
北アルプス縦走の旅 0日目~2日目
ダイジェストは
こちら(8/9公開)
飛騨山脈こと北アルプス
最北端は日本海「親不知」に落ち込み、最南端は「乗鞍岳」に連なる100kmを優に超える山脈
その中ほど、黒部川源流部に位置する日本最高所の溶岩台地
そこに高山植物の群生地があいたくさんの庭園がある
アクセスが困難で通常、どの登山口からも1日でたどり着く事が困難で
「北アルプス、最奥の地(楽園)」「日本最後の秘境」と喩される
立山・穂高・槍・白馬・常念等の北アルプスメジャー処を攻めた去年まで
次はどこかと考えていた、昨年末、ゆっこに誘われ計画
スケジュールやコース設定の際も数回の連絡で進んでいき
会社への長い夏休みの申請もクリアした
でも、過去の山行は最高で2泊3日
日数的にも距離的にも未知の旅に一握の不安を抱えながら、北陸へ向かうのであった
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0日目 8/3(土)
本八幡→秋葉原→東京14:12→(上越新幹線 とき327号)→15:28越後湯沢15:36→(はくたか16号/上越・北越・信越・北陸)→17:39富山
江戸川の花火大会に逆行するように、総武緩行線で秋葉へ、山手線で東京駅へ その日の東京は日差しはあるがそこまで暑くない
上越新幹線で1時間強揺られ、越後湯沢で特急「はくたか」に乗り換える
3年前の立山へのルートと同様 人生2回目のほくほく線

はくたか号は、六日町・直江津・糸魚川を超え、親不知・黒部と富山に入っていく 水田の向こうの立山連峰がきれかった
そして、米原から「しらさぎ」でやってきたゆっこと富山駅ホームで10分差到着で合流

富山駅到着 前述の立山に行ったとき、地鉄に乗り換えただけで人生2回目 JR西日本エリアというのも嬉しいが
地鉄の車両が旧京阪っぽく、関西色がしてたのが嬉しかった

今回の前泊は「富山地鉄ホテル」の翌朝の折立までのバス付プラン¥8000 ホテルに重い15kgの荷物おろして、
スーパーで買い物して、「
北の門」(新富町)で夕食 富山湾荷揚げの海の幸や黒部ビール等美味しかった
ホテルに戻って22時過ぎに早めに就寝
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1日目(8/4 日) 雨のち晴れ
10.8km/1100mup/540mdown
富山5:00→(地鉄バス)→7:00折立
折立(▲1350m)→三角点→太郎平小屋(▲2330m)→左俣出会→薬師沢小屋(▲1920m)

翌朝3時半頃に起きて、最終準備 チェックアウトして5時前に富山駅のロータリーへ
そっから狭いバスに2時間揺られて、立山方面から有峰湖の脇を通り、登山口折立へ
駐車場を軽く溢れるほどの車の数 出発準備をする頃、雨が降ってきた 幸先悪い 7:25長い旅の第一歩スタート

まずは雨の樹林帯の急登から でも道は広く、整備されていて比較的歩きやすい
(左)9:31 ほぼコースタイム通り2時間で520mupして三角点へ 撮ってきた道にクマが出たとかそんな話を聞きながら上を目指す
いつしか雨も小降りに それにしても登山者の数がすごい

(左)10:29 標高2000m付近で休憩中 雨が止み、テンション上昇中のゆっこさん (右)10:37 するとほんとに青空が広がってきた
ちなみにこの折立から太郎兵衛平、黒部五郎、三俣蓮華岳、双六岳を経て、槍ヶ岳に行くルートは
「槍沢ルート」(上高地→横尾→槍沢→槍ヶ岳) ※昨年の往路
「表銀座」(中房温泉→燕岳→大天井→東鎌尾根→槍ヶ岳)
「裏銀座」(高瀬ダム→野口五郎岳→水晶岳→鷲羽岳→三俣蓮華岳→双六岳→西鎌尾根→槍ヶ岳)、
「飛騨沢ルート」(新穂高温泉→右俣林道→槍平→飛騨沢→槍ヶ岳) ※昨年の復路
に次ぐ槍ヶ岳へのルートで「西銀座ダイヤモンドコース」となっている

(左)晴れるとそれはそれで暑い 登りが永遠と続く
(右)11:39 標高2196m 五光岩ベンチ また少し曇って来た 太郎まではまだ1時間半 薬師岳方向は真っ白

(左)上は木道が続き歩きやすい (右)12:26 太郎平小屋が見えてきた コースタイム通りちょうど5時間
◆お兄さんにお花畑近くで撮ってもらいました

北アルプスっぽい景色にようやく

ユリ科の高山植物「コバイケソウ」 後から知った事だけど、今年は10年ぶりの当たり年だそうで、一面に群生してました

太郎兵衛平で稜線上に出る
北アルプスで最も女性的な山、薬師岳方向は北 その先はスゴノ頭・五色ヶ原を経て立山室堂方面へ続く道と
ダイヤモンドコースで北ノ俣岳を経て黒部五郎岳(百名山)・三俣蓮華岳に至る南に行くコース
西は登って来た折立方面、東は、これから行く薬師沢・雲の平方面の十字路
◆正面の大きな台地が目指すべく「雲ノ平」 その奥に水晶岳が雲から見え隠れ

ここでようやく登山届を出す
ちゃんと、その場で人がコースを見てくれて適格なアドバイスもいただいた
◆稜線上で写真撮って、沢方面へ下る
久しぶりに携帯の電波が入ったところでFBアップしたり、東北の地震でセコム安否確認メールが来たり・・

13:05 右へ行くダイヤモンドコースと別れて沢までずっと下っていく

今回のルート初の雪渓 でも大したことなく ちなみに今回アイゼン装備はなし
◆お花畑の木道で気持ちがいい しかし、徐々に高度を下げると森林限界へ

3か所の渡渉 増水時は渡れないらしいが余裕で渡れる

沢前後には梯子の個所もあったけど、大半は木道でのんびりなコース
最後に「カベッカヶ原」を抜けると、眼下に「薬師沢小屋」が見えてきた

15:59 10.8km歩いて一つ目の山小屋「薬師沢小屋」到着 狭く・古い小屋だけど水だけは豊富

黒部川沿いの沢の合流点にあり、荒々しい川の流れが部屋まで聞こえる
夜、小屋の衛星放送で天気を見ると雨が続く予報 その通り、晩御飯前に雨が降ってきた
さて、明日どうしようかなんて相談
本来は秘湯中の秘湯高天原の温泉に行くはずだったが、小屋から20分程歩く+雨の中入って+雨の中帰ってくる・・というのをするかどうか
とりあえず雲ノ平まで行こうとなり、20時前には床についた
・2日目(8/5 月) 強雨
3.7km/660mup/30mdown
薬師沢小屋(▲1920m)→アラスカ庭園→ギリシャ庭園→雲ノ平山荘(▲2550m)

当初の予定では、緑線のように
雲ノ平から高天原峠を経て、高天原山荘に泊まり、秘湯中の秘湯「高天原温泉」やその先「夢ノ平」に行くはずだったが
天気の関係で怪しく・・
ちなみに「大東新道」で直接行く道もあるが、体力がいるコースかつルートファインディングが難しく、
小屋には先週その道で亡くなった人もいる旨も書いてあって、選択肢からは削られた

登山2日目 6:09 小屋前にて 雨はこの時点では上がっていた

さっそく、沢を渡る長い橋 5月に行った高知と同じだけど、こういうのはあまり怖くない 高度感あるのになぁ・・
逆にゆっこは二度と渡りたくないと行ってたけど・・
これを渡りきり、急な梯子のアップダウンを渡り、そっから2時間は岩や樹木の中の超急登
雨も次第に激しくなり、びしょ濡れに 一番辛かったとこかな

8:54 そんなこんなでようやく秘境に到着 雲ノ平の端「アラスカ庭園」
ドラクエ2の長く苦しい、洞窟を抜けてようやくたどり着いたロンダルキア台地の気分 まさにRPGの世界だ
しかし、ロンダルキアについても辛いのが性 雨はますます激しくなってきた でもたどり着いた感動でテンションは二人とも高かった

雷とか鳴らないだけましか・・ 気温も15度程で低い

徐々に雲ノ平が判ってくる

イメージ的には北アルプスではなく、北海道の旭岳の上のような感じ

薬師沢から3時間半で雲ノ平山荘へ びしょ濡れで寒く、雨も止まない 今日はここまで
人生最速のチェックイン 時間は9:45

服を着替えて、温かいカレーで温まる そしてビールも飲んだりして昼寝したり

昼下がり、雨が小降りになって少し散策

外で珈琲なんか飲んでたけど、また雨が降ってきたり 結局はほとんど中に居た 晩御飯はみんなで鍋を囲む珍しいスタイル
天気予報では、引き続き翌日以降も雨のマーク 当初の天気予報はどこへやら
ガンディーの言葉を借りるなら「気象庁死ねばいいのに」か(笑)
そんなんで、また20時には床に着く 夜中、また激しい雨が小屋を打った
(続く)
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