好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

マーラー 交響曲第5番 ブーレーズ/ウィーンフィル

2022-06-12 08:59:55 | マーラー 交響曲(第2番「復活」 第5番)
マーラー
交響曲第5番

指揮…ブーレーズ 
演奏…ウィーンフィル
好み度…5(5点満点)

第1楽章の無表情に近いようなほの暗さがこの楽章は葬送行進曲であることを感じさせる。案外そういう演奏は少ないように思う。
ただ要所では力強いし弦の重なりは美しい。響きはしっかり設計され、ほの暗くも妖艶な美しい響きはウィーンフィルならではとも思わせる。
第3楽章でこれくらい美しさを感じる盤もなかなかないように思うし、
アダージェットは静かに柔らかいが眩しいほどに光り輝く霧のごとくで幻想的あるいは耽美的な雰囲気も漂わせ美しい。
この盤はやはり弦が綺麗なんだと思うし、録音も美しい。
1つだけ欲を言えばフィナーレがちょっとあっさりしてるかなぁ、といったところ。でもフィナーレだけ好みに合う盤もあればこういう盤もあるということですね。ウィーンフィルの音色とそれを捉えた録音、それらを美しく聴かせたブーレーズ、いい盤だと思います。
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ブラームス ピアノ協奏曲第1番 ギレリス/ヨッフム/ベルリンフィル

2022-06-12 08:57:38 | ブラームス ピアノ協奏曲(1番・2番)
ブラームス 
ピアノ協奏曲第1番

ピアノ…ギレリス 
指揮…ヨッフム 
演奏…ベルリンフィル 
好み度…3.5(5点満点)

冒頭などはのしかかるような響きで、ベームとかヨッフムとか、硬派で堅牢なタイプにこの曲はむしろこちらが一歩引いてしまうような圧迫感になるのかな、なんて思いながら聴き進めるのだが、オケもピアノもどうも2番で感じたような気が伝わってこない。
いや、両者じゃなくてピアノかなぁ。高揚部ではピアノもオケも重い大きな音は出しているが、気の感じられない重い大きな音と言うのもかえってちょっとというところもあるし、全体的に流れも今ひとつのような。
2番はいいんだけどなぁ、個人的な好みとはいえ、同じ組み合わせでもこんなにも印象が変わるものかと不思議なくらい。
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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 キーシン/デイヴィス/ロンドン響

2022-06-12 08:55:04 | ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&第4番
ベートーヴェン 
ピアノ協奏曲第5番「皇帝」

ピアノ…キーシン 
指揮…デイヴィス 
演奏…ロンドン響 
好み度…4.5(5点満点)

ピアノは澄んで瑞々しく繊細で自由なようでひたむきで美しく、オケは優しすぎるくらいにちょっともの足りないくらいに美しく柔らかい。
もはや皇帝という雰囲気はなく美しい皇女といった趣すら感じる。
ピアノは表現意欲の強さを感じるものだが、純な一所懸命さが感じられるような、澄んだ、一音一音を大切に弾いているような、そんなピアノのように感じる。
所謂大家では聞かれない演奏のようにも思うし、そんな時期でしか聴かれないような天性のきらめきのような音の連続のようにも思う。
第1楽章はオケは少し控えめな印象を受けなくもないがキーシンのピアノはややゆっくりのテンポで繊細だけど透明感のある爽やかな広がりと力も感じさせていつもの皇帝とちがった空気感を感じさせる。
第2楽章はかなりゆっくりめで、雫が光る静かな夜を想わせる夜想曲といった趣で美しく、
第3楽章はゆっくりめだった先の2楽章から変わってテンポも所謂普通の速さになって力感も加えて美しく華やかな楽章となっている。
何か普段の皇帝のイメージとはちがうが、清清しく美しい広がりのある皇帝であり、こういう皇帝もいい。
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