い・ち・に・ち

明日が今日になって昨日になるような毎日

二十七歩

2016-11-30 | 道しるべ

逆らわず 仮面の笑みで 時期を待つ

思い通りに行かない時
自分にとって嫌な事
狭くて息苦しく
もがいても見つからない

心のままにと
自分に正直にと
それが答えだと言われても

時には
追い詰めず
考えず
待つ






二十六歩

2016-11-27 | 道しるべ

誕生日 新年表の 一行目

歳を取ったと
嘆くよりも
新しい歳の
始まりを祝う

おめでとうのメールが届く
免許更新の写真が気になる
分からなかった年代に謝る

一日目が始まる
いくつになっても
真っ新の一年が
始まるのだから

二十三歩

2016-11-21 | 道しるべ

前髪も ない神様の 後に咲く

チャンスが目の前にある時
瞬間つかもうとする人
ためらう人
気付かない人

あの時
もしも
後悔を後悔して

それでも
すれ違い
離れてしまった後に

神様の歩幅で花が咲く

二十二歩

2016-11-20 | 道しるべ

したたかに 親の願いの 千の春

島を制覇し親にもなったその人は
子への思いと比例して
敵を増やす

鎧を着た優しさに囲まれ
遠ざけた真実を見逃す

子を守る親の攻撃を
否定する人もいないのに

名前通りの
千の春を得る


その後

2016-11-19 | 人々
物語の結末
めでたし めでたしにも
数百の数万の続きがある

選ぶのは
決めるのは
自分でいい

後で気付いた
守られていた時間
世の中を
恐る恐る覗いてみたら

伝説も
主が変わっただけの
鬼ヶ島

退治された悪者も
その後の中で

二十歩

2016-11-15 | 道しるべ

雨だれに 笑みを隠して 罠を編む

張り巡らされたそれに
気付かず通り過ぎた
違う道を迷いながらも進んできた

出来上がった地図に
宝探しの黄金の在処は
記されていない

後悔を覆い隠すほどの現実に
救われた時
今度は
これからを
未来を
探しに行く