NOTEBOOK

なにも ほしがならなぁい なにも きたいしなぁい

02007年005月025日(金)適当に、伝える

2007-05-25 | 休み
映画「しゃべれども しゃべれども」公式


先週の「銀幕会議2」で一瞬取り上げられていて
ちょっと興味を惹かれたので
原作を歯医者さんの帰りに買ってしまう。

いや、普通に面白く読めたです。
良い人ばかりしか出てこないけれど
その中で皆悩んでる。
そういう環境で悩めることって
実は非常に恵まれた状況だなぁ。
見守ってくれる人が居て
同じような仲間?が居て。
皆がその中で非常に前向きに
建設的に悩んでる。



気になったのが、この作品の表向きのテーマである
(裏の、本当のテーマはタイトルにちゃんと意図されてる)
周囲とのディスコミュニケーションの部分。
周囲を常に警戒している女性と吃音に悩む大学生
クラスに馴染めない関西弁の男の子、口下手な野球解説者。
それぞれが言語的なことを端緒として
周囲とのディスコミュニケーションに苦しんでいる
けれど、そのテーマに対して
あまり切迫感というか距離感としての近さが
あまり感じられなかった。
このディスコミュニケーションを踏み切り台として
作者の意識が裏の、本当のテーマに向いているような
気がした。あくまで、気がした。


落語について丹念に調べて
一から肉付けして、架空の落語家一門である”今昔亭”に
実在感を持たせようと
しているんだけど、その肉付けの部分
その知識の部分が
少し説明的、学問的な説明かなぁと。
主人公、三つ葉の視点で語られる物語の中で
その説明が若干堅苦しくて、浮いているようで
読んでいて引っかかった。
加えて、落語家、今昔亭三つ葉という
主人公の描写も大変丁寧なんだけれども
どうもそれが律儀すぎるような気も。



先週「オーラの泉」にゲスト出演されていた
香里奈さんが十河そのまんまなネガティブキャラと
思えてきて映画版も見てみたくなってしまう。




キャストも小説を読むと若干違和感。
古三文師匠はもっとちゃらんぽらんなイメージがあったので
伊東四郎さんとは思えなかった。

関西弁の村林は「からくりテレビ」の
大阪の将棋少年が読んでいて
真っ先に浮かんだけど、実際は
もっとシュッとした子。

三つ葉のおばあちゃんももっと鉄火肌の
曲者感が強い感じの印象があったので
八千草さんでは正直下町っぽくないなぁ。
山の手っぽい。

と云うか
こんなのジョンの口で公式サイトの
キャストを見たら脇はほぼ僕の勝手なイメージとは
違う、それどころか原作の描写からも異なる。



見る前に何だか文句のようなことを書いてるけれど
このキャスティングの違和感もきっと
三つ葉の従兄弟が削られてしまっている事と
同じように、きっと良いアレンジの為
(多分三つ葉の諸々の回り道をバッサリして
かなりピントを絞ってくるのだろうなぁ)
なんだろうと丁寧さを感じさせるし
どうも涙強盗みたいな映画じゃなさそうと
トレーラーを見ていて思えてくるので
まぁ、ともかく久しぶりに映画館に行きたくなった。
見に行きたいなぁ。




こんだけ書いても、自分が何を書きたいかが
散漫で、ただ長いだけだ・・・