チョコハナな日々

ちょこっとした日常のさまざまなことに対する想いを書いていきます。

雨の中を散歩する親子

2009-02-25 | 障害者問題あれこれ
雨です。気温が上がっているので、暖房は不要です。
今年は雪がたくさん降ったかと思ったら、2月というのに暖かい日が続きます。
地球滅亡...するまで私は寿命を全うすることができるかもしれませんが、うちの子は?
限られた命を全て使い切ってほしいと願います。

今日のように雨が降ると、時々ある親子のことを思い出します。
娘が保育園のころまで私たちはアパートに住んでいました。
そのころ、キーキーいう娘を毎日1回は外に連れ出していました。
公園に出かけていたある日、老夫婦が散歩していることに気付きました。

彼らは毎日二人で散歩していました。雨が、どしゃぶりであろうとも...。
「感心だな、仲の良い夫婦」だと思っていたのですが、何度も見かけるうちに違うことに気付きました。
男性は、どうも息子のようでした。
「...ということは、彼は軽い知的障害があるのだろうか...」。
気になった私は近所の人に彼らのことを聞いてみました。
親子が公園の先にある食堂の2階を間借りしていて、息子に障害があることを教えてくれました。

きっと、あの小さく腰の曲がったお母さんは行き場のない息子を外に連れ出していたのでしょう。
そう思うと、私と娘の将来が重なり、なんとも切ない気持ちになりました。
アパートを出てから、あの親子の姿を見かけることはありません。
ただ、一度あの息子らしき人をバスの中から見ました。
男性は雨が降る中を歩いていました。
けれど、彼の側にはいつも寄り添うように歩いていたお母さんの姿はありませんでした。

もう何年もかれの姿を見ることはありませんが、彼はどうしているのでしょうか。
散歩中、お母さんと息子はどんな会話をしていたのでしょうか。
雨の日は、ふっと思い出します。