Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

「編集をひもとく」

2022-01-12 08:40:42 | 読書
田村 裕 (著, 編集), 横井 広海 (著), 臼井 新太郎 (著)「編集をひもとく -書物観察の手引き-」武蔵野美術大学出版局 (2021/11).

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書物をひもとく=文化をひもとく
物理的なモノとデザインが交差するところに書物の真髄を見出す観察とは?

2022年度開講のムサビ通信教育課程「編集論」の教科書

画集や写真集などの作品集、絵本などビジュアル的要素の多い書物を対象に「編集のされ方」を観察するための手引き書。書物観察によって、編集方針やコンセプト、編集手法、表現の特徴などを読み取り、書物研究のエクササイズを手ほどきする。また、活字や印刷、紙や製本方法など、書物をかたちづくっている諸要素に注目し、各々の役割と編集との関連性、現代と歴史の深いつながりの解析!
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田村による「はじめに」の注
*****「ひもとく」らは「本を開く」「本を読む」という意味のほか,近年よく使われるようになった「分析・解明する」というニュアンスのいみがあり,本書の場合も後者の意味で用いている.*****

サブタイトル「書物観察」が示すように,本の内容に深く立ち入ることはなく,あくまで装丁・挿画に重点がある,美大らしい本.

図版が小さいのが難.いっそ われわれの「視て聴くドレミ - フーリエ音楽学への招待」に倣って,パワポ体裁を電子出版されたら如何であろうか.でも,著作権の問題があるかな.

内容
第1章:編集コンセプトに触れる 横井広海 / 第2章:印刷と造本 田村裕 / 第3章:書物と紙 臼井新太郎 / 第4章:文字組みと装丁 田村裕 / 第5章:「編集」を観察する 田村裕・臼井新太郎・横井広海

第4章までは教育用という感じだが,写真集,図録,絵本などが次々に登場する第5章が一般向き.
読むことばかりでなく,本そのものも好きなので,嵌ってしまった.この本については,もう少し書きたい.
コメント
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