カレーなる隣人

カレー(華麗)なる隣人。それは日々街の至るところで出会ってしまう、すくうカレースプーンの先に映る人間像

於:カレーキッチン スパイス

2005年07月10日 | 隣人(カレー)
今日は久々の3たて達成!

朝のカレーパンから始まり、昼、夜とカレーづくしとあいなった。

池袋駅に降りるとホームからなにやらスパイス臭い。さすがに幻聴ならぬ”幻臭”かな?と思い、ホームを降りてみると、ありました、カレー屋が。
JR東日本が運営する「カレーキッチン スパイス」は、女性限定メニューのレディースプレートがあるなどそのデザインはかなり女性向きである。
だがしかし、実際冷静に見れば、いくらお洒落でも
「カレー屋のカウンターじゃん」
と言えるところで多くの女性がカレーをほおばっているのはやはりいい。

そうはいいつつ、ちょうど夕食時の時間帯のためか店も込んでいて、どうしても男性客が多かった印象。女性はもう少しすいている午後時間などに入ってもらい、ゆったりしてくれればお店としてはアイドル時間の収益化になるかもしれない。

・女性が入れるデザイン性があってきれいなお店
・器が卵型であったり、お皿の下にアジアン風鍋敷きを置いたりする細かい配慮
・電子調理器でカレーを一煮立ちさせてから盛るシズル感
・サラダも100円ながら、15品目入りというこだわり
・季節メニューの写真が「とまとの赤や黄色など」をうまく使い、店舗デザインと合わせキレイに見える
・ご自由トッピングアイテムが、従来の福神漬け以外に「フライドガーリック」や「トマトピューレ」など変わったアイテムがある
・店員も女性が多く、女性も入りやすい

などの特長がありました。

メニューを写真に撮るときに誤ってフラッシュが光ってしまい、なんとなく恥ずかしくて隣人観察をする余裕のなかった私でした・・・

於:リッチなカレーの店アサノ

2005年07月10日 | 隣人(カレー)
「リッチなカレーの店アサノ」
多少長くてもこのお店はこう呼ばなければならない。
「リッチなカレーの店アサノ」


「リッチなカレーの店アサノ」は今年で18年目。主人のアサノさんの推定年齢は79歳。
町田の仲見世商店街の、しかも横筋というか細い商店街のさらにサブの筋に店があり、適当に地図を見ながら行った私ははっきりいって迷った。しかし、あえて道は尋ねない。途中商店街の屋外公衆トイレなども借りながら、「このあたりかな?」と思いをめぐらしながら一本一本筋を曲がったり、目を凝らして看板を見つけながらのこの過程がいい。宝物に寸前まで近づいている探険家のワクワク気分。そう形容するのがいいのかな?

そして遂に発見!!「こんなところにあったのか、苦労かけやがって」という思い。
でもこれは私が偶然にもわかりにくい方向から迷いながら行っただけの話で、実は駅からの主要通路からは看板もあってわりと見つけやすいかもしれないのでご安心を。

「リッチなカレーの店アサノ」のPOPは当然、「リッチなポークカレー」「リッチなビーフカレー」などが並び、その中でも大人気が「リッチなカツカレー」だ。

私がメニュー表を見ていると、主人のアサノさんが「これがうまいから」と一押し「カツカレー」を強力にプッシュしてきた。心配ならこの104ページを見たらいいと、自店の掲載された雑誌を渡してくれた。
「うまいものが食べたいならこれだ」と再度プッシュ。
そんなアサノさんの勧めに抗う気もなく、カツカレーにする。

カウンター7席という限られたスペースから生まれた必然なのかもしれないが、アサノさんと奥さんは完全な分担作業で絶妙なコンビネーションを見せる。
奥さんが漬物3種を一皿ずつもってくれて提供してくれる。さらに冷蔵庫からカツを出し、皿にのせる。意識してなのかその揚げる前のカツを一度カウンターに上げて「これが高座豚だ」と主張する。(高座豚とは幻の高級黒豚)
ここからがアサノさんの出番。油の入った鍋に温度下限を見るために少々パン粉を落として確認後、いよいよカツが放り込まれる。ジュジュジュッツ
そして、ご飯の盛り付けは丁寧に秤で計られ、奥さんに手渡される。
そこで野菜、キャベツ、パセリがのっかり、揚げあがったカツ、さらにカレーがかけられ完成するのだ。
「どう?おいしい?」食事中からコメントを求められ、
食べ終われば「どうだった?おいしでしょ」とすかさず聞かれる。
このお店に入ってから一体何度アサノさんから「うまい」とか「おいしい」とか言う言葉を聞いただろう。これはひとえにアサノさんの「おいしさ」へのこだわりと自分のカレーへのプライドだと思う。そんな元気一杯のおじいちゃんの手作りカレーがおいしくないわけがない。

さらに忘れてならないのが、漬物3種。
アサノさんは近所では「漬物博士」と呼ばれるほどの腕前で、実際かなりおいしい。
実のところ私はらっきょが大嫌いで、普通カレー屋に行ってもらっきょを食べることはないのだが、ここのはどうして、「むっちゃおいしい」。あのらっきょ特有の臭さがない。
「これ、おいしい」というと、もう一個だけサービスしてくれた。決して安売りはしない。一個だけである。

「どうやってこのお店の名前をつけたのですか?」
と聞いてみると、なにやら最初は「ボンベイ」だとか「マドラス」だとか色々考えたらしいが、結局のところシンプルに自分の名前でいこうということになったらしい。
そして実は僕がもっと聞きたかったのは、「なぜ、リッチなのか」ということだった。
アサノさんは答えてくれた。「リッチとは、手間ヒマかけることです。そしてお客さんにはおいしそうに聞こえるじゃないですか」ハッハッハ

「リッチとは手間ヒマかけること」

決して単なる思い付きでない、アサノさんの信念がこの言葉に息づき、そして手間ヒマを惜しまないという行動へと落とし込まれているのだ。考えればご飯を一皿ずつ量るのは相当な手間ヒマのはずである。18年間の熟練をもってしても敢えて量る。手間ヒマをかけるのである。
カウンターの外からでも垣間見れるアサノさんのこんな手間ヒマに、カレーや漬物づくりの現場に注ぎ込まれるさらに膨大な手間ヒマを想像してしまう。
そしてそこから生まれるアサノさんの自分の味へのプライドゆえ滲み出てしまう「おいしい・うまい」の言葉の連続。

このお店に来れば誰でも幸せになれる。
それがこの「「リッチなカレーの店アサノ」
多少長くてもこのお店はこう呼ばなければならない。
「リッチなカレーの店アサノ」

於:町田駅ホーム

2005年07月10日 | 隣人(カレー)
朝食にローソンで買ったカレーパンを食べる。

これが今うわさ?の
「横濱カレーミュージアムプロデュース ザ カレーパン ¥160」
このほかに、
「バターチキンカレーパン ¥160」というなめらか味もあり、
計2種がラインナップされている。

開発ストーリーや投票ホームページはこちら

しかし、やはり袋入りカレーーパンのため、
パン部分のしんなり感は否めない。加えて歳をとったのかあまりパンが多くなくても、つまり腹をそんなに膨らませる必要はないので、皮はもっと薄くてもいいかな?と感じた。
開発ストーリーを読んでみると、「できるだけ皮を薄く」という努力を行ったらしいのだが・・・

クリームを食べるための「シュークリーム」
カレーを食べるための「シューカリー」

そんなものがあってもいいかも。

於:ママハウス

2005年07月08日 | 隣人(カレー)
情報集めとはかくあるべし

見知らぬカレーの地、大井町に降り立った私。
第六感だけを頼りに世に埋もれているカレー屋探しに出かけた。制限時間はおよそ10分。これ以上は探せる時間がない。
とにかく周囲を見渡し「黄色い看板」を探したり、なんかスパイスの匂いがするような店を物色する。

一軒目発見!喫茶店のような洋食屋さん。カレーが680円セットである。しかしあと「一歩」が足りない。埋もれて感が少し足りないのだ。

さらに2軒目発見。夜は居酒屋かな?和風の看板で「おいしい和風カレー」って書いてある。
ここも同じくまだまだキレイすぎるな、う~ん。

と思いつつ角を曲がると、じゃ~ん、出ました!
「カレー&家庭料理 ママハウス」
まさしく私が思い描いていたとおりの雰囲気を漂わせている。
そのひっそり感に思わず「営業中」を確かめる。
表の看板には、昼の魚の定食メニューが書かれているわきに、「カレーの部」と書かれている。

「カレーの部」

この表現が無茶苦茶気に入った。これだけでも今日ここに来た意味がある。俺はそう思った。
よくメニューに「ごはん類」「焼き物類」などのグループ分けは見ることがある。
しかし「カレーの部」でっせ。部っていうのはいったい・・・

一歩中に入ると、5坪くらいの小さなスペースに夫婦二人で商売をされている。
「ごめんなさいねぇ、お尻むけちゃってて、いらっしゃい」
いきなりパワフルなおばちゃんである。
「ママカレーってどんなカレーですか?」と聞くと、
「昔のおかさんの作ってくれる甘口カレー」とのこと。色は茶色。
そのほかに「チキンカレー、中辛 色は黄色」「ひき肉カレー 辛口 色は赤」があり、わかりやすい。
オススメを聞くと、好きな2つのカレーをかけられるミックスカレーを勧められた。というより辛口と甘口のミックスに決定された。少し中辛を所望しようとしたところ、
「そうしたら辛口、中辛で辛辛になっちゃうでしょ、」とたしなめられた。

おばちゃんの会話は止まらない。
「近所のマンションのいけない工事の実情を教えてくれたり」
「1DKなのに子持ち夫婦が入居してるよ、狭くないのかねぇ」と余計なお世話を焼いたり、
「ニコンの事務所に続く通り、通称光学通りには昔は会社から工場まであった関係で会社員が大量発生。それをあてこみ皆競って店を出したが思いの他外食してくれず皆つぶれてしまったところから、ここは もとすり通りと呼ばれている」ことなんかを話してくれた。
とりわけ興味深かったのが、マンションの話。
俺も家買うときは周辺で昼飯を食べまくろう。
モデルルームだけでない、真の情報とはきっとこういう所に落ちているのだろう。


於:徳島空港

2005年07月07日 | 隣人(カレー)
カレー変り種×2

徳島空港から帰りま~す。
空港レストランはファミレス感覚で、当然カレーもある。

私は「豚野菜炒め」にしようかと思った瞬間、
「石鍋カツカレーうまそうだな」と上司がひとこと。
ならばいくしかありません。私はその横に載っている「明石たこカレー」

タコは写真の通り、解凍状態がみずみずしい。ポッドには普通にビーフカレーが入っている。強引という二文字が頭に浮かぶ。

上司の石鍋カツカレーも、混ぜあわせても石鍋特有の「じゅうじゅう」感は特にはなし。
ただひとつ、生卵を落とす部分はかなり上司のお気に入りのようだ。

羽田に着いてから、上司が言う。
「そういえば今日は2食ともカレーだったなー」
2食とも意識せずに食べれてしまうカレーがすごいのか、食べさせてしまうカレーの魅力がすごいのか?
いずれにしても2食とも逃げようとした自分の甘さを恥じ入る次第である・・・

於:羽田空港

2005年07月07日 | 隣人(カレー)
カレー×2

12:50分の徳島行きへ乗るためにぎりぎり空港に着いた上司と私には、
それほど昼食の選択をできる権利は残されていない。
空弁かそこのショップで食べるかだ。

ショップで食べることにして、
私の中では「てんぷらそば」に決まっていたのだが、
私の目の前で上司が「ビーフカレー」と言っている。
「ならば私」もとすかさず「カツカレー」にした。

今日のカレーは温度が高い。
熱いんです。ちょっと急ぎ気味なので速攻で食べたいけど結構熱い。
そういえば今まで「カレーの適正温度」ってものをあまり考えたことがなかった。
辛さと味の堪能に、これは見逃せないポイントだ。

於:カーナ・ピーナ

2005年07月06日 | 隣人(カレー)
涙が出てくる。

カレーを注文して10分弱くらいかかっているだろうか?その待っている間になんとお店中に充満しているスパイスで目がしみてくるのである。

「すごい」

この段階ではまだ僕の感覚はそうだった。

ここのカレーは事前情報によると「辛い」らしい。
お店のおばちゃんに聞いてみても「マイルドでも辛いですよ」と言っている。
しかし自称辛いもの大丈夫の私は、酒で言えば飲めますか?「いえいえ、人並みですよ」という感じくらい多少の自信がある私は、
「セミホットで」と注文してしまった。

運ばれてきたカレーを見て、

「結構すごいな」

印度風のカレーの中に明らかに唐辛子が浮いている。なかなかの迫力。
そしてスプーンですくってまず1口

「やばい」

このとき初めてわかった。これはやばいかもと。
2口3口と食べ進めるうちに、その感覚は確信に変わる。

「まじでやばい、辛えぇー」

ここのカレーは私が好きなくらいカレーの量が多く、ごはんにタプタプに浸しても十分な量がある。
しかし今日ばかりは待ってくれ。少し多すぎるよ~

今まで辛いものを食べられない人を少し見下していたかもしれない。
しかし今日初めて知った。「辛いものを食べることはこんなに苦しいことなのか」
今後は絶対辛いものが苦手な人に無理強いはしないと決めた私であった。

4分の3くらい食べたころだろうか?
突然右のコメカミが一瞬スーとひんやりしびれてしまった。

「やべえ、シャレになんねー」

ほんと一瞬だったがはじめての体験で死ぬかと少しだけ思った。
「カレー死。辛すぎて昇天」
こんな死に方があるのかどうか知らないが、とにかく一瞬やばく感じた。

カレーはどうにか食いきった。水も1杯飲み干した。(私は通常カレーを食べ終わる前に水を全部飲み干すことは滅多にない)
噂にたがわぬ辛さだと思った。

さて、辛さのあまり隣人の紹介を忘れるところでした。
この人はすこし離れたカウンターに座ったが、なにか情報を欲しているようでもある。配布用のお店のメニュー表のコピーなどをカウンター付近から持ってきたり、
厨房から「ジュジュッ」とかいう音が聞こえると、
興味津々で振り返ってみていた。
一瞬私は、この人は飲食業コンサルタントかと思った。
けれど一番感心したことは、カレーポッドからご飯の上にカレーをかける時に使うちょっと大きめのスプーンがなんと舌なめずりで完全にきれいになっていることだ。食べる用スプーンなら舌なめずりできれいになっていることもありうるが・・・
恐るべし、さすらいの飲食コンサルタントマン。一滴も残さないとはこのことか。

<今日のお宝>
「月刊インド」なる冊子を発見!しかしまだ定期購読はする気はない。

於:TOKYO RUX

2005年07月04日 | 隣人(カレー)
もともとスープストック東京も嫌いでないけど、どうしてもチェーン店ならいつでも食べられるかとほったらかしである。

しかし今日は食べた。ダブルルー(ご飯大盛り可)

食べていると2組の女性が入ってきた。
各人が注文と精算をしているので、
2人組のうちひとりが、サービスコーナーで水をセルフで入れ、先に席についた。
紙コップが2つ並んでいる。今注文をしている友達の分だろと思った。
が、違うようだ。
なんとその友達も2つ持ってきていた。
水が1杯では足りないので各人が2杯持ってきたということです。

「限りある資源」
私はエコロジストでもないけど、コップはひとり一個。なくなったら注ぎ足しにいきましょー!に一票!

於:豆の樹レストランヴィラ

2005年07月04日 | 隣人(カレー)
灯台元暗しの発見!

ご当地カレーを狙いに、伊豆まで行った帰りに小田原で下車。
事前に小田原在住者に「どっかおいしいカレーの店ある?」と聞いてみたがないらしい。

仕方ない、交番で聞くか。
「すみません、このへんで”おいしい”カレーのお店ってありますか?」
「う~ん、この辺はカレーはないですねぇ、そこの駅ビルに新しくカレー屋さんが入ったけど、そこくらいかな」とのご返事。
その店は都内にも数店の支店を持つ有名店「パク森」だったが、私はせっかくなんだからご当地カレーを食べたいと思う。例えば「蒲鉾カレー」とか。

よし、自分の足で見つけるしかないと思い、繁華街に向かって歩いていくと、
横目に喫茶店が見えた。ここはあるかも?と思って近づいていくと、「ある、ある」
「ビーフカレー ヴィラ風」が。
洒落た正統派珈琲店といった感じで、私がカレーを注文しようとすると、
店員が「すみません、ランチは奥のレストランヴィラなんです」とのこと。
言われるままに奥へ進んでいくとこれが結構長い。なんか異空間に繋がっているのではないかと思うほど表からは想像できない長さである。また妙な暗さもあって興味を掻き立てる。
突き当たりのドアを開けると、
そこ西洋風のレストランが出現。ほんとにけっこううなぎの寝床みたい感じで、穴場というか、ほとんど人に知られていないかというくらい静かだった。装飾はデヴィ夫人の家に飾ってあるような人魚とかの陶器の置物とか、テレフォンボックスもかざりとして設置されている。
貸し切り状態でなにやら申し訳ない。

そしてカレーも運ばれ、いざ食べようかと思ったところに友人が到着。
「なに、カレーなんか食べてるの?」といった感じで怒っている。
やばい。
既に14:00回っているので、友人は普通に昼食を食べているだろうから、
俺はとりあえずカレーでも食べておこうかと思った私だが、友人はまだ未昼食らしい。
「まあ、座って」と声をかけたが、
やっぱり、この西洋風レストランの室内でぽつんと一人カレーを食べようとしている私を発見した時の友人の気持ちは推し量り難い。とにかくこの室内とカレーと人間の状況が奇妙な図として映っていることは私自身も想像できた。

その後友人はハヤシライスを頼み、
またこの店内をゆっくり回り、小田原に長年住んでいながら、表の喫茶店だけを知っていてその奥にこんな空間があることを初めて知った喜び?に浸っていた。