ブルックナー
交響曲第3番
指揮…オラモ
演奏…ロイヤルストックホルムフィル
好み度…4.5(5点満点)
オーソドックスで、新鮮味も面白みもない、と言われてしまいそうだが、厚く尖らず低弦もがっちり効いたどっしりした響きで聴かせる正攻法ブルックナーは心地よい。
どっしりと書いたが重ったるい響きでなく、録音の優秀さもあるのだろうが、特に例えば第2楽章での弦の響きなど深みのある艶も感じさせて美しく、また、厚い響きだが濁らずいろんな音の重なりが浮かび上がるようでもあり、結構大きくて大味でない、心地よいブル3になっている。
こういう演奏を聴いていると、普段あまり重きをおかれていないようなこの曲だが、どうして立派な曲だなぁ、と改めて感じる。フィナーレも爽快。
まぁただ、1回聴いていいなぁ、とは上記の通りだが、あまり何度も聴こうと思われないのは、何となく特有の趣が感じられないところがあるのかもしれない。