よみびとしらず。

あいどんのう。

鳥と狼

2019-11-11 13:35:07 | 散文
赤い鳥追いかけたオオカミは 自らも赤く染まることなど思いもせずに ただ大地を駆けた鳥に追いつけと 追いつかれるわけにはいかない赤い鳥 捕まれば燃えると知っているがゆえ 何も知らないオオカミをあざ笑うふりして 距離をとる 赤い鳥は遠ざかる それでもただ真っ直ぐな狼は赤い鳥目指した 朝焼けが鳥の姿を隠しても 嘲(あざけ)る鳥の歌声が聴こえても 見知らぬ場所にたどり着いても 何も怖れることのな . . . 本文を読む