先週のことだけど、おばさんが亡くなった。
数年前から、徐々に体が動かなくなり、寝たきりになり、目が開かなくなり、
静かに逝った。
原因不明。治療方法なし。病名すら付かない難病。
「私は医師免許を持っておりますが、人に病名を聞かれても、
いつからと聞かれても、なんとも答えることができませんでした」
おじさんは、あいかわらず飄々淡々として。でも、
「小さくなったなぁ・・」と思わずにはいられなかった。
ゆっくりゆっくり死に向かう。
痛くも痒くもなく、ただ体が動かなくなる。
頭はクリアだっただけに余計に辛かっただろう。
お見舞いに行ったときにはまだ肘から先を持ち上げることができていて、
ベッド脇から覗き込んでいた私の頭を、ゆっくりゆっくり撫でてくれた。
告別式。
おばさんに意識を合わせると、「楽チン、自由」という言葉。
父が逝き、去年は叔父、そして叔母。皆逝った。
きっと今頃再会を喜んでいるだろう。この日の空は不思議なほど美しかった。
どう見ても瑞気に溢れていて、夕日もまた格別に美しかった。
今は光を送るのだ。
おばさんに、おじさんに、いとこたちに。
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