Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

光文社古典新訳文庫 方丈記

2018-10-30 09:14:15 | 読書
鴨 長明, 蜂飼 耳 訳.2018/9.
このところの災厄続きに「方丈記」を紐解く...といっても,現代語訳を買って読むだけのこと.蜂飼 耳さんとは何者? 見返しにものたりず Wiki を見たら女性であることがわかった.
152ペーシの文庫本だが,現代語訳38ページ,原点28ページ,あとは,まえがき・あとがき・エッセイ・解説・和歌・地図・etc.方丈記だけで一冊にするのは大変だ.訳文では

   ゆく河の流れは絶えずして,しかももとの水にあらず.

が長くなり,漢字も少し変わって

   川の流れは絶えまなく,その水はいつも入れ替わり,もとの水はとどまらない.

となる.原文の持つリズムも変わる.

日本の古典を現代語訳で読むのは初体験かと思ったが,与謝野源氏を途中で放り出したことを思い出した.

12-13世紀には天候不順や地震の影響は甚大であった.文明はそれを徐々に緩和したが,地球温暖化という不可逆的な災厄を招きつつある...というようなことをネタにすれば,新・方丈記ができそう.

著者は出家遁世したというが,読んであまりそういう気がしない.50代後半の本だが,70代後半の現代の俗人にはぴったりくる部分が多かった.

方丈の庵についてのくわしい記述があり,これに従って間取り図を描いてみたくなったが,思いついてググったら,「方丈の庵」復元実験を報告した pdf があった.下の図はこのページから転載させていただいた.



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