加古隆の『パリは燃えているか』 とてもドラマティックな曲ですよね。
これも、アンジョルラスにぴったり。
長いのでわけました。良ければ1から読んでね
。
前の記事で、エポニーヌが固くなったパンを拾って食べたって書いたけど、
そもそも貧民は、パンぐらいしか口にできなかった。
固くなろうが、カビようが、下に落ちてようが、口に入るだけマシ。
牛乳を飲む習慣がパリに定着し始めたのが、18世紀の終わり。
パリ市の城壁の内外で乳牛を飼っている農家のおかみさん達が、朝、絞りたての
牛乳を市の中心部まで売りに来たから。
それにより、カフェオレにパンというフランス独自の朝食ができた。
硬くなったパンを浸して、やわらかくして食べることができたから。
でも、エポニーヌは、牛乳なんて飲めなかっただろうな。カワイソウだな。
コゼットはねぇ、白パンとか、鳥の焼いたのとか、スープとか見て、
「スープだけいただくわ、部屋に運んで」とかね、もう何様だよ!

ちょっと、そこに座れ!と小一時間w
当時は、足(交通手段)のない人間も多かったそうです。
エポニーヌは歩いてますよね。いつも。
コゼットはワンデイモアで馬車に乗ってます。
イギリスに行くのが悲しいんでしょうか。
エポニーヌだったら、イギリスに連れていかれたら、ドーバー海峡泳いで
渡ってくると思うぞ。そして、意外とそういう女のほうが嫌われるもんです



鉄道が、フランスにできたのが1832年。6月暴動の年。
馬車を持つのが、男性のステイタスだったけれど、それはなかなか
お金のかかることだった。御者もいるから。馬の世話がかりもいる。
乗り合い馬車もあったけれど、貧しいものは徒歩。
橋も通行料がかかるものもあり、通れなくて迂回する場合もあった。

あー、でも、アーロンにはぜひ乗馬をやって欲しい。馬に乗れたら、コスチュームプレイが
できるでしょう? て、マリウス、スタントじゃないよね?まさか。
アーロンは、なんとなく、すぐに器用に乗りこなしそうだよね。見たいなぁ、乗馬姿。

You drives me crazy
あ・・・間違えてるw
イギリスの貴族と、フランスの貴族には大きな違いがあったそうです。
イギリスでは爵位は当主だけ。死んだら長男に譲られる。
男性が生まれなかったり、息子、全員死んだら、爵位は血縁の者にのみ譲られる。
養子を迎えるのはご法度。貴族が増えることはなく、一部のものが莫大な富と
権力を受け継ぐ。では、次男、三男はというと、教育は受けているので、学者
法律家、実業家、軍人などのとして働き、英国の近代化の礎となった。
いいことだけ書けばそうなんでしょうけど、できの悪い次男三男は?そのほうが多くない?
フランス(他のヨーロッパ諸国も)は、親子、兄弟がそれぞれ爵位を受け、財産も
相応に分与したため、どんどん貴族が増え続け、勤労を蔑視し贅沢にふける上流階級と
税にあえぐ労働者との乖離が進み、さまざまな革命と暴動の繰り返す時代に突入する。
(金を搾り取る人が増えるのって嫌ですよね。
貴族には、取られる一方ですからね、むかつくでしょうね。)

フランス革命時には、アメリカ独立戦争にお金を融通して、借金が嵩んだとか、
六月暴動(←アンジョルラスの)の時には、パリの不衛生な住環境が、コレラを
あっという間に大流行させてしまい、下層民の住む場所だけでなく、町は死体と
ゴミの悪臭に満ちていたとか・・・
貧富の差だけじゃなく、民衆の怒りの原因は他にも色々あった。
いつの時代も面倒くさいよね。
トム・フーパーの映画の中で、断トツ嫌なシーンが、あの下水道だろうけど、
パリのトイレ事情、ゴミ、死体処理、もう読んでて気持ち悪くなってくる。
要は、無策で公衆衛生の概念が無い。無いというより、多少あっても追いつかない。
人々は窓から汚物を投げ捨てていた・・・風呂にも入る習慣が無かった。

あ、アンジョルラス様、生まれてから一度もトイレに行ったことが無いお方だから
これには関係ないと思うけどね。
お風呂に入らなくても綺麗だったろうし、天使だから。
・・・どうなんでしょうねw あまり深く考えないことにしよう。

アンジョルラスは、ミュージカル版より薄くなってるって言われてるけど、
原作にある映像化されてない場面、いつか映画で見たい。
アンジョルラスは裏で色々ちょこちょこ動いてて可愛いのだ。
Lilasさんが言ってたけど、Bring Him Homeをバルジャンが歌ってるときにも、アンジョルラスは
闇に紛れて、よそのバリケードを視察に行ってる。
暗闇の中を鷲のように翳り回って、明け方に、生き生きとしたバラのような姿で戻ってくる。
鷲はわかるけど、バラ?(←原作) まあ、いいや。とにかくマメなんだよ。
アンジョルラスは、事変を予感して、仲間を増やそうと色々、水面下で努力してる。
メンバーを振り分けて、色々な場所に行かせて、新人?勧誘してたりとか。
マリウスが来なくなった(原作では恋のためじゃないんだけどね)んで、人手が足りない。
そこで、さんざん期待を裏切ってるグランテールを信用して、お使いに出したけど、やっぱり
心配になって、覗きにいったりする。可愛いよねーーー(Patさんもお気に入りの場面)
たぶんね、その日の日程表、計画表(週間、月間 そして年間も)とか、当番表とか、敵味方の分布図とか、
資金や武器の入手先の名簿とか、出納帳とか、メンバーの住所録とか作ってたと思うんだよね。
いや、コンブフェールとか、プルーヴェールとかがやってくれるかな。
でも、任せきりにはしないで、しょっちゅうチェックしそうw
それと、色んな兵法とか戦術に(趣味もあって)思いをめぐらせる時間もいるし。

おい、今月の部費、まだ払ってないヤツがいるぞ! すぐに払わないとTSUTAYA並みの延滞料、取るよ!
無実の門番を撃ち殺した男の処刑と、砲兵隊長の銃殺。このシーンも欲しい。
やらなくてはならないいことは辛くても、自らが手を汚す。

アンジョルラス・・・(言ってみただけ

門番を撃ち殺した男の処刑シーンは、陰惨であるべきシーンを妙にパセティック(悲劇的で感動的)に
描き出していると、ラマルティーヌに批判を受けたとか。
でも、このシーンで、時計で時間を測りながら、処刑に及ぶアンジョルラス様、かっこいいんだよね。
おわり。長いね、ごめん。
