旅籠(はたご)にて
江戸のむかし、機織りの家に嫁いだハタコは、いつも双子の夢をみた。
はたを織る旅籠屋の息子と生き別れになったひとりの女の子。少女はにそうでできた変わった織り機ではたを織っていた。
お婆さんの家が、燃えている。失火か、放火か。お婆さんは死んだ。お婆さんといつも一緒にいた猫はどこへ消えてしまったのか。行方不明になった。
双子のこどもはそれぞれの場所で、眠りについたまま目をさまさない。
水色の女の子、赤色の男の子。
ハタコの目がふいにひらいた。
その目は赤く燃えている。
暗闇のなか、どこかで猫がにゃあと鳴いた。
江戸のむかし、機織りの家に嫁いだハタコは、いつも双子の夢をみた。
はたを織る旅籠屋の息子と生き別れになったひとりの女の子。少女はにそうでできた変わった織り機ではたを織っていた。
お婆さんの家が、燃えている。失火か、放火か。お婆さんは死んだ。お婆さんといつも一緒にいた猫はどこへ消えてしまったのか。行方不明になった。
双子のこどもはそれぞれの場所で、眠りについたまま目をさまさない。
水色の女の子、赤色の男の子。
ハタコの目がふいにひらいた。
その目は赤く燃えている。
暗闇のなか、どこかで猫がにゃあと鳴いた。
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