えないことの安倍首相の責任に言及し、「検査がこれだけ増えないというのは目詰まりと安倍さんおっしゃってましたけど、ごめんなさい、僕は明らかに政府が無能だからだと思いますよ」と述べていたが、この“やる気ゼロの無能政権”にこのまま任せていていいのか、国民は、よくよく考えるべきだ》。無為無策、無能なアベ様。自身の政治〝生命〟を守ることには何でもするのに、市民の命や生活を守る気は全くない。不作為な〝政〟は、最早犯罪的で、大人災。

 先日の首相会見で、相変わらず「更問い」もなく、プロンプターによる台本朗読会・ポエム発表会の打ち切り理由「外交日程」って何だったの? 海外へのお電話?? アホですか?
 リテラの記事【安倍首相の緊急事態宣言延長会見に愕然! 持続化給付金を「早くて8月」と間違え、追加補償も提示せず「絆があれば」のポエム】(https://lite-ra.com/2020/05/post-5406.html)によると、《記者会見で、安倍首相はこの期に及んでもまるで実感が感じられない空疎なポエムを読み上げた。一方、どのような基準・判断で緊急事態宣言を解除するのか、納得のいく根拠はまったく示されなかった。そもそも今回の延長期限自体、「キリがいい」という理由で今月末までに決まったと報じられているが、いまだPCR検査数が増えていない状況で、一体どうやって判断するというのか。率先しておこなうべき検査・医療提供体制の強化という自分たちの仕事もやらないまま、国民にだけ痛みを押し付けようというのである。…安倍首相の会見中から〈#俺たち自粛お前は辞職〉というワードがトレンド入りしているが、あまりにも当然の要求だと言わざるを得ないだろう》。
 さらに、【官邸でコロナ危機管理を担当する中枢部隊「事態室」のヤバい実態! 地下の三密空間、パワハラ疑惑、職員が自殺…】(https://lite-ra.com/2020/05/post-5407.html)によると、《東京都で5月1日、2日と連続で感染者数が150人を超えるなど、収束の目処がたたない新型コロナウイルス。安倍首相も緊急事態宣言の延長を決定した。安倍政権の危機対応の甘さが長引く感染を生み出したことは、今さら説明するまでもないが、この甘い感染対策は政権内部でも同様らしい。首相のお膝元である内閣官房や内閣府で感染者が相次いでいるのだ》。

 この緊急時にも、息吐く様にウソをつき続けるアベ様…あぁ、内閣支持率4割の悲惨さ。
 さらにさらに、【安倍首相がまた「死者数は正確」「必ずPCR検査」デタラメ強弁! 解剖医からは「死亡者のPCR検査を拒否された」の声が多数上がっているのに】(https://lite-ra.com/2020/05/post-5409.html)によると、《そう、安倍首相はこの期に及んで死亡者数は正確だと言い張ったうえ、その根拠を「だいたいCT検査をやっている」「新型コロナウイルス感染症が疑われるかどうかはお医者様にとっては直ちに判断がつく」などと、語ったのだ。それだけではない。安倍首相は記者会見と同日、「夕刊フジ」のインタビュー記事に登場したのだが(この状況でフェイク連発のネトウヨタブロイドの単独インタビューに応じる神経が信じられない)、「ネットやワイドショーの事実関係が不確かな情報が流れている」という質問に、こう答えているのだ。…こちらは御用メディアだという安心感からか、「だいたい」ではなく、「新型コロナウイルスを疑うような所見があれば、必ずPCR検査を行う」と「必ず」と断定しているのだ》。

 さらにしつこく、【安倍首相「ワクチンと治療薬を開発し来夏五輪開催」に山中伸弥教授が「幸運が重ならないと難しい」「がんばっても間に合わない」】(https://lite-ra.com/2020/05/post-5410.html)によると、《そのなかで、来年7月に延期された東京五輪について山中教授が厳しいとの見方を示し、安倍首相がまたも醜態をさらすというシーンがあった。…蓋をあけてみると、採用された視聴者からの質問は意外とストレートに安倍政権のコロナ対応を追及するものが多かった。PCR検査の少なさを指摘する質問や、医療用マスクや防護服の確保がなぜ後手になったのか問いただす質問、布マスク配布をめぐる疑惑に触れた上でいつになったらマスクが一般に流通するのかを問う質問、給付に関する質問……。もっとも、安倍政権のひどすぎるコロナ対策を見ていれば、誰でも素朴に抱く疑問ばかりで、いかにふだんの記者クラブの会見がひどいかの証明とも言えるが、それはともかく、これらの質問について、安倍首相はしどろもどろになりながら答えになっていない詭弁を繰り返し、それに対し山中教授が「追加の給付を」「大学の設備や人材も活用していまの100倍のPCR検査を」と次々安倍首相に注文するシーンもみられた》。

 重ねて、【安倍自民党の遅すぎる家賃支援案がひどい! “家賃払えず廃業”の声続出なのに「まず金融機関を活用しろ」と現実無視】(https://lite-ra.com/2020/05/post-5411.html)によると、《まず、あまりに遅すぎる、と言うほかない。…しかも、きょう取りまとめた案を公明党と協議し、与党案として〈近く政府に提言する予定〉(テレ朝ニュース7日付)という。こんな悠長な姿勢でどこに「スピード感」があるというのか……。…しかも、この自民党案では、この家賃支援が受けられるのは、前年同月比で収入半減か、3カ月間で平均30%以上減収した事業者だけ。さらに賃料の3分の2の助成には上限が設けられており、その金額は、中小・小規模事業者が月50万円、個人事業主は25万円。この上限金額は東京の事業者の平均賃料を参考にしたというが、立地が良いために賃料が高いミニシアターやライブハウスなどの場合、月の家賃の半分にもならない場合もあるだろう》。

   『●良心の呵責? 「ないわな、そんなもん。でなきゃ、
       過労死遺族の方々が傍聴する中、こんな法案、…」

 冷酷…あの時とおんなじ「良心の呵責? 「ないわな、そんなもん。でなきゃ、過労死遺族の方々が傍聴する中、こんな法案、…」」。
 さらに、最後も。【「コロナの犠牲でなく、えらい人が考えた基準の犠牲になった」という遺族の訴えに加藤厚労相が“国民の判断の目安にすぎない”と開き直り】(https://lite-ra.com/2020/05/post-5412.html)によると、《しかし、事ここに至っても、安倍政権には自分たちの判断によって犠牲者を出してしまったことへの反省は一切ない。それどころか、本日おこなわれた衆院厚労委員会では、加藤勝信厚労相が逆ギレし、自分は悪くない。国民や保健所が悪いと自身の責任をすべて転嫁したのだ。加藤厚労相といえば、4月29日の参院予算委員会で “4日ルール”について問われた際、「『37.5度4日』というのは、ようするにそこ以上超えるんだったら必ず受診をしていただきたい、そういうことで出させていただいた」などと強弁。国民もメディアも熱が出ても相談・受診するのは4日以上待てという意味だと受け止め、実際に「まだ日数が足りない」「4日経っていない」と検査してもらえないケースが相次ぐなど現場で運用されてきた現実があるというのに、加藤厚労相は“自分は最初からそんなことを言っていない”と開き直った》。

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https://lite-ra.com/2020/05/post-5408.html

安倍首相はPCR検査拡充を「やる気」なんてなかった! 保健所パンクを放置し民間検査を進めなかった原因を徹底検証
2020.05.05 09:38

     (首相官邸HPより)

 緊急事態宣言の期限延長を受けて、昨日4日、記者会見をおこなった安倍首相。延長にともなう補償策を打ち出さなかったことは既報でお伝えしたが、一向に増えないPCR検査についても、無責任極まりない発言をおこなった。

 安倍首相は「PCR検査の実施可能数を2万件に増やす」と豪語しているが、いまだに検査数は1万件にも届かない体たらく。捕捉できていない感染者がかなりの数にのぼることは明白で、この調子では緊急事態宣言の解除など到底おこなえないような状態にある。当然、会見では記者からもPCR検査についての質問が相次ぎ、「PCR検査を本気で増やそうとしていなかったということなのか、それとも実際に本気で増やそうとしたのに本当に増えなかったのか」と問われたのだが、そこで安倍首相はこんなことを言い出したのだ。

「もちろん、本気でやる気がなかったというわけではまったくありません。私は何回も、とにかく(検査)能力を上げていくと。実際、能力は上がってきているわけであります。国としてできることは、予算をつけて能力を上げるということでありまして」

 抗弁するにしてもよくもまあ、こんな言葉が出てくるものだ。安倍首相はようするに「本気でやってきた」とは胸を張れず、「やる気がなかったわけじゃないんだけど」「検査能力を上げろとは言った」と、宿題を忘れた小学生みたいな稚拙な言い訳を繰り広げたのである。

 だが、安倍首相に「そこそこのやる気」さえあったとはとても思えない。

 たとえば、PCR検査が増えない理由について、安倍首相は「本日の専門家会議の分析、提言」だとした上で、原因のひとつに「各自治体における保健所の業務過多」を挙げた。しかし、後手後手対応で「保健所の業務過多」を放置してきたのは、言うまでもなく安倍政権だ。

 実際、そのことを象徴する、唖然とするような発表を厚労省が4月30日におこなった。それは、こういうものだ。

〈厚生労働省は2020年5月中旬をメドに、新型コロナウイルス感染者の情報を全国で一元管理する情報システムを稼働させる。全国の保健所や病院が感染者情報を新システムに入力することで、国や自治体などが感染状況をいち早く共有できる体制を整え、医療機関は患者の治療にも活用する。〉
〈これまで感染者情報を集約するには保健所から都道府県に報告するなどの段階を経ていたが、新システムでは保健所や病院が直接入力する体制に移行する。システム開発費用は10億円程度という。〉(日経クロステック1日付)

 「感染者情報の全国一元化」などという初期の初期に導入しておくべきシステムを、5月中旬に稼働させる……。この遅れっぷり自体が衝撃的だが、感染者情報の管理という観点だけではなく、これは安倍政権に、保健所に集中している業務を軽減しようという視点がまるでなかったことの証明でもある。


■民間のPCR検査体制はなぜ構築されなかったのか? 理由は「金がかかる」から

 そもそも、保健所が大変なことになるというのは最初からわかっていたことだ。事実、歴代の自民党政権は社会保障費を抑え込むために保健所を削減1992年には852カ所あったが、2019年には472カ所にまで減少した。そして、新型コロナ対応で保健所が圧迫されるということは2月の段階から野党が指摘、体制の強化を訴えていた。だが、その意見を無視してきただけではなく、保健所から「限界を超えている」という悲鳴があがっている最中に、妊婦向け「アベノマスクの不良品の確認作業までを一部の保健所がおこなわされていたことも判明している。

 にもかかわらず、PCR検査数が増えない理由を安倍首相は「保健所の業務過多」にあると言うだけで、自分がその体制強化を怠ってきたことの責任は頬かむりするのだ。

 いや、大前提として、PCR検査数の少なさについてはもう3カ月近く指摘されてきたことなのだ。実際、『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)はPCR検査数の少なさを一貫して疑問視し、ドライブスルー検査や発熱外来の設置などを提案しながら徹底した検査の実施を訴えてきた番組だが、2月13日の放送ですでに「民間の検査機関を使えば、万単位の検査がすぐにでも可能だ」と伝えていた。2月の時点で民間検査の体制づくりが一気に進んでいれば、いまの状況はまったく違ったはずだ。

 では、なぜこのとき、民間検査の体制は構築されなかったのか。その理由は「民間検査には金がかかる」からだ。現に、厚労省幹部は「民間での実施は費用が高額になる」とコメントしていた(朝日新聞デジタル2月10日付)。

 やろうと思えばやれるのに、やらない理由が高額だから」……。しかも、『モーニングショー』ではこの放送回で、厚労省にPCR検査の保険適用を検討しているかと質問したのだが、その回答は「将来インフルエンザの検査キットのように一般病院でも簡単に検査できるようにすることが今後の課題。そうなれば商品薬として保険適用する」という、いま見ても信じられないような危機感のなさだった。その後、遅れに遅れて3月になってようやく公的保険が適用されるようになったが、期待された民間検査の活用はいまだに進んでいるとは言い難い状態だ。

 こうして振り返れば、いかに安倍政権にPCR検査を増やそうという「やる気がまったくなかったか、よくわかるというものだろう。一方、“安倍首相の代弁者”である田崎史郎氏は「厚労省の医系技官が医療行政を牛耳っている。大臣の言うことも、総理大臣の言うことをきかない人たちなんです」と説明しているが、これまで人事権を盾にして官僚を支配してきた安倍政権が、強権を発動できないわけがない。


■青木理は「検査が増えないのは明らかに政府が無能だから」と一刀両断!

 現に、安倍首相の「やる気のなさ」は予算にはっきりと表れている。前述したように、昨日の会見で安倍首相は「国としてできることは、予算をつけて(検査)能力を上げるということ」と述べたが、安倍政権が成立させた補正予算では、厚労省予算で「検査体制の確保」に49億円しか計上していない。新型コロナ収束後の消費喚起策「Go To キャンペーン」に1兆7000億円も充てておきながら、PCR検査体制の確保のための予算がそのわずか数百分の一とはあまりに少なすぎるが、じつはこの49億円は検査体制強化のための予算ですらない。PCR検査の自己負担分の免除のためと、新型コロナの発生動向調査の経費支援に割り当てられるものにすぎないのだ。

 さらに、国がまったく動かないために日本医師会や自治体が痺れを切らし、ようやく自治体で検査センターの設置がはじまったが、この予算について、各自治体は補正予算などから捻出している一方、安倍政権はそのための整備費用を補正予算に計上していない。29日の衆院予算委員会でこの問題を取り上げた日本共産党の志位和夫委員長によると、この検査センターの整備には「全国で数百カ所つくるとなれば200億円程度が新たに必要になる」と言うが、「Go To キャンペーン」に約1兆7000億円も計上する前にこっちに予算を回すのは当たり前の話だが、安倍首相はそれすらしなかったのだ。

 休業補償の問題とも通底するが、この安倍首相の「やる気のなさ」は、国民の健康や生命、暮らしを本気で守るつもりはない、ということの表れである。本日放送の『モーニングショー』でジャーナリストの青木理氏は「あえて言いますけど、たかが検査なんですよね」と言い、その数が一向に増えないことの安倍首相の責任に言及し、「検査がこれだけ増えないというのは目詰まりと安倍さんおっしゃってましたけど、ごめんなさい、僕は明らかに政府が無能だからだと思いますよ」と述べていたが、この“やる気ゼロの無能政権”にこのまま任せていていいのか、国民は、よくよく考えるべきだ。

(編集部)
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●相も変わらず大量検査せず…《政府は人々を犠牲にして「国難」を乗り切る集団免疫路線をとっていると思わざるをえない》(小倉利丸さん)

2020年05月02日 00時00分50秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



レイバーネットの書評【〔週刊 本の発見〕軽々しく五輪に乗ってはいけない!~『反東京オリンピック宣言』】(http://www.labornetjp.org/news/2020/hon155)。
日刊ゲンダイの記事【新規感染者数より刮目 日本と東京が陥る“高”陽性率の恐怖】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/272435)。

 《4年前のブラジルリオ五輪開催時に狙いを定めて出版された17名の執筆者による編著。東京2020五輪の問題を考えるうえでとても参考になる。収束不能な原発事故を起こしたこの国の首相が、軽々しくアンダーコントロールを騙り復興五輪を看板に掲げる人災五輪。国が決めたことに「どうせやるなら」派が軽々しくノッてしまう社会の空気って、なに? 国が招致した複合災害オリンピックに「未必の故意」の共犯者として私たちが動員されないためのストッパーとして、この本が出版されたことに感謝》。
 《新型コロナウイルスの新規感染者数の推移に疑問の声が上がっている。国内は11日の743人、累計感染者数が最大の東京都は17日の201人をピークに漸減傾向。感染拡大が抑制されているかのようだが、陽性率は高止まりしている。欧州が7%未満、韓国が3%ほどなのに対し、日本は約8・7%東京は約12・3%。市中感染が広がり、無症状感染者が増加している可能性が高い》。

 金(カネ)色の五つの輪なんて要らない。1年後に開催なんて無理でしょ? 今すぐに、中止し、COVID19対策に人員・資材・金銭を集中すべき。いまや、味をしめたアベ様や小池百合子「ト」知事らは、COVID19にも《アンダーコントロール》演出で時間を空費。《非常に多くの陽性者を見逃している可能性が高い》…大量検査・追跡・隔離していないわけですから、市中は恐ろしいことになっているはずです。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/WHO事務局長に踊らされた東京五輪】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202004250000138.html)によると、《結論は出たのではないか。IOC、WHO、東京五輪組織委員会、東京都、日本政府は早急に中止を宣言し、五輪予算を組み替え、コロナ禍に使うべきだ。終息後の経済復興の予算計上ばかりに気を使う政府だが、今そこにある危機を乗り越えてからの話を今する必要はない》。

   『●《WHOは「検査、検査、検査、疑わしければすべて検査。そして、
      隔離」と強調》…以降、ニッポンは何をやっていたか? 《賭け》?
   『●大量検査・隔離・追跡、さらに、地域のサンプリング検査が必要…
     アベ様や小池「ト」知事は、この数カ月、一体何をやってきたのか?

 週刊朝日のコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/もう中止すれば…大勢の命より大切な祭りなんてあるかいっ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/272345)によると、《「安倍晋三首相が…日本が負担することに同意した」(…IOC)…今はコロナ禍で大変で、前線に立つ医療従事者に特別報酬を与えないと可哀想。てか、永遠の2週間、終わりのない自粛期間で、生活ができなくなっている人もいるのではないか? お金が底をつき、死を身近に感じている人もいるだろう。みんな、そういうところに税金を使って欲しいよな。アレはどうしてこういう勝手なことをするんでしょうかね? …自分たちの夢が五輪招致であるのなら、自分たちの金を使えばいいだろ。大勢の命より大切な、祭りなんてあるかいっ。》

 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/問われるのは5月6日以降の戦略だ】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202004240000038.html)によると、《★官邸のそれと違い、先手先手で明確に「命を守る行動」を訴えた都知事・小池百合子の評価が高い…そこに選挙を目前に控えた選挙モードの顔がちらつくことも承知で小池百合子ここにありを強くアピールしている》。
 このコラムは頂けない…。酷い。「ト」知事の《評価が高い》!? どこ見てんだ?? 院内感染ひた隠しの小池「ト」知事が見えていない! 小池「ト」知事による院内感染人災、その責任をとるべきだ。大量検査もしない…。

   『●<それにつけてもアベ様の無能さよ>…大量検査・隔離・追跡、
        さらに、地域のサンプリング検査…どれ一つ出来ないアベ様ら

 レイバーネットの記事【政府は人々を犠牲にして「集団免疫路線」をとっているのか?~小倉利丸ブログ】(http://www.labornetjp.org/news/2020/1587793189355staff01)によると、《日本政府は人々を犠牲にして「国難」を乗り切る集団免疫路線をとっていると思わざるをえない日本の検査数の少なさをどう判断するか―低コスト高リスクの集団免疫路線としか思えない。文字通りの野放しではなく、調整しつつ感染を拡大させるという綱渡りをしようとしているのではないか。この2週間ほどは引き締めへと向っているようにみえる一方で、政府は網羅的な検査へと転換しようとはしていないことの意味を見過すことはできない。なぜ検査しないのか? 自分の身体がどのような状態にあるのかを知りたいというときに、知るために必要な検査を拒否する権限がなぜ保健所にあるのか。日本政府がとっている対応は、口では感染拡大防止を強調して、そのための外出自粛をなかば道徳的に脅かしながら、実際の対応は、感染拡大を事実上容認しているとしか思えない。その理由は・最も感染リスクの高い医療関係者への検査が実施されていない》。
 《文字通りの野放しではなく、調整しつつ感染を拡大させるという綱渡りをしようとしているのではないか》…いや、そんな高度な発想ではない。《野放し》に近い。クルーズ船対応の際も、無為無策でした。アベ様らが恣意的だとしたら、恐ろしい無能な「集団免疫路線」…異常で、過剰な被害が弱者へと…。そして、《最も感染リスクの高い医療関係者への検査が実施されていない》ことなどから、既に大量の院内感染人災が発生。それに口をつぐむ小池「ト」知事。《評価が高い》なんて、冗談ではない。

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http://www.labornetjp.org/news/2020/hon155

〔週刊 本の発見〕『反東京オリンピック宣言』

週刊 本の発見 毎木曜掲載・第155回(2020/4/23)
軽々しく五輪に乗ってはいけない!
『反東京オリンピック宣言』(航思社、2016年、小笠原博毅・山本敦久 編、2200円+税)評者:柏原康晴

 4年前のブラジルリオ五輪開催時に狙いを定めて出版された17名の執筆者による編著。東京2020五輪の問題を考えるうえでとても参考になる。

 収束不能な原発事故を起こしたこの国の首相が、軽々しくアンダーコントロールを騙り復興五輪を看板に掲げる人災五輪。国が決めたことに「どうせやるなら」派が軽々しくノッてしまう社会の空気って、なに? 国が招致した複合災害オリンピックに「未必の故意」の共犯者として私たちが動員されないためのストッパーとして、この本が出版されたことに感謝。

 第三部「運動の継承」では、これまで各国で開催された国際博覧会や五輪イベントで起きたむき出しの暴力について、それぞれ著者の視点で通底するものが語られている。「人類館事件」(注)で有名な1903年第五回内国勧業博覧会が、大阪日本橋周辺の木賃宿を解体して人々が「釜ヶ崎」へと叩き出された場所で行われた事には驚いた。(↓「人類館」の展示)

 時に五輪開催国は、メキシコ五輪前夜のような銃弾での大量虐殺さえ起こす。東京の都立公園の野宿者追い出しと霞ヶ丘アパートの解体も、一見ソフトな対応を装いながら真綿で首を絞める執行者の手口が、ずっと立ち会っていたふたりの若い語り部から痛々しく伝わる。

 わずか数日の祭りのために数百年単位で作られた自然環境を破壊、巨大な都市再開発の口実として企業へ土地超大安売り、建築規制の法令無視が常態化する様子も伝わる。

 この時点では近未来だった東京2020に向けて、第二部「レガシー」では石川義正が「リップサービスとしてのナショナリズム」を書いている。このポップな文体で締めくくりは単なる皮肉とも思えない。すでに私たちはポンコツで有害過ぎるテーマパークの共犯者だ。言い逃れなど出来ない。

 一部紹介しよう。
…もちろん「土人」に人権は不要である。私たちひとりひとりが「ディズニーランド」日本の「キャスト」として、「アニメランド」(小池百合子)日本のコスプレイヤーとして生きるのだ。(中略)2020年の東京オリンピック、さらにその後にやってくる日本の壊滅的な社会・経済状況にむけて、おそらくコールハースがいうように「歴史は茶番劇ではなく、サービスとして蘇る」はずだ。享楽の口実として再生する「日本らしさ」ーー天皇制、八紘一宇、七生報国、民族差別等々である。…

 第四部「アスリート」では、山本敦久が「アスリートたちの反オリンピック」と題して、ローマ五輪でモハメド・アリの選手としての苦悩と晩年の懐柔について書いている。メキシコ五輪陸上男子200m表彰台で見せたブラック・パワーの抗議(写真)。その後日談は日本で知られているのだろうか。3人のアスリートは最後まで身体で訴えたのだ。

(注)「人類館事件」=1903年に大阪・天王寺で開かれた第5回内国勧業博覧会の「学術人類館」において、アイヌ台湾高砂族(生蕃)・沖縄県(琉球人)・朝鮮(大韓帝国)・清国・インド・ジャワ・バルガリー(ベンガル)・トルコ・アフリカなど合計32名の人々が、民族衣装姿で一定の区域内に住みながら日常生活を見せる展示を行ったところ、沖縄県と清国が自分たちの展示に抗議し、問題となった事件である。


〔付記〕この本の筆者の多く、集団的に作られています。それによって内容が多角的に論じられています。そのため、あえて以下に目次と筆者を紹介します。

●巻頭言
イメージとフレーム―五輪ファシズムを迎え撃つために(鵜飼哲)

●第一部 科学者/科学論
私のオリンピック反対論―スポーツはもはやオリンピックを必要としない(池内了)
災害資本主義の只中での忘却への圧力―非常事態政治と平常性バイアス(塚原東吾)

●第二部 レガシー
先取りされた未来の憂鬱―東京二〇二〇年オリンピックとレガシープラン(阿部潔)
「リップサービス」としてのナショナリズム(石川義正)

●第三部 運動の継承
メガ・イヴェントはメディアの祝福をうけながら空転する(酒井隆史)
貧富の戦争がはじまる―オリンピックとジェントリフィケーションをめぐって(原口剛)
オリンピックと生活の闘い(小川てつオ)
反オリンピック(ジュールズ・ボイコフ)
祝賀資本主義に対抗する市民の力(鈴木直文)
ありがとう、でももう結構―オリンピック協約の贈与と負債(フィル・コーエン)
トラックの裏側―オリンピックの生政治とレガシー・ビジネス、そして効果研究(友常勉)

●第四部 アスリート
競技場に闘技が入場するとき(小泉義之)
アスリートたちの反オリンピック(山本敦久)
なぜ僕がいまだにオリンピックを憎んでいるのか(テリエ・ハーコンセン)

●反東京オリンピック宣言―あとがきにかえて(小笠原博毅)


*「週刊 本の発見」は毎週木曜日に掲載します。筆者は、大西赤人・渡辺照子・志真秀弘・菊池恵介・佐々木有美、根岸恵子、杜海樹、ほかです。
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/272435

新規感染者数より刮目 日本と東京が陥る“高”陽性率の恐怖
2020/04/26 06:00

     (発信はお手盛り(C)日刊ゲンダイ)

 新型コロナウイルスの新規感染者数の推移に疑問の声が上がっている。国内は11日の743人、累計感染者数が最大の東京都は17日の201人をピークに漸減傾向。感染拡大が抑制されているかのようだが、陽性率は高止まりしている。欧州が7%未満、韓国が3%ほどなのに対し、日本は約8・7%東京は約12・3%。市中感染が広がり、無症状感染者が増加している可能性が高い。パンデミックとなった欧州では、陽性率が7%を超えると死者数が増えたとの分析があり、むしろ状況は危うい。

 都のデータをめぐり、京大iPS細胞研究所所長の山中伸弥教授がホームページで〈注目すべきは検査件数に対する陽性者の割合(陽性率)〉と指摘。こう続けていた。

〈2月は3%、3月になって4%、7%と増加し、3月末には18%に急増、4月は中旬まで19%を維持しています。検査件数には、同じ人に複数検査した件数も含まれているという事ですので、実際の陽性率はさらに高いと考えられます。これは危険領域です。非常に多くの陽性者を見逃している可能性が高いと推定されます〉

 都の検査件数は16日の1498件をピークに減少傾向。日本全体では安倍首相が6日に「1日当たりの実施可能数を2万件に増やす」と胸を張ったものの、いまだ数千件水準にとどまっている

 山野美容芸術短大客員教授の中原英臣氏(感染症学)はこう言う。

「日本は一貫してPCR検査件数が少なく、新型コロナの統計データは議論の叩き台としては不十分ですし、信用もできない。岡江久美子さんの急逝は気の毒でなりません。昨年末に初期の乳がんで手術し、今年1月末から2月半ばまで放射線治療を受けていたとなると、免疫力も体力も相当落ちている。そうした中で発熱し、医師の指示に従って自宅待機したところ、容体が急変して緊急入院し、ようやく受けたPCR検査で陽性と判明したといいます。明らかに感染を疑う事例なのに、しゃくし定規に待たせる日本のシステムは訳が分からない。医療事故と言っていいと思います。こうしたデタラメが感染を拡大し、実態を見えなくする要因になっている。都内の特定地域で無作為に1000人ずつ選び、PCR検査と免疫検査を速やかに実施し、実態把握に努めるべきです」


■7%超で死者2割増

 千葉大大学院の樋坂章博教授(病態検査学)らの研究グループが初期の感染拡大の程度が近い欧米各国の検査状況と死者数の関係を比較したところ、陽性率7%未満の国はそれ以上の国に比べ、死者数を1~2割に抑えられていることが分かったという。早く手を打たなければ、救命の機会をみすみす逃すことになる。
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●《国民が信用しない政府》《調査しない政府》など《……ない政府》(鈴木耕さん)…そんな独裁者が〝戒厳令〟という凶器を振り回す…

2020年04月04日 00時00分57秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



神保哲生さんによる、ビデオニュース・ドットコムの記事【政府が密かに手に入れていたロックダウン権限を検証する/ニュース・コメンタリー (2020年3月31日)】(http://www.videonews.com/commentary/200331-01/)。

 《東京都内の新型コロナウイルスの感染者数の急増を受けて、緊急事態宣言の発令が秒読み段階に入ったとの観測が広がる中、実は安倍政権は3月末に、強制力を持たないコロナ特措法を遙かに超える、都市のロックダウンさえ可能になる強い法的権限を手に入れていたことが、ビデオニュース・ドットコムの取材でこのほど明らかになった。これは3月26日に政府が政令を変更し、新型コロナウイルスを感染症法の33条の適用対象に組み入れたことによるもの》。



【政府が密かに手に入れていたロックダウン権限を検証する】
 (https://youtu.be/7q4ZldlXy0E


 やはり、どう考えても、独裁者に〝戒厳令〟という凶器を振り回させることに反対だなぁ。

 マガジン9の記事【言葉の海へ 第113回:……ない政府(鈴木耕)】(https://maga9.jp/200401-4/)によると、《国民が信用しない政府 …品不足に陥っているマスクとは違って、これらの食品は今までと同じ供給量はあるのだ。それでも人々は店に殺到する、買いだめに走る。なぜだろう? 理由は簡単だ。人々が、政府の言うことを信用していないからだ。「だって政府って、いつも言ってることとやってることが違うじゃん?」ということだ。信用できないから自己防衛に走るのだ。…ワケが分からない政府 … 説明しない政府 … 引き返さない政府 … 調査しない政府 … 謝らない政府 … 自分で決められない政府 … 悪口しか言わない(安倍)政府 …世界を見渡したって、独裁者とか強権政治家などと言われる宰相はいるけれど、ウソつき」呼ばわりされるのはかなり珍しい。ぼくらは、そういう人をもう7年半近くも首相として戴いていることになる。そろそろ悪夢から醒めてもいい頃だと、ぼくは痛切に思う》。
 《国民が信用しない政府》《説明しない政府》《調査しない政府》など《……ない政府》(鈴木耕さん)。ただ、いま、そんな独裁者がやれる、やろうとしている〝戒厳令〟という凶器を振り回す行為、ブログ主はやはり賛成できない。一千万歩譲って、〝戒厳令〟が必要だとしても、アベ様では嫌です。狂気な凶器を息吐く様にウソをつく、数々の犯罪を犯している方、一切責任も取らない方が振り回す…そんなの嫌です。《しかし、それには透明性のあるデュープロセス(適正手続き)と、国民に対して真摯な説明が尽くされることが大前提となるはずだ》。

   『●政治判断の《根拠》は? 《国家のリーダーとして、権力を預かる
     者はその責任と、権力行使の影響を、十分に自覚しなければならない》

 日刊ゲンダイの記事【コロナ「首都封鎖」高齢者を直撃 法改正で道路遮断も可能】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/271258)によると、《「27日に感染症法の政令が一部改正され、都道府県知事はビルなどの封鎖が可能になった。また、周辺の道路を最長72時間、封鎖することもできるようになった」(永田町関係者)と、緊急事態宣言とは“別ルート”での「封鎖」も取り沙汰されている》。
 どうも、ミソは「3月26日に政府が政令を変更し、新型コロナウイルスを感染症法の33条の適用対象に組み入れたこと」だったようだ。生中継で後藤祐一氏の国会審議を見ていたが、理解できていなかった…。しかも、この政令の変更過程がかなりいい加減で、審議の跡が見られない。いつもながら、当然、議事録もない。
 一方、《木村草太氏は、感染症法の33条だけではいわゆるロックダウン(都市封鎖)はできないと指摘》し、《この法を根拠に広域のロックダウンを実現することは難しいだろう》と。逆に言うと、アベ様が、何時ものごとく、デタラメな違法なこと(期限の3日以内を延長したり、地域を拡大したり)をおこなえば、骨抜きにされ、独裁・人治国になる恐れが。《法律の条文をねじ曲げて適用すれば乱用の危険性が高まる》と。


 神保哲生さんによる、ビデオニュース・ドットコムの三つのインタビュー。
 【日頃オープンな議論ができない政権には非常時の強権発動を委ねられない/山尾志桜里氏(衆院議員) インタビューズ(2020年3月31日)】(http://www.videonews.com/interviews/20200331_yamao/)によると、《安倍政権が、新型コロナウイルスを感染症法33条の対象に組み込むことで、国会審議を経ずに事実上のロックダウン(都市封鎖)権限を得たことについて、衆議院議員の山尾志桜里氏は、このような強権の発動を可能にする政令の変更を議論を抑圧したまま行えば、国民の不信感を買うのは当然のことだと述べた》。


【日頃オープンな議論ができない政権には非常時の強権発動を委ねられない】
 (https://youtu.be/stOtVEDVNEk


 【強制力を伴う権限を得たければ特措法を改正すべきー感染症法の準用でロックダウンに踏み切るなら政府は説明を尽くせ/後藤祐一氏(衆院議員) インタビューズ(2020年3月31日)】(http://www.videonews.com/interviews/20200331_goto/)によると、《政府が新型コロナウイルスを感染症法33条の対象に組み込むことによって、国会審議を経ずに事実上のロックダウン権限を得たことについて、衆議院議員の後藤祐一氏にその成立過程の問題点などを聞いた》。


【強制力を伴う権限を得たければ特措法を改正すべきー感染症法の準用でロックダウンに踏み切るなら政府は説明を尽くせ】
 (https://youtu.be/S1UJlGVOaW4


 【法律の条文をねじ曲げて適用すれば乱用の危険性が高まる/木村草太氏(首都大学東京法学部教授) インタビューズ(2020年3月31日)】(http://www.videonews.com/interviews/20200331_kimura/)によると、《新型コロナウイルスに対応するために、政府が感染症法を準用することで強制的な道路封鎖が可能としていることについて、憲法学者で首都大学東京法学部教授の木村草太氏は、感染症法の33条だけではいわゆるロックダウン(都市封鎖)はできないと指摘した。木村氏は元来エボラ出血熱やペストなどの第1類感染症に対応するために設けられた感染症法の33条は、消毒が終わるまでのごく限られた期間に、極めて限られた区域への立ち入りを禁止にすることを前提としているため、この法を根拠に広域のロックダウンを実現することは難しいだろうと語った》。


【法律の条文をねじ曲げて適用すれば乱用の危険性が高まる】
 (http://www.videonews.com/interviews/20200331_kimura/


 ツイッター上で教えていただいた山中伸弥さんのブログに「5つの提言」(https://www.covid19-yamanaka.com/cont6/main.html)。つまり、《提言1 今すぐ強力な対策を開始する》《提言2 感染者の症状に応じた受入れ体制の整備》《提言3 徹底的な検査(提言2の実行が前提)》《提言4 国民への協力要請と適切な補償》《提言5 ワクチンと治療薬の開発に集中投資を》。

   『●《WHOは「検査、検査、検査、疑わしければすべて検査。そして、
     隔離」と強調》…以降、ニッポンは何をやっていたか? 《賭け》?


 さて、COVID19に諸外国がのたうち回り、《徹底的な検査》・《WHOは「検査、検査、検査、疑わしければすべて検査。そして、隔離」と強調》している最中、〝経済大国〟ニッポンでは、《晋民》に向けてアベ様が漸く具体策をお示しくださいました。
 リテラの記事【安倍首相のこの期に及んで「1住所あたり布マスク2枚」にネットでツッコミ殺到!「まさかエイプリルフール?」「コロナ大喜利やめて」】(https://lite-ra.com/2020/04/post-5345.html)によると、《国民の安全と経済は、これから一体どうなってしまうのか──。かつてないほどの危機感が高まるなか、本日夕方の政府対策特別本部で安倍首相は何を語るのかに注目が集まっていたが、そこで安倍首相は、なんとこんな発表をおこなったのだ。「全国で5000万枚余りの世帯すべてを対象に、1住所あたり2枚ずつ、布マスクを配布する」》…あぁ。
 一家2人以上なのですが、洗いつつ、ドライヤーで乾かして使いまわししろということなのかなぁ? 漸くの具体策…「1住所あたり布マスク2枚」(あとは自己責任ねぇ~)by「四月バカ」息吐く様にウソをつく方。竹やり》でCOVID19って、絶句。

   『●「人道なんてなかった」頃の「戦争できる国」の現実
   『●「竹やりで…」「特攻艇・震洋」「人間機雷・伏龍」…
         「最も戦争に接近した八月」に「愚かな戦争に学ぶ」
   『●(リテラ)「あの未曾有の福島第一原発事故を招いた
      “最大の戦犯”が、他ならぬ現内閣総理大臣・安倍晋三」
    「〝四月バカ〟では済まない、本質的●●。何食わぬ顔で
     《最大の戦犯》なアベ様。しかも、菅直人氏についての
     デマメルマガ事件」の犯人もアベ様だ。今も何食わぬ顔で、
     原子力「寄生」委員会のデタラメな「お墨付き」の下、
     核発電所再稼働を強行し、司法も役立たず、核発電所まで輸出する…
     大迷惑な核発電「麻薬」中毒者のトップがアベ様。
     《最大の戦犯》が犯罪を犯し続けている」

 西日本新聞のコラム【彼女はエープリルフールが嫌いだった…】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/596876/)によると、《▼混んだ電車の中。立っていた妊婦らしき女性に、高校生が「すぐに降りますので、どうぞ」と席を譲った。電車は次の駅に。ホームに出た高校生は、別の車両の扉から再び車内へ。女性に気を使わせまいとした、小さな、優しいうそだった ▼新型コロナの感染拡大で外出もままならず、鬱々とした日が続く。こんなときは悪質なデマや根拠のない中傷が飛び交いやすい。事の真偽にも神経を使いがちだ。けれど、決して人を傷つけず、すぐにばれて、笑える-。そんな優しい「うそ」を楽しめる心の余裕を、きょうくらいは持ちたい》。
 日刊スポーツのコラム【菅官房長官胸張った「月6億枚のマスク」どこへ】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202004020000066.html)によると、《1日の参院決算委員会で、このことを聞かれ、首相・安倍晋三は「ただちに直撃する。損失を補償せよという希望は承知している」としたが、国による直接的な損失補償は否定した。 ★同委員会で首相は「今この時点で緊急事態宣言を出す状況にはないと考えている」とも発言。ちゅうちょする理由は複合的だろうが「何よりも国民の命を守るために判断していきたい」とし、一方で「フランスのようなロックダウン(都市封鎖)はできない」と本音を見せた。ただ首相は全世帯に2枚のマスクの配布を行うことを明言。2月20日段階で「まもなく月産6億枚のマスク供給が可能」と胸を張った官房長官・菅義偉の会見の結果なら、政府の希望的観測に国民は翻弄され続けたといっていいだろう。…さまざまな施策の前倒しや、値上げの延期などありとあらゆることを政府と国会で点検し、国民に緊急事態宣言に代わる知恵も見せてほしい。それが、政府と国権の最高機関の仕事ではないか。》
 マガジン9のコラム【雨宮処凛がゆく! 第516回:庶民の生活を知らない人が決定権を握っている悲劇が日々露呈中〜家賃、ローン、学費、奨学金返済、その他もろもろについて。の巻】(https://maga9.jp/200401-2/)によると、新型コロナウイルス感染拡大による経済危機の真っ只中で、政策決定の場に「上級国民」しかいないことの弊害が日々、露呈している。「 #自粛と給付はセットだろ 」というハッシュタグが示すように、自粛を呼びかけながらも、それに伴う「経済的損失の補償」の話がなかなか出てこないからだ。…新型コロナウイルスは、あらゆる領域に影響を及ぼしている。だからこそ、諸外国がやっている大胆な現金給付や、家賃、住宅ローン、奨学金の免除・猶予などに踏み切ってほしい》。

 最後に、再度、やはり独裁者に〝戒厳令〟という凶器を振り回させることに反対です。《安倍政権は政令で感染症法の33条の適応対象に新型コロナウイルスを組み込むことで、一切の法改正や国会審議を行わないまま市民に対して極めて強い強制力を持つ権限を手にした》。
 レイバーネットの記事【パリの窓から : 監禁日誌4〜「国家は銭を数える、私たちは死者を数えるだろう」】(http://www.labornetjp.org/news/2020/pari62)によると、《ロックダウンが4月中旬まで延ばされたフランス。3週間目のイタリア、スペイン。作家のアニー・エルノーが言うように、「国家は銭を数える、私たちは死者を数えるだろう」というデモの垂れ幕に書かれた医療界からの警告が今日、悲劇的に響き渡る》。

   『●メルケル独首相のニッポン右傾化への牽制発言は
        「三原議員の耳にはナ~ンも届いていなかった」

   『●「森羅万象すべて担当」「私が国家」なアベ様が全能感に自己陶酔
     したいがための〝戒厳令〟緊急事態宣言という凶器を渡していいの?
   『●アベ様の緊急事態宣言で私権が制限され、報道は統制される…《ヒトラー
          ナチス・ドイツ…ワイマール憲法48条の緊急措置を利用した》
   『●政治判断の《根拠》は? 《国家のリーダーとして、権力を預かる
     者はその責任と、権力行使の影響を、十分に自覚しなければならない》
   『●《カタストロフィーが来ないよう「おかしいことはおかしい」》と
     《国民とメディアに制限をかけるというフリーハンドの権限を得た》アベ様に

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http://www.videonews.com/commentary/200331-01/

2020年3月31日
政府が密かに手に入れていたロックダウン権限を検証する
ニュース・コメンタリー (2020年3月31日)

 東京都内の新型コロナウイルスの感染者数の急増を受けて、緊急事態宣言の発令が秒読み段階に入ったとの観測が広がる中、実は安倍政権は3月末に、強制力を持たないコロナ特措法を遙かに超える、都市のロックダウンさえ可能になる強い法的権限を手に入れていたことが、ビデオニュース・ドットコムの取材でこのほど明らかになった。

 これは3月26日に政府が政令を変更し、新型コロナウイルスを感染症法の33条の適用対象に組み入れたことによるもの。感染症法33条は元々エボラ出血熱やペストなど極めて毒性の強い「第1類感染症」を対象に、消毒などが間に合わない場合に限り、3日間を限度に都道府県知事に汚染地帯周辺の道路の交通を遮断する権限を与えるというもの。封鎖された地域では事実上の移動制限が発動され、ロックダウン状態になるという、私権に対する極めて強い強制力を持つ法律だ。また、感染症法は違反者には罰金50万円以下の罰金が定められているところも、あくまで要請ベースのコロナ特措法と大きく異なる点だ

 もとより新型コロナウイルスはエボラやペストのような1類に分類される感染症ではないが、安倍政権は政令で感染症法の33条の適応対象に新型コロナウイルスを組み込むことで、一切の法改正や国会審議を行わないまま市民に対して極めて強い強制力を持つ権限を手にした。政令による新型コロナウイルスの感染症法33条への組み込みは3月26日の官報の号外で公告されているが、記者会見などでの発表は行われていない。また、現時点では国会でも取り上げられていないため、市民にとっては、ほとんど何の説明もないまま自分たちの行動を大きくコントロールする強い権限を政府に握られた形となっている。

 新型コロナウイルスの蔓延を防ぐためには、ある程度の私権の制限がやむを得ない場合もあるだろうし、強制力を伴う施策が必要になる場合もあるだろう。しかし、それには透明性のあるデュープロセス(適正手続き)と、国民に対して真摯な説明が尽くされることが大前提となるはずだ。

 今回のように、元々異なる目的で作られた法律を無理矢理適用したり、国会審議を経ずに政令の変更だけで強大な私権を制限する権限を手にした上に、その事実を広く国民に説明しないという政府の姿勢には多い疑問が残る。

 この法律の成立過程での疑問点や問題点、また実際にこの法律が新型コロナウイルスに対して拡大適用された際に、市民社会が注意しておかなければならない点などを、この問題に詳しい政治家や法律の専門家らにジャーナリストの神保哲生が聞いた。
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●国会で追及されない、税金での海外出張《公私混同》和泉洋人首相補佐官のもっと大きな問題…それは沖縄イジメ《便宜供与》

2020年02月12日 00時00分24秒 | Weblog

【電子号外】有権者4分の1超確実 県民投票 知事、日米通知へ (琉球新報 2019年2月24日)↑]




リテラの記事【安倍側近の和泉補佐官と“公費不倫”の厚労省・大坪寛子審議官がコロナ会見に堂々と登場! 東出・唐田に大騒ぎのテレビはなぜ沈黙するのか】(https://lite-ra.com/2020/02/post-5246.html)。

 《それは、6日、厚労省の会見で大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で新たに10人の感染者が判明したことを発表していたのが、あの大坪寛子・大臣官房審議官だったことだ。大坪審議官といえば、加計問題でも暗躍した安倍首相、菅官房長官の最側近・和泉洋人首相補佐官と“不倫出張旅行”していた…女性官僚》。

 特に、テレビの皆さんの大好きな《不倫》…どうしてバカ騒ぎしないのでしょう? 追いかけまわして、マイクを突き付けるのが常でしょうに。《安倍政権のおぼえめでたい官僚は、不倫をしてもなんら咎められず、メイン業務から外されることはないらしい》。下足番広報紙前川喜平さんの「問題」には紙面を割き、あれだけバカ騒ぎして見せたのにね。遥にハレンチなコチラには沈黙ですか、読売殿?
 先週は、野党の求めに応じず、この《公私混同》首相補佐官は予算委に出てこられませんでした。大坪寛子・大臣官房審議官は、税金での《公私混同》「海外出張」について堂々と(?)、野党議員の質問にご答弁。アベ様のNHKは国会放送を自主規制していましたが、衆議院のネット中継にアーカイブされています。
 《加計問題でも暗躍した安倍首相、菅官房長官の最側近》、その《公私混同》首相補佐官・和泉洋人氏のより一層大きな問題、それは沖縄イジメ《便宜供与》。沖縄タイムスのスクープ。ぜひ、国会でも、取り上げていただきたいもの。

   『●《生物多様性の生きた教科書》な森や美ら海を殺すな!
      《和泉洋人首相補佐官…民間企業に便宜供与を打診し、
                                行政をゆがめ…》
   『●《高江のヘリパッド建設工事は異常だった》…その背景に
      和泉洋人首相補佐官の暗躍、高江での《わずか9時間の歓喜》
   『●高江破壊…《反対する市民らに対抗するのに協力する
     ことの見返りに、海外事業で便宜を図ると和泉首相補佐官は約束》
   『●辺野古・大浦湾が「ホープスポット」登録…《海と、そして
          海を保護しようと闘っている人々を、守ってほしい》
   『●《民主主義ならぬ「ご都合主義」国家》…《私人》、《調査・
      研究》自衛隊中東〝派兵〟などデタラメ閣議ケッテェ~を乱発
    《「不倫」は和泉洋人首相補佐官(66)、「反社」は菅官房長官。
     根底にあるのは長期政権のおごりと公私混同で、政権中枢は
     腐り切っている

   『●和泉洋人首相補佐官…《日本の民間企業に建設協力を打診し、
     便宜供与を匂わせていた…徹底的に民意をないがしろにする政権の姿》
    「沖縄タイムス・阿部岳さんによるdot.asahiの記事【元防衛大臣・
     驚愕の発言「なんでこんなに必要だったの?」 沖縄・ヘリパッド建設
     強行の舞台裏】…《メモの中で、和泉洋人首相補佐官は「本件は官邸で
     官房長官直結で私が仕切っており、一省庁の問題ではなく、国の問題
     と発言していた。菅義偉官房長官の側近として、官邸で権勢を振るう人物
     「本件」は米軍のヘリパッド東村高江周辺に建設する事業を指す》」

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https://lite-ra.com/2020/02/post-5246.html

安倍側近の和泉補佐官と“公費不倫”の厚労省・大坪寛子審議官がコロナ会見に堂々と登場! 東出・唐田に大騒ぎのテレビはなぜ沈黙するのか
2020.02.08 12:40

     (和泉洋人首相補佐官(首相官邸HPより))

 クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の海上隔離など、安倍政権と厚労省が新型コロナウイルスへの過剰対応で危機感を煽りまくっている。パニックを呼んでいる過剰対応についてははすでに別稿で批判したが、今回のコロナに関する厚労省の対応では、もうひとつ呆れたことがある。

 それは、6日、厚労省の会見で大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で新たに10人の感染者が判明したことを発表していたのが、あの大坪寛子・大臣官房審議官だったことだ。

 大坪審議官といえば、加計問題でも暗躍した安倍首相、菅官房長官の最側近・和泉洋人首相補佐官と“不倫出張旅行”していたことを「週刊文春」(文藝春秋)にすっぱ抜かれた女性官僚。昨年8月、和泉氏が大坪氏を伴い京都大学iPS細胞研究所へ出張した際、京都観光へ繰り出し、和泉氏が大坪氏にかき氷を“アーン”と食べさせている現場を撮られている。また、京都以外でも、食事中に大坪氏の唇についたかき揚げを和泉氏が指で拭ったり、銀座で手を繋いだり、丸の内で和泉氏が大坪氏を後ろから抱きしめる様子が同誌にレポートされている。

 しかも、この日発売の「週刊文春」は第二弾を掲載。和泉補佐官がインド出張の際に、大坪氏を同行させ、なんと2人が泊まるホテルの部屋を「コネクティングルーム」にするよう外務省から指示が出ていたことを報じたのだ。念のため言っておくと、コネティングルームというのは、外からのドアは別々の隣り合った部屋同士が、内部のドアでつながっていて外に出ず行き来できるようになっているタイプの部屋のことだ。

「文春」はインド出張者リストと部屋割りを示す内部文書を入手。和泉氏と大坪氏の部屋だけにそれぞれ、「inter-connected」であることが明記されており、「部屋のグレードよりも、二人の部屋の接続を重視して宿舎を確保する」ことが補佐官ロジ対応事項として共有されていました」という外務省や政府関係者の証言を報じていた。

 しかも、わざわざ記者がインド入り、実際に二人が宿泊した五つ星ホテル・タージマハルホテルに宿泊。二人の部屋がコネクティングルームであることを確認している。

 つまり、和泉補佐官と厚労省・大坪審議官は行き来がこっそりできる部屋をわざわざ指定し、実際に一夜をその部屋で過ごしていたのだ。二人の不倫関係はもはや確定的と言っていいだろう。

 ところが、冒頭で書いたように、そんな記事が出た当日、新型コロナウイルスの感染拡大について報告する発表会見に、出張不倫旅行の一方の当事者である大坪審議官が出てきたのだ。東出昌大や唐田エリカ、鈴木杏樹など、不倫が発覚した芸能人が次々と、CMやテレビ、ラジオの降板に追い込まれているが、安倍政権のおぼえめでたい官僚は、不倫をしてもなんら咎められず、メイン業務から外されることはないらしい

 いや、不倫したというだけなら、別に会見に出てきたってかまわない。むしろその毅然とした態度をほめたいくらいだ。しかし、和泉氏と大坪氏の場合は、公費を使い出張を利用して不倫デートをしていた。

 たとえば、昨年の京都不倫旅行は、出張の目的である京都大学iPS細胞研究所にいたのはわずか1時間なのに、かき氷アーンなど観光タイムは3時間。今回、報道されたインド訪問も主目的は高速鉄道に関する会議だったのに、なぜか厚労官僚の大坪氏が同行し、会議にまで出席している。


不倫関係で行政私物化も、国会で追及された大坪寛子審議官は噴飯ものの言い訳

 さらに、「文春」によると、和泉氏と大坪氏は今回発覚したインド以外にも、ミャンマー、中国、フィリピンと3回にわたって一緒に海外出張していると報じているのだが、このうち、ミャンマー、中国の出張は厚労官僚の大坪氏とは何の関係もない分野だった。ようするに、和泉氏は不倫デートを楽しむために、自分の出張旅行に厚労官僚である大坪氏を同行させていたのだ。

 しかも、二人の不倫関係は人事や国策にまで影響を及ぼしていた。大坪氏が厚労省審議官に抜擢されたのは、安倍首相、菅官房長官の側近で実力者である和泉氏が強引に大坪氏を推した結果だといわれている。また、不倫デートを楽しんだ京都大学iPS細胞研究所への出張では、和泉氏と大坪氏の2人がノーベル賞受賞者の山中伸弥所長に対して、来年から、山中所長の取り組むプロジェクトに「国費は出さない」と恫喝していたことがわかっているが、この予算カットも、大坪氏が強硬に主張したものだった。

 文部科学省が反対したが、安倍首相・菅官房長官の側近である和泉氏が後ろ盾になって強行。さらには、公開の場で決めるべきという意見が出されたのに、二人で山中所長のところに乗り込み、密室で「国費は出さない」などと恫喝したのである。

 こうした事実が当事者や内部からも明らかになったわけで、謹慎どころか完全に辞職モノだと思うが、しかし、和泉氏も大坪氏もまったく責任を取るつもりはないらしい。大坪氏は国会でも追及されているが、山中所長に対する恫喝や予算カットの強行について「まったく承知していない」の一点張り。また、インド出張の同行、コネクティングルーム問題についても、昨日7日の国会で質問を受けたが、公務であったと主張した上、「和泉補佐官は体調を崩されて、官邸のなかで倒れられたことがあります。もともと公務なので行く予定でしたが、その際に、秘書官から連絡を受けられる場所ということで、和泉補佐官の部屋を秘書官と私とで挟む形で万全の体制をとった」。


 ようするに、体調不良の和泉氏に万が一のことがあってはならないと、医師資格を持つ大坪氏が隣の部屋に陣取ったというのだ。「文春」によると、二人の部屋をコネクティングルームにするよう指令が出た際には、外務省でも「和泉補佐官には健康上の不安があるため、主治医である大坪審議官が一晩じゅう同室する必要がある」と伝達されたらしいが、大坪審議官はまさに同じ大義名分を言い張ったのである。

 こんな言い訳が通用すると思っているのだろうか。健康状態に不安があるなら出張をとりやめればいいだけの話、どうしても和泉氏でないとだめというなら(テーマから見てとてもそうは考えられないが)、専門の医師を同行させるか現地の医療機関を手配するべきだろう。それを医師資格を持っているからと言って、医療現場から遠ざかっている官僚を同行させるなんて聞いたことがない。大坪氏は公務だと言い張るが、前述したように、インドでは厚労省と何の関係もない高速鉄道の会議に出席。中国、ミャンマーなど、全く関係のない海外出張に同行しているのだ。


■東出・唐田の不倫を糾弾していたワイドショーが公費を使った不倫デート官僚には沈黙

 まったく呆れるしかないが、しかし、安倍政権はこんなありえない理屈を認め、なんの処分も責任もとらせるつもりはないらしい。

 それはもちろん、和泉氏がこれまで安倍首相のために、通常の行政手続きを歪め、各省庁に露骨な圧力をかけてきた最側近だからだ。とくに加計学園問題では国家戦略特区を使った獣医学部開設のシナリオをつくった張本人であり、「総理は自分の口から言えないから、私が代わって言う」などと学部開設を認めるよう前川喜平文科事務次官(当時)ら文科省官僚を恫喝していたこともわかっている。

 ようするに、今の安倍政権では、安倍首相や菅官房長官の私兵として動く官僚は、不倫関係を仕事に持ち込むのも、不正に公費を使うのもやり放題、という状況が出来上がってしまっているのだ。

 しかも、この腐敗状況を後押ししているのが忖度マスコミだ。東出昌大や唐田エリカの不倫については、あれだけ大騒ぎをし、まるで凶悪犯のように糾弾していたワイドショーだが、税金を使って不倫旅行を楽しみ、その関係を人事や政策にまで持ち込んでいる不倫官僚のカップルについてはほとんど追及しようとしない。いったいここの国はどうなってしまったのか。

(編集部)
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●「本件は官房長官直結で私が仕切っている」…高江ヘリパッド建設についての和泉洋人首相補佐官による便宜供与問題

2020年01月11日 00時00分16秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



今日の東京新聞』(http://a-tabikarasu.hatenadiary.com/)から、再びすいません、コピペ・マゴビキさせて頂きました。いつも、ごめんなさい。【本音のコラム 「和泉首相補佐官の暗躍」 前川喜平】(http://a-tabikarasu.hatenadiary.com/entry/2019/12/29/120000)。

 《菅義偉官房長官の最側近とされる和泉洋人首相補佐官。本紙は27日、和泉氏が2016年9月Jパワーの北村雅良会長を官邸に呼び、沖縄の高江米軍ヘリパッド建設への協力を求めたと報じた。その際「本件は官房長官直結で私が仕切っている」と述べたという》。

   『●「森友、加計、準強姦事件の3つ…諸悪の根源である
         “主犯”は目の前にいるのだ」=アベ様御夫妻
    《コトの経緯のすべてを知る前川喜平前文科次官は、文科省に
     獣医学部の設置認可を求めて“圧力”をかけていた人物を
     次々と暴露。次官当時、和泉洋人首相補佐官
     〈総理は自分の口から言えないから、私が代わって言う〉と発言…》

   『●主犯A…『A Few Good Men』のように
     ネイサン・R・ジェセップ大佐を証人台に座らせろ!
   『●《これはもう、まさに、私は総理大臣首相も国会議員も辞める
             ということははっきりと申し上げておきたい》
   『●元祖?・有言実行されない大見得・啖呵《報道がそれで
          抑圧される、そんな例があったら私は辞める》
   『●〝前川喜平になるな佐川宣寿になれ〟!?
      「官邸べったり」藤原誠官房長の文科事務次官への昇格人事
   『●《民主主義ならぬ「ご都合主義」国家》…《私人》、《調査・
      研究》自衛隊中東〝派兵〟などデタラメ閣議ケッテェ~を乱発
    《「不倫」は和泉洋人首相補佐官(66)、「反社」は菅官房長官。
     根底にあるのは長期政権のおごりと公私混同で、政権中枢は
     腐り切っている

 「桜を見る会」問題やカジノ汚職に霞んでいるが、和泉洋人首相補佐官によるトンでもない便宜供与問題。《菅義偉官房長官の側近》《“懐刀”》和泉洋人首相補佐官の《便宜供与》《行政の私物化》問題を沖縄タイムスの阿部岳さんらがスクープ。高江破壊…《海外案件は何でも協力する──。つまり、反対する市民らに対抗するのに協力することの見返りに、海外事業で便宜を図ると和泉首相補佐官は約束》…その結果、《Jパワーが石炭火力発電進めるインドネシアへの安倍首相訪問に、和泉補佐官と北村Jパワー会長が同行》。完全な《便宜供与》ではないのですか?

   『●《生物多様性の生きた教科書》な森や美ら海を殺すな!
      《和泉洋人首相補佐官…民間企業に便宜供与を打診し、
                         行政をゆがめ…》
    《和泉補佐官は菅義偉官房長官の側近とされ、辺野古新基地建設など
     沖縄の重要案件を取り仕切る
    《和泉補佐官は「ありがたい。海外案件は何でも協力しますから」
     と感謝を伝えた》

   『●《高江のヘリパッド建設工事は異常だった》…その背景に
      和泉洋人首相補佐官の暗躍、高江での《わずか9時間の歓喜》
    《疑惑の裏にこの男あり――。菅官房長官の“懐刀”として悪名高い
     和泉洋人首相補佐官の暗躍ぶりが、また明らかになった。
     沖縄タイムスが24日、沖縄県東村高江周辺の米軍ヘリパッド建設
     関して、和泉氏が民間企業に便宜を働きかけていた証拠となるメモを
     スッパ抜いた》

   『●高江破壊…《反対する市民らに対抗するのに協力することの
      見返りに、海外事業で便宜を図ると和泉首相補佐官は約束》

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http://a-tabikarasu.hatenadiary.com/entry/2019/12/29/120000

今日の東京新聞
購読している東京新聞の記事を紹介します。読者の応援ブログです。
2019-12-29

       本音のコラム 「和泉首相補佐官の暗躍」 前川喜平


本音のコラム 「和泉首相補佐官の暗躍」 前川喜平/17面

 菅義偉官房長官の最側近とされる和泉洋人首相補佐官。本紙は27日、和泉氏が2016年9月Jパワーの北村雅良会長を官邸に呼び、沖縄の高江米軍ヘリパッド建設への協力を求めたと報じた。その際「本件は官房長官直結で私が仕切っている」と述べたという。

 和泉氏については、今年8月内閣官房健康・医療戦略室長として大坪寛子次長とともに京大 i PS細胞研究所の山中伸弥所長を訪問し、財政支援の打ち切りを一方的に通告したとの報道もある。

 和泉氏は加計学園問題でも暗躍した。16年9月文科事務次官だった僕は、彼に呼ばれて獣医学部新設を促されたが、その際「総理は自分の口から言えないから私が代わりに言う」と言われた。同年10月の文科相文書「萩生田副長官ご発言概要」には、「和泉補佐官からは、農水省は了解しているのに、文科省だけが怖じ気づいている…と言われた」という萩生田光一官房副長官(当時)の発言が記録されている。

 首相補佐官は内閣法上首相の行う企画・立案を「補佐する」だけなので、国政の責任者として答弁することはない。「私が仕切っている」と言う高江ヘリパッド建設についても、問われると「防衛相にお問い合わせください」と回答した。国民に責任を負わない「闇の権力」は民主主義に背馳(はいち)する。(まえかわ・きへい/現代教育行政研究会代表)
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