山の音(ね)の響きは何もかも
今やいつやと木霊(こだま)問ふまで
あなたから遠く離れたこの場所は
手のひらほどの距離もなく
ただかけ離れた思いはつれづれ
空に太陽は灯される
やがて激情にかえりつくまで
この水の流れに風の与(くみ)するその時を
ほむら待つ火の粉の戯れに
人の子の瞳は明かりを見つめて
あなたの姿がまるで見えないとひどく吼(ほ)えた
その慟哭(どうこく)の懐かしさから
穏やかな海は涙を湛(たた)える
ただ愛されたかったといつの夜も
願いは叶わずひとりかも寝む
わたしはあなたの夢を見て
どこまでも明るい朝の光にあおい山の全ては奪われた
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