「九条自由広場」

「昭和区九条の会」(名古屋)のブログです。会と市民の皆さんとの交流の広場です。ぜひ「コメント」をください。

九条運動から見えてきたこと ① たいら公平

2009-07-03 22:50:04 | Weblog
★昭和区9条の会も来る七月九日で4年目を迎えます。来年は国民投票が具体的な日程に上り、護憲か改憲かの闘いの決戦の年を迎えます。こうした時期に昭和区9条の会を立ち上げ、活動の中心となっている舟橋勝さんが、昭和区9条の会の3年間の軌跡と成果・問題点・展望について所属する『名古屋民主文学』に「たいら公平」のペンネームで「九条運動から見えてきたこと」を発表しました。4周年を迎えるにあたって、これを転載し、会員の皆様の真摯な議論の基礎としたいと思い連載します。
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【運動の中心をどこに据えるのか】

憲法九条をまもり、平和をまもる運動をはじめて四年になります。わたしが定年退職をする前年六月に井上ひさし、加藤周一さんら九人が「9条アピール」を発表しました。
定年後の活動を模索していたわたしは、9条運動を行うことを決め、結成に向けて準備をはじめました。まず、二名で準備会の準備をしました。結成準備会への参加をよびかけ、三十代から七十代の方が月に一~二回のペースで開催した準備会に参加され、平和への思い、九条への情熱を語ってくれました。
準備会に参加された方の中から、事務局をつくりました。事務局員になって欲しい方はたくさんいましたが、男女のバランス、年齢構成、9条運動を中心に活動できる方などを前提に九名の方を選びました。男性は七名、女性は二名になりました。四十代から七十代になりました(現在は十一名。九名に拘らず事務局員を増やすつもりです)。
昭和区九条の会を立ち上げるとき、スローガン的な目標ではなく、文字通り五十%を超える護憲の力をつくり上げるために狭い範囲の運動ではなく、保守も、革新もない幅広い市民を結集した運動にしよう、と準備会や事務局で申し合わせました。
九名の『よびかけ人』探しも、区内の有名人をランダムに挙げました。その結果、経済界から豊田さんや長谷川さんなど、野球界から権藤さん、郭さんなど、芸術家から島田さん、西川さん、石黒廣城さんなど、法律家から弁護士会会長や小林武さんなど、政治家から本山政雄さん、大脇さん、小木曽さんなど、医師から聖霊病院院長、名大病院院長、板津慶幸さんなど、宗教家から興正寺住職や島津通さん、野村潔さんなど、女性から石田好江さん、佐藤貴美子さんなど、福祉関係から山田昭義さん、横田さんなど、私立大学の学長・理事長なども候補に挙がり、総勢五十名ほどになりました。
余談ですが、スポーツ界からはスケートの安藤さん、ハンマー投げの室伏さん、水泳の林さんなどの名前も挙がりましたが「現役だから無理だろう」ということで断念しました。 豊田さんを除いて、各分野の優先順に手紙を出し、電話で主旨を説明しました。そして訪問を同意された方には、ご自宅に伺い、九条の会について面談して説明をしました。
多くの方が断るなかでよびかけ人を引き受けられた方(フルネームで記載した九名)には、心から感謝しています。特に、九四歳(今年・九八歳)になられる元名古屋市長の本山政雄さんはよびかけ人をお願いに伺ったときは体調がかなり悪い状態でした。しかし、平和のために力を尽くそう、という思いが人一倍強い方でリハビリを重ねられ、昨年八月の「昭和区平和のつどい」(三周年のつどい)には車椅子で出席され、「百になってもがんばる」と張りのある声で挨拶され、参加者は励まされました。
また、よびかけ人になられなかった方々も、こちらの話を熱心に聴かれ、断られるときにも真摯に検討された様子が伺え、憲法九条の「力」のようなものを実感できました。