チョコハナな日々

ちょこっとした日常のさまざまなことに対する想いを書いていきます。

どなたにも読んでほしい本

2010-01-28 | 本と食べ物
-障害があるからこそ普通学級がいい- 片桐健司  定価:1600円+消費税 発行:千書房

「障害」児を普通学級で受け入れてきた一教師の記録....と本の表紙に書いてあるが、これは障害のあるなしに関係なく、どなたにも読んでほしいと思う。

障害のある子を持つ親の気持ちも、本人の気持ち(代弁)も、周囲の子の成長も、教師としての想いも...いろんなことが書かれているが、より深く「教育とは何か?」、教育の本質なるものを考えさせられ、教えてくれる。
それに、とっても読みやすい!読み手に書き手の伝えたいことがさらりと入る。わたしも、こんな文章を書く片桐先生の授業を受けたかったなと思うし、自分自身長い不登校時代もなかったのかもしれない。

本の中に、障害のある子、ひとりを大事にする教師というのは、ほかの子全員を大事にする教師でもある、というようなことが書かれていたが、そうだと思う。たったひとりを大事に出来ない人は、その他も大事に出来ない。

ひとつだけ紹介したいところがある。(以下抜粋)
 障害者の権利条約では、「障害」は、「他者との平等に基づいて障害者が十分かつ効果的に社会に参加することを妨げる人々の態度や環境における障壁との対立から生じる」とある。つまり、その人の周りの人と違うことが「障害」ではなく、違うことによって生じた「壁」こそが「障害」と言う。学校でも社会でも、もしそこにうまくいかないことがあったら、「そこにその人がいるからいけない」のではなく、その人がいるところでその壁(問題)を取り除くことが必要なのだ。
 人はみんな違う。その違いをお互いに知り、大切にし合う関係が生まれたら、ともに生きる社会に少しずつでも近づけると思う。そのためには、どんな子もあたりまえに地域の学校でいっしょに過ごしていくことからまず始めなければならないのではないだろうか。





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