Lilasさんから書いていただいてたバリケード陥落後のリラです。
砦陥落後…女性達が地面のお掃除をしているところです。(←私、この人達はキライだけど…。)
え?なんで?見捨てたから?
見たかい?昨日の戦いを。
バリケードの子供たち、死んで並べられてたね
小さいころは、誰かにあやされたり、泣いたらキスしてもらえてただろうに
映画の歌詞はこれくらいで終わるけれど、実際の歌詞はもう少しシビアです。
誰が彼らを起こせる? いいえ誰も
夏の日の輝き(彼らの青春?)だって、葬られてしまうんだと
新しい世界の出現を夢見ても、あの学生らは二度と銃は握れない
何か変わった?いいえ何も
つぎつぎ新しい餓鬼が、腹を空かして産まれてくるのさ
この世はずっとめぐり続ける 毎年毎年、いついつまでも
そして何も変わらない
めぐってめぐって、元の場所にもどるのさ

トム・フーパー監督が、ここは浄化のイメージで、綺麗な女性に歌ってもらったって言ってたけど
この歌詞って、いつまでたっても変わらない世の中を、あきらめの境地で見てる歌だから、年配の女性のほうが
良いんじゃないの?って思うんですが・・・
砦陥落後のミュザン前。女達が地面をゴシゴシやっているところへ、リラがゆっくり近づいていきます。
「…リラ!よかった、あんたは無事だったんだね。」「怪我はないの?」「いったいどうしたの、逃がしてもらったのかい?」
次々に訊かれる質問に、リラは答えることができません。女達の顔を見つめ、それから、あたりを見まわしました。
様子がすっかり変わっています。軍の兵士が、まだあちこちに倒れています。
「ほんとにひどいもんだったね。あんな小っちゃな砦に、大砲を何発も撃ちこんでさ…。」
「みんな死んでしまったよ。小さなガヴローシュも。」
「…ガヴローシュも?!」リラは身体が震えてきました。やっとの思いで、小さな声で訊きます。

「…アンジョルラスは?」

女達は、ぴたっと口をつぐみ、お互いに顔を見合わせています。リラは、ますます身体が震えました。
一人が、ゆっくりと向こうを指さします。ミュザンの上のほうです。リラもそちらを見ましたが、わけがわかりません。
「アンジョルラスはね…。あの窓から仰向けにぶらさがっていたんだよ。きっと、あの2階で撃たれたんじゃないかね…。」

リラの大きな眼が、いっぱいに見開かれました。呼吸がどんどん苦しくなります。
リラは、吸い寄せられるようにミュザンに向かって歩き始めました。
「行ったって無駄だよ、リラ!もう、とっくにどこかへ運ばれちまったんだから…。」そんな声も耳に入りません。
ミュザンの入口で、リラは茫然とします。
なんてひどいありさま…。いったい、ここでどんなことが起こったのでしょう。
身体の震えを一生懸命に押さえつけながら、リラは2階へ上がります。
(…え~っと、ここで“階段はあったのか?問題”が浮上するかと思います。が、後々、まだ腕を吊ったままの怪我人マリウスも
2階に上がって歌うたってますので、いちおう“階段はあった”ことにしておきます。)
2階も、すさまじく荒れていました。

リラは、しばらく立ち尽くしていましたが、ゆっくりと、さっき外から見た窓に近づいていきます。
壁にさわり…、窓枠にさわり…、やがて、リラの眼には、何か赤黒いものが点々と見えます。…血。。。
リラは、その場に座り込みました。頭の中では何も考えられません。
でも、この場でアンジョルラスが撃たれた…という事実が、ひしひしと身体に迫ってくるのです。
大声で泣けたらどんなにいいでしょう。だけど、リラは泣けませんでした。一粒の涙も出てきません。

ふと、リラは、少し離れたところにある別の赤い色に気がつきました。血よりも、もっと鮮やかな赤です。
近よってみると、それは、破けてくしゃくしゃになった赤い旗の切れ端でした。
リラは、そっと拾い上げ、ぎゅっと握りしめます。

頭の中に、あの蜂起前夜のこの部屋の様子が浮かびます。ここに、皆がいました。
たくさんの学生達、元気なガヴローシュ、どこかへ出かけてしまっていたのに戻ってきたマリウス…。
そして、その中心にはアンジョルラスが立っていました。

リラは、また、崩れるように床に座り込みました。その眼から、初めて涙がこぼれてきます。
…リラは、その場から長いこと動きませんでした。
えーっと、今回は本文に突っ込みを入れるのは控えさせていただきました。
悲しすぎるし
さて、ここから突っ込みですが、二階への階段問題は悩み所ですよね。
アンジョルラスが、階段を叩き切ってるけど、その後、二階にいますよね。彼が身軽なのかと思いきや、
兵隊も普通に二階に登ってきてる。
まあ、別にそこまで気になるわけじゃないんですけど、ふと文章にするときに、悩むんですよねw
多分、よじのぼったりできないであろうリラが、ちゃんと登れるのか?って。
でもね、Lilasさん、あんまり細かいことで悩まないで下さい。多分、階段があったか、無かったかを
知りたくて、この記事を読む人はいないと思うんですよ。それより、アンジョルラスは最後に何を思った
のかなとか、リラは、もう二度と彼の腕に抱かれることはないんだなとか、普通はそう思います。
(ただしPatさんを除く★階段があったかどうかを、何より気にする人かもしれない)

リラの物語、これで終わりかぁ・・・さびしいなと思ってたら、Lilasさん、書いてくださってますね。
『マリウスと再会するLilas編』
他の皆さんの妄想も待ってますよ
大作はちょっとという方は、一場面でも良いです。
ちょっと、このままだと、あまりにリラとアンジョルラスが可哀そうなので、最後に救いの歌です。
タイタニックの映画でバンドが最後に演奏する曲であり、フランダースの犬の最後の神に召されるシーンの曲
でもある、つまり、罪無き人々が天国に召されるときに使われる曲です。
アンジョルラス・・・結果としていっぱい人殺してるし、天国、大丈夫かな。行けるかな?
まあ、彼は神のことを一度も口にしたことないし、原作も、神について述べてるところは無いし。
ユーゴーの世界には天国も地獄も無さそうだから、土に返るだけか。
それも、もったいないな。
アンジョルラスは、容姿が天使だから、こっそり滑り込めばばれないよね、天国。
Nearer, my God, to thee, nearer to thee!
E'en though it be a cross that raiseth me,
Still all my song shall be, nearer, my God, to thee.
主よ御許に近づかん
よしや優(うれひ)に忍びなん
われ歌ふべき吾の神に
近づかましともならん
Nearer, my God, to thee, nearer to thee!
主よ御許に近づかん 主よ御許に近づかん
Though like the wanderer, the sun gone down,
Darkness be over me, my rest a stone.
Yet in my dreams I'd be nearer, my God to thee
さまよふままに我等も
目さへくらみ猶うたふ
岩の枕ねむらんときに
神と吾やあらんかも
Nearer, my God, to thee, nearer to thee!
主よ御許に近づかん 主よ御許に近づかん
日本語でしゃべってくれよ~(とアンジョルラスが言うわけないね。教養のないブログ主の叫びです。)
砦陥落後…女性達が地面のお掃除をしているところです。(←私、この人達はキライだけど…。)
え?なんで?見捨てたから?
見たかい?昨日の戦いを。
バリケードの子供たち、死んで並べられてたね
小さいころは、誰かにあやされたり、泣いたらキスしてもらえてただろうに
映画の歌詞はこれくらいで終わるけれど、実際の歌詞はもう少しシビアです。
誰が彼らを起こせる? いいえ誰も
夏の日の輝き(彼らの青春?)だって、葬られてしまうんだと
新しい世界の出現を夢見ても、あの学生らは二度と銃は握れない
何か変わった?いいえ何も
つぎつぎ新しい餓鬼が、腹を空かして産まれてくるのさ
この世はずっとめぐり続ける 毎年毎年、いついつまでも
そして何も変わらない
めぐってめぐって、元の場所にもどるのさ

トム・フーパー監督が、ここは浄化のイメージで、綺麗な女性に歌ってもらったって言ってたけど
この歌詞って、いつまでたっても変わらない世の中を、あきらめの境地で見てる歌だから、年配の女性のほうが
良いんじゃないの?って思うんですが・・・
砦陥落後のミュザン前。女達が地面をゴシゴシやっているところへ、リラがゆっくり近づいていきます。
「…リラ!よかった、あんたは無事だったんだね。」「怪我はないの?」「いったいどうしたの、逃がしてもらったのかい?」
次々に訊かれる質問に、リラは答えることができません。女達の顔を見つめ、それから、あたりを見まわしました。
様子がすっかり変わっています。軍の兵士が、まだあちこちに倒れています。
「ほんとにひどいもんだったね。あんな小っちゃな砦に、大砲を何発も撃ちこんでさ…。」
「みんな死んでしまったよ。小さなガヴローシュも。」
「…ガヴローシュも?!」リラは身体が震えてきました。やっとの思いで、小さな声で訊きます。

「…アンジョルラスは?」

女達は、ぴたっと口をつぐみ、お互いに顔を見合わせています。リラは、ますます身体が震えました。
一人が、ゆっくりと向こうを指さします。ミュザンの上のほうです。リラもそちらを見ましたが、わけがわかりません。
「アンジョルラスはね…。あの窓から仰向けにぶらさがっていたんだよ。きっと、あの2階で撃たれたんじゃないかね…。」

リラの大きな眼が、いっぱいに見開かれました。呼吸がどんどん苦しくなります。
リラは、吸い寄せられるようにミュザンに向かって歩き始めました。
「行ったって無駄だよ、リラ!もう、とっくにどこかへ運ばれちまったんだから…。」そんな声も耳に入りません。
ミュザンの入口で、リラは茫然とします。
なんてひどいありさま…。いったい、ここでどんなことが起こったのでしょう。
身体の震えを一生懸命に押さえつけながら、リラは2階へ上がります。
(…え~っと、ここで“階段はあったのか?問題”が浮上するかと思います。が、後々、まだ腕を吊ったままの怪我人マリウスも
2階に上がって歌うたってますので、いちおう“階段はあった”ことにしておきます。)
2階も、すさまじく荒れていました。

リラは、しばらく立ち尽くしていましたが、ゆっくりと、さっき外から見た窓に近づいていきます。
壁にさわり…、窓枠にさわり…、やがて、リラの眼には、何か赤黒いものが点々と見えます。…血。。。
リラは、その場に座り込みました。頭の中では何も考えられません。
でも、この場でアンジョルラスが撃たれた…という事実が、ひしひしと身体に迫ってくるのです。
大声で泣けたらどんなにいいでしょう。だけど、リラは泣けませんでした。一粒の涙も出てきません。

ふと、リラは、少し離れたところにある別の赤い色に気がつきました。血よりも、もっと鮮やかな赤です。
近よってみると、それは、破けてくしゃくしゃになった赤い旗の切れ端でした。
リラは、そっと拾い上げ、ぎゅっと握りしめます。

頭の中に、あの蜂起前夜のこの部屋の様子が浮かびます。ここに、皆がいました。
たくさんの学生達、元気なガヴローシュ、どこかへ出かけてしまっていたのに戻ってきたマリウス…。
そして、その中心にはアンジョルラスが立っていました。

リラは、また、崩れるように床に座り込みました。その眼から、初めて涙がこぼれてきます。
…リラは、その場から長いこと動きませんでした。
えーっと、今回は本文に突っ込みを入れるのは控えさせていただきました。
悲しすぎるし

さて、ここから突っ込みですが、二階への階段問題は悩み所ですよね。
アンジョルラスが、階段を叩き切ってるけど、その後、二階にいますよね。彼が身軽なのかと思いきや、
兵隊も普通に二階に登ってきてる。
まあ、別にそこまで気になるわけじゃないんですけど、ふと文章にするときに、悩むんですよねw
多分、よじのぼったりできないであろうリラが、ちゃんと登れるのか?って。
でもね、Lilasさん、あんまり細かいことで悩まないで下さい。多分、階段があったか、無かったかを
知りたくて、この記事を読む人はいないと思うんですよ。それより、アンジョルラスは最後に何を思った
のかなとか、リラは、もう二度と彼の腕に抱かれることはないんだなとか、普通はそう思います。
(ただしPatさんを除く★階段があったかどうかを、何より気にする人かもしれない)

リラの物語、これで終わりかぁ・・・さびしいなと思ってたら、Lilasさん、書いてくださってますね。
『マリウスと再会するLilas編』
他の皆さんの妄想も待ってますよ

ちょっと、このままだと、あまりにリラとアンジョルラスが可哀そうなので、最後に救いの歌です。
タイタニックの映画でバンドが最後に演奏する曲であり、フランダースの犬の最後の神に召されるシーンの曲
でもある、つまり、罪無き人々が天国に召されるときに使われる曲です。
アンジョルラス・・・結果としていっぱい人殺してるし、天国、大丈夫かな。行けるかな?
まあ、彼は神のことを一度も口にしたことないし、原作も、神について述べてるところは無いし。
ユーゴーの世界には天国も地獄も無さそうだから、土に返るだけか。
それも、もったいないな。
アンジョルラスは、容姿が天使だから、こっそり滑り込めばばれないよね、天国。
Nearer, my God, to thee, nearer to thee!
E'en though it be a cross that raiseth me,
Still all my song shall be, nearer, my God, to thee.
主よ御許に近づかん
よしや優(うれひ)に忍びなん
われ歌ふべき吾の神に
近づかましともならん
Nearer, my God, to thee, nearer to thee!
主よ御許に近づかん 主よ御許に近づかん
Though like the wanderer, the sun gone down,
Darkness be over me, my rest a stone.
Yet in my dreams I'd be nearer, my God to thee
さまよふままに我等も
目さへくらみ猶うたふ
岩の枕ねむらんときに
神と吾やあらんかも
Nearer, my God, to thee, nearer to thee!
主よ御許に近づかん 主よ御許に近づかん

日本語でしゃべってくれよ~(とアンジョルラスが言うわけないね。教養のないブログ主の叫びです。)