ベートーヴェン
交響曲第9番「合唱」
指揮…ティーレマン
演奏…ウィーンフィル
合唱…ウィーン楽友協会合唱団 他
好み度…4.5(5点満点)
ティーレマンはこのご時世にあってベートーヴェンを軽くせずに快足にせずに、一昔前を彷彿とさせるような重みと風格漂う腰を据えた響きで奏してくれるのがいい。
第1楽章もゆっくりめのテンポでしっかり緊張感を保ちながら弦もホルンも木管も古風に気品とほどよい重みをもった上質の響き。最近のウィーンフィルは云々という声も聞くが、程よい重みと古風で潤いのある気品と調和ある響きを聴かせていて、やはりたいしたものだと思う。
この楽章に限らずティーレマンらしくテンポはそこここで動かして、これは好みかもしれないが、熱くはないが情が感じられて個人的にはこの人らしくてよいと思う。
第2楽章も高い緊張感で推進していくタイプではないが、ゆっくりめのテンポに力感と艶を保ちいろんな音をバランスよく寄せ合いながらときにウィーンフィルらしい響きも聴かせしっかりした音楽をつくっている。
第3楽章はゆっくりとの印象もなく、特に深みを感じるということもないが、標準以上の美しさではあると思う。
終楽章の声楽は、ソロは結構控えめの音量で個人的には好ましく、合唱は全てを包むほどに前に出てくることはないが、声量・濁らない質感とも不足感はなく、オケも結構聴こえてよいバランスで、感動的というほどではないがそれなりのスケール感も感じさせて、歓喜の歌の後の部分では感銘深い響きも聴かせたりしつつ、堂々とした充実感のある演奏となっている。
ややゆっくりめのテンポで、厳しさや激しさとか推進力といったものはあまり感じさせないせいか、少しねむたげな印象も受けないでもないが、演奏がライトになる傾向がある中、こういった堂々としたタイプのオーソドックスをこれくらい質感をもってときに芝居がかるくらいの表現も試みながらやってくれるのはティーレマンならではの感があり、そういった意味では期待を裏切らない、特別な激しさや感動とかを感じるということもないが満足感も感じられる、よい演奏と思う。
交響曲第9番「合唱」
指揮…ティーレマン
演奏…ウィーンフィル
合唱…ウィーン楽友協会合唱団 他
好み度…4.5(5点満点)
ティーレマンはこのご時世にあってベートーヴェンを軽くせずに快足にせずに、一昔前を彷彿とさせるような重みと風格漂う腰を据えた響きで奏してくれるのがいい。
第1楽章もゆっくりめのテンポでしっかり緊張感を保ちながら弦もホルンも木管も古風に気品とほどよい重みをもった上質の響き。最近のウィーンフィルは云々という声も聞くが、程よい重みと古風で潤いのある気品と調和ある響きを聴かせていて、やはりたいしたものだと思う。
この楽章に限らずティーレマンらしくテンポはそこここで動かして、これは好みかもしれないが、熱くはないが情が感じられて個人的にはこの人らしくてよいと思う。
第2楽章も高い緊張感で推進していくタイプではないが、ゆっくりめのテンポに力感と艶を保ちいろんな音をバランスよく寄せ合いながらときにウィーンフィルらしい響きも聴かせしっかりした音楽をつくっている。
第3楽章はゆっくりとの印象もなく、特に深みを感じるということもないが、標準以上の美しさではあると思う。
終楽章の声楽は、ソロは結構控えめの音量で個人的には好ましく、合唱は全てを包むほどに前に出てくることはないが、声量・濁らない質感とも不足感はなく、オケも結構聴こえてよいバランスで、感動的というほどではないがそれなりのスケール感も感じさせて、歓喜の歌の後の部分では感銘深い響きも聴かせたりしつつ、堂々とした充実感のある演奏となっている。
ややゆっくりめのテンポで、厳しさや激しさとか推進力といったものはあまり感じさせないせいか、少しねむたげな印象も受けないでもないが、演奏がライトになる傾向がある中、こういった堂々としたタイプのオーソドックスをこれくらい質感をもってときに芝居がかるくらいの表現も試みながらやってくれるのはティーレマンならではの感があり、そういった意味では期待を裏切らない、特別な激しさや感動とかを感じるということもないが満足感も感じられる、よい演奏と思う。
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