どうしてこんなに楽しいんだろう!

新しいことをはじめるって楽しいですね!美味しいお酒を飲んで、好きな音楽を聴いて、ヨカバンジャー!!

国をつくるという仕事

2011年12月31日 13時37分26秒 | 読書・歴史
2011年新しく始めたこと・・・

フェイスブック、iPad2購入、ランネットで走行日記をつける・・・
特にフェイスブックでは今まで以上に交流が広がった。

「中国・インド・フェイスブック」という言葉がある。
中国13億人、インド12億人、フェイスブックの利用者は6億人、、、なので、フェイスブックをひとつの国と想定すると
世界第3位の人口を持つ・・・という意味らしい。

しかしながら、そんな生活とはまったくかけ離れた世界がある、ということを気付かせてくれる本と出会った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「国をつくるという仕事」西水美恵子著

この本は世界銀行副総裁を務めた西水氏の23年にわたる奮闘記である。
「世界銀行」?・・その存在すら知らなかった自分を反省しながら読み始める
・・いきなり冒頭分で衝撃を受け目頭が熱くなった。田坂広志氏の言葉を借りれば・・「共感」した、ということだろう。

≪”はじめに”より一部抜粋≫
エジプトの貧民街で出会ったナディアという名の少女。看護に疲れきった母親から抱きとった彼女は羽毛のような軽さだった。
緊急手配した医者は間にあわず、ナディアは西水氏に抱かれたまま、静かに息をひきとった。

ナディアの病気は、下痢からくる脱水症状だった。安全な飲み水の供給と衛生管理さえしっかりしていれば防げる下痢・・・

天を仰いで、まわりを見回した途端、ナディアを殺した化け物を見た。
きらびやかな都会がそこにある。最先端をいく技術と、優秀な才能と、膨大な富が溢れる都会がある。
でも私の腕には、命尽きたナディアが眠る。悪統治・・民の苦しみなど気にもかけない為政者の仕業と、直感した。

脊髄に火がついたような気がした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

彼女にスイッチが入った瞬間だった。

その後、アジア各国へ出向き、貧民街を自分の足で歩き、そこに暮らす人とふれあう。
一国の首相さえも知らない現実を”調査”しトップと会談する。

その行動力と正義感・・・同じ日本人として誇りに思った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

あとがき:解説の田坂広志氏の文章も、これまた感銘を受けた。

千人の頭(かしら)となる人物は、千人に頭(こうべ)を垂れる人物である。
すなわち、千人の人々のリーダーとなる人物は、千人の人々への深い思いと共感を持つ人物である。

22ページにも及ぶ「あとがき」には西水氏に対する敬意の念と真のリーダー論が述べられている。

真のリーダーとは多くの人々を導くリーダーではない、自らの人生を導くリーダーなのだ。
自分自身の人生を、自らの意志と力で導き、切り拓く!・・その瞬間、一人のリーダーが生まれる!!


一年の最後によい本と出会えた。

来年も人との出会いを大切にし、人間として成長していきたい。



国をつくるという仕事
クリエーター情報なし
英治出版
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする