「九条自由広場」

「昭和区九条の会」(名古屋)のブログです。会と市民の皆さんとの交流の広場です。ぜひ「コメント」をください。

ストロンチウム漏れ!         秋葉 次郎

2013-06-30 06:06:36 | Weblog
 福島第一原発の井戸から高濃度のストロンチウムが検出されたという
ニユースが流れました。

 海岸から6mの井戸からは6月28日の採取で3000ベクレル、海岸から
25mの井戸では5月24日の採取では1900ベクレルという発表ですから、

海岸寄りの方がかなり高いということになります。
 ストロンチウムの国の基準値を調べましたがわかりませんでした。

EUではベビーフード75、乳製品125、野菜750となっているようです。


「TBSニユース:6/29より」
福島第一原発、海側の別の井戸からも高濃度放射性物質

 福島第一原発2号機の海側の井戸の地下水から高濃度の放射性物質が検出された問題で、東京電力は、新たに掘ったより海側の別の井戸の地下水からも、さらに高濃度の放射性物質が検出されたと発表しました。

 福島第一原発では、2号機の海側に掘られた井戸で5月採取された地下水から、国の基準を上回る高濃度のストロンチウムなどが検出されています。

 東京電力は、周辺に新しい井戸を掘って汚染の広がりを調べていますが、29日、これまでの井戸よりもより海に近い井戸の地下水から、ストロンチウムなどのベータ線を出す放射性物質が1リットルあたり3000ベクレルの濃度で検出されたと発表しました。これまでの井戸の地下水よりも2倍以上高い値です。

 東京電力は、「海に漏れているかどうかは判断できない」と話していますが、福島第一原発では、港湾内の海水に含まれる放射性物質のトリチウムの濃度が上昇傾向にあり、海への流出が疑われています(29日23:42)


以下は、福島原発事故を丹念に追い続ける
「明日に向けて:20130410より」を紹介いたします。無責任のそしりを

受けると思いますが、以下の文章は私の現在の力では咀嚼できないまま、
皆さまに紹介していることを申し添えます。

「明日に向けて:20130410より」
4月6日、東京電力により、福島第一原発の地下貯水槽から120トンの放射能汚染水が漏れ出してしまったという発表がなされました。この段階で東電は、別の地下貯水槽に移すことが必要だけれどもそれには5日間かかると述べました。
ところがその後、次々とこの認識が覆される事実が発覚しました。まず明らかになったのは、移送を進める間にさらに47トンが漏れる可能性があるということでした。この段階で、仮設設備ばかりを使ってきた限界への各方面からの批判が始まりました。
続いて汚染水の漏れ出しが起こった貯水槽の隣の貯水槽からも、同じことが起こっていることが判明し、ここからも汚染水を違う貯水槽に移さなければなならくなってしまいました。さらにその移送先であった第一貯水槽も、同じように漏れ出しが起こっていることが判明。ついに東電は4月10日段階で、貯水槽への移送を断念。6月までにすべての汚染水をタンクに移すことを発表しました。

そもそもこの汚染水は、原発炉内の冷却に用いられた後、セシウムだけが除去できたもので、ストロンチウムやプルトニウムなども含まれたものです。原子炉に穴が空いているため、建屋の中に流入してくる地下水とも混ざってしまい、毎日400トンが新たに発生しています。
海水が混ざっているため塩分濃度も高く、それだけシート材などを腐食させやすい。東電はこの水を、原発敷地内に建てた多数の貯水タンクと地面を掘って作った7つの地下貯水槽に貯めてきましたが、すでに今回の事故以前から許容量の約8割に達しており、行き詰まりをみせていました。
その状態での今回の事故は、汚染水処理過程が完全に破綻してしまったことを意味しています。今後、新たな対策をたてることが問われています。

今回の汚染水事故が示したものは何でしょうか。一つは先に、幾つかの燃料プールのクーリングシステムが一斉にダウンしてしまった事故の分析によっても明らかにしたように、福島原発サイトの今が、突貫工事の連続による、仮設に次ぐ仮設での対処によって、極めて脆弱な状態になっているということです。詳しくは以下をご覧下さい。

明日に向けて(651)無責任体質に覆われた福島原発の現場(収束作業員ハッピーさんのつぶやきから)
http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/cc90da1a51501e5486dd67c7aaae1f24

しかし一方で、今回の事態を見ていて、何かおかしいという違和感も湧いてきました。電源が一斉にダウンしてしまったことは隠しようのない事実だったと思うのですが、今回の汚染水漏れ、本当はもう少し前から把握されいたのではないか。むしろ発表の機会を伺い、次々と発表を書き換える形で公表したのではないか。
端的な話、このように発表されると、情報を追いかける側としては混乱しやすいのです。細かい経緯がわかりにくくなる。一般の方は、事態を追いかける気力を失い、東電によって発表され、マスコミが流す記事をただ読み続けることにもなってしまうのではと思えます。
実際、今回の事態の報道を時系列にそって読んでみましたが、こういう時ほど、マスコミの側も東電の発表通りに記事を書かされやすい。つまりこのように事故情報が小出しに修正されながら出てくるような状態は、実は情報操作もしやすい状態でもあるのです。マスコミは東電の発表の伝達媒体になってしまう。

東電がまた何かを隠しているのではないか・・・と疑いの目を向けて少し前に遡ってみると、浮上してきたのは、東電がこの間、汚染水の中に含まれているストロンチウムの情報を隠したがっているように見えることでした。これを僕は以下で分析しました。

明日に向けて(613)ストロンチウムはどこへ?・・・東電魚介類調査から考える
http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/9736fa788e839dcb237639ccda3027a0

ここで明らかにしたことですが、2011年12月18日に発表された朝日新聞による東電発表に基づいた試算によると、2011年4月から5月までで、少なくとも約462兆ベクレルの放射性ストロンチウムが流出したことが明らかになっています。東電が同じ時期に流出した放射性ヨウ素とセシウムの総量を約4720兆ベクレルと発表しているので、ストロンチウムはその1割に相当することになります。
セシウムだけを考えるのならば、(ヨウ素とセシウムの比を1対1と仮定して)ストロンチウムは2割は出ていたことになるのですが、その後の調査でこれの裏付けとなるデータが出てこない。魚の汚染としても浮上してきません。しかし相当量のストロンチウムが放出されたことは間違いないのです。にもかかわらず行方不明です。
東電はここに人々の目、マスコミの目が向くことに強い警戒心をもっているのではないかと思えます。そこからさまざまな発想を巡らしているのではないかと考えて、東電の動向を見ていると、いつも一つのつながった系が見えてくるのです。

今回も実は伏線として重要な位置を持っているのが、あらたな放射性物質除去装置アルプスの投入ではないかと思えます。まさにこの時期に投入され、試験運転が開始されていますが、この装置はこれまで主にセシウムしか除去できなかった現状を変え、ストロンチウムやプルトニウムをはじめ62の核種を捉えることができるとされています。これを投入することで、貯水の場がなくなった汚染水を海に放出したいというのが東電が折にふれて述べて汚染水対策の展望です。
これに今回の問題はリンクしているのではないか。あらかじめ把握していた漏れ出しの実態を公表することで、汚染水のアルプスによる濾過ののちの海への放出もやむなしという方向に世論を誘導することが目的なのではないか。そのようにも見えてきます。この点は、この問題を論じた読売新聞の社説の結語に「海への放出も検討すべきだ」とあったことで、より僕が疑惑を深めた点でもあります。問題の点を抜書しておきます。

「汚染水対策には長期的な視点も欠かせない。貯水タンクや貯水槽を設置する敷地は限られている。早晩、限界を迎える。浄化後、安全基準に沿って海に放出することの検討も求められよう。国民の理解を得るために、政府が果たす役割は大きい」(読売新聞社説4月10日)

さらに突っ込んで考えると、東電は、アルプスの投入による62の核種の濾過の下での海洋放出に踏み切る際に、これまでの汚染水の核種分析に踏み込まれないため、汚染水の漏れ出し問題の方に世論を誘導しているのではないかとも見えます。セシウム以外が除去できることを示すためには、もともとあったものが示されなくてはならない。それがどれだけ減ったかを表さないと、62の核種を除去できることが本当なのかどうか示せないからです。
しかし東電はこれまで汚染水の核種分析を明らかにしていません。いや過去に東電が発表したすべてのデータを細かく解析すると、あるいは発表がある可能性もあります。東電は後のちの追求に備えてこそっとデータを出しておくことを常套手段にしているからです。残念ながらその可能性の全てを調ることはできておらず、その点でこの僕の分析は限界を抱えてもいることを付記しておきます。
それでも、ともあれ汚染水の中身を東電が積極的に発表したがらずにきたこと、また残念ながらここをマスコミが追求してこなかったことは明らかです。

こうした例として挙げられるのは、今回、東電は120リットルが漏れ出したと発表した時に、そこに含まれる放射性物質は約7100億ベクレルだと発表したことです。後に原子力規制委員会が、もっと濃い可能性もあるので、このように発表したのは軽率だと指摘しています。しかしこの指摘もおかしい。そうではなく何が、どれだけ漏れたのかを発表させるべきなのに、違う指摘でごまかしているようにも見えます。
しかしこれまではセシウムしか除去していないと発表しているのですから、ストロンチウム、プルトニウムをはじめ、たくさんの核種が汚染水に存在していることが明らかなのです。だから何がどれぐらい汚染水に含まれており、それが環境に放出されたのかをこそ環境汚染の実態として問題とすべきなのです。しかし原子力規制委員会はまったくそれに触れていないし、残念ながらここに切り込んでいるマスコミも一つもありません。

これらから、今回の問題を汚染水の貯水問題に切り縮めず、汚染の中身を問題にしていく追求がなされるなければならない、この点での解析を重ねる必要があると僕には感ぜられます。
こうした観点から、さらに本格稼働を迎えようとしているアルプスのこと、また浮上してくるであろう汚染水の海洋投棄の動きについて、ウォッチを継続していきたいと思います。

こともあろうに、復興予算を電力会社支援に!    秋葉 次郎

2013-06-29 11:32:32 | Weblog
 私はこんなことを思い出しました。菅首相が、福島原発の事故を受け
「浜岡原発の稼働中止を中部電力に要請」というニユースが流れ、中電

が不承不承要請を受けいれた、とニユースが流れた夜の事です。
 その夜は、知人と飲んでいました。ニユースを見た知人は「浜岡なぞ

なくとも電力は十分間に合う。浜岡は東海大地震の真ん中にあるし、1、
2号機は老朽化、別の地に新しい原発はつくれない。原発頼みはどうか

という意見は会社内でもあった。水野社長は内心喜んでいるだろう」と
真顔で話した。

 私は「でも、喜ぶことはないだろう」と聞いたら、「これで政府に大き
な貸しができた。相当な無理を言っても聞いてもらえる」知人は言った。
 
 昨夜のニユースで復興予算が流用され、中電に20億円が支給された。
というニユースがあり、テレビで識者がいろいろ論じていた。
 
 今朝の読売新聞には、「浜岡原発の稼働停止を受け入れた中部電力に
100億円の復興予算が補助金、交付金という形で流されるという記事が

掲載された。中日新聞2面には、Q&A形式で流用のカラクリが紹介さ
れています。それにしても・・・・復興予算でねぇ! 世も末です。


(読売新聞:6月29日より)
中部電支援に流用の復興予算、執行停止へ

 経済産業省は東日本大震災の復興予算の一部を中部電力の支援に流用していたとして、今後の執行を停止する方向で調整に入った。

 茂木経済産業相が28日の記者会見で明らかにした。

 対象となっているのは、民主党政権下の2011年度3次補正予算で計上された「火力発電運転円滑化対策費補助金」(90億円)と「温排水利用施設整備等対策交付金」(10億円)。いずれも、民主党政権時代の要請で浜岡原子力発電所(静岡県)を停止した中部電の支援が目的だが所得税などの復興増税が主な財源となっている。

 火力補助金は、中部電が原発の代わりに火力発電所を運転する際に必要となる新たな借り入れの利子を補給し、温排水交付金は浜岡原発から廃熱を利用した温水の無料供給を受けていた県立養殖施設に対し、新たなボイラーの設置代や電気代を補償する内容だ。12年度末までに計20億円が執行されている。

 茂木経産相は「一部の執行を見合わせる方向で早急に結論を出したい。必要性が低ければ使わない」として、財務省や復興庁との協議を急ぐ考えを示した。


伊達二回戦、突破!           田上 光彦

2013-06-28 12:53:53 | Weblog
 サッカーは残念だった。勝てそうで勝てなかった。ワールドカップに向け精度を高めてほしい。
 それにしても、ブラジルの民衆パワーは凄い、それに正面から対応しているルセフ大統領も立派だ。民衆の憤りは「ワールドカップに巨額な金を使うより、庶民に金を使え」という、もっともな主張だが、裏では大統領選挙の対立候補や場合によってはCIAも存在するかもしれない(根拠のない俺の推理)。

 テニスは、錦織の活躍に期待している。その陰でクルム伊達がウィンブルドンで二回戦を突破した。最高齢勝利だそうだ。復帰した時は、連れ合いとうまく行っていないのかな? なんて下衆の勘繰りをしたが、そうでもないようだ。
三回戦の相手は、S・ウィリアムズだ。42歳の伊達がどう戦うか???
間違っても勝てることはないだろうが・・・・卓越した技術を発揮してほしい。

 中日の山本昌も、登板するたびに記録を打ち立てているがたいしたものだ。杉下さんが言っていた「体全体で投げるから疲れない。若手も昌がいるうちに学んでほしい。50歳までは投げるのでないか」最大の褒め言葉かもしれない。

 サッカーでは、中山「ゴン」は引退したが、三浦「カズ」はフットサルで日本代表に選ばれそうだ。
 サッカーも、テニスも、野球も・・・峠を過ぎた選手の活躍がある。俺も「草野球」では、まだレギュラー、次の試合ではホームランを打ってやるか!
 草野球の最高齢ホームラン記録は何歳だろう????

NHKに日本語の使用を求める訴訟      大西 五郎

2013-06-26 10:59:59 | Weblog
 東海放送人の会の大西さんから情報提供がありました。
 ご紹介します。

 直接的にはNHKの放送で使われる言葉の問題ですが、
 取材の仕方、取材・報道の自由に関わる問題です。



新聞の片隅に載ったニュースから(95)

「外国語乱用で苦痛」NHKを提訴 (2013.6.26 中日新聞)
 テレビ番組で理解できない外国語が多く精神的苦痛を負ったとして、岐阜県可児市の元公務員で、「日本語を大切にする会」世話人の高橋鵬二さん(71)が二十五日、NHKに対し百四十一万円の慰謝料を求める訴えを名古屋地裁に起こした。
 訴状によると、高橋さんはNHKと受信契約を結び、番組を見ているが、必要ない場合でも外国語が乱用されていると主張。例として「リスク」「ケア」「トラブル」「コンシェルジュ(総合案内係)」などを挙げ、「不必要な精神的苦痛を与える」として、民法七〇九条の不法行為に当たるとしている。
 高橋さんは「若い世代は分かるかもしれないが、年配者は、アスリートとかコンプライアンスとか言われても分からない。質問状を出したが回答がないので提訴に踏み切った」と説明した。
原告代理人の宮田陸奥男弁護士は、「外国語の乱用は全ての報道機関に言えることだが、NHKは特に公共性が強く影響力がある。日本文化の在り方を社会に広く考えてほしいという趣旨もある」と述べた。
 地裁では「百四十万円を超える請求」を求める訴訟を扱うとされており、慰謝料を百四十一万円とした。
 NHK名古屋放送局は「訴状の内容を把握しておらずコメントできない」としている。

□□――――――――――――――――――――――――――――――――――――――□□

 そうですね。近ごろ放送の中で外国語表現が増えましたね。特に若者言葉のような省略した言い方、例えばアプリケーションを「アプリ」と言ったりすることが目立つようになりました。
 そしてこのニュースでもう一つ気になったのは、NHKが「訴状の内容を把握しておらずコメントできないとしている。」で終らせていることです。裁判関係のニュースでの常套句ですが、一応相手方(NHK)にも取材をしましたよという一種の「不在証明」(本来の意味と反対の使い方になりますが)で終らせていることです。訴状の内容を見ていないのでコメントできないと言うのであれば、訴状が送達され、NHKが受領したことを裁判所に確かめてから、あらためてNHKの見解を聞きに行き記事にすべきです。(同じことを伝えた朝日新聞の記事では高橋さんが記者会見したとありますから、多分裁判所の記者クラブで弁護士さんも一緒に発表したのでしょう。裁判所の記者クラブ員なら訴状が送達されたことを確かめることは可能です。)

 もう一つ今日の新聞では、パソコンの遠隔操作で学校を襲撃すると脅迫したとして逮捕・起訴されたIT関連会社の従業員のパソコンに侵入して通信の事実を探ろうとした朝日新聞と共同通信の記者計5人が不正アクセス禁止法違反容疑で書類送検されたとニュースが朝日新聞と毎日に載っていました。また先日は犯行を認めるよう強制された取調べの様子の録画を弁護士から提供されてNHKが番組の中で放送したことを検察側が問題にし、NHKがクローズアップ現代での放送を延期したというニュースもあります。取材・報道の自由に関わる問題です。注目していきたいと思います。
                                       大西 五郎

廃炉に4.4兆円!         秋葉 次郎

2013-06-26 07:03:18 | Weblog
 昨日の日経によると、経産省は廃炉を進める条件整備として
廃炉費用が電力会社の経営を圧迫しないように電力料金に上乗

せできる措置を検討をはじめました。
 電力料金に上乗せ、電力会社をどこまで甘やかすのか! と

憤りもあります。しかし、原子力を推進してきた政府・官僚機
構としては、このような考えしか浮かばないのでしょう。

 私たちとしては、原発は安全と、安全神話を垂れ流した原発
推進のグループの責任を追及する必要があると思います。

 然しながら、費用対効果からの発想からとは言え、経産省自
らが「廃炉の促進」道を開こうとしているのは反原発運動の成

果ではないでしょうか。
 でも、原発の輸出に首相自らが乗り出している現状を見れば

全基廃炉ではなく、動かせるものは稼働させる、という宣言と
も言えます。脱原発にむけ私たちができることをやりましょう。

 当面は、参議院選挙で原発推進の政党や隠れ応援団の政党に
厳しくNOを突き付けましょう。私たちの平和の武器でもある

選挙権をここで使いましょう。


(日経・6/25より)
 廃炉費用の料金算入可能に 経産省専門委が初会合

 経済産業省は25日、原子力発電所の廃炉に関する会計制度を作る専門委員会の初会合を開いた。早期の廃炉で生じる巨額の損失を電気料金に算入できるようにする方向で、今秋にも会計制度の改正案をまとめる。電力会社の財務上の不安を和らげることで、再稼働が難しい原発の廃炉を促す狙いがある。

 原子力規制委員会が7月に原発を稼働させる条件を厳しく定めた新たな安全基準を施行すると、電力会社は巨額の安全投資を迫られる。運転しても投資に見合う収益が得られず、再稼働をあきらめて廃炉を決断する電力会社が相次ぐ見通しだ。全国50ある原発が今年度中にすべて廃炉となった場合、特別損失の総額が4.4兆円に達する可能性がある。

 専門委の座長を務める山内弘隆一橋大学大学院教授は同日の会合で「今の会計制度は、新規制に適合した会計制度に作り替えるべきだ」と語った。

 会計見直しのポイントは3つある。第1に、廃炉に必要な設備の費用としての計上を認めること。30~40年かかる廃炉の期間中も、廃炉作業に使用する原子炉格納容器などの設備を「資産」とみなし、減価償却を続けられるようにする方向だ。

 第2に、早期の廃炉で生じる費用の積み立て不足を解消する枠組みだ。

 現行の会計制度は原発を40年以上稼働させることを前提に、電力会社が廃炉費用を積み立てる仕組み。40年未満で廃炉を決めると、廃炉費用の積み立て不足が特別損失となる。電力会社は一括計上を迫られ、財務基盤が急速に悪化する。専門委では廃炉後も積み立てを続け電気料金に算入できるようにする方向で議論を進める。

 第3に、原発が稼働していないと積立金を積めない状況の見直しだ。再稼働できない状況でも積立金を一定額ずつ積めるようにすることも検討する。制度改正案は7~8月中にまとめ、意見募集をした上で今秋にも会計制度を変える方向だ。

 経産省が会計制度を緩和するのは、電力会社の不安を払拭して廃炉を進める狙いがある。再稼働できない原発がいたずらに放置されれば、安全上のリスクも大きいためだ。

 26日には電力各社の株主総会が予定されており、廃炉への対応について株主からの質問が相次ぐ見通しだ。業界関係者は経産省が株主総会の前日に会計制度の見直しを打ち出したことについて、「電力会社に『廃炉が可能』というシグナルを送った」と見ている。

従軍慰安婦に国関与の証拠認める!     平 和平

2013-06-25 09:35:27 | Weblog
 共産党の赤嶺議員が「従軍慰安婦の日本軍の関与を認めた記述が、
『バタビア臨時軍法会議録』にある。政府は承知しているのか」と
いう質問に対して、
 安倍内閣はその事実を認めた答弁書を出したそうです。
 赤旗によれば、第一次安倍内閣では「国や旧軍が関与した証拠は
ない」と国会答弁しており、第二次安倍内閣は、その答弁を修正す
るよう求めていく、と記事にしていました。
 安倍さんや橋下さんをはじめ、多くの靖国派議員は「証拠がない」
「河野談話を見直せ」の大合唱ですが、自らの非を認め、従軍慰安
婦の皆さんに心からお詫びし、侵略の罪を認めることが中国・韓国
など隣国との友好関係を再構築する第一歩だと思います。
 この問題は、その他の日本のマスコミには報道されていないよう
ですが、東亜日報に報道されましたので紹介します。


(東亜日報:6月25日より)
慰安婦強制動員の証拠、6年間も隠してきた日本

 日本政府が慰安婦強制動員に軍が直接関与したことを示す文書を持っていながら、6年以上「そのような文書はない」と嘘をついていた事実が明らかになった。最近、日本のある野党議員が、政府が収集した資料に「バタビア臨時軍法会議録」が含まれていたのか、含まれていたなら慰安婦強制連行の記述があるのかどうか質問した。これに対して政府が出した答弁書を通じて、日本軍の直接の関与が確認されたのだ。

 日本政府は第1次安倍内閣の時の2007年3月、「政府が発見した文書には軍と官憲による慰安婦の強制連行を認めるだけのものはない」と答えた。今でも日本政府の公式見解だ。これは「慰安婦は必要だった」と言った橋下徹大阪市長など、「強制動員否定派」の妄言の根拠にしばしば利用された。しかし、日本政府が今回、問題の軍法会議録を保有していることを認めたため、手の平で太陽を隠すような偽りの主張の根拠が崩れた。

 この軍法会議録は、日本軍がインドネシアのジャワ島などで少なくとも24人のオランダ人女性を強制連行して売春させた犯罪を断罪するために、インドネシア・バタビアで開かれた国連軍の戦犯軍事裁判の記録だ。
 この裁判で、日本軍将校7人(死刑1人含む)と軍属4人が有罪判決を受けた。日本軍が慰安婦動員に組織的に関与したことを証明するものだ。

 日本政府は、この文書の重要性を握りつぶし、故意に隠蔽したと非難されても返えす言葉がなくなった。これまで日本政府は、文書があってもなくても慰安婦とされた女性が「最高の証拠」という韓国側の見解には動じなかった。
 明白な文書が出た以上、日本は国家次元で犯した醜悪な性犯罪を否定することを止めなければならない。潔く謝罪し、被害の補償をすることが地に落ちた日本の品格を回復する方法だ。

都議選、結果をどうみるか?          秋葉 次郎

2013-06-24 07:13:11 | Weblog
 本日の中日新聞の社説では、「自民への支持は本物か」と書き、
「大量得票は民主、維新の会などの自滅・敵失によるもの、地方

で強い自民党だが首長選挙の結果を見れば、地方では依然苦戦が
続いている」と論じています。

 有権者に対しては「公約を吟味し、自らの考えに近い党に投票
する。政治や暮らしを少しでもよくするには、地道に我慢強くこ

の作業を繰り返す以外はない」と述べ、「投票しなければなにも
変わらない」と結んでいました。
 
 私もその通りだと思います。有権者の中には≪勝てる候補者≫
に投票する行動があります。「本当は○党がいいのだが、当選し

そうにないから△党にするよ。□党よりはいいだろ」という姿勢
です。気持ちはわかりますが、これでは政治はよくなりません。

 この姿勢が日本の政治をオール与党化させている主因のように
思います。アメリカで起こった≪1%ではなく99%の利益を≫

運動に見られるように、国民の多くは1%の側にいないのですか
ら、99%の利益を実現する政策を掲げ、日夜努力している政党

に有権者が目を向け、投票すれば、私たちの暮らしは一気に改善
することでしょう。

「当選しそうにないから・・」と言い、長年地道な努力をしてい
る○党をパスする投票行動が、いまの生活苦をつくり出している

ことに、そろそろ気づいても良いころだと思います。


(毎日新聞・2013年06月24日・東京朝刊より)
 
東京都議選自民全勝、民主第4党 公明も全勝、共産倍増し第3党 維新は敗北

 参院選の前哨戦として注目された東京都議選(定数127)は23日投開票され、自民党が全42選挙区に擁立した59人全員の当選を果たし、都議会第1党の座を奪い返した。自民の獲得議席は過去10回では1977年と85年の56議席を抜き最多で、全員当選は史上初めて。協力関係にある公明党も23人全員が当選した。
 共産党は現有8議席から倍増以上の17議席を獲得し、第3党に躍進。前回54議席と大勝した民主党は15議席にとどまり、第4党まで転落した。
 都議選では初の本格参戦となった日本維新の会も2議席と伸び悩んだ。投票率は前回(54・49%)を大きく下回り、過去2番目に低い43・50%となった。

 今回の都議選は都政課題の明確な争点がなく、各党は安倍政権の経済政策「アベノミクス」への評価を主要な争点に取り上げた。

 自民党は「準国政選挙」(安倍晋三首相)と位置づけて、3分の1の14選挙区に複数擁立するなど攻めの戦いを展開。港区で2議席独占、3人を立てた大田、世田谷、練馬区でも全員当選を果たすなど強さを見せつけた。
 現職のみを公認した堅実な選挙で第2党になった公明と引き続き協力体制を敷き、都政運営を主導する構えだ。

 民主党は公認を前回より14人少ない44人に絞ったが、1人区で全敗したほか、定数8の世田谷区、同6の杉並区でも議席ゼロになるなど、昨年の衆院選から続く失速に歯止めがかからなかった。都議会ではこの4年間で離党者が相次ぎ、第1党としての存在感を発揮できなかったことも、都民の失望につながった。

 3回連続で議席を減らしてきた共産は、自公の大量得票で当選ラインが下がった定数3以上の選挙区などで健闘し、現有議席を大きく上積みした。
 みんなの党も無党派層の一定の受け皿となり、支持を伸ばした。

 一方、大量の34人を擁立した維新は、共同代表の橋下徹・大阪市長の従軍慰安婦問題などを巡る発言による逆風をはね返せなかった。昨年の衆院選に続いて首都圏で足場を築くのに失敗し、参院選に向けての戦略見直しが迫られる。【清水健二】


沖縄慰霊の日、テレビで黙とう        平 和平

2013-06-23 14:46:21 | Weblog
 6月23日は、太平洋戦争における沖縄戦で最後の組織的抵抗が終わった日
と言われています。
 その後も、散発的な抵抗や住民の自決などがあったと言われています。

 いずれにしても、沖縄は日本から見捨てられ、住民も巻き込んだ戦争で多
くの住民が犠牲になったことは言うまでもありません。

 今日改めて、沖縄県民の犠牲と現在も連綿とつづいているアメリカ軍の抑
圧に思いをはせました。

(NHKニユースより)
沖縄慰霊の日 各地で平和祈る

 沖縄は23日、太平洋戦争末期の沖縄戦から68年の「慰霊の日」を迎え、各地で平和への祈りがささげられています。

 最後の激戦地となった沖縄本島南部の糸満市では、沖縄県主催の戦没者追悼式が開かれています。
 昭和20年の沖縄戦では、住民を巻き込んだ激しい地上戦の末、犠牲者は20万人を超え、沖縄県民の4人に1人が命を落としました。6月23日は、沖縄戦で旧日本軍の組織的な戦闘が終わった日とされ、沖縄県が「慰霊の日」と定めています。
 最後の激戦地となった糸満市摩文仁の平和祈念公園には朝から遺族などが訪れていて、戦没者の名前が刻まれた平和の礎(いしじ)に花を手向け、犠牲者を追悼しています。
 沖縄戦で妹を亡くした79歳の女性は、「妹は、サトウキビ小屋に2人で避難しているときに迫撃砲の破片を腹に受けて亡くなりました。戦後、遺骨を探しましたが見つからず、毎年ここに来ています。戦争は絶対にあってはならないということを、若い人たちには分かってほしいです」と話していました。

 平和祈念公園では、正午前から遺族などおよそ4500人が参列して、沖縄県主催の戦没者追悼式が開かれています。
 このあと、仲井真知事が「平和宣言」を読み上げ、平和を求める沖縄の声を世界に向けて発信するほか、安倍総理大臣も犠牲者に哀悼の意を表すことになっています。 沖縄戦から68年がたった今も、戦争の記憶とともにアメリカ軍基地の負担を抱える沖縄は、平和への祈りに包まれます。

維新の退潮・・加速!         大西 五郎

2013-06-21 18:34:31 | Weblog
 東海放送人九条の会の大西さんから情報提供がありましたのでご紹介
します。
 
 維新の会の候補辞退が止まらないようです。今度は維新の本拠地といわれる
近畿で参院選の予定候補が立候補取りやめの意向ということです。
 橋下代表の慰安婦問題発言で維新の会支持率が急落したのが理由のようです
が、石原慎太郎共同代表が「橋下発言は選挙にとって大迷惑だ。謝れ」と言い、
 橋下氏が東京都議選と参院選の候補者に謝罪のメールを送ったそうですが、
石原氏は当初「橋下君は間違ったことを言っていない」と云っていたのにどう
しちゃったんでしょうね。


新聞の片隅に載ったニュースから(94)
(維新の会)奈良(選挙区)の候補は出馬辞退へ(2013.6.21 毎日新聞)
 参院奈良選挙区(改選数1)に、日本維新の会から立候補を表明した奈良県議、山本進章(のぶあき)氏(58)が、出馬を取りやめる意向を固めたことがわかった。党本部からの十分な応援がないことに加え、橋下共同代表も従軍慰安婦を巡る発言などの影響で党勢が低迷し、陣営の不満が高まっていたという。

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 維新の会の参議院選挙の予定候補者の候補辞退が続いていることは№93でもお伝えしましたが、まだ終らないようです。山本進章氏は自民党の奈良県会議員でしたが、自民党を離党して維新の会に加わりました。
 なお、維新の会は参議院選の愛知選挙区に、当初比例代表候補に内定していた元衆議院議員の近藤浩氏(52)を立てることを決めたようです。維新の会は今度の参議院選でみんなの党と協力し幾つかの選挙区で棲み分けを行うことにし、愛知選挙区では候補を立てずにみんなの党の候補を応援することにしていましたが、橋下氏の従軍慰安婦問題の発言にみんなの党が反発し、協力が解消されました。維新の会愛知支部では候補を擁立しない方針でしたが、党内から「候補を立てるべきだ」という声が強まり、近藤氏を比例代表から選挙区候補に変更したものです。
 なお、近藤氏は自民党の愛知県会議員を二期務めたのち、2003年の総選挙に愛知4区から自民党公認で立候補して、選挙区選挙では落選しましたが比例東海ブロックで当選しました。
 しかし運動員に買収資金を渡したとして起訴され、有罪となり、議員を辞職しました。昨年末の総選挙には、今度は維新の会に移って東海ブロック単独の比例候補として立候補しましたが落選しました。
 
 ところで橋下氏の従軍慰安婦問題の発言では、橋下氏と共同で党代表を務める石原慎太郎衆議院議員(前東京都知事)が18日の国会議員団役員会で「橋下君の発言で党は大迷惑を被っている。選挙を戦う仲間に謝るべきだ」と批判しました。
 橋下氏は当初「選挙の結果で皆が辞めろというなら代表を退く」と答え、発言は取り消さない姿勢を示していました。しかし党内の意見が厳しいことを知って、20日に東京都議選と参議院選の候補者宛に「僕の個人的な政治的信条に基づく態度、振る舞いで、目の前の戦いが大変厳しいものになってしまいました」とメールで謝罪したと新聞やテレビのニュースが伝えました。

 石原氏が「大迷惑だ。橋下君は謝るべきだ」と言いましたが、石原氏は橋下発言が報じられた直後は「軍と売春は付きものだ。橋下君は基本的に間違ったことは言っていない」と言っていたのをテレビの画面で見ていますが、俗にいう「君子豹変す」でしょうか。

                                       大西 五郎

慰安婦への強制性はあった。       平 和平

2013-06-20 04:29:22 | Weblog
 橋下発言への反論記事が載りました。河野談話を責任者として取りまとめた
石原信雄氏(当時、副官房長官)が、新聞のインタビューに答えたものです。

 私は石原さんの発言内容を新聞で以前読んだことがあります。その時も「国
の関与はあった」と明確に述べていました。
 今回も、その部分について「慰安婦の募集は軍部が直接やったわけではない。
業者に委託し委託料を払った」などと述べ、軍部が業者に委託したものである
ことを明言しています。

 また、文書がないという意見には「当時の軍であっても、本人の意に反して
でも集めろなどという文書を出すはずがない」と述べ、文書がない事の根拠を
述べています。
 石原さんはエリート官僚でしたから、彼自身も恐らく都合の悪いことは文書
にせず、口頭で指示してきたかもしれません。
 私の友人も「ある種の調査するときは、文書で書かれた調査要領以外に口頭
で『都合の悪い事例を挙げ、これは調査表に書くな』という指示が出先の班長
にだけある」と言っていましたから、石原さんの発言は信用できます。


(東亜日報:6月20日より)
石原元官房副長官「慰安婦の強制性を認める」

 日本軍の慰安婦に対する強制性を認めた河野談話が1993年に発表された当時、官房副長官として談話の作成に関与した石原信雄氏が、「河野談話の取りまとめに関わった人間からすると強制性を認めている」と明らかにした。
 
 石原氏は19日に報道された毎日新聞とのインタビューで、「慰安婦の強制性について政府はあいまいだと橋下徹大阪市長が批判している」とし、「しかし、調査員を派遣して慰安婦とされた人たちで政治活動をしていない人を選び、中立的な雰囲気の下で話を聞いた結果、明らかに本人の意思に反するものがあったことは否定できないという心証を得た」と話した。

「物証はないのか」という質問に対して、石原氏は「文献はない。焼いてしまったという人がいるが、そうではないと思う。当時の軍であっても、本人の意に反してでも集めろなどという文書を出すはずがない」とし、「慰安婦の募集は軍部が直接やったわけではない。業者に委託し委託料を払った。朝鮮総督府の巡査などが業者の依頼を受けて強引に応募させた」と述べた。
 そして、「工場で挺身(ていしん)隊に行くと言われて行ったら、慰安所で帰してもらえず、だまされたという人もいた」と話した。

 このような石原氏の発言は、先月27日、橋下市長が外国特派員協会での記者会見で、「元慰安婦の証言の信憑性に疑問がある」、「日本政府や軍が組織的に女性を拉致したり人身売買した事実はない」と発言したことに真っ向から反論したものだ。

 橋下市長の発言で、日本維新の会の支持率が下落すると、日本維新の会の石原慎太郎共同代表が橋下市長とは一線を引く行動に出た。橋下市長は、日本維新の会の共同代表でもある。石原代表は18日、共同通信とのインタビューで、「日本軍慰安婦は必要だった」という橋下市長の発言に対して、「言わなくてもいいことを言って、タブーに触れた。大迷惑だ」と批判した。

 橋下市長は19日、大阪市庁舎で石原代表の批判について、「(発言は)間違っているとは思っていない。有権者に繰り返し丁寧に説明していく」と述べた。