「九条自由広場」

「昭和区九条の会」(名古屋)のブログです。会と市民の皆さんとの交流の広場です。ぜひ「コメント」をください。

朝日が憲法改正について世論調査結果           NODA

2009-05-06 13:15:03 | 9条問題
5月2日の朝日が憲法改正について世論調査結果を発表していました。

>> 括弧内は昨年の結果です。皆さんはどんなふうに分析しますか。
 またご感想は?
>>
>> 1 憲法改正の
>>   必要がある   53% (56%)
>>   必要ない     33  (31%) 
>>    理由
>>     変える理由
>>      自分たちの新しい憲法をつくる   9%(5%)
>>      9条に問題がある          15%(8%)
>>      新しい権利や制度を盛り込むため 74%(39%)
>>     変えない理由
>>      国民に定着              36(12)
>>      9条が変えられる恐れ        44(15)
>>      自由と権利の保障に役立っている 14(5)
>>
>> 2 9条を
>>     変える方がいい   26(23)
>>     変えない方がいい 64(66)
>>      
>>    (変えると答えた人にどのように変えるか)
>>      いまある自衛隊の存在を書き込むに留める  50(13)
>>      自衛隊を他の国のような軍隊と定める     44(11)
>> 3 自衛隊の活動はどこまで認められるか
>>    海外での活動は一切認めない       9(15)
>>    武力行使しなければ海外活動も認める 56(64)
>>    必要なら武力行使も認める        32(17)
>> ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・以上
>> 「新しい権利や制度を盛り込むために」改憲が必要
>> と考えている人が多いようですね。 74%(39%)
>> だまされていますね。
>> 街宣では改憲は9条改正のためという宣伝を
>> 徹底させるべきですね。
>>
>> 海外派兵について「必要なら武力行使も認める」  
>> というのが増えているのも気になります。 32(17)
>> 9条改憲賛成は26%だから、9条改憲反対の人の
>> なかにも、こういう意見の人がいることになります。
>>
>> ともあれ、9条改憲反対が3分の2ということは
>> 改憲派も困るでしょうね。どういう方針で改憲を
>> 目指すのでしょうか。しばらくは解釈改憲でいく??
>>

益川教授「改憲は自由に兵器使うため」 9条に思い ネット虫

2009-03-23 10:59:19 | 9条問題
★朝日がこんな記事を載せていました。私の属する九条の会でも四周年記念に益川氏に講演をと同窓会を通じて依頼しましたが、年内はフルスケジュールとのことで残念ながら断念した次第でした。
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ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英・京都産業大教授(69)が8日、東京都千代田区の明治大で講演した。自身も呼びかけ人をつとめる「九条科学者の会」の発足4周年記念の一環。ユーモアを交えながら平和への思いを語った。

 益川教授は「改憲派は、なぜ憲法を変えたがるのか」という問いを何度も投げかけた。「ぼくは物理屋。因果律で考える癖がある。『なぜ』と。彼らは条文に不備があるからと言っているが、解釈改憲で自衛隊がソマリアまで行く時代。条文不備のせいじゃない。9条があったのでは出来ないことをやりたいからに違いない。つまり自由に兵器を使うということです」

 幼いころ名古屋で空襲に遭った経験を振り返った。名古屋大の先輩の被爆体験を話しながら、感極まって声を詰まらせた。「私は、子にも孫にもあんな思いはさせたくない。国家が国家の名のもとに始める戦争は嫌です。好きな人はやってください……あ、いや、それも困る」。ひょうひょうとした口ぶりに、床まで人で埋まった会場は、何度も笑いに包まれた。

 講演は約1時間。戦争は突然起きるわけではないと訴えた益川教授は「最終的には理性の問題です。一つのかけらを見た時に、人間としてそこから何を想像できるか。鋭い目を持てば戦争の予兆は見える。その時、反応しなければならない」と締めくくった。(谷津憲郎)

関連リンク益川さん「勉強よりstudyを」 母校で語る(2/8)「英語だめでも800点ある」母校で小林さん益川さん(2/7)ノーベル賞の益川教授、平和への思い語る(1/31)特集:ノーベル賞

「きっと戦争だって克服できる。」  益川氏のインタビューから

2009-02-02 02:24:12 | 9条問題
ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英教授の朝日新聞でのインタビューを読んだ。「平和の日々を願う」という表題の記事に感銘したので紹介したい。
(まもる)

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 受賞講演で「自国が引き起こした無謀な戦争」という表現で太平洋戦争に言及した益川氏は1940年生まれ。五才の時名古屋空襲を受け家族とともに逃げ惑う経験をした。
 終戦直後に小学校に入学、戦時中祖父母が朝鮮で豊かな暮らしをしていたことを妹が母からうれしそうに聞いていた時、「そんなのは侵略じゃないか!!」と怒鳴った。戦争につながるもので利益を得ることは許せなかったという。
 大学時代、恩師の坂田氏の「科学は平和に貢献するべきもので、原水爆には科学者として反対を貫くべきだ。」の主張に賛同し反核の声明発表の手伝いをしたり、ベトナム戦争の反戦デモでは市民集会の講師などもしたことがある。
 自分の仕事は研究者であるが、少なくとも同時に一市民として平和運動の末端に身を置きたいと考えている。
 そして、「九条の会」のアピールに賛同して05年3月「アピールを広める科学者・研究者の会」の呼びかけ人になった。日本を「戦争のできる国」に戻したい人たちが改憲の動きを強めているのにほってはおけないでしょう。
 いろいろ理屈をつけて自衛隊をイラクに派遣しが、海外協力は自衛隊でなくてもできるはずだ。
 いますぐ、お尻に火がついている事態だとは思わないが、本当に九条が危ないとという政治状況になれば、軸足を研究から運動に移すつもりだ。

 僕は物理屋でいるときは悲観論者だが、人類の歴史については楽観的だ。人間はとんでもない過ち犯してきたが、最近は理性的で百年単位で進歩してきたと信じている。黒人差別が当然とされていた百年前、誰が米国の黒人大統領の誕生を信じただろう。
 能天気と言われるかも知れないが、今起きていることの不都合や悪について、みんなで認識しあえばきっと戦争だって克服できる時が来ると思う。
 

オバマに9条をぶつけよう!!      天木ファン

2008-11-08 12:11:53 | 9条問題
 のち ?????

オバマになって対日外交がどう変化するか色々論評されている。

 イラクからの撤退を開始する一方でアフガンでの「テロとの戦い」を強化すると伝えられている。
 そこでベッタリおろおろの日本の政府・外務省は、その事を先取りして、アフガンへの協力を進めなければ日米関係がもたない、などと言い出すに違いないし、少なくともテロ給油を続けなければ米国からの圧力がかわせない、と言い出すに違いない。

 さて野党であるが「人気のオバマの米国に反対するのか?」という言葉に、野党は、「いくらオバマでも、戦争に協力する事はできない」、と自信を持って言い返そうとしないのではないか?

 こんな時こそ日本は憲法9条を掲げ、オバマ次期大統領に「テロとの戦い」の名の下に行なわれる戦争を止めるように求める必要がある。

 オバマの人気を上回ってあまりあるものは「平和」である。

 平和をすべての価値に最優先する憲法9条は、戦争に取り付かれた世界の指導者たちにとっては邪魔なものかもしれないけれど、戦争に苦しめられてきた世界の人々に対しては絶対的な価値を持っている。

 それを正面に掲げて、日本とともに平和外交の先頭に立とうではないか、と言えば、オバマといえども、いや、オバマだからこそ、反論は出来ないのだ。

★天木ブログより http://www.amakiblog.com/blog/   





中村哲さんの憲法9条観          まもる

2008-05-14 10:22:07 | 9条問題
★愛読する平和ネット「マガジン9条」http://www.magazine9.jpの「この人に聞 きたい」に待ちに待った「中村哲さん」が登場しました。
 アフガニスタンで医師として難民の診療活動しながら、水路工事など水資源確保の土木事業も支援・指導されている話は書籍やマスコミ報道でよく知っていました。
 その中村さんが、対談の中で「ほんとうにそうなんです。僕は憲法9条なんて、特に意識したことはなかった。でもね、向こうに行って、9条がバックボーンとして僕らの活動を支えていてくれる、これが我々を守ってきてくれたんだな、という実感がありますよ。体で感じた想いですよ。」と語られているのがとても印象的でした。。
 長文になりますが、得る所も多いと思い紹介します。
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①アフガニスタンの人々の「生活」を取り戻すために

編集部  中村さんがお書きになった本や、インタビューなどを読ませていただきました。その中でも、最近出版された『医者、用水路を拓く』(石風社刊)は、ほんとうに面白い本でした。

『医者、用水路を拓く』(石風社刊)1,890円(税込)

中村  そうですか。ありがとうございます。そう言っていただけると、とても嬉しいです。あの本は、土木工事のかなり専門的なことを重点に書いたもので、一般の方が読んで面白いのかな、と、少し心配していたんです。

編集部  いえいえ、いい喩えにはならないかもしれませんが、まるでハードボイルド小説を読んでいるみたいにスリリングで。
中村  それはとても嬉しいです。“面白い”と言われるのが、何よりの励みになりますね。

編集部  船戸与一さんの小説みたいでしたよ。まあ、船戸ハードボイルドには、癖のある悪人ばかりが登場しますが、この『医者、用水路を拓く』には、悪人がほとんど出てこない。とても読後感の爽やかなハードボイルド…(笑)。いや、中身はほんとうにハードですけれど。

中村  そうですか。そういう読まれ方もあるんですね。なにはともあれ、面白く読んでいただけたのは、とても嬉しいことです。

編集部  この本では、「ペシャワール会」(編集部注・中村医師のパキスタンやアフガニスタンでの活動を支えるために、1983年に作られた組織。パキスタンのペシャワールにちなんで名付けられた)が行っている、用水路建設について詳しく触れておられますね。現在ではむしろ、医療よりも水源確保により多くの力を注いでいる、という印象を受けますが。

中村  そうですね。現在は、アフガニスタンでの灌漑事業に主力を注いでいますので、毎日が土木作業です。ほとんど用水路建設にかかりきりで、野外での作業ばかりなんですよ。それで、ごらんのように真っ黒です。ナニ人か分からない、なんてしょっちゅう言われますね。この用水路建設事業は、僕が言い出しっぺなので、仕方なしに土木技師をやっているわけです。

編集部  医療よりも用水路建設が優先、ということですか。アフガニスタンは、現在、それほど水源が枯渇している状況にあるのですか。

中村  そうです。2000年から始まったアフガニスタンの大干ばつは、凄まじいものでした。アフガンの人々の生活を、根底から突き崩してしまったといってもいいと思います。我々ペシャワール会は、彼らの元の生活を、まず取り戻すことが、なによりも先決ではないかと考えたわけです。

②まず「生き延びる」ための支援を

編集部  日本政府はよく国際貢献と言いますが、どうもそれがズレている感じがします。中村さんたちがなさっているような事業に、もっとお金を出すべきじゃないか、なんて単純に思ってしまいますけど。

中村  端的に言えば、人々が生存するための、生きていくための事業に対する支援。これがなんと言っても第一だと思いますけどね。我々は、日本政府からは一円の援助も受けていませんが、どうも、日本政府の援助の仕方は、あまりそういう生存への援助にはなっていないんじゃないか、と思いますね。いや、日本政府に限ったことじゃなく、アメリカやほかの国際組織のやり方にも、僕は違和感を覚えることが多いんです。

編集部  生存への援助になっていない?

中村  そう。例えば欧米の団体などでは、男女平等を訴えるグループもあれば、情報網の完備だとか言って、通信網やネットの整備に力を注ぐ人たちもいます。いまや、首都カーブルの一角には、インターネットカフェなんかまでできています。
 もちろん、それが悪いとは言いませんが、そんなことよりももっと以前に、まずみんなが生きていかなくちゃ、ということが不思議なくらい話題にならない。どうしても、政治的な動きだけが伝えられて、それにしたがって、僕に言わせれば無駄なところへ援助資金が投下されている、そんなふうに見えるんです。完全に、情報操作としか言いようがないですよ。まず、生き延びることが、いちばん大切なはずでしょ?

編集部  援助すべきところが違うんじゃないか、と。

中村  例えば、アフガンの大干ばつにしても、それを防ぐために何をすべきか、というところをよく考えて援助の方向を決める。それは、みんなが納得することなんですね。アフガンでは、ほんとうに生きていけない人たちが増大している。なにしろ、2500万人の人口のうち、1200万人がこの干ばつで被害を受け、500万人が飢餓線上、100万人が餓死寸前という状況にあるのがアフガニスタンですよ。そこへ、男女平等だとか情報網の整備だとか言っても、それがどうだと言うんですか。 
編集部  まず、命を、ですね。  

中村  アフガンに限って言いますと、生き延びることに対する支援でしょうね。単に学校教育――自分の国の教育もきちんとできていないのに、よその国の教育がどうのこうの言ったって仕方ない。まず、生きられるようにしてあげる協力ですよ。これには、誰もが納得するんじゃないでしょうかね。

編集部  それが、中村さんたちペシャワール会が目指したことなんですね。

中村  そうです。大干ばつの後、我々の診療所にやってくる患者は、子どもたちがほんとうに多かった。その背景には、栄養失調と水不足があるんです。それが、子どもたちを直撃したんですよ。水不足で農業ができなくなり、村そのものが消えてしまったところも珍しくない。それが、アフガン全土で起こった現実です。うちのダラエルヌールの診療所の近所でも、一時、2軒を残して完全に無人化したこともあったほどです。全部、難民化したんですよ。

編集部  それで、水資源確保のために、井戸掘りを始められたわけですね。

中村  そうですね。井戸掘りを始めたのが、2000年の7月でした。それは、すでに1670本になりました。そのおかげで、40万人以上が村を離れずにすんだんです。

編集部  それがさらに、用水路の建設へと発展していった…。
中村  もちろん、診療をやめたわけではありませんが、ある意味、医療だけでは限界があると感じたんです。水がなければ農業が続けられない。日々の糧を得ることができないんですから、生きて行きようがない。それに、きれいな水がなければ、伝染病などが蔓延するのを防ぐことだってできない。だから、我々の現在の仕事は、用水路の建設と医療の2本立てなんです。

③数字だけを見ることには、何の意味もない

編集部  用水路建設の進み具合はいかがですか。そうとうの難工事の連続だったようですが

中村  2003年3月から始めて、現在まで16.5キロを完成させています。これで、合計5000ヘクタール弱の農地を潤せる計算になります。漠然としたことしかいえませんが、この用水路1本で、数十万人が食えることになるのは確実です。

編集部  ここまで来るには大変だったでしょうね。

中村  ほんとうに、最初は手探り状態。その中で、日本各地の取水方式が、とても参考になりました。日本方式と言っても、江戸時代や戦国時代の技術を、アフガンで再生しているんです。ほとんど機械が使えないような状況の中では、こんな日本古来の人力に頼った技術が、思わぬ効果を発揮するんですね。

編集部  そういう活動を、ほかの団体がなぜもっと行わないんでしょうか。

中村  たとえば国連の機関なんかも、すべてを数字で置き換えてしまうんですね。ソ連軍の侵攻と撤退とそれに伴う内戦や大混乱、さらにはその後の大干ばつなどで、故郷を捨てざるを得なかった難民が大発生しました。それに対し、国連などが“帰還事業”を行い、「200万人のうち、130万人を1年間で帰した」なんて発表するんですよ。そうすると、ほんとうは難民は70万人しか残っていないはずじゃないですか。ところが実際は、300万人の難民が現実に存在している。
 僕らは言うんです。「むしろ、難民は増えている」と。「復興帰還プロジェクトなんて、帰ってそこで人々が生活できる基盤を作らないと成立しないんだ」と、僕らが盛んに言うもんだから、それで反感を買ってしまう、という面もあるんでしょうね。国際機関は、とにかく数字を示して自分たちの活動の成果を誇示しようとします。そうすることが、次期の予算やなんかにも影響してきますからね。 

 編集部  スタンスが違うわけですね。お聞きしていると、まずどんな事業に資金や援助をつぎ込むかを、もっと見極めなくては、という気がしますね。優先順位を、きちんとつけて重要なところから始めていく。

中村  そうです。まず生きることです。あとは、はっきり言って、タリバンが天下を取ろうが反タリバン政権になろうが、それはアフガンの内政問題なんですね。そのスタンスさえ崩さなければ、我々を攻撃する連中なんかいませんよ。それどころか、政府、反政府どちらの勢力も、我々を守ってくれるわけです。

④「平和国家」日本に期待されていること

編集部  現地では、NGOとか国際機関なんかが襲撃されるということは、かなりあるんですか?
中村  何回も、見聞きしたことはありますよ。でも、我々ペシャワール会が襲われたことは一度もありません
編集部  それだけ、ペシャワール会の活動が現地の方々に浸透しているということでしょうか。

中村  そうですね。アフガンの人たちは、親日感情がとても強いですしね。それに、我々は宗教というものを、大切にしてきましたから。

編集部  宗教とは、やはりイスラム教…
                                     中村  おおむね、狙われたのはイスラム教というものに無理解な活動、例えば、女性の権利を主張するための女性平等プログラムだとか。現地でそんなことをすると、まず女性が嫌がるんです。キリスト教の宣教でやっているんじゃないか、と思われたりして。

編集部  宗教的対立感情みたいなものですか?

中村  いや、対立感情は、むしろ援助する側が持っているような気がしますね。優越感を持っているわけですよ。ああいうおくれた宗教、おくれた習慣を是正してやろうという、僕から言わせれば思い上がり、もっときつくいえば、“帝国主義的”ですけどね。そういうところの団体が、かなり襲撃されています。民主主義を波及させるというお題目は正しいんでしょうけれど、やっていることは、ソ連がアフガン侵攻時に唱えていたことと五十歩百歩ですよ。

編集部  ペシャワール会は、そういうことからは無縁であったということですね。

中村  そうです。それに僕はやっぱり、日本の憲法、ことに憲法9条というものの存在も大きいと思っています。

編集部  憲法9条、ですか。

中村  ええ、9条です。昨年、アフガニスタンの外務大臣が日本を訪問しましたね。そのとき、彼が平和憲法に触れた発言をしていました。アフガンの人たちみんなが、平和憲法やとりわけ9条について知っているわけではありません。でも、外相は「日本にはそういう憲法がある。だから、アフガニスタンとしては、日本に軍事活動を期待しているわけではない。日本は民生分野で平和的な活動を通じて、我々のために素晴らしい活動をしてくれると信じている」というようなことを語っていたんですね。

編集部  平和国家日本、ですね。

中村  ある意味「美しき誤解」かもしれませんが、そういうふうに、日本の平和的なイメージが非常な好印象を、アフガンの人たちに与えていることは事実です。日本人だけは、別格なんですよ。

編集部  日本人と他国の人たちを区別している?

中村  極端なことを言えば、欧米人に対してはまったく躊躇がない。白人をみれば「やっちゃえ」という感覚はありますよ。でもね、そういう日本人への見方というのも、最近はずいぶん変わってきたんです。

編集部  それは、なぜ、いつごろから、どのように変わってきたんですか?

中村  いちばんのキッカケは湾岸戦争。そして、もっとも身近なのは、もちろんアフガン空爆です。アメリカが要請してもいない段階で、日本は真っ先に空爆を支持し、その行動にすすんで貢献しようとした。その態度を見て、ガッカリしたアフガン人はほんとうに多かったんじゃないでしょうかね。

編集部  せっかくの親日感情が、そのために薄らいでしまったんですね。

中村  それでも、いまでもほかの国に比べたら、日本への感情はとても親しいものです。この感情を大事にしなければならないと思うんです。湾岸戦争のときに、「日本は血も汗も流さずお金だけばら撒いて、しかも国際社会から何の感謝もされなかった。それが、トラウマになっている」なんて、自民党の議員さんたちはよく言うようですけど、なんでそんなことがトラウマになるんですか。「お金の使い方が間違っていた」と言うのならいいのですが、「もっと血と汗を流せ」という方向へ行って、とうとうイラクへは自衛隊まで派遣してしまった。僕は、これはとても大きな転回点だったと思っています。

 これまでは、海外に軍事力を派遣しない、ということが日本の最大の国際貢献だったはずなのに、とうとうそれを破ってしまったんです。これは、戦争協力ですよね。そんなお金があるんだったら、福祉だの農業復興だの何だの、ほかに使い道はいくらでもあるというのに。
 
編集部  ほんとうにそうですね。お金をどのように使うか、国際貢献とか国際援助とかいうのなら、最初に中村さんがおっしゃったように、まず「生存」のために使うべきですよね。

中村  日本は、軍事力を用いない分野での貢献や援助を果たすべきなんです。現地で活動していると、力の虚しさ、というのがほんとうに身に沁みます。銃で押さえ込めば、銃で反撃されます。当たり前のことです。でも、ようやく流れ始めた用水路を、誰が破壊しますか。緑色に復活した農地に、誰が爆弾を撃ち込みたいと思いますか。それを造ったのが日本人だと分かれば、少し失われた親日感情はすぐに戻ってきます。それが、ほんとうの外交じゃないかと、僕は確信しているんですが。


⑤「9条は、僕らの活動を支えてくれるリアルで大きな力 」

編集部  そう言えば、雑誌『SIGHT』(07年1月)のインタビューで、「9条がリアルで大きな力だったという現実。これはもっと知られるべきなんじゃないか」とおっしゃっていましたね。

中村  そうなんですよ。ほんとうにそうなんです。僕は憲法9条なんて、特に意識したことはなかった。でもね、向こうに行って、9条がバックボーンとして僕らの活動を支えていてくれる、これが我々を守ってきてくれたんだな、という実感がありますよ。体で感じた想いですよ。
 武器など絶対に使用しないで、平和を具現化する。それが具体的な形として存在しているのが日本という国の平和憲法、9条ですよ。それを、現地の人たちも分かってくれているんです。だから、政府側も反政府側も、タリバンだって我々には手を出さない。むしろ、守ってくれているんです。9条があるから、海外ではこれまで絶対に銃を撃たなかった日本。それが、ほんとうの日本の強味なんですよ。
 
編集部  その体で実感した9条を手放すことには、どうしても納得できい。

中村  具体的に、リアルに、何よりも物理的に、僕らを守ってくれているものを、なんで手放す必要があるんでしょうか。危険だと言われる地域で活動していると、その9条のありがたさをつくづく感じるんです。日本は、その9条にのっとった行動をしてきた。だから、アフガンでも中東でも、いまでも親近感を持たれている。これを外交の基礎にするべきだと、僕は強く思います。

編集部  お話を伺って、中村さんたちの活動は、それこそ「ノーベル平和賞」に十分に値するものじゃないかと、とても強く感じました。これからも、ほんとうにお体や健康にお気をつけて、素晴らしい活動をお続けください。

 本日は、長時間、ほんとうにありがとうございました。

中村  はい、こちらこそありがとうございました。第2期用水路建設に向けて、もっと日焼けしてきます(笑)。


9条守れ66%・・・大幅の伸び         まもる

2008-05-05 09:54:38 | 9条問題
朝日新聞が憲法記念日の3日に憲法に関する嬉しい世論調査結果を
載せていました。

 一面トップの大見出しは

憲法9条改正 反対66%
 賛成23% 差開く

質問も今回は以下のとおりまともです。

憲法は第9条で「戦争を放棄し、戦力を持たない」と
定めています。あなたは憲法9条を変える方がいいと
思われますか、変えない方がいいと思われますか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ただし、憲法改正が必要かどうかについては
  必要   56%
 必要ない 31%  (27%)

だったそうです。(括弧内は07年の調査)
必要ないとした人に理由をきくと

 9条が変えられる恐れがある    51% (39%)  

・・・・・・
一部護憲派が言うように9条の価値の認識が高まった
のでしょうか。
もっと憲法改正=9条改正だということを、これからの街宣でも
くりかえし強調して言っていく必要がありそうです。

意外なことですが
朝日の調査では9条改正 反対:賛成の比率は
20代で77:16で一番差が大きかったそうです。

直感的に自分たちが標的になると感じているのでしょうか。
私たちも諦めないで、このあたりを信じて、宣伝していかないといけませんね


早稲田が往路優勝          平 和平

2008-01-03 11:43:15 | 9条問題
 早稲田が箱根駅伝で12年振りの往路優勝、ここ十数年
振るわなかったのですが・・・・。
 逆に常勝ラクビーは準決勝で帝京大学に苦戦・・・。
 指導者の意気込みの違いでしょうか?
 スポーツと言えば、プロ・アマ問わず浮沈があります。
 相撲は白鵬が東横綱となり、不祥事続きの朝青龍が巻
き返すか・・・。日本人横綱が誕生するのはいつか?
 そういえば、お家芸であった卓球やバレーボールが衰
退し、柔道が振るわず、逆にフィギュアスケートは浅田、
安藤、中野、男子の高橋など世界のトップに! 
 野球では、一流選手が大リーグに行き、活躍が目覚し
い。昨夜、NHKでイチロー選手のことが放映されてい
ました。「2007年は避けていた(逃げていた)プレッシ
ャーに挑戦することで新しい境地に到達したい」「毎年
打撃スタイルを変えている」「ファンの期待に応えるの
がプロ」「見えれば簡単、見えないから苦悩する」など
という話しは随分と参考になりました。
 
 話は変わりますが、九条運動は保守も、革新も、普通
の市民をも参加する新しい運動です。
 歴史のある労働組合運動が後退させられている現在、
政府・自民党の改憲方針に抗し、平和をまもるためには
誰かが反対の先頭に立たざるを得ない状況のなかで井上
ひさし、大江健三郎、加藤周一など9名が呼びかけ、四
年ほど前に発足した団体です。
 学生・青年が先頭に立った『安保闘争』などと異なり
老若男女、保革も問わず、仏教も、キリストも宗派に関
係なく、『平和をまもろう』の一点で大同団結できる運
動だと思います。
 政治は国民の意思(行動)で変えられることを昨年の
参議院選挙以降、国民は身を持って感じていると思いま
す。『九条』が守られれば、次は憲法の条項を政治に活
かして生活を充実させる方向に国民世論は気づくでしょ
う。格差社会の歪みも是正されるでしょう。
 国民主権の日本を名実共につくりあげる壮大な運動が
九条の会運動だと私は考えています。
 新年を迎え、この一年壮大なロマンに力を尽くす事を
改めて確認した次第です。
 
 長々とした文章にお付き合い戴き、ありがとうござい
ました。