薄暗いへやにいる。
大きな名誉ある賞の控え室で、みんな緊張したおももちをしていた。双子の少年がいすの上で体育座りをして本を読んでいた。わたしは真っ黒なこうもり傘を手にしていたが、落としてばん!と大きなおとが鳴った。みんなの視線がこちらに集中したとき、目が醒めた。
子守唄がわたしの肩をたたいて、小さな手紙を読むよう催促してくる。わたしは読んで、すぐに忘れた。子守唄はずっとおだやかな唄をうたっていた。
ゆめとうつつのはざまみたいなところにとどまると、さきほどの薄暗い部屋が宮島と重なった。死者への入口としての宮島。蒲団のなかにあるはずのわたしのからだは、まるで湯のなかにあるような、あたたかで不確かなものに包まれていた。
大きな名誉ある賞の控え室で、みんな緊張したおももちをしていた。双子の少年がいすの上で体育座りをして本を読んでいた。わたしは真っ黒なこうもり傘を手にしていたが、落としてばん!と大きなおとが鳴った。みんなの視線がこちらに集中したとき、目が醒めた。
子守唄がわたしの肩をたたいて、小さな手紙を読むよう催促してくる。わたしは読んで、すぐに忘れた。子守唄はずっとおだやかな唄をうたっていた。
ゆめとうつつのはざまみたいなところにとどまると、さきほどの薄暗い部屋が宮島と重なった。死者への入口としての宮島。蒲団のなかにあるはずのわたしのからだは、まるで湯のなかにあるような、あたたかで不確かなものに包まれていた。
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