今日の区議会決算特別委員会で特定健診の拡充とがん検診の無料化を求め
る質問を行いました。
最近30年来の日本人の死亡原因の第一位は悪性新生物・がんです。おおた
健康プラン(第二次)でも「大田区のがんによる死亡者は、主要死因の約三割を占
めています。」と指摘するなど、がんの予防・がん対策は区政にとって大きな課題
です。昨年度決算で国民健康保険の療養諸費は432億3100万円余、高額療
養費は50億5800万円余が支出済額になっています。そのうちがんの治療に
かかった金額と全体の割合を聞きました。区側は、「2013年12月
から2014年2月診療分までの3か月分のデータを基に推計すると、
がんの療養給付費は年間で74億6267万円余で、全体の療養給付費
に占める割合は17.71%になる。高額療養費は疾病別の治療費の内
訳を特定できないため、がん治療の割合は算出できない」と答弁しました。
それだけ、癌治療に国民健康保険から療養負担金がかかっているのですから、
国保財政の健全化のためにも、区民が健康で生きがいを持ち、安心して充実し
た生活を送るためにも早期発見・早期治療が重要な課題です。胃がん検診の受
診枠を2012年度・2013年度と当初の受診枠を追加拡大をしたこと、今年から設
置したがん検診問い合わせダイヤルの設置を評価しながら、昨年度に比べて、
実施予定人数は胃がん健診で5900人増の18000人、肺がん検診は500人増
の18500人、大腸がん検診は3000人増の19500人へと受診枠の拡大を行っ
たことはおおいに評価できますが、癌検診を受けようと希望する区民に、
受診枠を設けず希望者全員に癌検診が受診できる仕組み・体制作りを求
めました。区側は「現在はいずれのがん検診でも希望される方は受診で
きる状況」と答え、まともな答弁を避けました。
がん検診の垣根を低くし区民が誰でも気軽に受診できることが肝要で
す。今年から一部負担金導入による有料化ですが、何の目的で有料化
にしたのでしょうか。癌の早期発見・早期治療のために癌検診の気軽
に受けられるように昨年度までのように無料化に戻すことを求めまし
た。区側は「がん検診の一部負担の導入の目的は『自分の健康は自分で
守る』という意識を持って区民に主体的にがん検診を受診してもらう
ため」などと冷たい答弁がされました。私はがん発見の最初の検診の垣根
を低くし誰でも気軽に受診できる無料のがん検診に戻すよう求めまし
た。また、特定健診受診率向上のために実施期間の延長を求めました。