「九条自由広場」

「昭和区九条の会」(名古屋)のブログです。会と市民の皆さんとの交流の広場です。ぜひ「コメント」をください。

小・中学校の教科書展示会             平 和平

2011-06-06 14:49:46 | Weblog
 2001年の前後に、大きくマスコミも取り上げた「新しい歴史教科書をつくる会」(以下、つくる会)が扶桑社を通じ、つくらせた≪歴史教科書≫問題がありました。
「つくる会」は、神話復活、憲法敵視の歴史教科書などをつくり、全国各地の公共団体に売り込みました。
 その動きに対して、正しい歴史を学ばせるため、扶桑社教科書を採択させないよう運動する保護者、有識者と激しい≪教科書採択・不採択合戦≫が行われたことは記憶されておられると思います。

 2011年は4年に一度の「小中高が採用する教科書を採択年」です。自民党は昨年の12月22日に各県本部に対して『教科書採択は各地方議会での活動が死活的に重要』とし、扶桑社に代り、神話復活、憲法敵視の教科書を出版する『自由社版、育鵬社版の教科書を推進せよ』という文書を発出しました。
 その教科書の展示会が、今年の6月11日~7月5日まで行われます。名古屋市では鶴舞中央図書館(小中高分)、西図書館(小中分)、名古屋市教育センター(小中分)、愛知県総合教育センター(小中高分:所在東郷町)で展示されます。採択に関するアンケート用紙がありますので、設置された箱に投入ください。

 なお、自民党をはじめ、神話の歴史や戦争肯定、憲法敵視を進めたい勢力も、アンケートへの動員を行います。
 正しい歴史を子どもに学ばせたい私たちは、それに負けない勢いでアンケートなどで意見表明を行わないと採択されてしまいます。歴史を歪めたい勢力は、10万冊以上の採択を目指しています。過去には、良識ある保護者や教職員、団体の頑張りで彼らの野望をある程度食い止めてきました。しかし、「つくる会」の教科書の採択率は、当初の2001年は0.039%でしたが、2005年は0.4%、2009年は1.7%と採択率が上がっています。

 皆さんは、『神武天皇が山の上から日本を見降す絵が描かれ、日本をつくり上げた天皇など』と記述される教科書を子どもや孫に学ばせたいとは思われないと思います。
 未来を担う子どもを、戦前の子どものように「天皇のために命を捨てる」ことしか、選べない日本にするわけにはまいりません。「つくる会」教科書の目的は、明治憲法の様な≪主権:天皇≫の国づくり、子どもづくりを狙っています。
 それは、9条の改悪・・・・戦争への道に・・・つながります。皆さんの積極的な協力をお願いいたします。