カレーなる隣人

カレー(華麗)なる隣人。それは日々街の至るところで出会ってしまう、すくうカレースプーンの先に映る人間像

於:カーナ・ピーナ

2005年07月06日 | 隣人(カレー)
涙が出てくる。

カレーを注文して10分弱くらいかかっているだろうか?その待っている間になんとお店中に充満しているスパイスで目がしみてくるのである。

「すごい」

この段階ではまだ僕の感覚はそうだった。

ここのカレーは事前情報によると「辛い」らしい。
お店のおばちゃんに聞いてみても「マイルドでも辛いですよ」と言っている。
しかし自称辛いもの大丈夫の私は、酒で言えば飲めますか?「いえいえ、人並みですよ」という感じくらい多少の自信がある私は、
「セミホットで」と注文してしまった。

運ばれてきたカレーを見て、

「結構すごいな」

印度風のカレーの中に明らかに唐辛子が浮いている。なかなかの迫力。
そしてスプーンですくってまず1口

「やばい」

このとき初めてわかった。これはやばいかもと。
2口3口と食べ進めるうちに、その感覚は確信に変わる。

「まじでやばい、辛えぇー」

ここのカレーは私が好きなくらいカレーの量が多く、ごはんにタプタプに浸しても十分な量がある。
しかし今日ばかりは待ってくれ。少し多すぎるよ~

今まで辛いものを食べられない人を少し見下していたかもしれない。
しかし今日初めて知った。「辛いものを食べることはこんなに苦しいことなのか」
今後は絶対辛いものが苦手な人に無理強いはしないと決めた私であった。

4分の3くらい食べたころだろうか?
突然右のコメカミが一瞬スーとひんやりしびれてしまった。

「やべえ、シャレになんねー」

ほんと一瞬だったがはじめての体験で死ぬかと少しだけ思った。
「カレー死。辛すぎて昇天」
こんな死に方があるのかどうか知らないが、とにかく一瞬やばく感じた。

カレーはどうにか食いきった。水も1杯飲み干した。(私は通常カレーを食べ終わる前に水を全部飲み干すことは滅多にない)
噂にたがわぬ辛さだと思った。

さて、辛さのあまり隣人の紹介を忘れるところでした。
この人はすこし離れたカウンターに座ったが、なにか情報を欲しているようでもある。配布用のお店のメニュー表のコピーなどをカウンター付近から持ってきたり、
厨房から「ジュジュッ」とかいう音が聞こえると、
興味津々で振り返ってみていた。
一瞬私は、この人は飲食業コンサルタントかと思った。
けれど一番感心したことは、カレーポッドからご飯の上にカレーをかける時に使うちょっと大きめのスプーンがなんと舌なめずりで完全にきれいになっていることだ。食べる用スプーンなら舌なめずりできれいになっていることもありうるが・・・
恐るべし、さすらいの飲食コンサルタントマン。一滴も残さないとはこのことか。

<今日のお宝>
「月刊インド」なる冊子を発見!しかしまだ定期購読はする気はない。

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