好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ブラームス 交響曲第4番 ドホナーニ/フィルハーモニア管

2017-10-09 08:36:21 | ブラームス 交響曲第4番
ブラームス 
交響曲第4番 

指揮…ドホナーニ
演奏…フィルハーモニア管
好み度…4(5点満点)

冒頭からテンポはむしろ少し早めで、響きも特に潤いがあるとかいうわけではないのだが、どこかドライな寂寞間のようなものが漂う。
木管と弦の重なりや弦の少し枯れたような、切ないような透明感をもった響きはなかなかに美しく、独特の雰囲気を感じさせる。
第2楽章も聴き手に何かを強要することはないが、清らかな弦と木管を中心に自然な厚みのアンサンブルが美しい。
第3楽章はそれなりに賑やかにやって、終楽章は終盤少し力感も加えた響きの中〆ている。
濃い情感も、フィルハーモニア管の少し華やかな厚い響きも、ドホナーニの機能美も、あまり感じないが、淡々としているようで清らかな透明感を湛えた響きは、どこか侘びとか枯れとかいった言葉が浮かぶような渋い情感を湛えているように感じられる。
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ブラームス 交響曲第4番 スゥイトナー/シュターツカペレベルリン 

2017-08-12 16:38:03 | ブラームス 交響曲第4番
ブラームス 
交響曲第4番 

指揮…スゥイトナー
演奏…シュターツカペレベルリン
好み度…4(5点満点)

音はしっとり落ち着いて美しい。厚みもほどよく、これが全体の印象となっている。
教会での録音らしく柔らかい響きで残響も美しい。
特に強いインパクトがあるということもないが、柔らかくしっとりと良質にまとめられている印象。
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ブラームス 交響曲第4番 小澤/サイトウキネンオーケストラ

2017-07-15 12:51:10 | ブラームス 交響曲第4番
ブラームス 
交響曲第4番 

指揮…小澤
演奏…サイトウキネンオーケストラ
好み度…4(5点満点)

美しく整ったアンサンブルと、重過ぎず軽すぎずの力感の、美しく洗練された、よくできた演奏。
聴き手に訴えたり迫ったりするようなものは特に感じないが、響きの美しさと完成度もここまでくれば魅かれるものがある。
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ブラームス 交響曲第4番 シャイー/コンセルトヘボウ管

2017-06-09 22:25:07 | ブラームス 交響曲第4番
ブラームス 
交響曲第4番 

指揮…シャイー
演奏…コンセルトヘボウ管
好み度…4.5(5点満点)

2003ライブ
響きが美しい。指揮がよいのかオケがよいのか会場がよいのか、清らかな、抑え気味だけど透明感ある厚みと深みのある、この曲にあった美しさである。
叙情的になりすぎないシャイーの指揮もまたあたっていると思う。
第1楽章終了時に拍手が少し起こっているのも、多分曲の終了と間違えたのではなく起こったものであろうと頷けてしまう。第1楽章の、特に後半が圧巻のようにも感じられるが、第2楽章も随所にうっとりするような弦と木管の織り成す深く包み込まれるような美しい響きが聴かれ、第3楽章も圧迫感や耳に障る騒ぎはなく、終楽章も過剰に激することなく厚く情感も漂わせた美しい響きであり、全編深みを湛えた清らかな弦と優しく情感あふれる木管の響きが印象的な名演だと思う。
シャイーはライブのほうがよい演奏が多いように思う。もっとライブ盤を出してもらえないだろうか。
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ブラームス 交響曲第4番 ザンデルリンク/ベルリン響

2017-05-13 13:50:25 | ブラームス 交響曲第4番
ブラームス 
交響曲第4番 

指揮…ザンデルリンク
演奏…ベルリン響
好み度…3.5(5点満点)

弦主体のゆっくりした、教会での録音らしい柔らかく残響豊かな響きの、ブラ4。こ
の全集の中でも特に評の高い盤のようだが、私には特に響くものはなかった。
かなりゆっくりと、清らかに柔らかく厚い響きが重くもの悲しさを誘うようではあるが、特に叙情性が出ているかといえばそのようにも感じず、特に深い響きがあるかといえばそうにも聴こえなかった。

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ブラームス 交響曲第4番 スクロヴァチェフスキ/ハレ管

2017-05-07 11:29:54 | ブラームス 交響曲第4番
ブラームス 
交響曲第4番 

指揮…スクロヴァチェフスキ
演奏…ハレ管
好み度…3.5(5点満点)

録音のせいか、全体に生気というか意思というか、スクロヴァらしい雰囲気が感じられない盤のように思う。
同じハレ管とのブラームスでも1番はザールブリュッケン盤とはまた違った魅力を感じさせていたけど、思えばこのころはまだスクロヴァ的なものが強く出ていないころなのかもしれない。
きちんと厚みのある音をつくっているし、悪い演奏ではないと思うが、少なくともスクロヴァに期待していた何かは感じられないかな、という印象。
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ブラームス 交響曲第4番 バルビローリ/ウィーンフィル

2017-05-05 08:48:22 | ブラームス 交響曲第4番
ブラームス 
交響曲第4番 

指揮…バルビローリ
演奏…ウィーンフィル
好み度…3.5(5点満点)

1番2番に比べると、個人的には感銘度は低い。
遅めのテンポで響きも濃く、結構厚く情を入れて演奏されている。
この曲をこれくらい響きも情感も濃くこられると、個人的にはちょっと重ったるい感もややうける。
ただ、第2楽章では、その重みと深みのある弦の響きはよい方向に出ていると思う。
重く情感濃い演奏が好みの方にはよい演奏だと思う。
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ブラームス 交響曲第4番 ヤルヴィ/ロンドン響

2017-04-23 21:53:01 | ブラームス 交響曲第4番
ブラームス 
交響曲第4番 

指揮…ヤルヴィ
演奏…ロンドン響
好み度…3.5(5点満点)

重厚さや渋みを感じるタイプではないが、厚いアンサンブルと教会での高音域が美しい残響で、1つの雰囲気をつくっている。
同じ全集の1番では教会での録音は裏目に出た面も?という気もしたが、この曲ではこれはこれで1つの雰囲気かな、というように思える。
少しのほの暗さを湛えて冒頭の主題もなかなかに美しいし、1楽章ラストなどでもホルンも効果的になかなか盛り上げ、終楽章後半もかなり力強く〆ている。
響きは厚く上質ではあるが、第2楽章はじめ深みや情感、良質の重みといったものにやや欠ける印象はある。
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ブラームス 交響曲第4番 エッシェンバッハ/シュレスヴィヒ・ホルスタイン祝祭管

2016-10-24 00:32:01 | ブラームス 交響曲第4番
ブラームス
交響曲第4番

指揮…エッシェンバッハ 
演奏…シュレスヴィヒ・ホルスタイン祝祭管 ブ
好み度…5(5点満点)

2005年のサントリーホールでのライブ。
響きには深みと清らかさも同居させて、情感と厚みをたっぷり感じさせながら、くどくならずに、いかめしくならずに、一貫してこの曲特有の美しさを保ちつつ、その情感は切なさを伴った情熱といえるようであり、きめ細かく、あるいは大きく動くテンポの動きやレンジの波も効果的で、ときに強く、ときに美しく重なり合うアンサンブルも秀逸のように思う。
第1楽章の情感にあふれ透明感ある力感を伴った響きとブラ4特有の雰囲気をよく出したアンサンブル、第2楽章の美しさ、終楽章の情感こもった、ときに圧倒されるような力感…、聞けば腕の立つ若手で構成されたオケというが、多感な情感と情熱、透明な美しさと力感漲る響きはオケのそんな構成ともイメージが合うような気がする。そんな響きにエッシェンバッハの情熱、若手といったって一級の水準のアンサンブルがあいまって、これは大名演でしょう。
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ブラームス 交響曲第4番 チェリビダッケ/ミュンヘンフィル

2016-06-05 21:01:58 | ブラームス 交響曲第4番
ブラームス 
交響曲第4番 

指揮…チェリビダッケ
演奏…ミュンヘンフィル
好み度…5(5点満点)

このコンビはここでもやはりこのコンビらしい。
細部まで気を配った乱れぬアンサンブルや、美しい弦と木管、ときに少し意表を突くような鋭い響きの金管。深く美しいブラームスである。
第1楽章はゆっくりしたテンポで、透明感と深みを併せ持った独特の雰囲気を持ち美しい。
繊細な哀愁というか寂寞感のようなものも漂わせているような印象を受ける。
そして叙情楽章である第2楽章はこのコンビでしかできないような宗教的とも感じられる響きが何とも美しい。
チャイ5の第2楽章冒頭、新世界の第2楽章中盤…このコンビは聴きなれたはずの箇所でそれまで感じることがなかった深く厳かな響きを浮かび上がらせる。
騒ぎ過ぎない第3楽章も趣がありこの演奏に合っていて、終楽章も遅めのテンポでたっぷりの、ときに悲壮感にも似た叙情性も漂わせ、繊細で深く密度の濃いものである。
第1、第2楽章でも感じられるが、静寂を意識させることで各楽器の美しさを引き立たせるというか、そんな美しさも感じられる。
ブラームスらしい重量感とか渋さとか云々というより、チェリらしい、情念をも感じさせるような美しさがよく出た、この盤にしかない魅力を湛えた名盤だと思う。
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