ベートーヴェン
交響曲第3番「英雄」
指揮…フルネ
演奏…東京都響
好み度…5(5点満点)
何を煽るでもことさら誇張するでもない。
全楽章ともゆっくりめのテンポで何気なく流れるようでその音楽は何とも心地よい。
気品と風格を漂わせた古典の風雅、とでも言えばよいのだろうか。
ことさらに重さや力感とか快活とかは感じさせないが低弦がしっかり響いて重心の低いどっしりした感覚を与えつつ、内声が豊かによく聴こえ、しかし聴かせたい音は自然に前に出てきてその内声の聴かせ方がまた心地よく、かつ和音のバランスも崩さない。
都響のいぶしたような古風な音色もこの演奏に合っている。
第2楽章の古風な重みは最近ではちょっと珍しいようにも思うし、ときにただ流れてしまう演奏もある終楽章もゆっくり目にとったテンポによって弦の重なりの妙とか風格とかが感じられるようで充実。
ゆっくり目のテンポと渋みを帯びた都響の響きや弦と金管と木管のバランスのとれた和音はよき古典の趣を感じさせ、豊かな内声とその出し入れは華あるいは雅を感じさせて、虚飾や派手を排して、どこか朴訥として豊かな、聴けば聴くほど、の味わいを持った名演の類ではなかろうかと思う。
交響曲第3番「英雄」
指揮…フルネ
演奏…東京都響
好み度…5(5点満点)
何を煽るでもことさら誇張するでもない。
全楽章ともゆっくりめのテンポで何気なく流れるようでその音楽は何とも心地よい。
気品と風格を漂わせた古典の風雅、とでも言えばよいのだろうか。
ことさらに重さや力感とか快活とかは感じさせないが低弦がしっかり響いて重心の低いどっしりした感覚を与えつつ、内声が豊かによく聴こえ、しかし聴かせたい音は自然に前に出てきてその内声の聴かせ方がまた心地よく、かつ和音のバランスも崩さない。
都響のいぶしたような古風な音色もこの演奏に合っている。
第2楽章の古風な重みは最近ではちょっと珍しいようにも思うし、ときにただ流れてしまう演奏もある終楽章もゆっくり目にとったテンポによって弦の重なりの妙とか風格とかが感じられるようで充実。
ゆっくり目のテンポと渋みを帯びた都響の響きや弦と金管と木管のバランスのとれた和音はよき古典の趣を感じさせ、豊かな内声とその出し入れは華あるいは雅を感じさせて、虚飾や派手を排して、どこか朴訥として豊かな、聴けば聴くほど、の味わいを持った名演の類ではなかろうかと思う。
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