い・ち・に・ち

明日が今日になって昨日になるような毎日

六十七番

2021-10-20 | 順番
見えない昨日

過ごした時間がすべてだと思っていても
ミクロの幅より細い線の上を歩いていた

そう
何も知らない
何も見ていない
何も聞こえない

いつもの道を歩いていても
曲がり角の向こう側は知らなくて
おはようの挨拶も
決まった声しか聴こえない

同じ家同じ人同じ日常が
迎えに来るのが当たり前で
空気で遮った隣さえ
無縁の世界だと思い知らされた

一握りの一塊の
群れにもならない小さな生き物が
繰り返し繰り返し
自分探しの旅を続ける


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