姉弟ケンカの仲裁は…

義母のヘルペス後遺症で
毎日夕食後、お灸をすえている。

隣のお孫さんの泣き声が聞こえたことから
昔の話になった。

Ｋちゃんたちも、よくケンカしてたねぇ。

そうなんですよ！
子供たちが少し大きくなった頃、
隣の奥さんに、言われたことがあるのよ。

この頃は声が聞こえないけど、
子供さんは元気なの？

あ～、私の怒鳴り声もみ～んな聞こえていたんだわ！
ちょっと、恥ずかしかった　


ケンカはいつも、長女Ａが仕掛けていた。

弟Ｋは、はじめは無視、
次第に怒って取っ組み合いに…

Ａをたしなめると
私ばっかり叱ると言ってすねる。

それではと、
Ｋに、少し我慢するよう言うと
お姉ちゃんが悪いのに！と、
憤懣やるかたない様子。

こんなケンカが
毎日のようにあると、
私も大声で怒鳴る。
何とも情けない日々だった。

次女は、いつも兄と姉の間でオロオロ。

止めるから、いけないのだ！　
両方から不満を言われる。　
とことんケンカさせよう！

ケンカは、いつも
次女の悲鳴で、知らされる。

お母さ～ん！お兄ちゃんとお姉ちゃんが
ケンカしよる～！

行ってみると、
二人は無言で
お互いの髪の毛をむんずと掴んで
組み合っている。

好きなだけケンカして良いよ。

ただし、
顔は疵がいったら一生の恨みが残る。
首は、大切な血管が通っているから、
おなかは、固いカバーがないから、
強い力を加えてはダメ。

手や足の１本や２本、
折れてもこの頃のお医者さんは
ちゃんと治してくれるからいいよ！
気の済むまでおやり！

次女を連れて
さっさと台所へ引き上げた。


そうだったの、そんなことがあったの？
Ｔ（義母の息子でわが夫）は
そんなこと知らないのね？

知るもんですか！
毎日、帰りが遅かったですからね。

仕事が忙しかったのねぇ。

（仕事でないこともあったかも…
今では、どうでも良いことだけど）