紅茶の一期一会

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主に、購入した紅茶の感想を書いています。

オリコン1位のけいおん『GO GO MANIAC』という曲への疑問。(感想)

2010-05-07 09:26:49 | 音楽系
 本記事には、2010年5月7日現在、オリコンを賑わせている(?)『けいおん!』というアニメの主題歌に対する批判的感想が含まれている。
以下、この記事を読むに当たりいくつかの注意事項を書く。

まず、本記事では、あくまで『曲』の事を取り扱うに過ぎない。
よって、本記事は『アニメ自体』に対しての批判ではないという事である。
そういう所を混ぜて考える方も時々いらっしゃるので、この点を附言しておく。

次に、基本的に、何かについての感想を書くとき、その感想は、その何かを好きである人の人格を攻撃するものではないということも明記しておく。
なぜなら、あなたが好きなものでも、私が好きとは限らない。人の好みは人それぞれである、とただそれだけのことだからである。
これも当然のことであるが、それをわかっていない方も少なからずいらっしゃるので書いておく。

最後に、下記記事は自分の好きなものにネガティブな感想を書かれても、冷静でいられる方のみ読んでいただきたいという事。

私は『けいおん!』というアニメを見たことがないが、人気のあるアニメだということは知っている。
このアニメや曲が好きな人は非常に多いと思われる。
そして、自分が好きな曲を批判的に書かれて、良い気分になる人はほとんどいないだろう。

よって、見て嫌な気持ちになるのが嫌な人は見ないでいただきたいと思う。
好きな人が、それを楽しんでいるのを阻害するのも私の本意ではないからである。
















さて、先日『けいおん!』というアニメの主題歌である『GO! GO! MANIAC』という曲(Vocal:放課後ティータイム)が、
オリコン週間シングルランキングで1位になったという情報が友人から入ってきた。アニメ史上の快挙であるらしい。

上記の通り、自分は『けいおん!』というアニメを全く見たことがない。
また、オリコンにも特に興味はない。(人気があって売れるものが良いものとは限らないから。)
しかし、物珍しさから聞いてみた。結果、最後まで聞きとおせなかった。

単刀直入にいうと「精神が音の侵入を拒む曲」
こんな印象を受けた曲は初めてだ。もちろん褒め言葉ではない。

巷でよく言われている「歌詞の意味が聞き取れない」事に関しては、個人的にさしたる問題ではないと思っている。

なぜなら、音楽には、歌詞の意味がわからなくとも胸を打つ要素が内在していると思うからだ。
この点は、バッハのマタイ受難曲などをお聴きいただければよくわかることだろうと思う。
(もちろん、意味がわかったうえで聴くほうが、より深く感銘を受けることができるということを否定するものではない。)

この曲にとって致命的なのは、美しさを感じることのできる部分がほとんど存在しないという点である。

私は、どんな音楽であっても、美しさという要素があってほしいと思っている。
そしてその美しさは、リズムに支えられた旋律と、複数の旋律の調和から生み出されるものであると考えている。

だが、自分にとって、この曲の音の配列は、音楽全体の調和性がほとんど感じ取れないような雑多なものでしかない。
リズムがあって、そこに音がばらばらと錆び付いているような『不安定』で『無秩序』な感じと言ったらいいだろうか。

私は、曲を全部聴き通さずに曲の感想を書くということは、原則としてやってはならないと思っている。
だが、この曲に関しては、もうあの音の配列を再び耳に入れるということ自体が嫌なのである。そういう感想を持った。
(→批判的記事を書く以上、全部聞かないのはやはりまずいと思い、全部繰り返して聞いてみた。しかし、やはり同じ感想で、頭が痛くなる。)

その点、オリコン2位の『Listen!!』という曲に関しては、特に引っかかるところはないにしろ、聞き通すことは可能であった。

確かに、新しい試みといえばそうなのかもしれない。
しかし、自分は「新しいこと=良いこと」という図式は信用しない。
また、本曲の新しい試みが、調和によるやわらかくしなやかな美しさを実現しているとも思わないのである。


このBlogの記事を書いている私は、音楽、作曲などについて全くの素人である。
それでも、私がアニメのサウンドトラックについて感想記事を書くのは、アニメ音楽にも美しい曲はあるのだということを知って欲しいと思っているからだ。
そして、そのサントラの作曲家の名前を必ず明記するのも、そうした美しい音楽を作られる方に敬意を持っているからなのである。

しかし、オリコンで1位になったこの曲によって、アニメの曲がすべてこういう音楽であるという印象を与えるのではないか。
そう思ったら、本記事を書かずにいられなくなってしまった。


ということで、この記事は『GO! GO! MANIAC』の批判を主たる目的としているのではない。
この記事の中心趣旨は、
「アニメの曲はこういう音楽ばかりではなく、穏やかで調和的な美しさを持つ曲もあるので、いろいろな曲に耳を傾けていただきたい。」
というものである。

誤解のない様に言えば、「GO! GO! MANIAC」という曲が好みに合わないとしても、
アニメの曲全般が好みに合わないということにはならないということだ。
それを、私がこの記事で証言しているということなのである。

「アニメの曲にいい曲などない。」という言説は間違いなく誤りである。


最後に繰り返すが、何を美しいと思うかは、当然人それぞれである。
自分が見逃しているかもしれない、この曲の美しさを発見している方は(皮肉ではなく、)本当に幸せな人だと思う。

しかし、私は今のところ、同じアニメ曲でも『魔法遣いに大切なこと』のサントラのBGM(→拙著感想記事はコチラ)などの方が、断然美しい音楽をやっていると思わざるを得ない。


追記→本記事の続編を書きました。
悪いことばかり書くのもやはり自分の症に合わないようです。
続・けいおん『GO GO MANIAC』という曲について


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