好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

チャイコフスキー 交響曲第5番 ロストロポーヴィチ/ロンドンフィル

2015-05-29 23:30:38 | チャイコフスキー 交響曲第5番
チャイコフスキー
交響曲第5番

指揮…ロストロポーヴィチ
演奏…ロンドンフィル
好み度…4.5(5点満点)

事実としては、とにかくゆっくりとしたテンポである。
躍動感に欠けた冗長な演奏と捉えるか、堂々と、かつ叙情性を湛えた名演と捉えるか、
人によって印象は異なるかもしれない。
私は、この曲が賑やかなだけではなく深い叙情性を湛えた曲であることを表現した、この曲の名盤であると思っている。
演奏時間は約52分と長いが、常に響きに艶と緊張感を保った密度の濃い52分であり、
一音一音への意識が、失礼だがほんとにロンドンフィルかと思うばかりの美しさと緊張感を伴った完成度で表現されている。
他の演奏で聴き慣れた強奏部で、艶と美しさを伴った雰囲気を感じたり、この曲の力強さの中の美しさを表現するためにこのテンポが必要なのだと説得力がある演奏であり、楽章あるいは曲全体を見通しての雄大な起伏も印象的。
2楽章の冒頭も絶品であるし、フィナーレの堂々とした様も爽快である。
こういう重みと叙情性を感じさせるチャイ5は是非あっていいと思うし、
しかし、この曲はアプローチのしかたでいろんな面を見せる曲だな、と改めて思う。

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