─光る波の間─

現在ほぼツイッターまとめ投稿。アート(名和晃平、奈良美智他)映画・音楽・食べ物(日々のご飯)・雑貨etc...

台風のしっぽが見えたとき

2004-09-30 17:40:59 | つれづれ
夕方、帰るころには遠くの西の空の雲が切れていた。

「台風のおしりだね♪」

真上はまだどんよりとしていて、雨が落ちている。

こういうときは虹が出るのさ、けっこうな確率で。

それは驚くばかりの見事な虹!

太陽は沈みかけていて、高度はぎりぎり。

だからこのうえなく大きくて大きくて、外側にもうひとつ輪が見えて。

なんて綺麗な! 奇跡みたいに!




オレンジ色の空に、濃く輝く虹。

駐車場の近くの小さな託児所。

中で遊ぶ子供たちがいた。「虹がすごっく綺麗ですよ!」

思わず言ったら、保母さんと子供たちも外に。

消防署の前を通ったら、待機中のファイヤーマンたちも

屋上に出て、空を仰いでいた。

虹の色は鮮やか。あんまり色が強いので、内側の紫のそのまた内側に

黄色やオレンジ色が輝いていた。

輝いていた。

*






GO! イチロー!

2004-09-29 20:03:02 | 
イチロー、すごいね。
野球っていうだけの域を超えてるし、
日本人っていう域を超えてるし、
「なんなんだ!?この人はっ!地球外生物?」って思っちゃう。
見てるだけで、元気づけられる。

単に本数だけの話じゃないもんね。
昔と今じゃ、ピッチャーの投げる球種も全然違うだろうし。

だからさ、読んでおいて良かったなぁーと思ったわけ。
『キャッチボール ICHIRO meets you』
あんなに打ってるのに、今でも1本ヒットを打つたびに
小躍りしたくなるほど嬉しいんだって。

日本でもう上が無いからメジャーに行ったんだと思ってたけど、
それも違ってて、スランプでどうしようもなくて、
あとできることは環境を変えることしかなかったっていう話も
びっくりしたけど。

日本のプロ野球はTVでやってても見ないです、正直。
ルール知らない人もいるし、「たかが野球でしょ?」って言う人もいるかも。
でも何の分野でもそうだけど、自分の人生見極めて、
そこに生きる真摯な姿勢を見せられたら、やっぱ感動するでしょ。

「成績は出ているから今の自分でいいんだ、という評価を
 自分でしてしまっていたら、今の自分はない」

「妥協をたくさんしてきたし、自分に負けたことも、
 いっぱいあります。
 ただ、野球に関しては、それがないというだけで」

*

ps. イチローってB型なんだよねー♪古田選手も。
 私もB型です!(だから何よ(笑))




壬生義士伝3

2004-09-28 19:01:36 | 
「どうも男は‘存在’ではなく‘現象’だと思う」と言ったのはある生物学者。
生命のもともとの形は♀で、♂は細胞分裂の途中で男性ホルモンを浴びせられて
無理矢理♂に作り変えられるというのはよく知られた話。
つまり、「種の保存のためにそういう形態を負わされたのだ。」
と、生物学的には見えてくるらしい。
生まれてきたそのあとは、ジェンダー(♂♀の社会的役割)がある。
単純に種の保存のためだけに生きられない人間にとっては、男も女も難儀な話よ。

去年NHKで『蝉しぐれ』ってドラマをやってた。
主演の内野聖陽さんがすごく良くて、武士の所作や物腰、美意識をすごくよく
表してたんだけど、その立ち居振舞いが美しければ美しいほど、
形のみでなく、精神が伴うほど張り詰めて危うく、思いきって言うなら
‘儚く’すら見えたんだ。
『壬生義士伝』を読んでも同じような感覚があった。

下巻の途中からは、主人公の息子達の話に移っていって、
函館戦争での死の場面は泣きました。またしても(Τ△Τ)
自ら植えた菜の花の中で死を目前にして母親への独白。
その周囲で、負けることは分り切っていても信念(か意地)に従う人々の様子。
考えてみれば、薩長も300年もの間幕府に辛酸を舐めさせられてきたわけで、
だからこそ、滅びていく者の気持ちも分かるんだっていう、
そういう場面も描かれていたし。
強く優しく、己の信念と美学に貫かれた男たち。‥やっぱり儚いかも。

終わりの方は清清しく、爽やかな気持ちで読み終えることができて
正直ほっとしました。
そうそう、今日は会津戦争後に「藤田五郎」と名を変え、
会津人として生きた斎藤一の命日です。
死ぬときになって、布団から起き上がり、正座して目を見開いたまま
亡くなったんだそうですよ。 合掌

[関連したBlog]


ほんの少しの好奇心が

2004-09-27 20:42:40 | つれづれ
夕べ、平成中村座のニューヨーク公演を放送していました。
すごく見てみたかったので、楽しいな♪と思いながら見て、今日はちょっと
眠たかったんですが。(´`)
会社の人も、舞台が好きだそうで見たらしかったんですけど
「途中まで見たけどやっぱわかんないやって思って止めちゃった」
そうです。

あ--.....そうなんですよねー、台詞回しだの言葉遣いだの、
いくら現代風にアレンジされてても、‘歌舞伎’って思った瞬間に
「わからん!」という先入観が。。。
客席についてる解説用のイヤホン、あれ私にもちょうだい!って思う思う。
私だって別に台詞が全てわかるわけじゃー無いです。

親が見て、ついでに見せられて、なんとなく慣れてたというのは確かに幸い。
とりあえず、玉三郎さんなら綺麗というだけで見飽きなかったし。
ほんのちょっとした好奇心です。
「なんであんなに綺麗に見えるの?」「見得って何?」
‘女形は役の年令によって自分を指す指の向け方を変えるんですよ’
‘見得を切るっていうのは映像でいう、クローズアップですよ’

 なーーるほど!!

自慢じゃないけど私はものすごく好き嫌いが激しかった。
単純に生まれついた好みだけで、おもしろくないと思ったら我慢もしない。
親によく怒られてまして、日本画見に連れていかれて「日本画嫌い」といったら
「好き嫌いじゃなくちゃんと見なさい!」と。(苦笑)
親には、戦後で情操教育が受けられなかったというコンプレックスがあったから。

ただしやりたいものをやらせてもらえず、やりたくもないものをやらされたけど。

でも、そういうものでも絶対無駄じゃないんです。とっかかりになります。
でやっぱり何より好奇心が大切だと思う。
何がいいのか分らなくても、なんでだろう?と思うこと。
宇宙のことが知りたくて、「やさしい物理入門」なんて買ってみたこともある。
(結局私は小学生相手の「○○のひみつ」くらいが分相応と納得しましたが)

そうしているうちに、嫌いだ苦手だと思ってたものが大好きになったりする。
絵の意味が分らなくても、画法やタッチを見て画家の思いが伝わることもある。
それはやっぱり、嫌いだけど基本を勉強していろんな画法を知ったから広がった世界。
勘も働くようになってきて、それこそいいものを嗅ぎ付けたり、
人の意見に左右されずに選ぶことができるわけで。

ま、なんでもいいじゃないですか。
好きな人が好きって言ってるものに食い付いてみるってのも、よくやりましたよ(笑)
その人がいなくなっても私の財産は増えますもん。

いやだから、ほんとにおもしろかったですって!
黒子の装束つけて舞台作ってたのはリンカーンセンターのスタッフだし、
最後にはニューヨーク市警にピストルで囲まれたんですから!

*





おいしそうな

2004-09-26 22:51:56 | 今日の1枚
とろりんとしておいしそうな色。

光の向こう側にあったものは なんだったか。

*

まぶしすぎる光の後ろには より黒い影が生まれるんだ。

目が眩んで他に何も見えなくなる。

その光に すべて委ねるのもいいかも。

‥つかの間ならね。

*






山形交響楽団+金聖響

2004-09-26 01:12:30 | 音楽・映像・アート
今日は日中だるくて眠くて、天気もどよどよで、
演奏中ぼけーっとしちゃうんじゃないかと少々不安だったんだ。
しかし!バスを待つころにはウキウキワクワクお目々ぱっちりで
不安はどっかにぶっ飛びました。(笑)
空も晴れたしね。

1時間ほどで山形到着。何年ぶりでしょうか♪
市民会館は初めてだったんで、最初道1本間違えた^_^;
だってなんか暗いところにぽつっとあるんですもの。
“YAMAGATA SYMPHONY‥”
と書かれた搬送トラック見つけたときはほっとしました。

メールで予約してたんだけど、真ん中の聴きやすい席を用意して頂いてました。
本日のメニューは“シューマン&ブラームス”
演奏の前に、本日のコンダクター金聖響さんによるフリートーク。
話の半分は米沢牛と温泉のことでしたね(笑)でも、
「カラヤンもバーンスタインも素晴しかったけどあれはもう終わり。
 僕らの時代ですよ!」

という言葉にゾクゾクきました!
私も“私たちの”と言える音を持てるのはすごくエキサイティングだし!

まずはシューマンのピアノ協奏曲。ピアニストは青柳晋さん。
出だしによる山響の音の印象は“まじめ・誠実!”
バスに乗る前に見た風景が思い出されます。
欅の葉陰の向こうに見える青空と、まだ灯の入らないガスライト。
ロマンチックな調べですよ。(^^゛
それが段々熱を帯びてくるんです。秘めた熱情が溢れてくるんです。
“ピアノは手でなく背中で弾くのだ”
“ピアノは打楽器だ”
“ピアノは格闘技なのだ”
そういう、聞き齧ったいろんな言葉が浮かぶ。

何度もお辞儀をして、長い拍手が続いて、アンコールはドビュッシーをソロで。
わお!ラッキー♪ シューマンの熱を余韻に残しつつ、オーディエンスの昂りも
ほどよく鎮めていってくれました。

さ!ブラームス交響曲第4番ですよ。
タイトル言われてもメロディーが浮かばないことが多々ある私は
CDを入手して予習してました。「おお、これ聞き覚えあるある」
演奏は素晴しかったですよ!
視力が上がるんです。‥って、わかんないか(笑)
私、目が悪くてコンタクト使ってます。今日は諸事情で使い捨てのソフトしたんですが、
これだと乱視は矯正しないんで、完全にはっきりは見えない。
それなのに、聴いてる間中私の目はしっかりステージに焦点を合わせるんですよ。
そしてそれだけ見つめてるのに、見えなくなっていく。
ステージ上のコンダクターも楽団員も、あれほどはっきり輪郭が際立っていることが
わかるのに見えなくなる。 この感覚、言葉にするの難しいな‥。

鼓動が速くなってくる。紅潮した壇上の顔。
時々思いついて目を閉じる。神経が耳だけに集中して、音のうねりが一層押し寄せる。
私の聴神経に収まりきらない音の波に、ぐわんと目眩を感じた。

ベートーベンを聴いたときと共通して感じるのは、活き活きとした、
勢いよく落ちる滝の清冽さのようなエネルギー。
たとえどんな悲劇的な音楽を鳴らしても、「音楽の歓び」が溢れかえっているんだろう。
音楽に動かされている人なのだなぁ‥。
その耳に聴こえてる音に。彼自身の内に鳴り響く音に。。

拍手鳴りやまず。アンコールも有り。
「絞ってももうなんも出ないよ」とでも言いたげな聖響さん。
ひっさびっさに来たコンサートだったけど、大大満足!!
このお値段でこれはラッキーですよ♪
おまけに、終了後ロビーで青柳さんとともにトークがあったりして。
サイン頂きました♪CDは持ってかなかったんで、チケットにね。
「仙台にも来て下さいね」と言ったら、力強く頷いてくれましたよ。絶対だからね!!

最後までいたかったけど、バスに乗れなかったら野宿なのだ。
ダッシュしましたー。そしたらまだそのあとが最終だったー。勘違いしてた模様。
うーーそれならもうちょっといれば良かった(;;)
しかしなにはともあれ、幸福感いっぱいです。
パワーもらった!って感じです。
さー私も頑張りましょう(^0^)

*




泣けない女

2004-09-24 18:05:37 | つれづれ
[関連したBlog]

ほら、最近『壬生義士伝』で目を腫らしてるでしょ?
会社の事務の人が本好きってこともあって話題にしたんですよ。
そしたら、
「いーな----。。。」って言うんで、
「なにがですか?」って聞いたら、
「泣けて」
「???」

泣けないんだそうです。体質とか性質とかそういうんじゃなくて、
「泣きたいよ---!!‥でも泣けない」と。
感動して泣きたいらしいので、
「べつに、家なんだし部屋なんだし思いきり泣いちゃっていいじゃないですか」
「わかってる!わかってるけど‥止めが入るの」
「は?止め とは?」

なんでも彼女のお父さんがえらい感激屋さんだそうで。
働いてるときは親が死んだときくらいしか泣いてなかったのに、今めちゃめちゃ泣くんだと。
「おしん」で毎回15分(!)泣き続け、ニュースで泣き、スポーツで泣き、
大好きな藤沢周平を読んで泣き、『寅さん』で泣き、この2つが合体した山田洋次監督の
『たそがれ清兵衛』が大好きなあまりCMに宮沢りえが出てきただけで泣く。。。
この、ほぼ毎日に渡る‘ダム決壊’を目にするあまり、彼女は白けて泣けなくなってしまったのでした。

「感動して泣きそうになると父親の顔が浮かぶんだよ」
‥‥ご愁傷様です。(-人-)


自己実現とリラックス

2004-09-23 16:25:00 | 日記

自己実現‥かっこいい言葉ですね。
じゃあ、それって具体的にどういうことよ?と聞かれると、
むぅっと言葉に詰まったりするんですが。

思う通りの自分自身になる。とでも言うのでしょうか?

イメージとしては積極的でポジティブであり、病んでいる(いろいろな意味で)人間には
無縁のことのような気になります。
なにやらアーティスティックな響きもあり、‘どうせ自分には無理’と
落ち込みの原因にもなってしまうかもしれません。

 私は何をやってもうまくいかないの。
 いつも同じ結果で、それが自分の運命だと思っている。
 なんの拍子かその気になってやってみたけれど、途中までは良かったのに
 結局失敗してしまった。
 ほうらやっぱりね、予想してたからそんなにショックじゃないわ。
 ものごと、そうそううまく運ぶわけがないもの。

ああ!まさしくそれです!
お気付きになりませんか?考えてた通りになったでしょう?
それはあなたが‘自己実現’してしまったんですよ!

人間の脳は考えたことを実現させようとして働く。
だから、‘うまくいかない’と潜在的にでも考えていれば、その通りのことを招く。
そうして自分に証明するんです。
「ほうら言ったとおりだわ!私は正しかった!」

しかもやっかいなことに、脳の習性として‘否定したことへ向かう’というのがあるんです。
これは実験的にも証明されているんですが、脳の基本的なあり方は「快」です。
‘否定’とは「不快」です。だからその不快を無くしたくてたまらないんです、脳は。
そこでその‘当人が否定していること’を解決しようとして、近付いていくんです。
否定すればするほど、そこに引き寄せられていくのはそのせい。

考え方というものは、後天的に学習された結果身についたものです。
もちろん生まれつきの傾向も影響するかもしれませんが、
一種の癖だと思ってもかまわないと思います。だいいち、大脳は未完成な部位ですし。
しかしだからといって、いきなり考え方を変えるのは難しいし、やはり練習は必要です。
過剰なストレスで疲労した脳にはより大変な仕事になるのです。

ストレスが溜まると筋緊張が起こり、自分の意思ではどうにもできなくなります。
そうすると、毎日重力に抵抗して生きている私たちはその姿勢を保つだけで
莫大なエネルギーを消費してしまう。
重力に対して、垂直であるのと斜に歪んでいるのと、どちらが身体にとって負担か
お分かりでしょう?
身体を保つエネルギーも、喜んだり笑ったり考えたりするエネルギーも由来は同じ。
考え方を変えるにも、変える練習をするにも、そのためのエネルギーは多くあるに
越したことはないってわけです。

筋緊張を解いて、脳に余分なエネルギーを使わせないようにしましょう。
だからリラックスしなくちゃ!リラクセーションが鍵なんです。
あ!だからといって、買い物しまくったりカラオケ歌いまくったり、お酒のんで暴れたり(笑)
そういうことは気分転換になりますが、ストレス解消にはなりませんよ。。。

[『ホメオストレッチ』]